お前のONE PIECEは、預かった!   作:新グロモント

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60:頂上戦争おかわり(1)

 頂上戦争おかわり計画。海軍が準備を進めるのは当然として、四皇”ビッグ・マム”も同様に準備を進めていた。実の息子で大幹部でもある存在を公開処刑されては、メンツが立たない。しかも、公開処刑の日時まで決まっており、シャーロット・スナックの状態はリアルタイムで放送されていた。

 

 シャーロット・スナックの状態は、喉と肺が潰されて手足もボロボロだ。辛うじて生かされている状態。海軍の絶対正義は、ここまでやるというアピールをしつつビッグ・マム海賊団を必ず呼び出すためのサカズキ元帥作戦だ。

 

 これにブチ切れたビッグ・マムは、海軍がその気なら全勢力を持って滅ぼしてやると総動員令を発した。彼女の縄張りからも戦力を捻出させ始めた事によって、既にその規模は5万を超えている。

 

 ビッグ・マムの子供達は、過半数が悪魔の実の能力者で賞金首となっている。傘下の海賊達にも能力者が多く在籍しており、兵士の質でいえば海軍より遥かに高い。特に、四皇”ビッグ・マム”は、カイドウと生身で殴りあえる化け物だ。下手したら単身で海軍を落とせるかもしれない。

 

 ビッグ・マム海賊団の総戦力が、新海軍本部を目指して南下を始めていた。その様子は、海軍本部に伝わる。そして、来るべき日に向けて万全の準備を終えていた。新海軍本部には、戦える兵士に加え佐官以上と完成済みパシフィスタが強制参加。王下七武海は、バスターコールを回避する為に仲間を連れて参戦。

 

 そして、アラバスタの軍事同盟もここに加わる。

 

 その纏まりのない連中のトップ達を一堂に集めて、海軍主催の会議が行われた。主に誰が誰を担当するか。海軍が把握している限りのビッグ・マム海賊団についての情報提供だ。この会議には、ビビとソラとホタルの三名が参加している。

 

 王下七武海に比肩する戦力の一角として見定められていた。ネフェルタリ・ビビという王族の実力を肌で感じたその場の者達は誰もが納得する。だからこそ、サカズキ元帥も無視できなかった。露払い程度になればよいと思ったが、もっと酷使してやりたいと考え担当を決めた。

 

「私達軍事同盟は、傘下の海賊団を担当します。主力のビッグ・マムの子供率いる海賊団は、海軍戦力でお間違いないですね?」

 

「あぁ。それで問題ないけぇ」

 

 傘下の海賊団でも万を超える戦力だ。だが、主力を相手にするより幾分もマシだ。海軍側としても横やりが少なくなれば戦いやすく、ビビを筆頭とした戦力へ期待している。だが、ビビはそれだけでは終わらせない。

 

「それと、こちらにも中将を一人・・・お貸しいただけませんか?私達の働きを監視してもらうのと歩調を合わせる為に必要です。ガープ中将を是非、我々に同行させてください」

 

「・・・ガープ中将をか」

 

 ガープ中将と言えば、中将最強の一人。大将相当格であり、そんな戦力を後方の雑魚海賊団に割り当てるなど勿体ない。特に、今回で言えば”火拳のエース”のような彼の身内に関わらない対海賊戦だ。最低限、大幹部相手をさせたいと思っていた。

 

 だが、ガープ中将と言えば命令違反上等で自由人だ。軍人としての矜持を持ち合わせていなければ、世界政府は即座に高額賞金首にした。場合によっては、その独断専行でビビ達一行を最前線に連れてくるかもしれない。

 

 海軍も立場的に、海軍と全く関係ない外部戦力を最前線に立たせるわけにはいかないが、中将が事故で連れてきたなら言い分もある。それに、その中将を望んだのはビビ達だ。偶然の事故なら仕方がない。

 

「えぇ、我々とガープ中将は少なからず縁があります。お互い知る仲の方が連携もしやすいかと思います」

 

「いいだろう。ガープ中将をつけよう」

 

 最前線で戦えないのかとつまらなそうな顔をするガープ中将。しかし、いつまでも老兵を最前線で戦わせるなど、海軍も落ち目だと思われるのも癪だった。若い世代で四皇”ビッグ・マム”を打ち取ってこそ新時代だ。

 

 会議が終わり、ビビはガープ中将を商船に招待する。

 

 

◆◇◆◇

 

 ソラとホタルは、ガープ中将に渡さないといけない物があった。それは、”火拳のエース”が残したカセットテープ。これは、インペルダウンの囚人をソラ達が皆殺しにした際に録音した物のコピー。

 

「下らない配置に、儂を呼びよって。で、そのカセットテープはなんじゃ?ソラ」

 

「白ひげ海賊団の”不死鳥のマルコ”が所有していた物と同じ・・・”火拳のエース”の最後の言葉が入ったカセットテープです。これをお渡ししたかった」

 

 ガープ中将も流石に目が真剣になる。”火拳のエース”ネタは、地雷だ。それを踏み抜こうものならゲンコツでは済まない。だが、孫より年下の子供相手怒るような子供でもない。

 

「っ!? これをどこで!! いや、それはいい。インペルダウンの疫病の一件で薄々察していたが、そういう事か」

 

「何のことだかわかりません。ビビの”グリーン・ディ”とそっくりだったのは、何かの偶然でしょう。後、この件で殴るなら私だけにしてください。ホタルは、ビビの子供を妊娠中ですから、私が三人分殴られます」

 

 ガープ中将の理解力を超えた。

 

 彼もホタルが妊娠しているのは驚きだった。サカズキ元帥が出した彼女の強制参加を今からでも取り消しにさせてやろうかと思うほど、ガープ中将は常識人だ。

 

「えぇ、そうなんです。このお腹には、ビビの子供がいます。ですから、頂上戦争ではあまり無理ができませんので悪しからず」

 

「お、おぅ、そうか。そうか?そうなのか?まぁ、ええじゃろう。儂がその分働いてやる。で、こんな年端もいかない女子に手を出した馬鹿は何処の誰じゃ?儂が、一発特大の拳骨を食らわせてやる」

 

 ガープ中将の耳には、ビビの子供というキーワードが届かなかった。無意識で脳が拒絶する。

 

 過去にソラとホタルを訓練し、海賊絶対殺すマンとして生き残っている双子の事はガープ中将も気にかけていた。最近では軍事同盟なんてのを創設し、ネオ・海軍みたいな事をやっている事に密かに注目している。その双子の片割れの女の子を妊娠させるようなバカがいるとは・・・。

 

「はい。私です、ガープ中将」

 

「はっはっは、そうかそうか女同士か。儂が知らない間に、時代は随分と進んだようだな。よし、爺ちゃん久しぶりに本気で鍛えてやる。この頂上戦争で万が一があれば目覚めが悪いからな。ビッグ・マムが来るまでの間、儂が徹底的にしごいてやる」

 

 CP9を含めたビビ達の戦力を相手にガープ中将は、地形が変わる程の訓練を行う。水の都ウォーターセブンから数か月の間に見違えるほど強くなったソラ達、それに加え元・CP9達を相手には流石のガープ中将も苦笑いするしかなかった。

 

 頂上決戦までの数日の間に、ソラ達は覇気の扱いを極めつつある。

 




ビビとの特別訓練・・・懺悔室編でもやろうかな。
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