ゲヘナへの道〜先生の熱愛疑惑騒動〜   作:星組

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今年の2月頃からブルアカにハマってしまった者です
広い心でお読みください


ゲヘナむちむち赤タイツ爆撃事件
生塩ノアと始まりの記録


◯月✕日

 

 その日は我らミレニアムに……いいえ、キヴォトスの各地にて激震が走った日と言っても過言ではありませんでした。

 

 これは事件簿です。

 私――、生塩ノアが普段つけている日記や、先生観察記録とは別のもの。

 事を知ってしまった日に書店へ走り、一番大きな鍵付きの新しい日記帳を購入し、衝動のままにペンを走らせています。

 どうしてでしょうか? エンジニア部の発明により、先生の思い出を再現したあの映像を見てしまってから、私は今も震えが止まらないのです。

 

 この感情は怒りではありません。映像を見た私が先生に怒るのは非合理といいますか、筋違いといえるでしょう。

 ……ユウカちゃんは顔を真っ赤にしながら先生に詰めよっていましたけれど。私もモヤモヤしちゃいましたが、怒りではない……筈です。

 

 悲しみでもありません。ただ、胸が締め付けられているだけ。

 あえて言語化するならば……私の言動にあたふたするくせに、貴方は他の女の子とはごく自然に。かつ大胆にそういうことをするのですね。と、言葉の刃を向けそうになってしまっただけなのです。

 ……いつかにシャーレで提示した、頑張った先生へのご褒美を覚えていますか? エッチなこと以外で。と私は言いましたね。

「エッチなことでもいいですよ」

 と、仮に私が言っていたら……。貴方は彼女にしたように、私の肌に見惚れてくれましたか? ……彼女のように、貴方と先へ行くことを許してくれたのでしょうか?

 

 感情を乗せて文を残していたら、なんだかツンと胸の奥がいがらっぽくなります。

 ショックだった。……私の感情はそれが一番近いのかもしれません。

 自覚した瞬間に、どっと疲労が押し寄せて来ます。

 なので今夜は、ただ事実のみを記して……眠ることにいたしましょう。

 

 

 先程SNS等をチェックしたところ、例の事件に関する話題が半日以上過ぎた今もトレンドに残っています。

 端的に言えば、お祭り騒ぎ。その発端は……。先生と私。ユウカちゃんの三人でミレニアムを散策していた時の事でした。

 

 

 ひょんなことからエンジニア部に立ち寄ると、そこには取材用のマイクとカメラを構える川流シノンさんと風巻マイさん。――クロノス報道部のお二人の姿がありました。

 どうやらミレニアムプライスの事前取材に来ていたらしく、その時は既にカメラが回っている状態。つまりは生放送でした。

 

『突撃! 今年のミレニアムプライスは一味違う!?』

 

 クロノスのお二方曰く、話題になりそうな成果物の内容を、ほんのちょっとだけ、一足先にお届け! そういうコンセプトの番組らしいです。……そういえば、そんな企画書を受理してましたね。決行日もちょうど今日でした。

 カメラが先生を含めた私達もちゃっかり映したり、シノンさんが先生にコメントを求めたり。結果、色々とあってユウカちゃんが怒ったりもしましたが……全てが終わってみれば、それらはどれも些細な出来事だったと言いきれるでしょう。

 

「よかったら先生、実際に私達の発明を体験してみないかい?」

 

 理由は簡単。ウタハ先輩のこの恐ろしい提案を、私は身を挺してでも止めるべきだった。悔やむとすれば、その一点に尽きるのですから。

 もしそれが出来ていたのなら、あの色々な意味で恐ろしく、残酷な惨劇を避けられたかもしれない。

 ええ、認めましょう。

 

 ……私のミスでした。

 

 

 

『メモリアルロビー』

 

 

 それが、エンジニア部が開発を進めていた装置でした。

 コトリちゃんの説明を借りるならば、記憶の抽出と映像化を実現するヘッドギア&高性能プロジェクター型の装置で、なんと録画機能も完備。

 つまり、思い出を映像記録として保管し、いつでも見返せることを可能としたもの。とのことでした。

 出力方法は自分で入力したり、他人からの質問等でも大丈夫なのだとか。

 

 この時点では先生も、私も、ユウカちゃんでさえ、「へぇ~。凄い」くらいの感想しか浮かびませんでしたし、実際に体験そのものも平和に進みました。

 先生への最初の質問者に選ばれたのはユウカちゃん。

 ちょっとドギマギしながらも「先生がキヴォトスに来てから嬉しかったことは何ですか?」と問いかけていたのが印象的でした。

 本人も質問も可愛いですね。

 

