お前のONE PIECEは、預かった!   作:新グロモント

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東の海(イーストブルー)
01:悪魔の双子


 世は、大海賊時代と言われている。この世界では、力こそ全て。悪も正義も力あってこそ成り立つ。では、この世界で力がない者達はどうなるかといえば、強者の糧だ。労働力として、住民扱いされるならばマシな方だ。奴隷にされる事も普通にある。下手をすれば、遊びで殺される事もある。

 

 ひどい世の中だと思うが、これが現実。特に、大海賊がワンピースと言われる財宝の存在を明言したおかげで世界は悪い方向に急加速した。海賊と呼ばれるならず者達が財宝を目指して一斉に動き始めた。

 

 ここで問題になるのが、その海賊と呼ばれる連中。彼らが貿易で金銭を獲得して平和的に航海をしていれば誰も何も言わない。しかし彼らの主な収入源は略奪だ。人様が汗水ながして働いた成果を一瞬で奪い去る。それも命と一緒に奪い去る。このような非道が世界各地で行われている。

 

 海賊達によって家族を失った者達は多く存在する。目の前で両親を殺害され、姉や妹を目の前で凌辱され殺されたとなれば、海賊達に対しての恨みなど天元突破。

 

 恨みや憎しみだけで海賊を殺せるならば、今頃海賊なんて職業は絶滅している。それができないのは、海賊達には力があり、被害者達には力が無いから。単純な力もそうだが、中には悪魔の実を食べて特殊能力を得た化け物達も無数にいる。

 

 だから、化け物に対抗する為、化け物になる事を厭わない二人がいた。

 

 本日、その二人はこの世界の防衛機構である海軍に呼び出されている。海賊狩りとして海軍への貢献が目覚ましいこの二人を取り込みたいという目的だ。

 

 海軍大佐を前に堂々とする双子の兄妹。齢15歳にて、今まで潰した海賊のトータル賞金額は1億ベリーに届く。海賊が蔓延るこの時代において、有能な人材は喉から手が出るほど欲しい海軍。是が非でも仲間にしたい。

 

「まったく、儂は暇じゃないんだ。で、以前から誘っている話は考えたか?フル・T・ソラ。フル・T・ホタル 」

 

「お誘いは大変ありがたいです。しかし、海軍と私達では、海賊への対応が異なります。もちろん、我々は海軍と末永く仲良くしたいと思っております。ですが、これだけは譲れません。海賊は、等しく皆殺しです」

 

「兄様のいう通りです。海賊なんて、ろくでなし連中は有害です。むしろ、我々からの提案については海軍は考えていただけましたか?」

 

 ソラとホタルは、海賊を捕縛するなど生ぬるいと考えている。事実、過去に海軍は捕らえた海賊の脱獄を許しており、危険生物を死ぬまで保管する事がどれほど難しいか判明していた。”金獅子のシキ”や”百獣のカイドウ”がよい例だ。捕らえた時に有無言わさず、殺害しなかったせいで、今もなお甚大な被害を出している。

 

 生命である以上、殺せば死ぬ。大将クラスが集まって、鎖でつながれた海賊を全力で死ぬまで殴れば”百獣のカイドウ”でも死ぬ。能力者なら、海軍が保有している余剰分の悪魔の実を食わせる事で確殺できる。だが、実現できるのにしない。

 

 ホタルの言葉を聞いた海軍大佐は、彼女の質問に答えた。確かに、海軍にとってメリットしかない提案だ。だが、この提案は飲めない。仮に飲んでしまえば、その事実が周知されてしまう。そうなると、海賊達が投降するという手段が取れなくなる。

 

「海賊の買取か。買い取った海賊はその場で斬首など、飲めない。海賊の新規結成に対して抑止力で役に立つだろう。だが、現役の海賊達にしてみれば、この施策は最悪だ。死兵となり最後まで抵抗する」

 

「残念で仕方がありません。私達は、これで失礼します。危険な芽は、若い時に摘まなければいけない。力を付けてからでは手遅れになります。行きましょう、ホタル。次の目標は、東の海(イーストブルー)です」

 

 海賊狩り……賞金稼ぎの二人を見送った海軍大佐は、頭を抱えた。むしろ、抱えざるを得ない。彼らの手によって持ち込まれた海賊の生首が港に並べられている。海賊船は、原型を保っている状態であったので海軍が買い取り軍艦に早変わりする。

 

 これの何が問題かといえば、海賊船に残された惨状の掃除だ。血生臭い事は当たり前だが、すさまじい量の男の体液がまき散らされている。死体の海賊の殆どが、尻に死傷がある。毎度の事ながら掃除の費用が馬鹿にならない。

 

「ほぼ間違いなく悪魔の実の能力者だな。まぁ、そんな事はどうでもいい。死んだのは海賊。そして、我々は報酬を彼らに払い、海賊船も下取りする。良い関係である限り、歓迎するまでだ」

 

 海軍支部のある島は、比較的に安全だ。海賊達も好き好んで、海軍がいる島に来ることはない。更には、情報の拠点となるこの場所は、賞金稼ぎ達も多くいる。つまり、海賊達にとっては死地みたいな場所だ。

 

 この場所に平然と来られる海賊は、億超えの新世界レベルの海賊だ。

 

