貞操逆転世界の悪徳皇子になった俺、ひたすら魔石を食べて強くなり、破滅フラグを回避します   作:ナロウ・ケイ

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貞操逆転世界の悪徳皇子と、狂瀾怒濤の新天地⑪:近隣の領地貴族との外交

 俺の天恵は【農夫】と【鉱夫】と【船漕士】と【運搬人】の四つである。

 

【農夫 Lv.80】

 ・体力(HP)+32%ボーナス

 ・膂力(STR)+16%ボーナス

 ・頑強(VIT)+32%ボーナス

 ・運搬量+16%ボーナス

 ・収穫量+16%ボーナス

 ・自然回復+16%ボーナス

 ・精力+32%ボーナス

 ・《道具:農具》

 ・《農業技能》

  ‐《作成:堆肥》

  ‐《鑑別:腐葉土、野菜、果実》

  ‐《特攻:雑草、病害虫、害獣》

  ‐《土木作業:耕耘(こううん)、暗渠作成、高畝作り》

  ‐《特殊:品種改良》

  ‐《潜在技能:狩人》

 ・《加護:農耕神》

 ……etc.

 

【鉱夫 Lv.80】

 ・体力(HP)+32%ボーナス

 ・膂力(STR)+16%ボーナス

 ・頑強(VIT)+32%ボーナス

 ・運搬量+16%ボーナス

 ・採掘量+16%ボーナス

 ・自然回復+16%ボーナス

 ・精力+32%ボーナス

 ・《道具:槌、楔、鶴嘴(つるはし)、松明》

 ・《鉱業技能》

  ‐《鑑別:鉱石》

  ‐《特攻:地下生物、岩石種》

  ‐《鉱業作業:採掘、砕鉱、熔鉱》

  ‐《特殊:暗所作業効率+16%、粉塵耐性+32%》

  ‐《潜在技能:鍛冶師》

 ・《加護:鉱山神》

 ……etc.

 

【船漕士 Lv.80】

 ・体力(HP)+32%ボーナス

 ・膂力(STR)+16%ボーナス

 ・頑強(VIT)+32%ボーナス

 ・水泳+16%ボーナス

 ・船漕速度+16%ボーナス

 ・自然回復+16%ボーナス

 ・精力+32%ボーナス

 ・《道具:銛、網、帆、櫂》

 ・《船漕技能》

  ‐《鑑別:風、星座、海流》

  ‐《特攻:魚類、水棲生物》

  ‐《船作業:木工、水泳、海図作成》

  ‐《特殊:脱水耐性+32%、水中作業+16%》

  ‐《潜在技能:漁師》

 ・《加護:海洋神》

 ……etc.

 

【運搬人 Lv.80】

 ・体力(HP)+32%ボーナス

 ・膂力(STR)+16%ボーナス

 ・頑強(VIT)+32%ボーナス

 ・敏捷(SPD)+16%ボーナス

 ・運搬量+48%ボーナス

 ・自然回復+16%ボーナス

 ・精力+32%ボーナス

 ・《運搬技能》

  ‐《作成:籠、袋》

  ‐《特殊:長距離移動+16%、体力節約+16%、野営効率+24%》

  ‐《潜在技能:御者、行商人》

 ・《加護:伝令神》

 ……etc.

 

 仮に現在の魂の位階(レベル)が80程度だと仮定する。(※ワヤ/ハーレクインの魂の位階(レベル)がその程度だった)

 俺の身体能力は、体力(HP)膂力(STR)頑強(VIT)を中心に、天恵(ジョブクラス)の加護を受けており、そんじょそこらの人間よりも強い。ただでさえそれぞれの天恵(ジョブクラス)が成長しているのに、天恵(ジョブクラス)のボーナスが乗算されるため、こんな見た目でも『熊より強い美少年』なんてことになったりする。実際、冬眠中の熊を投げ飛ばしたことがある。

 

 妙な話ではない。天恵を一つ授かっている一般人の基礎能力と、天恵を四つ授かっている俺の基礎能力は、概ね2.5倍(本人の資質+天恵分で、一般人は1+1、俺は1+4とかなり大雑把に計算)と計算するとして、そこに天恵(ジョブクラス)のボーナス(膂力(STR)が約1.8倍、体力(HP)頑強(VIT)が約3倍)が乗算され、更に俺の魂の位階(レベル)がその辺の熟練探索者より遥かに高いことを考慮すると、野生の熊なんて大した敵にならないのだ。

 

 これぞ天恵(ジョブクラス)複数持ちの力。

 もちろん【英雄】みたいな選ばれし天恵(ジョブクラス)と比べると見劣りする面はあるものの(例えば【英雄】は膂力(STR)+300%ボーナスとかが平気で付いていたりする)、じっくりと複数の天恵(ジョブクラス)を育てることで、総合的な能力では俺の方が上回っている計算になる。

 

 欠点は、まあ、他の人に侮られやすいとか、精力が約3倍とか、固有技能(ユニークスキル)が地味とか、いくつかあるものの、大したことではない。

 

 

 

 

 

(で、こうやって天恵(ジョブクラス)を四つも持っていると何がいいかと言うと、領主プレイングとの相性が頗るいい点だな。領主は臣下や民に、()()()()()()()()()()()ことができるからな)

 

 馬車にゆったりと揺られながら、俺はそんなことをぼんやり考えていた。

 

