そのかわりに、とある仕掛けを用意しました
テレサの言葉を聞いた時、キアナの頭にはある考えが浮かんだ。
今、テレサは第二律者と言った。
しかし、第二律者は2000年の第二次崩壊で倒されたはずだ。
脳内に『2000年』という単語が出た瞬間、夢に入る前に聞いたアナウンスを思い出す。2000年のシベリア…それにテレサが言っていた第二律者……今私は、第二次崩壊の夢を見ているの!?
という事は、目の前にいるテレサは第二次崩壊当時のテレサだ。
「そこにいるのは誰!?」
テレサがキアナの方を向く。
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「あっ!見つかった!」
(ここは話を合わせよう)
「えーと、私はキアナ。どこにでもいる戦乙女だよ」
「へえ、あたくしの姪と同じ名前だわ、それに髪と目の色まで同じ!」
「そ…それは凄い偶然だね…」
「そうね、一緒に塔に行きましょう。キアナ」
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こうして、キアナはテレサと共に塔に向かった。第二律者はあそこの崩壊エネルギーを使って覚醒しようとしているらしく、その前に倒さなければならない。移動中、テレサは作戦内容を詳しくキアナに話してくれたが、キアナには今、母親の記憶が蘇っていた。
(夢の中の声で聞いた…2000年のシベリア、第二次崩壊で、当時最強の戦乙女で私のママ、セシリア・シャニアテが死んだって…)
「ねえテレサ!」
「なあに?」
「ここにセシリアは来てるの?」
「来ていてくれたら頼もしいわね、でも残念。来てないわ。出撃すらしていない」
「セシリアは1年ちょっと前に女の子を産んでね、それから休養中よ」
「でも…」
「あたくし達が第二律者を倒せなかった場合、オットー大主教が強制的に、彼女に出撃を命令するかもしれない」
「そんな事させない!」
「ええ、その意気よ、キアナ!」
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「……キアナ?気付いてるわよね?」
「うん、さっきから増えたり減ったりしてるこの数字は何なの?」
時々画面に映り込む数字に2人がついに言及する。地の文に言及するという現実離れしすぎたギャグみたいな行動に振り切った2人だが、地の文は答えてくれた。
ーーこれは原作コピーゲージです。
原作と同じ展開やセリフを使い続けると数字が減っていき、逆に原作とは違う展開やセリフによって数字が回復します。
0になると、原作の大幅なコピー禁止というハーメルンの規約によって、この物語は強制的に終了しますーー
「ええええええええ!?」
衝撃の返答によって、キアナとテレサは自身のキャラ、世界観など全てを無視して叫んだ。
「げげげげ原作ってなに〜?」
ーー今更そんな事を言ってももう遅いですよ。話が止まってしまいます。ゲージを減らしますよーー
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「キアナ!急ぐわよ!」
「分かった!」
ーー頑張ってくださいね。一応ゲージの仕組みを解説しておくと、話を面白くするためにあなた達以外からは見えませんよ。そしてゲージが低くなると文章やセリフのクオリティが下がって行きますーー
キアナとテレサは戦場を駆け抜けた。その急ぎようといったら…
「原作が何なのかは知らないけど、とりあえずそれとは違う事をすればいいのね!普通の作品じゃありあえないような展開に持って行きましょう!」
「ママを助けたいのに!こんな変なゲージにも気を使わなきゃいけないなんて!」
キアナはもう、ここが夢の世界だという事を忘れてしまっていた……
道中の崩壊獣を倒しながら進み、まだ塔には遠いが、まずは拠点に到着した。そこで出迎えたのは1人の男。
「よっ。テレサ、やっと来たか。第二律者と会ったって聞いて、心配してたんだぜ」
「ふん、アンタの心配なんかいらないわよドスケベ白髪豚野郎」
キアナと同じ白い髪と青い目、キアナの父親、ジークフリート・カスラナだ。彼はテレサの罵倒を受け流し、キアナに目を向けた。
「はいはい」
「お、こっちの綺麗なお嬢ちゃんは誰かな?」
「……」
キアナは答えられなかった。何て答えればいいかすぐに思い浮かばなかったのと、父親との再会の喜び、父親がいきなりドスケベと呼ばれた事のショック、そしてゲージの数字と母親の事で既に頭がいっぱいだったからだ。
「そういうのはいいから、はやく現状を報告しなさい!」
「…この着ぐるみを着ながら」
「はあ!?お前、何言って…」
「帰ったら、没収していたエロ本を返してあげるわ」
テレサが突然、何のきっかけも無く出した着ぐるみだが、ジークフリートはそれを着た。顔が出るタイプのヒヨコの着ぐるみだ。この着ぐるみを着て「メスシリンダー」と叫び続ける仕事が麹町のピザ屋には存在する。