 本日も社会のゴミを掃除したソラとホタルは、その賞金を持って島の情報屋まで足を運んでいる。求める情報は、東の海(イーストブルー)の現状や目ぼしい海賊。将来的に新世界へ踏み入る為、今は鍛える時間の二人。東の海を最後に新世界へ足を踏み入れる予定になっている。

 

 そのために準備は怠らない。六式の習得に加え、覇気の習得に力を入れている。世の中、不思議な力を得ている連中から色々と教えを乞う事ができる。特に退役した軍人の中には、余生で趣味と実益を兼ねて、ソラやホタルといった若い賞金稼ぎに技術を教えている者がいる。

 

「兄様。後を付けている者はいないようです」

 

「臨時収入を期待していたが、ここは平和な場所らしいな。良い事だ、叶うならば世界中が今この場所のような平和になって欲しい」

 

 ソラは本気でそう願っている。どうか、この世界が平和な時代の日本のようになりますようにと。そして、唯一の肉親であるホタルが幸せになれますようにと。それが、今の彼の唯一の心の支え。

 

「天竜人もいるから無理ですね。ある意味、海賊より海賊をしているタチの悪い連中ですから」

 

「そうだな。だが、天竜人は恨みを買いすぎている。いずれあの権力体制は瓦解するさ。それまでは実害を受けない限り、天竜人と関わる気はない。当面の目標は、一つでも多くの海賊を滅ぼす事だ」

 

 潰しても潰しても新しい海賊がワンピースを夢見て、航海に乗り出す時代。なぜ、海賊として海に飛び出すのか謎だ。旅人や運送屋でも何でもいいはずなのに、海賊として海にでる連中が多すぎる。民度が低すぎる。

 

 町で売っている品物を物色する妹を見て、年頃の女の子に無理をさせすぎているなと実感する兄であった。ソラは、兄として妹を安全な場所で幸せに暮らして欲しいと思っているが、妹のホタルが居てこそ何倍にも強くなる。兄妹は、二人とも悪魔の実の能力者であり、能力の相互作用で威力を増幅できる。

 

 兄のフル・T・ソラは、超人系悪魔の実であるチ〇チ〇の実の能力者で覚醒済み。その能力は、周囲の男根を自由に操作できる。戦闘においては、相手のチンポジを操作する事で戦闘力を実質3割も減衰させる。他にも、ノロノロの実同様に光子を飛ばす事が可能であり、光子を受けたら一週間程度フル勃〇が続き絶倫状態になる。

 

 妹のフル・T・ ホタルは、超人系悪魔の実であるムラムラの実の能力者で覚醒済み。その能力は、周囲の生物の性欲を操作できる。性欲を最大限まで操作された場合、穴があれば動物でもいいかというレベルにまで思考力を低下させてしまう。戦いにおいて、相手の思考を極限まで低下させ戦闘力を実質3割も減衰させる。他にも、ノロノロの実同様に光子を飛ばす事が可能であり、光子を受けたら寝ても覚めてもムラムラが止まらず、自慰では決して発散できないので近くの生物を襲う。

 

 この兄妹が出港した海賊船に闇に紛れて近づいて光子を放つだけで、海賊達は内部から崩壊する。そして、生き残ったとしても心も体も消耗している為、勝利への布陣が完成する。

 

「そうですね。ですが、兄様。私達の能力も無敵ではありません。絶対に死なないでくださいね」

 

「わかっているさ、ホタル。実力差がありすぎる覇気使いや、覚醒した能力者には効果が薄いことは理解している。だが、ガープ中将は反則だろう。他にも股間すら再生できる”不死鳥のマルコ”も相性が悪い。能力を無効化するヤミヤミの実の能力、股間もゴムゴムにできる能力者も最悪だな」

 

 ソラとホタルは、過去にガープ中将に訓練をつけてもらった事があった。その際、ソラは、『(まが)れ』とご立派になった男根をへし折ろうとしたが、武装色の覇気で防がれた。当然、ホタルの補助もあったうえで完敗した。手も足も出ないとは、この事だ。戦いが終わった後に、ガープ中将が息子のポジションを直していたので戦闘力が低下していたのは間違いないが、元々の戦闘力に差がありすぎた。

 

 兄妹が些細な会話をしつつ、情報屋の扉を開けた。そこには老婆がおり、笑顔で二人を迎える。過去に海賊に息子夫婦を惨殺された苦い思い出がある老婆にとって、海賊を殺す賞金稼ぎは大歓迎だ。

 

「ようこそ、今日はどんな情報をお望みですか?」

 

東の海(イーストブルー)の腐れ外道な海賊について、ありったけの情報を」

 

 その日から東の海(イーストブルー)の裏社会では、ひとつの噂が流れ始めた。人知れず数々の海賊を壊滅させた悪魔の双子がやってくると。

 




小説のプロットとは、執筆しながらなんとかなると思っている作者がここにいる。
週1~2の更新頻度で陰ながら活動を開始!!

作者は、どうしてもチ〇チ〇の実で活躍するワンピースを執筆したかったんだ。
だって、みんなも思ったよね?絶対にあるけど、出せない実の名前だなって。

また、作者のワンピ知識は、連載当初~シャボンティ諸島編、ワノ国、フィルムREDと不足しています。
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