秘密結社 鷹の爪〜崩壊世界の征服〜   作:黄緑亀

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今週も張り切って世界征服!

原作のフカさんは攻撃時に「寸勁!」って言いません
ここではフカさんが攻撃した事や、相手がやられた事を分かりやすくするため、そして面白いから技名を言わせています
DXファイターが「DXボンバー」って言うような感じです





16.召喚!怪人スーパーアニマル

ーーフカがキアナに真実を話し始める

 

「…キアナさん、セシリアならここにはいません」

 

「この声は、委員長?」

「それじゃあ、ママはどこにいるの…」

 

「なるほど、キアナは母さんの夢を見ていたんだな。家族の夢っていうのは、俺もたまに見るぜ。吉田村じゃあ…」

 

「いいえ吉田さん。キアナは夢を見たわけでもありません。その機械のスイッチも押されてないでしょう?」

 

「それじゃあ、キアナは何を見たってんだよ!」

 

「全ては彼女の幻想…今までずっとそこに立っていたキアナが見ていたのは、第二律者『シーリン』が作り出した幻影です」

 

「違う…ありえない…そんなの、ほんとのことじゃない…」

「ママはずっとここにいたよ…」

 

ショックを受けたキアナは膝を着きながらも、自分を保とうと、フカに反論を続ける。

 

「律者の幻覚なんかじゃない…ママはずっと私といたんだ…!」

 

「そうだ、ママに教えてもらった呪文…!」

「ich⭐︎liebe⭐︎dish…ich⭐︎liebe⭐︎dish…」

 

呪文の意味は、ドイツ語で『愛してる』というものだ。しかし今のキアナに愛は感じられず、フカに対する敵意と憎悪が感じ取れた。

 

「そうだよ…呪文を唱えれば…

全ての願いが叶う!」

 

キアナの背中から光の翼が生える。それと同時に、フカやテレサが持つ計測器は強烈な崩壊エネルギー反応を検知する。

 

「今回は貴方の思い通りに世界は変わりませんよ。キアナさん、夢から目覚める時が来ました」

「ハアッ!」

 

ドサッ…

 

戦闘は一瞬で終わった。装甲を纏ったフカの手刀がキアナの首の後ろに命中し、キアナを気絶させたのだ。

 

「すげえ!あれって実際に出来るんだ!前に総統が僕にやった時は何ともなかったのに!」

「すごいぞ!あれってやっぱり実際に出来るんじゃな!前に吉田くんにやった時は失敗しただけだったんじゃな!」

 

「…申し訳ありません、テレサさん、ウェンディ」

 

フカはテレサとウェンディも同じやり方で気絶させる。そしてキアナを持ち上げて部屋を去っていく…

 

「待てー!」

 

そこに総統が立ち塞がった。

 

「ハイペリオンの艦長…大人しくしていて下さい。私の目的はキアナさんだけです。貴方では私を止められませんよ」

 

「ふん!どんな目的があるか知らんが、わしら鷹の爪団は、お前のような乱暴な奴の言う事は聞かんぞー!」

 

総統はフカを指さして宣言する。

 

「総統、そんな事言って大丈夫ですか?僕らではあの男に勝てませんよ」

「女です」

 

「大丈夫じゃ吉田くん、こっちには博士と菩薩峠が…」

 

「博士と菩薩峠なら、最初の煙幕で気絶してますよ」

 

「ええーっ!?嘘でしょー!?

確かに何も喋らないって思ってたけどー!」

 

「僕は嘘をついてませんよ。動物と5歳児には刺激が強すぎたみたいです」

 

「まあ、別にいいでしょう。お前なんて1人でボコボコにしてやるぜ!

…って総統が言ってました」

「えぇー!?」

 

「怪人製造主任の力を見せてやる!怪人召喚!スーパーアニマル!」

 

吉田くんが召喚したのは、あらゆる動物の力を集結させた怪人。アニマルというよりかはただの変態のおっさんに見えるが、馬面でハト胸で猫背でワシ鼻という、アニマル要素が詰まった姿をしている。

 

「おお!怪人召喚!吉田くんそんな事できたのかね!?」

 

「いいえ違います。博士がブローニャのチップを修理したら、ネジが何本か余ったんですよ」

「なんか電池で動くおもちゃみたいじゃな」

 

「で、博士がそのネジから作ったのがこいつです」

「えぇー!」

 

「何の話をしているのか分かりませんが、戦うつもりなら容赦はしません」

 

怪人と鷹の爪団に向けて、フカは拳を構える。それに対して、怪人は蚊の鳴くような声で答えた。

 

