転生したらガミラスの真田さん枠(なおロマンチスト)兼総統のお気に入りになってた件 作:夜叉烏
次元潜航艦魔改造の段です。
キャプチャーフィールドの仕組みとか対策がよう分かりませんが「コスモハウンド以上の速度で振り切って通常空間へ急速浮上するればよくね?」って思ってます。
しかしキャプチャーフィールドの有効範囲が気になり過ぎる…。
今日、私のテンションは鰻登りであった。
「デスラー砲の搭載は順調、新型陽電子砲の換装にも問題はなし、ゲシュ=タム・ウォールのテストも順調、残りは簡単な艤装作業…公試まであと2カ月ってところかな?」
私は専用の公用車で目的の場所へ移動しつつ、我が『ハルシュヴァルト』の改装状況を確認していた。
少し前までデスラー砲搭載の為の大改装を行っていた『ハルシュヴァルト』は、7割ほどその作業を終えている。
艦体はほぼできており、あとは外装・装甲板の貼りつけや副砲・対空砲などの艤装作業、システム構築のみ。
手元の端末に映る『ハルシュヴァルト(二次改装)』の完成予想モデルでは、艦首がガイデロール級の開口部に似たデスラー砲の発射口となり、より長い片刃の剣を思わせる衝角が突き出ている。
形状はアマテラスに似ているが、より長く、鋭く、刺々しい。
機関を六重複列式ゲシュ=タム・ドライブに換装し、出力は新造時のそれを遥かに凌駕。イスカンダル純製の波動機関と同等以上のパワーを獲得している…筈。
これにあやかって、高出力ゲシュ=タム・ウォールの装備も可能に。艦首衝角部に防壁を集中展開し突撃すれば、カラクルム級さえも刺し貫くだろう。
ロマン溢れる戦法の実現が期待できた。
「デスラー砲の試験はどうするか…適当なガトランティス相手にぶっ放そう」
最早おやつ感覚のガトランティスである。
まぁ、まだテレサの力は手にしていないし、カラクルム級をはじめとしたガイゼンガン兵器群は登場していない筈。
ガイゼンガンのないガトランティスはただの案山子である――そんなこともないか。
「…おっと、そろそろかな。ありがとう」
腰掛けている"椅子"に声をかける。
あまりにも広すぎる私の"アトリエ"内を移動するため開発したロボット『霹靂ちゃんⅡ』だ。
アトリエの警備を担う戦闘ロボット『霹靂ちゃん』――タ○ミ○ーター『T1』に酷似したやつ――をベースに、ボディーへ露天シートを追加している。
武装は据え置きで、7.9ミリ6銃身
…え?移動用なんだから武装は要らないだろって?ロマンを理解できない馬鹿者はガミラスには不要だよ。
ヘルメットを外しつつ、丁度私の後ろへ位置する頭部を見ると、「分かった」と言いたげに軽く頷く。思考モジュールは限りなく人間を模しているため、今のような簡単なコミュニケーションはお手の物である。
停止した『霹靂ちゃんⅡ』から降りると、目当てのドックへ向かう。
「ふむ…私のイメージ通りだ。素晴らしい…」
幹ドックに係留されているのは、就役の暁には総統直轄の特務艦として活躍することになる次元潜航艦『UX-01』である。
(伊400型なんだよなぁ…)
原作の『UX-01』はドイツ海軍のUボートを思わせるデザインだが、この世界で私が手掛けた同艦は日本海軍の『伊400型潜水艦』に似た意匠を持っている。
クリピテラ級よりも細く、遥か長大な艦体の中央に筒型の構造物…格納筒を備え、その上に原作と同じ形状の、それでいて一回り大きいセイルが据えられていた。
「失礼するよ、主任!しっかりできているみたいで何より!」
「あ、中将!」
係留している艦体とを繋ぐ桟橋の前で工員に指示を出している、少佐の階級章を付けた男に声をかけると、彼は相好を崩して見事なガミラス式の敬礼を見せてくれた。
兵器開発局に勤務する技術士官だ。亜空間潜航艇プロジェクトに長期間参加しており、数多くの試作潜航艇建造の現場指揮を務めている。
「いやぁ、原案よりも遥かに大きいし、新機軸も大量だし、急な設計変更だしで大変でしたよ」
「それは済まない。後で全員でお疲れ様パーティーでもしよう。勿論私の奢りでね」
「はっはっはっ!それでは、シラント家の金庫を空にする勢いで飲み食いしますか!」
