お前のONE PIECEは、預かった!   作:新グロモント

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109:悪魔の実のペナルティ

 鬼ヶ島に続々と殴り込みを始める軍事同盟の精鋭たち。無法者の海賊達とは違い、厳しい軍事訓練を耐え抜き集団戦に特化した者達だ。鬼ヶ島に攻め込んだのは、約4000人。残る1000人は、支援及び交代要員だ。

 

 ソラが最初に指示したのは、鬼ヶ島に寄港している”麦わらの一味”と”キッド海賊団”の海賊船の完全破壊だ。その為に、惜しみない戦力を向かわせる。

 

「ワズキャンだけでお釣りがくるかと思いましたが・・・面倒な方もなぜかこの島に居ますね。このワンピースの反応は、元・白ひげ海賊団一番隊隊長マルコ。水場もありますのでイーロンとケイミーも付けますので最優先で海賊船破壊。マルコの相手は不要です」

 

「僕の能力を見ても激高しないよね?少し不安なんだけど~。まぁ、フルアーマー・イーロンとケイミーもいるから大丈夫か。襲ってきた場合、マルコは僕が引き付けるから船を粉砕してね」

 

「任せておけ。竜骨を完全粉砕してバラバラにしてやるわい」

 

「任せてください。ソラお兄様(・・・)

 

 ソラは、いつ人魚の妹が出来たのだろうかと思ってしまった。だが、なんか昔から居たような気もなぜかしてきた。存在しない記憶が捻じ込まれるとはこういう感覚なのかと錯覚してしまう。

 

「兵士の皆さん。勇敢と無謀は違います。我々にはそれぞれ役割があります。だからこそ、四皇幹部と無理に戦わないでください。発見報告をしたら、すぐに後退して一般海賊を潰してください。逃亡が難しいなら時間を稼いでください。我々が必ず駆け付けて息の根を止めます。そして、大事な事ですが・・・倒れた海賊の頭部には必ず鉛弾をプレゼントする。死亡を確認するまでは生きている可能性があります。お勧めは、眼球から頭部狙いです。そこを鍛えられる能力者は、まずいないでしょう」

 

「兄様。私からも皆に一言言わせてください。おそらく、死傷者がでる激戦になるでしょう。だから、最初に言っておきます。私達に付き合ってくれてありがとうございます。残された家族が居る場合は安心してください。私達の名にかけて、不自由ない暮らしを約束いたします」

 

 ソラとホタルが深々とその場に集った軍事同盟の者達に頭を下げた。

 

 二人が顔をあげると同時にビビから号令がなされる。『海賊達を根絶やしにしてください』と。全員が一斉に鬼ヶ島内部の屋敷に潜入を始めた。

 

 ソラ達は、元・CP9達と一緒に強い反応があるワンピースを殺して回る予定だ。一騎当千の戦闘力を持つ者がいるだけで戦術が覆される可能性がある。それは避けたいところだった。

 

 ビビがソラの前に立ち手を差し出した。それは、まるで何かを強請るかのような雰囲気だ。

 

「ソラ。ホタルに渡した秘密兵器があるでしょ?アレを私にも渡して頂戴。”黒ひげ”を殺した際に懐に入れていた物があるわよね。大丈夫よ、私が一番悪魔の実を上手に使えるんだから」

 

「ビビ。ビビさん、つまりそういう事(妊娠中)なんですよね。どうして、どうして、大事な時に嘘をつくんですか!!?? 安全だって言っていたじゃないですか。次、同じ事をやったら私は実家に帰らせてもらいますからね」

 

 お腹を大事そうに摩るビビ。

 

 軍事同盟の最高戦力であるホタルを妊娠させ、もう一人の最高戦力であるビビ自身が妊娠するという事を四皇討伐のタイミングで行った戦犯ビビ。妊娠期間中に戦うというリスク・・・お腹の子供の事を考えろと言いたい。

 

 四皇討伐は、時間との勝負になってきていた。

 

 ソラは、諦めた表情で隠していたブツをビビに渡す。それは、気味の悪い果実だ。だが、悪魔の実に詳しい者ならば、それが何の実なのかはすぐに分かる。元・海軍元帥が世界を滅ぼす力だと言っていた物だ。

 

 無能力者なら喉から手が出るほど欲しい品物だろう。

 

「ソラ、女の子に安全な日なんてないんだから覚えておいてね。それに、貴方の妻が世界最強だって所、見せつけてあげるからそれで許してね」

 

「知ってますよ。世界最強の生物が”カイドウ”なら世界最強の嫁はビビですよ。実験済みですが、二個目の使用判断はビビに一任します。あぁ~、店長になんて報告しようかな。嫌だな~、気が重いな~」

 

 悪魔の実は、一人に一個が原則(・・)だ。

 

 だがその原則を無視できる場合が存在している。悪魔の実のペナルティを克服したいと思うのは当然だ。ソラは、悪魔の実のペナルティを”チ〇霊箱”を使って押し付けられるかと日夜研究していた。その時に思いついたアイディアだ。

