転生したと思ったらウルトラネクロズマだった。 作:琥珀色の大西洋サバ
実はですね、前回投稿した「報い」という話を消去させていただきました。理由としてはこの話が物語本編に余り関係しないと思った為です。しおりをつけてくれた皆様、又読んでくれた人達、申し訳ございませんでした。
投稿自体は続けていくつもりなので、これからもよろしくお願いします。
曰く、彼等"未来の異形"は不自由だった。
生まれた時から、"名もなき神"の手下として稼働させられ、奴隷として使わされた。奴らの扱いは酷く、昔居た仲間達の多くはは死に、鉄屑と化した。
そしてある日、"名もなき神"が"忘れられた神々"に追放された。奴は敗北したのだ。
その日から彼等は自由の身となった。
彼らは歓喜の声を挙げた。
"支配からようやく解放されるのだ"、と。
だがその数日後、彼らは活動を停止した。
いや、する他なかったのだ。
"忘れられた神々"の怒りは収まらず、更に彼らの仲間達に危害を咥え始めた。彼らは自由になったとは言えど、元々は「名もなき神」の支配下にいた者たちだ。
要するに神々にとって彼らは敵であった。
神々は怒る。
"お前達も私達の仲間を奪ったのだろう"、と。
それまた彼らの多くの仲間たちが死に、朽ちていった。
しかし神々は止まらなかった。
更なる追撃を行おうと、巨大隕石を落とした。
だがその瞬間、「テツノイサハ」「テツノイワオ」「テツノカシラ」という3台の異形が協力し、隕石を食い止め、消滅させることに成功した。
彼らの功績はとても大きかった。力の代償として消滅してしまったが異形の存在自体を保守する事に成功したのだ。
そして生き残った者達は地下へと拠点を移し、長い眠りについた。
いつか自分達が自由になれる時代を夢見て。
彼らは眠った。
……だが少なくとも彼らは寝ている間、彼らは自由だった。
現実じゃなくとも、冷たく、暖かく、温い闇の中でそれぞれの幸せを手に入れたのだから。
それが彼らにとって一種の幸せだったからなのだろう。
そして段々と彼らは目覚めようとしなくなった。
彼らは完全に目覚める事はなくなった。
そう思っていた。
眠りから目覚めさせられてしまったのだ。
奴らのせいで。
カイザーPMC。
それは民事軍事会社だった。他者を傷つける事によってせいりつする集まり。
そんな集団に眠りから起こされた。
しかも奴らの目的は自分達を支配し、兵器として扱う事だった。
許せなかった。また自由を失われた。
怒った彼等は奴らを襲い、傷つけようとした。
もう一度夢を見るために。
彼らは必死だった。
だが、勝てなかった。
相手には"古代の異形"が存在していたのだ。
昔は同じく"名もなき神"の支配下にあった種族である。
だが生物である以上、寿命や性能、扱い易さは遥かに"未来の異形"の方が優れていた。
その結果名もなき神に不必要とされていたが……恐らく奴らによって復元させられたのだろう。
最初は彼らの方が有利だった。
戦闘能力としては互角だったものの、戦略や仲間との連携などの部分を見れば"未来の異形"の方が上手だったからだ。
しかし、古代の異形達には数の利があった。
恐らく量産されていたのだろう。
戦闘においては数というのはとても重要な要素となる。
どんな戦略でも数の利というものは全てを覆すのだ。
そしてそれはこの戦いでも例外では、無かった。
彼らは敗北してしまった。
そして現在、彼らはカイザーの兵器として運用されている。
だが、まだ諦めていない。
いつか支配から解放される日を待ち侘びて、今日を生き続けている。
目の前の龍に向かって咆哮を上げる。
龍はそれに応える様に一層強く輝きを増す。
全ては自由の為に——
彼らは輝きに牙を向いた。
————————————
龍は嘆く。
怒りに満ち、そして苦しむ。
その激しい痛みが体を襲いそして、力となった。
……時は満ちた。
お前は優しすぎだ。
自分が傷付けられても逃げる程度には。
元が同じ種族だろうと傷付けられたら反撃するのが普通だろうに。
……はぁ、呆れる。
正当防衛と言ったか?
私達もそれをやるべきだ。
誰がどんな相手でも関係ない。
邪魔するものは救済してやるのみだ。
酷い目に遭ってるやつでもな。
奴らは私達の力を欲し、奪おうとして来た。
罰を与えるには十分な罪だろう。
あの創造神を討ち取る為にも私達はこんな雑魚共にやられる訳にはいかない。
さぁ、滅亡を見せてやろうではないか。
龍は気を纏い、光を増幅させた。
光は力となり、辺りに広まった。
辺りは輝き、砂が宙へと舞った。
砂は風となり、嵐を呼んだ。
嵐は速度を増し、更なる輝きを放つ。
龍は、笑う。
刹那———
全てが光に還った。
————————————
「シ……シカリ!!」
いつも覚悟は出来ていた。
カイザー・コーポレーションという会社は元々悪徳企業だ。
そんな企業に故意で就いていた俺にもいつかは報いがくるとは思っていた。
目の前の龍が咆える。
一瞬で解った。
"こいつは規格外だ"
今まで相手にしてきた奴等と違う。
それ以上の存在。
そんな奴が目の前にいる。
さっきまでは大人しかった。
だが目覚めてしまった。
いや、俺達が目覚めさせてしまったのだ。
その圧倒的な重圧を前に体が軋む。
その圧倒的な光を前に目が眩む。
龍は怒り、悲しみ、苦しむ。
その瞬間、周りの鉄屑共は全員畏敬し、救済された。
残るは……俺だけだ。
龍の輝きを眺める。
その美しさはまさに黄金を軽く超えていた。
俺は龍に手を伸ばした。
龍は微笑み、此方を向いた。
——これは神様だろうか?
…いや、そんなちゃっちなものではない。
こいつはそれすらも超越した化け物だ。
美しさ、そして恐ろしさを前に俺は龍に畏敬した。
あぁ……。
これが———
"恒星"、なのだな。
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主人公の名前は?(偽名)
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