30代ほどのこの技術士官はかなり話易い男である。
中将とはいえ、私は17歳の少女だ。年上からヘコヘコされるのは正直苦手だし、これ位の馴れ馴れしさが丁度いい。
「早速だけど、中を見させてもらっていいかい?各種テストは?」
「クルーの教育も兼ねて、地上で行えるテストは全て完了しました。特に異常はありません」
「うん、流石は私だ。…じゃあ、艦橋に上がらせてもらうよ」
地上試験に限ってはトラブルなし。文字通り"次元の違う"兵器であるし、何かしら問題はつきものだとは思っていたが…流石私である。
「でしたら、案内を…」
「大丈夫さ。この艦の設計者は私だからね」
「あぁ…そうでした」
艦内構造は全て頭に入っている。迷子になることはない。
工員からの奇異の視線と敬礼を受けながら桟橋を渡り、ハッチから艦内へ侵入していく。
(広い…これなら乗員のストレスも何とか…)
この艦…というかガミラス艦のほぼすべてに当てはまる特徴だが、艦橋以外に人員は配置されず、ガミロイドが代わりを務めている。
ガミロイドは疲れを知らずに持ち場に就き続けるため、休憩スペースは必要ない。よって、必要なのは艦橋で勤務する乗員のスペースだけだ。
よって、本来居住スペースとなり得る区画を犠牲にし、他の区画を広めに造ることができた。
「…おや、君は」
「あ…!」
髪の長い、口髭を生やした…内に秘めたる狂暴性を感じさせる男と出くわした。
「フラーケン少佐…貴官なら、この『UX-01』の艦長に相応しいね」
「それは…恐縮です。まさか設計者御自らそう言って下さるとは」
これまた見事な敬礼を見せるのは、ヴォルフ・フラーケン少佐。亜空間戦闘のエキスパートで、原作でも――2199時点では本格的な対潜装備を搭載していないとはいえ――『ヤマト』を一方的に叩いている。
「…この艦は良い。明るい・広い・強い・速い・信頼性が高い…五拍子が揃っている」
「そんなにかい?」
「あぁ…以前の試作潜航艇に比べたら、雲泥の差だ」
嬉しいことを言ってくれる。
因みにこの人、安定性・信頼性皆無な試作型の次元潜航艇を以前から乗り回していたらしい。一歩間違えたら通常空間に一生浮上できなくなるポンコツに平気で身を預ける、結構ヤバめな人である。
「さて、地上テストは問題なしとのことだったけど、私自身でちょっと確認したくてね。艦橋へ通させてもらうよ。君も来て欲しい」
「えぇ。丁度、私も艦橋へ用があったので…」
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潜水艦=狭いという情報は常識と言っていい。それは司令塔であるセイルも同様だが…この『UX-01』はそれに当てはまらない。
「…全く。いつ見ても、この広さと明るさには慣れない。…贅沢な悩みです」
「相変わらず、筋金入りの潜航艦乗りだね。少佐は」
現実の潜水艦にも似た、暗く狭い空間ではない。広々とした空間を白色の照明が照らしている。
砲雷長やソナーマン、機関長といった、各部門の長が座る席も余裕のあるスペースで、各員が肩を寄せ合うようなスペースしかなかった原作の『UX-01』とは居住性が段違いだ。
しかし、筋金入りの潜航艦乗りであるフラーケンは、以前までに乗った数多くの試作次元潜航艇に慣れてしまったらしい。
住み慣れた自宅から、急に格式高い最高級旅館に放り込まれたような感じだろうか。居住性が向上したのはいいが、あまりにも以前と変わり過ぎたため、とにかく心が休まらないのだろう。
「さてさて、潜望鏡…」
「あぁっ!!おいテメェ!それは艦長のモンだ!!」
次元潜望鏡を覗こうとした直後、突然聞こえてきた怒声によって"ギョッ"としてしまう。
しかし、その怒声の主も私と一緒にいるフラーケンの姿を認めるや否や、困惑したような表情を浮かべた。
「おいハイニ…!部下が、大変な失礼を…!…おい、この御方は『UX-01』の設計者、ハルハ・シラント中将だ…!!」
「いぃ…っ!?!?中将ぉ…!?」
フラーケンの右腕、ゴル・ハイニ中尉だ。優秀ではあるが短気であり、視野狭窄な感がある。