 

 原則さえクリアできれば、能力を二つ使う事が出来るのか。では、一人という判定は何なのか。

 

 海賊達の献身的な協力の末、ソラ達は見つけた。妊婦に限り二個目の悪魔の実を食べても死なない。それどころか、能力を複数保持できる。双子の場合は、その分まで保有可能だ。期間限定ではあるが、メリットは計り知れない。

 

 ビビはソラから使用タイミングが一任されると聞いて、即座に悪魔の実を食べた。躊躇せず、この場で食べて見せるという豪快さにソラ達は驚愕する。

 

「ソラ。使える力があるなら使うべきよ。出し惜しみで敗北したり、奪われるリスクを避けるにもこれが一番・・・でも、不味いわね。本当に不味い」

 

「ビビが食べちゃったわね。兄様、私も先に食べておきますね。確かに、奪われるリスクを考えると食べておく方が安全ね。それに、能力の慣らしも必要です」

 

 軍事同盟最強の二人が悪魔の能力を二つ持つ。

 

 ここに最強の妊婦が二人誕生した。

 

 

◆◇◆◇

 

 百獣海賊団は、圧倒的な戦力を誇る。四皇”カイドウ”が長い時間を掛けて作り上げてきた海賊団。だが、今や苦境に立たされていた。海賊・侍同盟の猛攻で数の優位が崩れていた。更に、そこに謎の勢力が数千人単位で加わる混戦となる。

 

 情報を統括している百獣海賊団の者は、理解が追い付かなかった。だから、事実だけを館内放送で伝えた。

 

『緊急連絡!! 軍事同盟の兵士が鬼ヶ島に襲来している!! また、海軍大将緑牛、海軍中将ガープ、海軍大佐コビーを確認!! 戦える者は今すぐ武器をとれ!! あいつ等、俺たちの捕縛なんて考えてねーー!! 殺して回ってやがる!!』

 

「なにぃぃぃぃぃ!! どうなってやがる!? 港に居る連中は寝てやがるのか!? なんで軍事同盟や海軍まで侵入を許しているんだよぉぉ!!」

 

 その放送を聞いたクイーンも驚いた。鬼ヶ島に潜入した海賊や侍だけでも面倒だというのに、噂の軍事同盟に海軍まで来ている。お正月とクリスマスとお盆と結婚式とボーナスがいっぺんに来たようなフルセットだ。

 

 百獣海賊団の大看板として来た奴全員を返り討ちにしてやるつもりで、障子に空いた穴から広間をそーーと覗き込んだ。NUMBERSの頭部を粉砕している覚醒ルッチ。更に、飛び六胞のうるティとページワンの首を見せつけ戦意を削ぐ覚醒ジャブラ。両名とも戦闘に特化した動物系(ゾオン)だ。

 

「覚醒済みの能力者だな。それが、(ルッチ)(ジャブラ)(カク)(カリファ)(クマドリ)(フクロウ)・・・何人いるんだよ!! せめて、ジャックも連れてこねーとな。しかも、広間の床から木が生えてやがるから自然系(ロギア)まで来てんのか」

 

 この場を出て行って戦っても勝算はないと判断したクイーン。戦うにしても万全の準備が必要だ。自身の研究室から兵器を持ち出そうと考えた。しかし、不幸とは重なる。

 

 振り返ると既にクイーンが居る部屋にも侵入者が居た。

 

「ようやく、会えました。私達の顔を覚えていますか?”疫災のクイーン”。当時は子供でしたが、妹と一緒に実験台にされた者ですよ」

 

「はぁぁぁぁぁぁ。その手のパターンか。飽き飽きしてんだよ。覚えている分けねぇぇぇぇぇだろ!! お前等は、今まで食ったパンの数を覚えているのか。そういう事だ」

 

 クイーンは、目の前に居るソラ、ホタル、ビビの三名をみて軍事同盟のトップ戦力が自分を殺しに来たと理解した。だが彼は本当に何故個人的に恨まれているか理解できていない。恨みを買ったことが多すぎて、ソラとホタル達を苦しめた過去など記憶にすら残っていなかった。




エッグヘッド編については、どうするか検討中。
いっそう、劇場版扱いでサテライト達をこんな風にするのもありかなと。

『ONE PIECE FILM ABYSS』
 正(シャカ)→ 正(ボンドルド)※メイドインアビス
 悪(リリス)→ 悪(リリス) ※原作通りワンピース
 想(エジソン)→ 想(涅 マユリ)※BLEACH
 知(ピタゴラス)→ 知(Dr.ゲロ) ※ドラゴンボール
 暴(アトラス)→ 暴(ホーエンハイム) ※鋼の錬金術師
 欲(ヨーク) → 欲(大蛇丸) ※NARUTO

この島に絶対に行きたくなくなってきた。政府や海軍、海賊も手を出せない無法地帯だ。

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