転生したらガミラスの真田さん枠(なおロマンチスト)兼総統のお気に入りになってた件   作:夜叉烏

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 夜叉烏です。爆速で書いたので粗があるかも…。
 流石に一足飛びでアケーリアスの手で生まれたうちの長男であるイスカンダル文明の技術をものにできるのは無理ありますよねぇ。

 『ハルシュヴァルトⅡ』の性能諸元は適当なガトランティス相手にテストを兼ねた実戦を行う回を書くので、そこで公開します。
 「これもうハイゼラード級ベースじゃねぇだろ!!」って感じなので魔改造とか苦手な方はお気をつけて。
 まぁD級だってガイデロール級ベースとか言ってる割に全然似てないし問題は無いんじゃないですかね()


上げて落とすのは趣味じゃない(やらないとは言ってないby作者)

「ゲシュ=タム・アウト。本艦は現在、通常空間を航行中」

「機関、正常運転中。冷却装置に異常なし」

 

 ワープ特有の感覚から目覚める。

 

「方位330、距離1.8光秒に植民惑星『042』を確認。目的地に到着。定刻より1分21秒遅れです」

「全然許容範囲だよ、ヴァル」

 

 メイド服を着た戦艦『ハルシュヴァルトⅡ』の"動力学的自律行動型管制制御AI"、通称『メンタルモデル』のヴァルがAIらしい正確な報告を寄越してくる。

 

 メンタルモデルは、地球軍におけるAU-O9"アナライザー"のポジションを期待して私が開発した美少女型の自律AIだ。

 アナライザーと同じく艦の自律型サブコンピュータとして機能し、戦況を極めて正確に分析、乗員に対して算出した解決策を提案する他、操艦や射撃、索敵、ダメコンの補助も行う。

 また、人間では対応できないタイミングで発生した危機的状況の際、艦の指揮権を掌握して正確に対処する。

 例えば、突然発砲してきた敵味方不明艦に対して対応が遅れて被弾する…といった状況。

 突然の事態に最低でも数秒は反応が遅れ、回避やゲシュ=タム・ウォールの展開が間に合わないだろう人間に対し、感情や精神状態に左右されず、「発砲された」という情報をノータイムで処理し、艦を操るのだ。

 その気になれば、『2202』劇中でもあったブラックアナライザー1体のみを載せたBBB『アンドロメダブラック』と同じく、メンタルモデルのみを搭載した無人艦の実装も可能だ。

 

 なぜ美少女の姿を模したのかについては…麗しい少女の助言なら乗員も聞き入れると思ったからと、単純に目の保養の為。

 なお、頑丈な人工肉体を持っている為、対人用小火器を食らっても微かにグラつく程度で、機能停止することはない。

 

「前方に艦影多数。デスラー親衛隊"第1親衛空間装甲師団(ライファード・シュアルヴァント)"です」

 

 船務長ミゲル・リーエ大尉の報告通り、艦正面…植民惑星『042』からほど近い宙域へ、青色塗装とピンク色の開口部の発光が特徴的な親衛隊の艦隊と、その奥に鎮座する山のような巨体…ゼルグート級一等航宙戦艦の2番艦『デウスーラⅠ世』が、『ハルシュヴァルトⅡ』を待ち構えるように待機していた。

 ぶっちゃけ弱い者虐めしかできないただの親衛隊とは違って、"第1親衛空間装甲師団(ライファード・シュアルヴァント)"はその中でも数少ない実戦専門の部隊である。

 実質的に親衛隊長官のハイドム・ギムレーからは独立した存在であり、デスラー個人にのみ責任を負う個人的な警護部隊だ。

 

「『デウスーラ』より入電、総統閣下が直接艦長にと…」

「繋いで」

 

 通信長カエセーダ・ピーカ大尉がコンソールを操作し、天井のホログラムディスプレイを起動させる。

 起動したディスプレイに『デウスーラⅠ世』の艦橋内が映し出された。『ハルシュヴァルト』の艦橋要因が全員立ち上がり、ガミラス式の敬礼を行う。総統の手前、座りっぱなしで対応するわけにはいかない。

 なお、ヴァルも同様に敬礼している。総統への対応はしっかりと教え込んでいる。彼に対して電波発言させるわけにはいかない。

 

『まぁまぁ、楽にしたまえ。…ハルハ。直接会うのは暫くだね』

「ご壮健のようで何よりです、総統閣下」

 

