ウハウハ隊逃走中日記   作:かずボコ

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エピローグ
見滝原の戦いが終わり(事実上終わってはいない)、名古屋市に戻ってきた一向。
…だが、次の任務の間ボコブリン博士の頼み事を聞くことになった。
そして、それがとんでもない事件に発展していくのであった


アビドス自治区編_前編
第一話 月世界のタイムパラドックス


本編1:スペースシャトル発進!

一月二十一日、大高緑地公園

広場にスペースシャトルが置かれていた

「ジャーン!!」

とボコブリン博士が自慢げに見せびらかせていた

それを見て驚いているボコブリン、青ボコブリン、黒ボコブリンと、

その様子を苦笑いして見ている何か荷物を持ったなごやウハウハ隊隊長・河村貫希と、幹部のカズキ。

「ったく、今からこれで月にいくこっちの身にもなってよ…」

「私は楽しみですな~!」

「隊長?」

「すみません…」

カズキが呆れた口調で貫希を見た

「昨日見滝原の戦いから生還したばっかだぞ」

「すまんて」

そう二人で会話をした後、スペースシャトルに乗り込んだ

「現地に着いてから昨日の説明をするね」

「なぜ今じゃないんだ…」

「ま、二人なら問題なく達成できると思うしね」

「嫌な予感しかしない…」

「なんだよ~!」

と通信で笑いあっていた

そして、ひと段落着いた後、スペースシャトルのシートベルトを締めた

「それじゃあ…行きますか!」

カズキも内心ワクワクしていた

「エンジン点火!」

貫希がエンジンを始動させた

「テイクオフ!」

そして、カズキがエンジンの出力を全開にし、夜の星空に向かい飛んで行った

「なんだろうな…こういうところを見ると、ボコブリンと青ボコブリンに姿を重ねてしまうな…」

と黒ボコブリンが呟いた

それは、かつてボコブリン隊として遠征に向かっていたボコブリンと青ボコブリンの記憶

「も~!変なこと思い出さないでよ~!」

と、ボコブリンが突っ込みを入れた

 

が、その時辺りの景色が一変した

「おいおい…なんてタイミングだよ…」

そう言い三人のボコブリンが武器を構えた

 

その頃、スペースシャトルは大気圏を突破しようとしていた

「実質2度目の宇宙ですね…」

「あの時は切羽詰まってたし宇宙に来た実感があまり無かったけど、改めて見ると…宇宙ってすごいな~」

と言いながら二人で喋りあっていた

それから二人は低速運転に切り替え、月に到達するまでの間仲良く眠りに落ちた

…だが、それから数時間後、逆三角形型の何かがスペースシャトルに近づいていた

「ハーハハハハ…!」

そして、その接近を知らせる警報音がスペースシャトルの中に鳴り響いた

 

本編2:最悪の事件発生

「何だ何だ!?」

と二人仲良く飛び起きた

「すっかり寝ちゃってた…」

そして、レーダーが指す方向に目をやると、衝撃的なものが襲ってきていることに気づいた

「濃硫酸インク実験体ナンバーワンがいますよ…」

それは…寄生虫の触手に蝕まれた、舞台装置の魔女・通称寄生ワルプルギスと呼ばれる寄生された舞台装置の魔女だった

「は?」

と貫希も啞然としていた

その時、寄生ワルプルギスの放った人工衛星がスペースシャトルを襲った

「隊長!」

「オッケー!」

貫希がスイッチを押し、迎撃用の魔法少女の魔力の針を仕込んだミサイルを発射した

 

…はずだった

突如として機体が揺れ始めた

「隊長!何押したんですか!?」

「えーと…時計のマークのボタン…押し間違えちゃった。てへぺろ」

すると、宇宙空間に発生したゲートに機体が吸い込まれた

「何でタイムスリップボタンなんてついてんだ~!?いつ発明した~!?」

そして、スペースシャトルはワルプルギスの前で時空間転移を起こしてしまった

突如として消えたスペースシャトルを前に寄生ワルプルギスもしばらく動かなかった

 