 すると、機械で投射された映像がまるで一つのホームビデオのように瞬き、流れていきました。

 ミレニアムだけではなく、ゲヘナやトリニティをはじめとする様々な学園にて起きた、騒がしくて楽しげな日常。

 試練を超えた先に見れたであろう、苦難の果てにたどり着いた大団円の数々。

 先生は目を細めながら、そんな思い出達を愛おしそうに眺めていました。

 時々見知った声や知らない声が映像に彩りを与えます。

 ウタハ先輩によると、特に先生が印象に残っている思い出のいくつかには声がつくらしいです。

 たとえば、シャーレに当番第一号が来てくれた日。これはユウカちゃんとの思い出でした。

 

「嬉しかったなぁ。募集して誰も来なかったらどうしようって、実は内心ビクビクしてたんだよ」

 

 苦笑いする先生と、凄く嬉しそうにはにかむユウカちゃん。私にメモリアルロビーを使用したら、きっとこの光景も出力されるに違いありません。

 

 他にも目ぼしいものがちらほらと。

 折り鶴とメッセージ。

 誰かとの何でもない1日。

 鯛焼きやおせち料理と美食の哲学(あ~んの下りでユウカちゃんのほっぺが膨らんでいました)

 いつかのエリドゥでの死闘を経てゲーム開発部の4人が喜び合う姿。

 あまねく奇跡の果てに、皆とまた会えた瞬間。

 

 砂の舞うアビドスで。策謀が飛び交うトリニティで。何処かのカタコンベの奥で。炎上した百鬼夜行自治区の一角で。生徒の成長や自己実現を目の当たりにした時。

 

 それは正しく、先生がこのキヴォトスで歩んできた道そのものでした。

 なんとなく感慨深さを感じてしまうのは、私がシャーレに加入する前よりユウカちゃんからその歩みをよく聞いていたからでしょうか。

 “シャーレ最古参の十三人”

 連邦捜査部の立ち上げ当初に先生の元に最初に加わった四人と、その直後に加入した計九名による黎明期の活躍は、ちょっとした語り草になっていたのを覚えています。

 

 そんな具合にしんみりとしている私達とは裏腹に、エンジニア部の三人はハイタッチしながら、メモリアルロビーが稼働しているのを喜んでいました。

 

「いいぞいいぞ! よし、ヒビキ。次は君から何か質問を頼むよ」

「わかった。……じゃあ、先生が美しいなって感じた思い出とか、見せてほしい」

 

 

 ……雲行きがちょっとだけ怪しくなったのは、この辺りからでした。

 最初は良かったのです。

 砂漠で煌めく、幻想的なプラズマ花火。直近で見た美しい光景だったらしく、美しさを求めたメモリアルロビーの始まりにふさわしいものだったと言えるでしょう。

 ですがその次に出てきたものが問題でした。

 “嬉しかったこと”は、生徒の皆さんを通した内容が多く、範囲が広すぎたが故に瞬くように流れる事が多かったのでしょう。

 ですが、“美しい”という、まだ範囲は広いものの。より具体的な題材を標的にした結果なのか。

 今度のメモリアルロビーは、比較的ゆっくりと映像が流れていきました。

 

「………この人は」

「トリニティの?」

 

 期待していた映像ではなかったのでしょうか。ヒビキちゃんはジト目になり、ユウカちゃんの目が吊り上がります。

 プロジェクターでエンジニア部のラボの壁に投射されていたのは……。成る程。確かに美しい女性(ひと)でした。

 

 何処か、森の中にいるのでしょうか?

 月明かりに照らされる白い花や蝶。そして……蒼い髪と翼を夜風に揺らしながら優しく微笑む、ナースキャップの天使がそこにいました。

 蒼森ミネさん。トリニティの救護騎士団にて団長を務める方です。

 

「なんと……! これはつまり、先生はキヴォトスで一番美しい女子生徒は彼女だ! ……とおっしゃりたいのですね!?」

「シノン!? ちょ、待って! 違……っ、いや! 確かにミネは美人さんだから間違ってはいないかもだけど!」

「あっ! 説明させていただきますと、このメモリアルロビーは深層意識から思い出を抽出するので、これが人物で最初に来たなら、先生視点で一番美しい方という解釈はあながち間違ってない可能性が……」