 侍女を両脇に控えさせているデスラーが話しかけてきた。飲みにくそうな黄金色のグラスを傍らに置いている。

 何気に久しぶりに聞く彼の生声を聴きながら、私は内心でガッツポーズを浮かべた。

 デスラーは、信用していない者には君付けをする。逆に信用している者は呼び捨てだ。ドメル将軍に至っては名前呼びである。

 呼び捨てで呼ばれた、ということは、少なくとも彼は私を危険視していないということ。

 

『タランから聞いているよ。様々な新兵器を開発しているそうじゃないか。我が大ガミラスの躍進に、今最も貢献している人物だと言っても過言ではないだろう』

「身に余るお言葉、恐れ入ります」

 

 貴族としてマナーを叩き込まれた身である。デスラーの前ということで緊張してはいるが、今のところ所作には問題ない。

 

『今年執り行う建国祭は、君の受勲式も兼ねているんだ。じきに招待状を贈らせてもらうよ。…そうだ、家族や友人も連れて来たまえ。建国祭の後は立食パーティーもあるから、楽しみにしてくれ』

「それは…ご配慮、痛み入ります」

 

 『受勲式』の単語に、艦橋要員全員が私に目線を向けてきた。

 正直ありがたかった。建国祭とかいう堅苦しい儀式に1人だけ放り出されるのは心細い。父上と、ズミと、アレド…いや、許されるなら『ハルシュヴァルトⅡ』の艦橋要員全員で行ってみたい。

 

『まぁ雑談はさておき…そう緊張しなくてもいい』

「…最善を尽くします」

 

 無論、ガミラス製CRS実用化に向けて人事を尽くしたと自負はしているが…成功するかは分からない。

 何せ、科学技術文明の極致と言えるイスカンダルが誇る『星のエレメント』技術の取り扱いである。既存のガミラスの科学技術では全く説明のつかない代物なのだ。

 

『何、惑星環境を根本から変える技術だ。君を信頼していないわけではないが、そのような代物を最初から完璧に仕上げるなど、中々できないと思う。失敗を咎めることはないと誓おう』

 

 失敗に対して厳しいデスラーにしては甘々な言葉に、私は肩の荷が下りた感覚がした。

 タランをはじめガミラスのあらゆる技術者を凌ぐ技術的手腕を持つ私を、自分から切り捨てることはしたくないのだろう。

 それに、ガミラスの死活問題である寿命問題。その解決に必須なCRSの開発は、ある程度時間をかけてでも問題なく遂行させるべきだと思っているのだろう。

 

『それではハルハ。成功を祈っているよ』

 

 そこで通信は切られた。

 

「…"特殊装備"の起動準備!ズミ、ここは任せるよ」

「はい、お気をつけて…」

 

 "特殊装備"ことガミラス製CRSは、艦首デスラー砲薬室の直後に設置されている。その取り扱いに最も精通している私が直々に現場へ赴き、起動運転の現場指揮を執るのだ。

 全員よりガミラス式敬礼を受けながら、艦橋を後にする。

 別に、どこぞのデーモンコアではないのだから、『2199』終盤でもあったように生身で起動中の装置の近くに居ても問題は無い。

 それでも、これまでにない概念の装置だ。技術系に疎い者からすれば、そのすぐ傍に身を置く私が心配なのだろう。

 

 なお、ヴァルは不測の事態に備えているのか、シンプルに危険な場所へ赴く人間への対応を「無意味な行為」として片付けているのか、敬礼してくれなかった。死者を伴う行為にも同じ反応を示しそうだ。

 合理・効率を最優先するAIとはいえ、ちょっと悲しいくなるが…今は総統の御前での任務だ。集中しなくては。

 

 ――我が愛艦『ハルシュヴァルトⅡ』から、鮮血を思わせる名状し難い紅い輝きが発せられたのは、それから10分後だった。

 

----------------------------------------------------------------------------------------------------

 

――2週間後、デスラー総統府

――デスラーside

 

 いつものように政務に忙殺されていたところ、タランが報告を寄越して来た。

 

「…未知の空間を発見した、と?」

「はぁ。ハルハからはそのように…」

 

 ハルハが実行した惑星環境改変装置の起動実験は失敗に終わった。

 無論、彼女に言った通り処分は下していない。彼女が有能なのはこれまでに開発された各種武器兵器の情報で知っている。

 それに、ガミラス臣民を救う装置を開発できるのはハルハだけだ。たった一度の失敗で、貴重という単語すら憚られる人材を無為に失うなどあってはならない。

 

「…そういえば、『042』にはハルハの部隊が残っていたな」

「えぇ。総統が御帰還後、宙域に残り実験後の惑星をくまなく調査していたところ、一部に通常とは時間の流れが異なる空間が出現していた(・・・・・・・・・・・・・・・・・・)、とのことでした」

 