その頃、地上では

「大高までやってくるとは…」

突如襲ってきた魔女を倒したボコブリンたちだが

「え?スペースシャトルの反応が消えた」

と、ボコブリン博士の顔が青ざめた

「どういうことだ…!」

と黒ボコブリンに詰められた

「知らないって!」

そこにボコブリンが

「さっきさ、『二人なら問題なく達成できると思うしね』って言ったのはどこの誰だったけな~?」

と、ボコブリン博士に詰め寄った

「完璧にフラグ回収しちゃったって訳か…」

と青ボコブリンも呆れていた

「もう、これは願うしかない…」

と、黒ボコブリンですら不安を募らせていた

 

それからどれくらいの時間が経っただろうか…気づいたら月の前200㎞付近まで到達していた

「隊長!隊長!」

と今起きたカズキが貫希を起こした

そして、カズキがスペースシャトルのブレーキを踏んだ

…が、一向に減速する気配がなかった

「止まらないー!」

「え?ちょっと貸して!」

と貫希も焦ってペタルを踏んだが、やはり止まらない

「まずい…!」

その時、前方に白と紫色のしま模様でできたドームのような何かが見えてきた

「何だ?あの構造物…?」

と、貫希が気にしていたが

「隊長!エンジン切って!」

「あっ!分かった!」

エンジンを切り、

「これなら…どうだ…!」

カズキが翼を立て向きにし、空気抵抗を使い減速させようとしたが

「ここ、無重力空間だから減速が利かない…!」

が、ドームとの距離は刻一刻と狭まっている

その時、カズキがドームの下の方に滑走路みたいなのを見つけた

「イチかバチか…

隊長伏せてください!」

そう言うと、カズキがスペースシャトルの窓を割り、備え付けてあった宇宙服を着用してスペースシャトルから飛び出した

宇宙服はスペースシャトルと鋼鉄の線で繋がっているのを利用しスペースシャトルの上につけた

「喰らえー!」

そこでウルトラチャクチを発動、スペースシャトルの向きを下に向け、そこにジェットパックを起動し、スペースシャトルの先端を掴んだ

その時には月面までの距離は200mほどまで近づいていた

「止まれー!マギア・武器合成(マージウェポン)!!」

武器合成(マージウェポン):ジェットパック×サメライド】

ジェットパックの噴射口をサメライドのエンジンで出力をブーストしたことで、機体の速度が下がっていった

そして、

「止まれー!!」

と叫びながら月面に機体が着陸、そのままカズキを押しながら数百メートル進んだ後、滑走路の途切れるギリギリで止まった

「止まった…」

とカズキがため息をついた

そして、スペースシャトルの中を見ると貫希が意識を失っていた

「ったく…」

カズキはそれをデジタルポーチにしまい、貫希を抱え、そのドームの入り口に入っていった

「…ボコロイド。ここはどこだ?」

ドームに入ったところでAI・ボコロイドを呼んだ

「待っててください…」

と、周囲をスキャンした

そして、場所を特定した

「月世界・A7コロニーという区画です」

「うっ…コロニー…嫌な思い出しかない…」

カズキが思い浮かべたのは日々戦ってきた寄生虫の作り出す構造物のこと

「ま、さすがに寄生虫は出ないでしょ…」

そして、寄生虫が出ないことを信じ、A7コロニーと探索に乗り出した

 

本編3:A7コロニー探索

カズキは先ず、下の方に向かったが、

「…ここら辺、何というか…空気汚染がひどいな…」

「そうですね…」

と言い、ボコロイドがカズキに図を示した

 

【挿絵表示】

 

「上層部は比較的空気がきれいで、下層部はそれに対し空気が汚めです。

そのため、上層部は比較的裕福な人、下層部は比較的貧乏な人が住んでいます。

また、下層部ではその汚染された空気のせいで起こる公害病もあります」

「一家に一台airdogいるだろ…これ」

「また、空気の入れ替えのため、中間層に空気清浄装置があります」

そして、カズキたちは下層部のアパートの空き部屋に仮拠点を構えた

そこにカズキが能力でソファーを作り、そこに貫希を寝かせた

そうして、波乱の月世界一日目が幕を閉じた

 

2日目

「…う~ん?ここは…?」

と貫希が目を覚ました

「隊長。丸一日寝てましたよ…」

「ご、ごめん…」

すると、カズキが家の中にパソコンがあるのを見つけた

「…何でこんなところにパソコンが…?」

その時、突如としてインターホンが鳴った

「誰だ?こんな時に…」

ドアを開けると茶髪でゴーグルをつけた少年と、水色の髪の小柄な少年が立っていた

「…」

「…」

「…」

三人とも黙り込んでしまった

「あっ。すみません…お門違いでは…?」

とのカズキの質問にゴーグルをつけている方が返す

「すまんな…ちょっと入ってもいいかい…?」

「よ、用件は…」

すると、水色の髪の方が

「あのパソコンです…!」

「俺たち、もともとここに住んでたんだ」

(パソコンを忘れて退去するって何なんだよ…?)