「コトリィ!? 深層意識って、ちょっとトンデモ技術すぎないかな!?」

「……オーパーツを一部の部品に使用してるからね。確かに一枚の絵画に出来そうなくらいに美しい光景だ」

 

 優しく先生を気遣う天使さん。そこへ無意識にか、先生は眩しい。と呟いていました。月光が……だけではないのでしょう。

 ユウカちゃんの唇がへの字になっています。

 お膝枕に誘うくだりではキッ! と先生をにらみつけてもいました。

 映像はそこで切り替わり、次は巨大な桜の樹。百鬼夜行の夜空を彩る花火が映し出されます。……見覚えのある花火が混じっているところを見ると、『百夜ノ春ノ桜花祭』でしょうか? 近くにはイズナちゃんの姿もあります。

 ですがユウカちゃんはもう映像は見ていませんでした。

 

「……したんですか?」

「ユ、ユウカ? 何を?」

「膝枕してもらったんですか!? 私以外の人に!」

 

 何気に爆弾発言が飛び出した気もしますが、気の所為ということにしておきました。

 美しい光景に関する思い出なので、その後に先生と蒼森さんがどうしたのかはわからずじまいでしたからね。

 ……私も先生にしてあげたことがありますし、お耳掃除までやったこともあるのですが……ユウカちゃんには内緒にしておきましょう。

 そんなのが霞むくらいの思い出が、この後に飛び出すとは知らずに、私はそんな秘密を隠しつつ、クスクス笑いながらその美しい(個人的に)痴話喧嘩を眺めていました。

 

 ヒビキちゃんと見た夜景(映像が出た時、ヒビキちゃんがホッとした顔をしていました)。アビドスのホシノさんと行った水族館。ピアノを弾くゲヘナの風紀委員長さん。お正月にて、色んな生徒さん達の華やかな振り袖姿。

 先生が触れた、様々な美しいものたち。その思い出の中に、晄輪大祭前夜に私と見た星空が入っていた(ユウカちゃんがすっごく複雑そうな顔で私と先生を見比べてました)のは何だかくすぐったくもありましたが、同時に暖かな気持ちになりました。

 

 本当に、どこまでもこの人は……私達のことを考えて、想ってくれてるんだな。そう思えたからです。

 だから……。

 

「う〜ん、せっかくだからもう少しパンチのある話題を……そうだ! ウタハさん、次は私が質問しても?」

 

 シノンさんが元気よく手を挙げて、それをウタハ先輩は「いいとも」の一言で容認しました。

 次はどんな思い出が見れるだろうか? その時の私達は呑気にそんなことを考えていました。心が穏やかだったのは、ここまででした。

 

「じゃあ、先生! 男性としてドキドキした思い出をぜひ! あっ、勿論、キヴォトスに来てから限定ですよ!」

「…………はぇ?」

 

 全く予想していない質問だったからか、間の抜けた先生の声がその場で上がりました。

 私達もまた、内容を噛み砕くのに数秒を要します。先生と同じくらい動揺していた。とも言えるでしょうか。

 

「シ、シノン? き、聞き間違いかな? もう一度……」

「一番ムラムラ……もとい、生徒を女性として見てしまった思い出をぜひ! 教えてください! いくら先生とはいえど、流石にゼロはないでしょう?」

「聞き間違いじゃなかった! てかもっと酷くなったぁ!」

 

 何てこと聞くの君! と先生は大慌て。

 控えめに言わなくても、放送事故確定でした。

 なにせ生放送です。積極的に番組を崩壊させる報道スタッフなんて、予測できる筈もございません。

 

「ウタハ! ウタハァ! 機械止めてぇ!」

「すまない先生、止めなきゃマズイって、わかるんだ! でも……正直めっちゃ気になる!」

「素直かっ! ユウカ! ならカメラを止めてぇ!」

「……っ、うっ……そ、そうよ! 流石にダメじゃない! そりゃ気になるけど! 正直このまま……見たい、けど……ぉ!」

「あっ、視聴率が急に爆上がりしましたね! やはり皆気になる様子ですよ!」

「…………ぅう……」

「ユウカ? ユウカァ!? 何でちょっと迷ってるのぉ!? マイィ! 視聴率と引き換えに私の社会的信用とかが爆下がりしちゃいそうなんだけど!」

 

 こりゃイカンとばかりに、慌ててヘッドギアを外そうとする先生。だが、それを両側からヒビキちゃんとコトリちゃんが取り押さえます。

 これは詰み、ですかね先生。なので私もまた、攻めることにいたしました。

 私も結果が気になったから。というのが本音ですけれども。

 

