もしも、シャーレに赴任してきたのがゴルゴ13だったら… 作:御厨パステル
少しシリアスなゴルゴ13を見れるのはこの話で最後かも知れません。
こっからは一歩も引けないぞ!()
「そっか…!砂漠化が急速に広がったのも…」
「原因を探りに行った皆が消えてしまったのも……!」
「みんな全部、コレのせいなんだ…!」
地鳴りがする……
砂漠の海から白鯨の様な巨体が飛び出した……。
「ははっ……でも今更気づいても……ダメか……」
「ごめんね………ホシノちゃん………」
とどめを刺す気だ。
白鯨の巨大な口に眩い光が集束している………。
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それを、遠くから見つめる1人の男がいた。
「………………」
ヘカートⅡのスコープ越しに、標的を定める。
「……フゥ…」
息を吐いた………。
放たれた弾丸が空気を揺らした……!
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「ごめんね……ホシノちゃん………」
「こんな先輩で………」
白鯨は光線を発射しようとした。
だが、
何かが着弾し、左半分が見えなくなった。
2発目が寸分狂わず、同じ位置に命中した。
焦り。
目の前の対象など気に掛けず、まだ動く右目を動かす。
…生体センサーには目の前の生物以外の反応はない。
ユメ「…急に何かが飛んできたと思ったら…」
ユメ「あいつの左目が吹き飛んで……」
何か言ってるがそんなのはどうでもいい。
何処から、誰が、撃ってきた…。
見えるのは静寂に包まれた砂漠。
だがビナーは感じていた。
自分を見ている捕食者の様な視線を。
瞬間、右目から色が消えた。
思わず叫んだ。
それは恐怖というよりかは、敵を見つけられない自分への怒りで。
ザッ…ザッ…ザッ…
「意識はあるな。」
ユメ「え、えっと貴方は……一体どこから?」
いた。
こんな近くまで接近されていた。
排除しなければ。
ビナーは焦ってしまった。
それが最初で最後になるのだが。
「……………」スチャッ…
バイポットを立てようともせず。
直立姿勢で、速射………。
…どうやら集積回路の大事な部分を貫いた様だ。
直立したまま仰向けにビナーは砂漠に沈んだ。
ユメ「す、凄い……!」
「……医療機関までは遠い。急いで向かうぞ。」
ユメ「え!?いやでもどうやって…」
「ジープがある」
ユメ「い、いつの間に……!」
「……」ヒョイッ
ユメ「わっ!?」
ユメを脇に抱えて歩き出した。
「応急手当は車の中でしてくれ。」ザッザッザッザッ
「わーーー!もうちょっと優しく抱えて〜!」
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日が傾き始めた。
ホシノ「ユメ先輩…大丈夫でしょうか……」
ホシノ「………探しに…」ガタッ
ピピピピピッ!ピピピピピッ!
ホシノ「!」
ホシノ「ユメ先輩からだ…!」
ピッ
ホシノ「もしもし!ユメ先輩!大丈夫ですか!」
ユメ『うん!連絡してなくてごめんね〜』
ホシノ「今はどこに?」
ユメ「今ちょっと、病院の待合室に…」
ホシノ「病院!!?」
ユメ『え、うん病院にいるよ…?』
ホシノ「すぐに向かいます!何処の病院ですか!」
ユメ『えっとD.U地区の……』
ガチャッ…
ユメ「あ、切れちゃった……。」
「…後輩に連絡は取れたか?」
ユメ「あ、はい!一応取れたんですけど……」
ユメ「病院にいるって言ったら場所を聞かれてすぐに切れちゃって……」
「………」
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数十分後……
ウィーン……
ホシノ「ユメ先輩!!!」
ユメ「ホシノちゃん!病院だから大声ダメ…!」小声
ホシノ「あ、すみません……」
ホシノ「…いったい何があったんですか。」
ユメ「あの後、砂漠に行ったの…」
ユメ「そしたら大きな蛇みたいな怪物とあって…」
ユメ「もうためだ!って思ったら助けに来てくれたひとがいてね!」
ユメ「その人がここまで車で送ってくれて、応急手当キットとかも渡してくれて…重症にならずに済んだの!」
ホシノ「そうだったんですか…」
ホシノ「あの時…怒鳴ったりしてすみません。」
ユメ「ううん、全然いいよ!」
ホシノ「…所で、その助けてくれた人は…?」
ユメ「あ、あそこで本読んでる人だよ!」
ホシノ「え?」
ホシノ「………っ!!」
ホシノの視界に映ったのは黒いスーツの大人。
ふとあいつと重なってしまった…。
コツコツコツ…
ホシノはその大人の前に立った。
「………?お前があいつの言ってた後輩か?」
ホシノ「そうです。」
「…そうか。」
ホシノ「何が目的だ。」
「……どういう意味だ。」
ホシノ「とぼけるな!!」
ホシノ「今度はユメ先輩を狙う気なのか!!」
「よく分からないな。」
ユメ「ちょっとホシノちゃん!この人は悪い人じゃないよ!」
ホシノ「ユメ先輩は下がっててください。」
ホシノ「……言え!」カチャッ
「…………」
「依頼された。」
ホシノ「……誰に?」
「守秘義務だ。」
ホシノ「……」
「お前に何があったかは知らないが信じてみろ。」
ホシノ「急になに…?」
「悪意は悪意を呼ぶぞ。」
ホシノ「……」
「いきなりそうしろとは言わない。」
「向き合え。少しでも。」
ホシノ「…変な奴だな。」
「……」
ホシノ「…ユメ先輩の言うように悪い人ではないのかも知れませんね。」
ユメ「見てるこっちがヒヤヒヤしたよ〜!」
「……。」スッ…
ホシノ「どこに行くんですか…?」
「タバコを吸いに行く。」
コツ…コツ…コツ…
ウィーン…
コツ…コツ。
……ビルの隙間に太陽が沈んでいくのが見える。
カチッ…ボォウ…
ライターでタバコに火をつけた。
「…………。」
オレンジ色の太陽が強く瞬いた気がした。
「…!」
顔を背ける…。
………光が弱まったので、顔を上げた。
「……!」
目の前に広がるのはあの時の列車。
それと、
『はぁ…はぁ…はぁ!』
何故か息を切らしている少女がいた。
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いかがでしたでしょうか。
シリアス終了のお知らせです……多分。
このあとはある程度、原作のシナリオに乗っ取りつつ、
原作のシリアス展開をクラッシャーします。()