 タランからハルハの見解も聴いた。

 彼女が言うには…

 

・一個人が持つその星の記録…所謂『星のエレメント』では惑星規模の再生には不十分であり、本空間がイレギュラーとして発生した。

・本空間は便宜上『時間断層』と呼称。断層内部では、外部の10倍の速度で時間が流れることが判明。なお、深部へ向かうにつれ時間の流れる速度は増大している模様。

・また、『042』の地質調査を実施したところ、地殻運動・火山活動の増大が認められており、『星のエレメント』の書き換えは惑星に対し負担をかけ、寿命を大幅に縮めることが判明。

・仮に、装置を完璧に動作させるには、文明を惑星毎滅ぼした上でエレメント化し、それを材料に使わなければならないと思われる。

 

 それらを聞き終えた直後、深い失望を覚えた。

 

(惑星に対し負担をかける…星の寿命は長いとはいえ、ガミラス星にそんな余裕はない)

 

 長くて後100年で滅びるというガミラス星。仮にエレメントを書き換えたとしても、ただ寿命を削るだけで終わる可能性が高い。

 それに、今回被検体として使ったのは60歳の死刑判決を受けた元不穏分子と聞いている。

 

(我がガミラス臣民の平均寿命は82歳…長くても100年しかもたない星を数十年延命したところではどうにもなるまい。寧ろ、書き換えの影響でそれ以上に寿命が縮むだろう)

 

 別の惑星をガミラス星の環境に置き換える…それが最善手のように思えたが、一個人のエレメントでは惑星に対し多大な負荷をかけ、折角移住したにも関わらず、程なく寿命を迎えてまた移住する…その繰り返しになるのではなかろうか。

 新たな母星が寿命を迎える時には自分は死んでいる、未来の臣民たちに頑張ってもらおう…そんな無責任な考えを持つことはできなかった。

 

 かといって、ハルハの提示した見解――装置を完璧に作動させる為、文明を惑星毎滅ぼしてエレメント化させた上で、書き換えの材料として用いる案を採用するのも憚られる。

 つまりは、『大ガミラスを一度完全に滅ぼす』ということ。最終的に、新たなる惑星をそのエレメントで上書きするとしても…。

 

(……私にはできない。私以外にやらせるのも言語道断だ)

 

 親愛なる臣民を、一時的にとはいえ母なる大地諸共皆殺しにする覚悟は私にはない。

 やはり、これまで通り地道に移住先の惑星を見つけるしかないのか。マティウス兄様ならばどうしただろうか…。

 

「…とう。総統!」

「あ、あぁ…タラン。済まない。考え事をしていた。続けてくれ」

 

 かなり深く考え込んでしまったらしい。タランが私の両肩を掴み、軽く揺さぶっていた。

 

「はぁ…環境改変装置の改良の他、時間断層への艦船ドック建造の許可をハルハが求めておりまして…」

「何、時間断層に…」

 

 なぜそんなことを…と一瞬思ったが、確かにそこならば通常空間の10倍の速度で艦艇が建造できることになる。

 断層内での工事はガミロイドの大量投入でどうにかなるし、普通なら10数年かかる工事も、実質1年少しで完了するだろう。

 移住先の惑星探索の為、より多くの艦艇は必須だ。そして何より…

 

(移民船の大量建造も行える…!)

 

 数十億の臣民を脱出させるには、膨大な量の移民船が必要だ。それについても必要数を揃えられるのかが不安に感じていたが、時間断層内のドックをフル稼働させれば可能な筈だ。

 

「…タラン、双方共に許可すると伝えてくれ。装置の量産も指示するのだ。予算ならば私の権限でいくらでも出させる。私の個人資産からも出して良い」

「は、はぁ…!?しょ、承知いたしました…」

 

 ――こうして、ガミラスは不完全とはいえコスモリバースシステム(時間断層製造器)を手に入れたのだった。




 親衛隊は弱い者虐め専門の部隊とか言うけど、それで総統の護衛なんてできるわけがないし、当然親衛隊の中にも腕利きの部隊くらいはいるよねってことで。

 個人的考察として、ガミラスは軍事技術以外(文化・民生方面)は未発達という勝手なイメージがあるので、医療技術も低いって思ってます。

 別の惑星のエレメントで別惑星を上書きすると星に多大な負荷をかけて寿命が縮む、とのことですが、それでも数百年、長ければ数千年は住めますよね。
 でも総統閣下は相当な責任感の持ち主であるため、「その時は未来の臣民たちが移住なり別の方法で寿命延ばすなり考えるだろ~」なんて丸投げするようなことは無いと思います。

アルペジオみたいなメンタルモデルを出演させる?

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