お前のONE PIECEは、預かった!   作:新グロモント

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07:お前のONE PIECEは、預かった!

 東の海(イーストブルー)の20を超える村に平和が戻る。この記念すべき日を迎えたココヤシ村は狂喜乱舞していた。親兄弟を殺された者達も数多い村民達は、広間につるしあげられたアーロン一味の死体に対して石を投げつけている。

 

 一匹残らず殺しつくされたアーロン一味の末路として、これ程ふさわしいものはない。

 

 心優しい海賊のルフィ達は、アーロン一味を誰一人として殺していない。重症で当分動けないレベルに痛めつけたが、時間で回復する。だが、何年も苦しめられた村民達がそれを許すかといえば違う。武器を手にした村民達は率先して、動けなくなったアーロン一味を殺しつくした。後の憂いを残すと反撃される可能性がある為、良い判断だ。

 

 首だけにされた幹部船員や魚人達は、ワズキャンという一流の料理人によって食材へと変わった。フカヒレスープにされたり、タコ焼きにされたり、煮汁のだしにされたり、畑の肥料にされたりと活用の幅は無限大だ。

 

 苦しめられた人達全てに対して、この幸せを分けてあげられない事を残念に思うソラ。その心が、ココヤシ村の村民達にも伝わる。ソラは、商船から食材や酒の類を提供して祭りを盛り上げた。この些細な出費など問題にならないレベルの取引が成立したのだから。

 

 宴が盛り上がり、ルフィ達とソラ達とがテーブルを挟んで向かい合う。

 

「お前、悪い奴なのか?いい奴なのか?」

 

「いい奴に属する人ですよ、麦わらのルフィさん。では、ナミさんとの契約と果たしましょう。こちらは、アーロンを買い取った金額の640万ベリーになります。宴に使った食材などは、サービスしておきます」

 

 ルフィは、船長であるが金清算や取引には向かない。だから、他のメンバーも同席している。騙されないようにとの事だ。当然、ソラもホタル、イーロン、ワズキャンもこの場に同席している。約束を破るようならば、戦争となる。

 

「ありがとう・・・じゃあ、これで」

 

「(ラブホ)ROOM。逃がしませんよ。私は、ナミさんと・・・いいえ、ルフィ海賊団と永続的な契約を結ぶ事になりました。その内容は、私は商人として貴方達に物資を定価で販売する。貴方達は、私達に海賊の首を半値八掛け二割引(賞金額の32%)で売却する」

 

 ナミが話を切って逃げようとする。だが、そうは問屋が卸さない。空を中心に広がる空間。咄嗟にイーロンとワズキャンが離れたのは能力を知っているからだ。男ならこの範囲に無防備でいるなど狂気の沙汰だ。

 

「ふーーん、別にいいんじゃね。それよりさ、その金でもっと肉を買おうぜ」

 

「いや、それより刀だろう。あの女が持っていたのと同じレベルの物はねーのか」

 

「バカかお前等。肉ばっかりとか、ナミさんの健康に悪いだろう。野菜を食え野菜を」

 

「お前等!! 今は、そんな事を言っている場合じゃないだろう。俺らの命がかかっているかもしれないんだぞ」

 

 金より食い気の男達にとって、海賊の賞金など大した問題ではなかった。生きて渡した海賊が即座に殺されて換金されたとしても自業自得という事で片が付く。海賊をやっている以上、彼等もある程度の覚悟はあった。

 

「そして、貴方達男性陣に保険を掛ける。これが、ナミさんとの契約内容です。安心してください。貴方達の大事なワンピースは丁重にお預かりします」

 

「え、ワンピースが保険ってどういう事?」

 

 突然、ソラの口からワンピースといわれる事にナミも理解が追い付かない。ルフィも言葉に反応したのか一瞬食べるのを辞めたほどだ。

 

「これは、正式な取引であり、我々の保険です。・・・"チ〇ブルズ"」

 