流石のフラーケンも、部下のあんまりな発言に顔色を悪くした。アウトロー集団の首領のような彼でも、上官に対する最低限の言葉遣いやらには気を付けているのだ。
自分で言うのは何だが、私はそこそこ有名人だ。なのに知らないとは…あまり世間には目を向けていないのかもしれない。
ハイニにとって『UX-01』は、はみ出し者になっていた自分を受け入れてくれた家である。
その『家』を手掛けた私へ怒声を浴びせてしまったことは、深く反省しているようだった。
慣れない敬語を用いて謝罪し、頭を下げてきた。
「も、申し訳ございません…」
「いいよ。まぁ、ビックリしたけどね。それに、そういうの好きだよ。『俺は何よりも艦長に忠誠を誓ってるんだ』って感じのチョイ悪な人」
「あ…そ、そっすか…いでっ!?」
「ったく、お前は…!!」
ホッとして表情を緩めたハイニの横で、苦虫を嚙み潰したような顔をし、副長の脇腹へ肘鉄を喰らわせるフラーケンだった。
相手がディッツ提督やガデル・タラン中将だったら叱責どころじゃ済まないぞ…と言いたげだ。
「まあ、それはさておき…少佐は、航空機の扱いには慣れたかな?」
「…いえ。今まで亜空間戦闘に雷撃戦ばかりでしたから。勉強の毎日です」
この『UX-01』の格納筒内には試製戦闘攻撃機DWG229-C2"ディエス・メランカ"が8機搭載されている。
DWG229"メランカ"をベースに各種試験装備を追加した型がDWG229-C1"ディエス・メランカ"なのだが、C2型ではそれにAIを搭載した無人戦闘機である。
ガミロイドをはじめ、高性能自律AIを実用化しているガミラスだからこそな装備だが、一流パイロットのような判断力・機動を行うにはまだの段階。ズミの協力の元、AIへの教育が進んでいる。
これら機体は制空の他偵察、次元潜航艦特有の神出鬼没さを利用した敵艦隊・拠点への奇襲等で用いられる。
「うちのキャプテン、見かけによらず努力家なんすよ。休憩時間はずっと教本ばっかり読んでて…」
「それは言わんでいい、ハイニ」
フラーケン、荒っぽそうに見えるが頭脳派で真面目だ。艦載機運用という畑違いな部門の知識を、貪欲に吸収しているらしい。
「ハイニ中尉はどうかな?この艦」
「えぇ?そりゃあもう!広ぇし明るいし、次元潜航時間もずっと長ぇ!無敵時間が長く続くってのがありがてぇです!」
ハイニにも乗艦の感想を訊いてみたが、こちらも反応は上々だ。
一昔前の潜水艦が潜航時間に制限があったのと同様、次元潜航艦も永久に異次元で活動できるわけではない。エネルギー流出を抑える多次元バラストタンクは、規定時間以上異次元で活動するとオーバーフローしてしまう。そのため、およそ24時間置きに通常空間へ浮上し、インターバルを置く必要があるのだ。
それでも、以前の試作潜航艇は長くても5時間であるため、大幅な性能向上を実現しているのは間違いない。
通常の戦艦級を1~2発で沈める亜空間魚雷の火力を一方的に展開できる次元潜航艦にとって、異次元航行時間が大幅に延びるというのはありがたいだろう。
「けど、やっぱスゲェのは火力でさぁ!艦首魚雷を18門、艦尾にも6門!甲板の至る所にミサイル!一斉にぶっ放したら、さぞ爽快ですぜ!」
「分かってくれるかいハイニ中尉!そうだね!火力はやっぱりロマンだよね!」
そして今日一番の笑顔を見せながら放たれたハイニの言葉に、思わずテンションが上がってしまった。彼も私と同様、武装をガン積みした艦は大好きらしい。
「…それに、巡洋艦クラスの砲火力があるのも魅力的です。多次元バラストタンクの機能回復のため浮上している際に襲撃を受けても対抗できるのはありがたい」
テンションの上がった火力至上主義者2人の熱に押され気味なフラーケンもしかし、砲火力の向上に喜んでいるようだった。
次元潜航艦にとって最も無防備なのは、通常空間で航行している状態だ。
通常の航宙艦艇よりも砲火力が小さいため、浮上航行時に襲撃されたりでもしたら極めて不利な撃ち合いを強いられる。