と心の中で突っ込んでしまったが、カズキが貫希にパソコンを返すように言った

「隊長~!」

すると、貫希がパソコンを持って現れたが、そのパソコンにはさっきはなかったはずのUSBが刺さっていた

「何してんねん!」

と貫希の頭を叩いた

と同時に刺さっていたUSBを抜いた

「す、すみません…」

二人して二人に誤った

「いいんだよ」

と、ゴーグルをかけたほうは寛大に許してくれた

(何か正義感の強そうな人だな…)

と心の中で思った

そして、二人が立ち去って行った

「何かすごい二人だったな…」

「…だね」

と、二人で話していた

 

その夜、カズキたちはスペースシャトルの状態を見ることにした

「あー。一昨日のワルプルギスにブレーキ部分が壊されてるな…ましてや、大気圏を突破できる合金のパーツも破壊されてる…」

「こりゃひどい…」

と、貫希も啞然とするしかなかった

「あの野郎…戻ってきたら火炙りだな…」

とカズキがイライラを爆発させていた

 

月世界生活三日目

カズキたちはその合金を探しに出かけた

「そんな都合よく売ってますかね…」

「さあな…分かんないや…」

そこに大きな信楽たぬきの置物らしきものがあった

「何だろう…これ?」

と、カズキが頭を外した

すると、中に黒髪の女の子がいた

「…」

「…」

カズキはそっと頭をかぶせ

「何も見なかったことにしよう…」

と言い立ち去って行った

そして、散策していた中で

「隊長!ありました!」

「本当だ!…って50万ムーンドル?ムーンドルって何だ?」

「多分ここの通貨だと思う…」

「え?じゃ、ここで50万ムーンドル稼げってこと?」

「そうだね…」

二人は絶大な心のダメージを負った

 

本編4:絶望の中の蜘蛛の糸

「フリマサイトみたいなのないの?」

「あるかもですが…途方もない時間がかかりそう」

「パチンコみたいなギャンブル…」

「依存したら終わりですね…」

二人で悩んでいる時

「run for money!逃走中!クロノブレスでエントリー!」

というアナウンスが流れた

「…クロノブレス…このデジタルポーチと形が全く同じですが…」

「これで一得千金すれば、この合金も買えるかも…!」

「二人でエントリーしましょう!」

こうして二人は活路を見出した…はずだった

「繋がらないな…」

クロノブレスではないのでエントリーできなかった

が、そこに奇遇にも昨日会った二人組に会った

更に、さっきカズキが見てしまった女の子もいる

「隊長。あの二人なら何かわかるかもしれません」

「確かに…聞いてみよう」

その頃、三人は

「これでエントリーっと…」

「ラビ、驚かさないでよ…」

その時、カズキは

(そういえば、神浜市に氷室ラビってのがいたっけ…ま、関係ないからいいけど)

と思いながらカズキと貫希は三人に直撃した

「あ、あの~?」

「あんた、昨日の…」

「あれに参加したいのですが…どうもこれじゃあ参加できないらしく…」

「俺は最初、逃走中の入り口にある橋を渡ったんだ」

「それで参加できるんですね…!」

「渡り切れればな」

「ありがとうございます!…そういえば、お名前って…」

「俺はトムラ颯也。この子は弟のハルで、あっちは友達のラビだ」

「じゃあ失礼します!」

と、二人の話は幕を閉じた

 

本編5:逃走中・開幕!