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「やった!ゲージが回復したわ!初めてあなたのスケベ心が役に立ったわね」
「ゲージとかは何の事か分からねえけど、報告するぜ。悪い知らせともっと悪い知らせだ」
「戦乙女部隊は第二律者を捜索中だが、何も発見は無い」
「そしてそれ以上に悪いのが、戦況に進展がないのを見たオットー主教がセシリアの出撃を命じたことだ。」
「そんな!今のセシリアの体調では戦いは無理よ!」
「セシリアが到着するまで、あと30分だ。その前に第二律者を探し出し、殺さねえとな」
レーダー装置が光り、通信が聞こえた。
「ハハッ、神様は俺たちを見捨てちゃいないようだぜ?」
『報告します O-23エリアとO-17エリアから同時に第二律者の痕跡が発見されたとの情報あり』
「2つ同時に反応が現れるなんて、あたくし達をバラバラにする気?」
「仕方がねぇ、俺はO-23に行く。テレサはO-17に行け。第二律者を見つけたら手加減するな。」
「キアナはここに残ってちょうだい、ここは安全なはずよ。」
「ん?キアナ?」
「そう、あんたの娘と同じ名前、キアナよ」
キアナがついに口を開いた。いつまでも黙っている訳にはいかない。それに、キアナはここで、両親を助けると決めていた。
「私も一緒に行く、一緒に戦うわ!」
キアナはジークフリートに着いて行くと言ったが、本人に断られてしまった。女好きの彼だが、自分のような美少女を連れて行かないのは何か理由があるのだろうか。
キアナは深く考える暇もなく、すぐにテレサと出発した。
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「ああ、ゲージが!早くしなきゃ!ママが…」
「ママ?」
「いや、セシリアの事!間違えてママって言っちゃった!」
「小学校の先生か!」
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Oー17に到着ーー
「これは…戦乙女の装甲の残骸…信号は、これらから出ていたのね…」
「信号の操作…これも第二律者の力なの?」
「テレサ!考えてる暇はない!じゃあ第二律者は、ジークフリートの所にいるんだ!」
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その時、第二律者にコントロールされた巨大ヘリコプターが飛んできた
攻撃してきたからキアナ達は仕方なくそれを壊したが、かなり時間を取られた
ジークフリートに通信を入れたが、第二律者は既に彼の近くに来ていた
ジークフリートは辺り一体を火の海に変える武器『天火聖裁』で自分を道連れに律者を倒すつもりらしい
ジークフリートはそのために、誰も一緒に連れて行かなかったのだ
「ああ!ゲージが減ったから文章が!」
「“ジークフリート”という同じ言葉を連続で使っているのは、箇条書きとしては減点ね」
「どうでもいいよそんな事!」
「このままじゃ、全てが終わっちゃう!こんな時、鷹の爪団のみんながいてくれたら…」
「ちょっと!ゲージについてのやり取りも原作コピーなの!?」
ーー原作には無いでのすが、ゲージに言及するのは反則な気がしますねーー
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ジークフリートは天火聖裁を律者に向けて振るい、辺りを火の海に変えた
でもジークフリートは助かったよ。到着したセシリアがすごい武器の力を使って回復したみたい。でもそのせいで、セシリアは大きく体力を消耗
セシリアからの通信、塔に向かえ
「ああー!大切な所がー!」
「さらっと流されたー!」
「こうしちゃいられない!いつゲージが0になってもおかしくない!今すぐ塔に向かうわよ!」
「うん!私、セシリアに会いたいもん!」
塔は目の前、しかしそこに、でかい崩壊獣が現れる。苦戦するテレサ達だったが…
ひゅーん………どすっ!
どかーん!
さらさらさら……
崩壊獣は突然上から突き刺さった白い槍によって、塵レベルに分解されて消えていった。
「効果音がー!」
「FROGMANレベルになってるわ…」
先程まで崩壊獣が立っていた雪原に、長い白髪の女性が降り立ち、地面に刺さった槍を拾い上げる
「相変わらず強いわね、天命最強の戦乙女セシリア」
「フフッ、褒めすぎよ、テレサちゃん」
「それと、あなたの隣の美少女がキアナね?」
「セシリア……ママ……」
セシリアが合流、これでキアナは夢の中とはいえ、両親との再会を果たした…。
ーー原作コピーゲージ、残り20ーー
感想で誰かが言ってくれたバジェットゲージなんですが、
ハーメルンの規約上、プロダクトプレイスメントができないので、ここで使うのは無理そうです…
だからオリジナルのゲージを作りました…
冷やし中華は?
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夏の食べ物
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冬の食べ物