原作『UX-01』も、99ミリ単装陽電子ビーム砲1基、33ミリ単装レーザー機銃1基と細やかなものに留まっている。
しかし、この世界の『UX-01』は新型のレールカノン砲塔の他、ガトランティス艦より鹵獲した輪胴砲塔を多数搭載し、中小型艦程度なら追い返せる火力を持つ。
また輪胴砲塔はビーム砲やカノン砲に比べてスペースを取らないため、次元潜航艦の艦体にも搭載できている。
他にも、甲板を埋め尽くさんばかりにミサイルのVLSを載せている全身弾薬庫先輩。基本潜航状態で戦闘を行う前提であるため、誘爆の心配はこの際無問題とされた。
一応、最悪の場合に備えて誘爆のエネルギーは発射口へ…つまり艦外へ向かうように設計している。
また、エネルギー変換装甲と対磁性・光波偏向フィールドを装備することで防御力の上塗りをしまくり、330ミリ陽電子ビームの直撃にもかなりの程度抗堪する防御力を持つ。
「だけど…異次元の底に居るからといって、安全だとは限らないから、実戦では気を付けてね」
「えぇ…?そんなとこまで追いかけてくる奴なんているんですかい?」
ハイニの疑問も最もである。確かに、地球にもガトランティスにも、次元潜航艦に有効な装備はない。
精々、次元境界面から露出する攻撃用・索敵用プローブを破壊する程度だ。
しかし…後々出現するのである。
「技術の進歩は日進月歩。異次元航行艦への対抗手段は必ず出現するよ。…無敵だって油断してたら、いきなり"ドカン!"ってなるかもね?」
「うへぇ…そりゃあおっかねぇぜ」
「まぁ、そうなったら尻尾を撒いて逃げますよ。この艦は逃げ足も速い」
私ができることはやった。後は、艦の性能と彼らの練度を信じるだけだ。
UX-01、最初はタイフーン級に似た意匠にしようと思ったんですが、『蒼き鋼のアルペジオ』観てたら衝動が開花して急遽設定変更しました。
・次元潜航艦『UX-01』
全長:270メートル
全幅:28.3メートル
主機:複列式ゲシュ=タム・ドライブ×1(小型化したゲシュ=タム・ドライブ2基を複列化)
ゲシュ=ヴァール・ドライブ×1(艦尾対角線上に二重反転スクリューを4基装備)
<武装>
・925ミリ亜空間魚雷発射管×18(艦首)
・同上×6(艦尾)
・大型ミサイルVLS×48(前甲板カタパルト軌条横)
・機雷射出ポッド×10(後甲板)
・隠匿式多目的レールカノン×3(ヱヴァンゲリヲンの『ヴンダー』の主砲みたいな形状。格納筒前方、カタパルト軌条を挟んで2基)
・八連装陽電子輪胴砲塔×3(ククルカン級・ラスコー級の主砲。格納筒上部。伊400型で25ミリ三連装機銃の設置箇所)
・33ミリ連装パルス
<補助兵装>
・エネルギー変換装甲
・対磁性・光波偏向フィールド
・トラクタービーム
・電磁カタパルト
・艦載機(DWG229-C2"ディエス・メランカ")×12
<備考>
ハルハが手掛けた巨大次元潜航艦。攻防走のあらゆる性能が原作を大きく凌駕する。
Uボートに似た意匠だった原作と違い、伊400型潜水艦に似たデザイン。
新型の多目的レールカノン及び鹵獲したガトランティス艦の輪胴砲塔をリバースエンジニアリングした新型陽電子ビーム砲を多数装備しており、更にエネルギー変換装甲と対磁性・光波偏向フィールドによる高い防御力により、中小型艦クラスなら砲戦で返り討ちすることもできる。
DWG229-C2"ディエス・メランカ"を8機搭載し、制空や偵察・攻撃に用い、本船と共同で敵を追い詰める。
最大の特徴は機関であり、小型・高出力のものを複列化した新型ゲシュ=タム・ドライブの他、新型のゲシュ=ヴァール・ドライブを搭載。
後者は二重反転スクリューとなり、装備数も倍となった為、次元潜航状態での機動性が原作よりも遥かに優れる。ハルハ曰く『キャプチャーフィールドの追跡も振り切れる…はず』とのこと。
アルペジオみたいなメンタルモデルを出演させる?
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あり
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なし