そして、翌日

「ここだな…」

カズキたちは逃走中の入り口に続く橋の前までやってきた

橋をピンク髪の子や青髪の男の人など20人程の人たちが渡っていった

そして、渡り終わったころ

「隊長!」

「行くぞ!」

二人が改札を飛び越えた

「サメライド発動!」

そして、サメライドのフロートに貫希が前、カズキが後ろに乗り込んだ

「アクセル全開!!」

貫希がアクセルを踏んでサメライドのフロートが橋を一直線に突っ切っていった

「侵入者!侵入者!」

すると、橋が消滅し始めた

そして、後ろから警備員が鞭のようなものを伸ばしてきた

「止めれるものなら…止めてみろ!」

カズキが苦無を投げその鞭を橋に突き刺した

そこにスプラッシュボムを投げ込み、警備員二人を吹き飛ばした

「よーし!どんなもんだい!」

だが、正面からも接近してきた

「掴まっとけ!マギア・覆物変質(スプラチェンジャー)!」

覆物変質(スプラチェンジャー)幽霊(ゴースト)

二人は警備員をすり抜けた

「何!?」

そして、サメライドのフロートをウィリーさせ、サメライドのフロートを空に打ち上げ、対岸にいた逃走者25名の上を通り過ぎ、奥でドリフトさせながら着地した

「よっしゃー!今どんな気持ち~w」

と、二人でハイタッチをした

「凄い…」

と、周りの逃走者たちは啞然としていた

そこに、紫髪の女性が近づいてきて、二人にクロノブレスを渡した

「あ、ありがとうございます…!」

その女性は

「期待してるわ…」

と言い残して立ち去って行った

 

そして、入場ゲートの前までやってきた

「…隊長!」

「絶対逃げ切って、自分たちの世界まで帰りましょう!」

と、決意を胸にゲートに入っていった

今回の逃走者は、カズキ、貫希の二人に加え、トムラ颯也、トムラハル、ラビ、西洞院ルナ、モーリス・シューメーカー、シグマ・レッドウィング、ペンタ・バッカーナー、ジャイロ・デーモン、シド・フェニックス、セイラ・ピーボディ、パンナ・ラヴ、兎桜マリン、千石城太郎、リリィ・ボーン、クレア・サマーズ、園城マイカ、リンセン、カイ・ブルーム、ピエタ・バローネ、スネーク・ロイヤー、ヒメナ・ヴィクトリア、豚ズラ亭八戒、雪之丞、サメジマ、ミカ・ルルーシュ

の計27人

そして、ゲートを抜け、降り立った所は、所々に砂が積もっている住宅街だった

「…何か閑静な住宅地だな…」

「…だな…」

とカズキと貫希で話し合っていた

そこに、クロノブレスから支給品が配布された

と同時にゲームマスターである月村サトシから

「今回はこのお金を使って立ち回ってもらう、何を買うかは逃走者次第だ」

とアナウンスが掛かった

「じゃあ、喉乾いたからジュース買ってきますね~」

とカズキが近くの自動販売機に行った

…が、そこに売ってたのはジュースなどではなく、銃の弾薬、手榴弾とかだった

「は?」

と啞然としていたカズキ

更に、通りかかった女の人の頭上に輪っかが回っていた

「…何だ?ここ…人間の住むところとして違和感がありすぎる…!」

そこに、五体のハンターが放出された

 

…この時、カズキたちは知る由もなかった

この逃走中は…『逃走』の意味の他に『闘争』の意味も込められていることに…

そして、このゲームは銃を使った逃走・戦闘をする誰もが思いもしない展開へと動いていく…

 

『五体ハンターが放出された。舞台は異世界キヴォトス学園都市・アドビス自治区、八時間のゲームが始まった』

 

 




敵モンスター紹介&次回予告
①寄生された舞台装置の魔女
ボコロイド「ただでさえ恐ろしい舞台装置の魔女が寄生された姿だよ。寄生されながらも寄生虫の弱点の火を操ったり、使い魔を出したりなどもできるけど、体が脆くなってたり、火が効きやすかったりと弱点も増えているよ」
カズキ「急に出てきたときは本当にびっくりしたけど、何もできずにタイムスリップしちゃったから、帰ったらきっちり倒しておかないと…」
貫希「そうだね。以前のように濃硫酸インクで倒すかな…!」
カズキ「次は覚悟しておけよ…
次回は、住宅街の先にあったアドビス高等学校に到着する逃走者たち。そこで、最近ここらを襲う脅威が登場。そして、逃走者たちは銃で自身の身を守る必要性が出てしまい銃武装する逃走者たちにその高校の廃坑対策員会委員長・小鳥遊ホシノが行方不明になったと告げられる。そして逃走者たちにホシノ捜索ミッションが発令される!
次回第二話 小鳥遊ホシノ失踪事件」
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