「先生、大丈夫ですよ。先生が私達の嫌がることをしないのは、皆わかってますから。シノンさんの言い方がアレなだけで……要は、ちょっといいなって思った人が映るってことでしょうし」

「先生としてそれがちょっと、ダメなんじゃないかなって思うんだ!」

「生徒の前に全裸で駆け寄ってきても、やっぱり私達は先生をダメだとは思いませんでしたよ? 多少のエッチな視線くらいじゃ、今更です。寧ろ、見て欲しいって方もいるかもしれませんよ?」

「ノアぁ! せめて前者はダメって思おう! 後者もダメだけど!」

 

 因みにエッチな視線のくだりで、ちょっとだけもじもじするユウカちゃんが可愛かったです。

 セミナー二人が好奇心に負けた瞬間でした。

 

 

「大丈夫、私達は先生を信じてる。たとえここで救護騎士団の団長さんからのお膝枕が出てきても驚かない。ムカッ。ってなるけど。……ちなみにあの後どうなったの? 感想は?」

「よ、よしヒビキ。ムカッってなるなら、見るの止めよう! そうしよう! ……あの後は、何も! 普通に帰ったから感想なんて無……」

「あっ誤魔化した。ちなみにちゃんと映像の続きも見れたりするんだけど……」

「お膝でちょっとだけ休ませて貰いました! ハイ! 誓ってそれだけです! 寧ろその後にミネらしいイベントが起きて不思議な安心感を覚えました!」

「お膝枕の感想は?」

「最高で眼福でした!(夜空が半分しか見えなくて!)」

「……眼福?(団長さんが美しくて? 先生、やっぱり彼女みたいな人がタイプなんだ……むぅ)」

 

 私もユウカちゃんもムムッとなります。膝枕なら私達の感想だって今度聞きたくなったからです。

 

「いいえ! 説明もとい私の仮説は、ここで出てくるのは団長さんではなく、美食研究会の会長さんでしょう! 嬉しかった思い出で彼女とのお食事と結論が! 美しかった思い出で彼女の振り袖姿が、両方声付きで出てますからね! そして彼女はシャーレ最古参十三人の一人にして、筆頭格! これはもうQEDと言ってもいいのでは?」

「コトリ! 落ち着いて! 証明より大事なことってあると思うんだ!」

「時に先生! この会話がメモリアルロビーを読み込むための時間稼ぎだとはお気づきですか?」

「…………わァ……あ」

 

 映像が流れ始めて、全員の真剣な視線がそこに集まります。

 謝罪といいますか、白状するならば、そこまで凄いものは出てこないと、私達は思っていたのです。

 先生は様子がおかしくなることは時々あっても、根っこの理性は鋼のごとく。が生徒間での通説でした。

 先生に大胆なアプローチを試みる生徒がそれなりにいることを誰もが知っていましたし、それらをことごとく先生がかわし続けていることも。

 彼が間違いや一線を越えたことは一度もないということは、私達の中にある共通認識だったのです。

 

 だからここに映るのは、せいぜい制服をはだけた……だとか、水着やバニー姿を見せた。ベッドで一緒に寝た、抱きつき、押し倒した。騙して寮に連れ込んだけど、何も起きずに一夜明かした……といった程度のものだろう。そう思っていました。

 それくらいのマウント合戦ならば、SNSやアンダーグラウンドな掲示板サイトで飽きるほどに見聞きしてきたものなのです。 

 故に、ちょっとした答え合わせというか、誰が一番先生をドキドキさせられたのかな? というある種の期待に似た感情が、少なからずその場にいた全員と生放送の視聴者の中で一つに共有されていました。

 

 ……日記に起きたことを記録して、即就寝するつもりでしたのに、我ながら長々と書き連ねてしまいました。

 筆が乗ったから? いいえ、違います。

 繰り返しますが、その日文字通りキヴォトスは揺れたのです。

 こうして脳内の情報を吐き出しきらないと、冷静さを欠きそうになるからに他なりません。

 

『Qui aimes-tu le mieux, homme énigmatique, dis ?(謎めいた人、あなたは誰を一番愛していますか?)』

 