 シュピンという効果音と共に、テーブルに箱詰めされたワンピースが四つ並ぶ。理解不能な事が目の前で起きたルフィ達は、並べられた四つのワンピースをただただ見つめていた。そして、男性達は涼しくなった股間に手を当てる。

 

 そこにあったはずの大事な大事な一つのピース・・・ワンピースがなくなっている事に気が付いた。ソラがすかさず袋に詰め込んでその場を立ち去る。

 

「うぉぉぉぉ、俺のチ〇チ〇が消えてるぅぅぅぅーーー」

 

「なななな、ナミさん!! もしかして、保険ってアレの事!?」

 

「お前は、なんてものを保険に売りさばいてるんだよ!! 」

 

「いやぁぁぁぁ、俺の息子を返してくれよ」

 

 ルフィ、サンジ、ゾロ、ウソップも流石に体の一つしかない大事な物を無くせば焦る。しかし、取り戻せるかといえば、難しいのも現実だ。

 

「ご安心ください。兄様がお預かりした皆様のワンピースは、私達が大切に保管しています。体に悪影響はありませんのでご安心ください」

 

「え、もしかしてホタルさんが、俺のワンピースを預かって大切に保管してくれるの?それなら、ワンピースの一つや二つくらい幾らでも預かってくれ」

 

 サンジがなんか嬉しそうにいう。だが、そんな甘い現実はない。

 

「セクハラですよ、サンジさん。ワンピースの面倒は、その道の専門家にお願いしております。どうぞご安心ください」

 

「よし、任せた!!」

 

「安心できるか、ボケ!! その道の専門家に任せる方が恐ろしいわ・・・まぁ、でも弱点が減るという意味ではありなのか」

 

「お前ら二人は馬鹿なのか。どこの誰とも知らない野郎に、任せられるかってんだ。ここは意地でも取り戻・・・って、もういないだと。まってくれ、ホタルさーーーん」

 

 そんな言い争いをしているルフィ達をおいて、ソラ達はすでにその場を離れていた。そして、テーブルの上にはソラ直筆のメモが残される。

 

 『お前のONE PIECEは、預かった!』

 

 こうして、グランドラインに一足早く旅立ったソラ達を追うかのようにルフィ達もグランドラインへと足を踏み入れた。

 

 

◆◇◆◇

 

 ソラの商船には、誰も入りたがらない部屋がある。そこには、海賊達から預かったワンピースが保存されている。離れていても尿が出る事もあり、綺麗にしないと病気にもかかる。よって、専門家が世話をする。

 

 新しくこの部屋に加わるワンピースには細工が施される。

 

 ソラの同じような事ができるオペオペの実の能力なら、これらのワンピースを元通りにできる。だからこそ、万が一に備えて二段構えにする。

 

「起きろ、ナイチンゲール」

 

 業物ナイチンゲール。ソラの愛刀であり、切れない刀と言われている。事実、刃が存在しないため、切れ味は包丁より悪い。しかし、覇気を流す事でその真価が発揮される。チ〇チ〇の実の能力に呼応し、威力を高める。

 

 ビクンビクンと嫌な波動が刀から発せられる。

 

「喜べ、ナイチンゲール。今日の獲物は、未来の4皇とその配下の物だ。やっぱ、言わないとダメなのか。"チ〇チ〇ビームソード!!"」

 

 業物ナイチンゲールから伸びる光の剣。実の能力を刀に纏わせる。人前では使いたくない技だった。

 

「”パイプカッター”」

 

 能力の刃で、ルフィ達のワンピースを切断した。一切のダメージが発生しない斬撃。これで切断されるのは、彼らの未来の子供達。『ピースメイン』の海賊達であっても、その子孫まで同じとは限らない。

 

 未来を摘むのは早い方が良いとの事で、ソラは集められたワンピースには必ずこれをやっていた。

 




ふぅ、これで東の海(イーストブルー)編が終わったかな。

さて、次はアラバスタ編かしらね。
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