 領主は配下に能力を貸し与えられる──原作【ナイツ オブ カルマ】に導入されている領主システムの一つである。領主の旗と紋章には呪術的な意味が込められており、領地全体への付与魔術(バフ)として機能する。主人公は精霊と会話できる選ばれし人間であり、神託の台座の前で大精霊に祈りをささげることで、領民に能力を貸し与えることが出来るのだ。民から支持されていれば支持されているだけ、その効果は高まる。

 

 もちろんこの世界では、そんな法則に気付いている領主はいない。というより、精霊と会話できる領主がいないと言うのが正確である。

 精霊に祈りをささげることでそんな芸当が出来るなんてことを、知っている奴は一人もいない。

 つまり、だ。

 

(俺に領地を認めてしまった時点で、もう勝ち確定なんだよな)

 

 ごとん、と幌馬車の床全体が跳ね上がった。荷物ががちゃがちゃと音を立てた。

 

 俺への不満を抱いていた帝国貴族たちは、俺を僻地のジャヴァリ森林地域に追いやった時点で、きっと歓喜していたに違いなかった。交易路もろくに存在せず、魔物が多数生息している僻地。しかも帝国への忠誠心を持ち合わせていない少数部族しかおらず、駐屯地にいる兵たちは頗る練度が低く、物資横領が頻発している有様。

 普通に考えて、領地経営が上手くいくはずがない。絶対に失敗する。ちょっと領民に厳しく接すれば、内乱が起きることは火を見るよりも明らかである。

 

 だが、現実は予想を裏切った。

 そもそも俺に()()()()()()()()()()()()()()()時点で、内乱もクソもないのだ。物理は正義。筋力は裏切らない。その上で、俺はきちんと温厚な領主として、彼らに挨拶回りを行った。河川の整備も行って、飲み水や灌漑用水を以前より便利に使えるようにした。色んな氏族を困らせていた魔物たちを面制圧し、部族間の諍いを仲裁して関係を取り持った。

 

 結果、俺はジャヴァリ森林地域の人々に、この地を治める()として認められつつあった。

 領民からの信任と支持は十分。後は精霊に祈りをささげるだけである。

 

「殿下、ジャヴァリ森林地域から最も近いのは、ガスターデン子爵領です。伯爵以上の階級に限定すると、モロー伯爵領になります。いかがなさいますか?」

 

 そろそろ馬車から降りて休憩を取ろうか、と考えていたところで、ロナが口を開いた。

 今後の方針についての再確認をしたいらしい。

 

「ロナに任せるよ。目的は分かっているね?」

「は。農作業の指導者として経験豊富な農民を何人か派遣してもらうこと、しばらく小麦や鉄製品を輸入するために行商人たちに渡りをつけること、人手不足を解消するために野盗や賊をひっ捕らえること、そしてガスターデン子爵やモロー伯爵への挨拶ですね」

「そうだ。特にモロー伯爵は俺の寄り親になる貴族だ。俺は子爵相当の任官だから、モロー伯爵は形式上、俺より格上ということになる。これからの領地経営において、懇意にしないといけない相手だ」

「……今の今まで挨拶をないがしろにされていたと思いますが?」

「面倒だったからなあ」

 

 もう一回、幌馬車の床全体が強く跳ね上がった。今度はかなり激しい振動で、俺は思わず腰を打ち付けてしまった。ロナのため息が聞こえたような気がした。

 

「……殿下、御冗談はお止しください」

「本当なんだよ。ガスターデン子爵の名前も、モロー伯爵の名前も、実は聞き馴染みがあまりなくてね。ほら、俺って昔さ、その人物が史実に名を残すような重要人物かどうか直感で分かるって言ってただろう? 直感にピンと来なかったんだ」

「その話、未だに半信半疑ですからね?」

 

 ガスターデン子爵やモロー伯爵に聞かれたら不敬罪で打ち首になりそうな会話である。

 だが事実なので仕方がない。

 

「不興を買ったらどうなさるのですか。領地間で戦争になりますよ」

「あ、よく分かったね。そうさ、()()()()()()()

 

 瞬間、ロナの目が細まり、顔が引きつったのが分かった。

 ガスターデン子爵やモロー伯爵と戦争になっても構わない。俺はそう言った。その発言に間違いはない。

 

「殿下?」

「俺に協力的な貴族だったら、俺の着任早々にお祝いを兼ねて、援助してくれてもおかしくないよなあ。それがなかったってことは、皇族に対する不敬じゃないかな」

「本気で仰ってますか?」

「まさか。でも、向こうの態度次第だね」

 

 幌馬車は、相変わらずゆったりした速度で、ガスターデン子爵とモロー伯爵の領地へと進んでいる。現状、ジャヴァリ領の運営のためには、あれこれと協力を取り付けなくてはいけない。だがしかし、挨拶を今の今まですっ飛ばしているという有様。

 下手をすれば、あれこれと難癖をつけられて、戦争が始まってもおかしくはない──。

 

「な? 俺を失脚させたい連中にとっては()()()()()状況だろう? この機会に炙り出しとこうじゃないか」

 

 

 





作者コメント:
内政パートが予定より膨らんでおります。つい楽しくて筆が乗ってます。説明が長くなり恐れ入りますが、「着々と未開拓地の基盤整備をやってるんだなあ」ぐらいに軽く読み飛ばしていただけたらと思います。ご容赦ください。

予定では
・世界樹の話(原罪の実)
・原作主人公のオーベルの話
・リコッタ、メアリーの新キャラの話(アンシュ、エレオノーラ司教ももう少し掘り下げ)
・邪教団の話
を想定しております。よろしくお願いします。
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