 ガラスのページに書いた、刹那の記録と想いをリフレインします。

 地獄(ゲヘナ)への入口は開かれてしまったのです。

 声や音がない阿鼻叫喚という矛盾した表現こそ、あの瞬間のキヴォトスにふさわしいものでした。

 先生、今更ながらこんな強引な手段を取ってしまい、ごめんなさい。

 でも私達……いいえ。私は聖人のような貴方にもう一歩踏み込みたかったんです。

 合理と理性は無慈悲。故にそれをもって真実へと手を伸ばしたかった。そして……。

 

 

「なに、これ……」

 

 それを見たユウカちゃんが発した声は、リオ会長の横領が発覚した時よりも震えていました。

 

 淡雪が静かに舞い落ちる冬の露天温泉。

 湯けむりの向こうにいるのは、ベージュ色のセミロングヘアーをゆるく結んだ少女……そう、少女の、筈です。

 年齢に反して豊満な身体を手拭い一枚だけで隠し、彼女……ゲヘナの風紀委員、『火宮チナツ』さんは相手を……先生を見つめながら柔らかく微笑んでいました。

 

 彼女が発する熱を帯びた眼差しと表情。悩ましげな吐息と声。何より匂い立つような色気に、どうしようもなく“女”を感じてしまった時、“私達”は思い出しました。

 それぞれがかつて対峙した脅威や試練。恐怖(テラー)の象徴を。

 例えば私とユウカちゃん、エンジニア部の三人は、ほぼ同時にこう呟いてしまったのです。

 

 

『………これ、エリドゥよりヤバいんじゃ?』

 

 

 だってそうでしょう?

 何をどうやったら、先生と生徒が混浴することになるのでしょうか。

 物事には順序があるのでは? 風紀とか倫理とかはどこに投げ捨てちゃったんですか?

 

 全員の視線が今度は先生に向けられます。

 彼の目は……何処か既視感のある……。具体的にはとある便利屋さんの社長さんみたいに、真白けでした。

 

 

 ※

 

 

 斯くして幕は上げられた。

 あまねく奇跡の始発点を経て。夢が残した足跡をなぞったその先で……このバカバカしくもわりと深刻で。それでいて平和の証みたいな事件は勃発した。

 この騒動は『シャーレの先生、湯けむり殺害(社会的)事件』『メモリアルロビーマウント戦争』『ゲヘナむちむち赤タイツ爆撃』他色々な呼び方が誕生したりすることになるのだが、それはまた別のお話。

 

 因みにSNS等では『シャーレの先生』『混浴』『風紀はどこいった』そして何故か『美救護』という謎造語がしばらくトレンドに残り続けたのだとか。

 




公開情報①

シャーレの先生

今回の事件における被害者にして加害者(ある意味これから)。基本生徒が第一な原作の先生そのまま。聖人のようと称されることもあるが、根底はわりとダメ人間寄り。よく始発点まで来れたな。この人とプレナパテスが同一人物って何かの間違いでは?(プラナ談)と知る人にはそう言われてしまう、しょーもない大人である。
人誑しだが、達人の間合いで生徒達とは絶妙な距離感を維持してきていた。ただし、某ゲヘナの赤タイツサキュバス(疑惑)には出来なかった。これに関してはわりと深刻に悩んでいたりする。原因などは後々に
結構なワーカホリック


・シャーレ最古参の十三人

連邦捜査部の立ち上げ当初に先生の元に最初に加わった四人(ユウカ、ハスミ、チナツ、スズミ)と、その直後に加入した計九名(セリナ、ハナエ、ツバキ、コタマ、チセ、ハルナ、アカリ、ジュンコ、イズミ)からなる。
時は連邦生徒会長失踪の発表直後にあたる、キヴォトスが普段以上に混沌とし、治安が悪かった黎明期。各地を駆けずり回り、救護。暴徒やテロの鎮圧。サイバー犯罪の未然防止。悪徳企業の爆破。果てはペット探しや池の水を全部抜いたりして活躍した。
尚、食に関することでたまに約4名(反逆人数にバラつきあり)が。甘味に関することで約1名が暴走したりするので、その時はしっかり仲間内で粛清する模様。
後にシャーレに人材が集まったり、元々母校での仕事が多かったり、そもそも自由人が多かったこともあり、現在は一部を除いたほとんどの生徒が当番の日以外は前線から離れてはいるが、有事の際と定期的にやるお食事会には、なんやかんやで全員集合する。



・お膝枕

確認できる限り、わりと色んな生徒さんが先生にしてたりする。尚ユウカ、ノア、後に言及があるチナツはゲーム内ではなく、ASMRにて膝枕している。
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