「…IT企業の社長って嘘ついて、女子大生10人と付き合っていま…」

「ハァッ!」

 

ボケとツッコミの流れを無視して、フカの得意技であり、武術の世界では「寸勁(すんけい)」と呼ばれるパンチが、スーパーアニマルを壁まで吹っ飛ばした。

 

「うわー!アニマルー!!」

「瞬殺かよ!」

 

「フカく〜ん、ここはみんなで

「ケダモノだー!」「動物の力ってそっちー!?」

ってツッコむ所じゃないかの〜」

 

「…さっきから何を言っているのですか…」

 

フカは困惑しながらも、落ち着いた様子で答える。吉田くんが求めていたのは、こんな冷静で、常識的な反応ではない。フカが男なのか女なのか総統と話してた時の様に、もっと面白いツッコミが欲しい。

でなければこちらのアホみたいな怪人の攻撃は通用しないし、森田やウェンディに面白リアクションをしてもらえる事が当たり前になっていた自分達の調子が狂い、何も出来ずに負けてしまう。

 

(ちくしょう、何であいつはあんなに真面目なんだ…)

(真面目…?……そうか!)

「総統、分かりましたよ。フカ…あいつは真面目に戦うタイプです。こちらがどんなにふざけても、戦闘中はあいつのペースを狂わせる事は出来ません。

DXファイターがヘルシータイガーに勝てないように、真面目なあいつには、いつもの僕らが通用しません!」

 

「ぐぬぬ…それじゃあどうすれば…」

「簡単ですよ。こちらも真面目に戦えばいいんです」

 

「まだやれるなアニマル?今度は真面目に行くぜ。オウム返しとか、やめろよ?」

 

衝撃と煙が消え、最強の獣、スーパーアニマルが立ち上がる。

 

「はい。まな板の上の鯛になった気で、エビで鯛を釣ってやります」

「吉田くん、こりゃもうダメじゃ」

「まあ…怪人なんで普通の人間よりかは絶対強いはずです」

 

「寸勁!」

 

「「アニマルー!」」

 

…フカは普通の人間ではなく戦乙女だ。怪人と同等か、それ以上の力がある。彼女の攻撃はアニマルには防げず、低予算のFlashアニメのように先程と同じ場所に攻撃を喰らい、同じように吹っ飛び、倒れた。

 

「…私はどうやら……井の中の蛙だったようですね…」

 

「「アニマルー!」」

 

「これじゃあ犬死じゃー!」

「動物ことわざ、まだ全然言ってません!」

 

「さて、次は貴方達です」

 

フカが拳を握り締め、再び構えた。博士と菩薩峠は気絶して、怪人も失った2人に戦闘力は無く、時間稼ぎすら出来ない。

 

「うぅ…吉田くーん。スーパーアニマルはあらゆる動物の能力を集めた怪人なんじゃろ?なんでこんな弱いんじゃー」

 

「それはですね総統、奴が犬の能力を持っているからです」

「ええー!?犬って素早いし、嗅覚がすごいし、牙とか肉球とかあるし、強いんじゃないのー!?」

 

 

 

 

 

 

「噛ませ犬なんです」

「そんな能力いらーん!」

 

 

「寸勁!」

 

「「うわーー!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー戦闘は一瞬で終わった。しかし、任務もない、静かな基地では戦闘音や大声はよく聞こえる。総統と吉田くんの叫び声は、警備員の耳に入り、この部屋に呼び込む事に成功していた。

 

「何があったんですか!さっき悲鳴のような大声が!」

 

部屋のドアを開けた警備員が見たのは、散乱した部屋と、気絶している6人の男女。

 

「皆さん!大丈夫ですか!…学園長まで!」

 

気絶している人物の中から学園長を見つけ、驚いた男はすぐに駆け寄った。その途中に、床に落ちていたテレビのリモコンを踏み、ボタンが押される。

 

ポチッ

 

すると、怖そうな顔で、マイクを持ったキンヘッドの男が、幽霊の様に突然現れた。さっきまで、気配も音も感じなかったので、部屋に入ってきた男は驚いてしまう。

 

「うわぁー!幽霊だー!」

 

「違いますよ…艦長の仲間のフィリップですよ…ここが襲撃された時に、すぐ隠れたんです」

 

スキンヘッドの男はハイペリオンの艦長になった男…の仲間らしい。彼は見た目からは想像もつかない優しい声と丁寧な口調で状況を説明してくれた。

何者かが基地を襲撃。テレサ達を気絶させ、戦乙女を1人連れ去っていった事。襲撃者の目的は不明だが、この状況では、テレサも艦長も、きっと攫われた戦乙女を助けに行くだろうという事。

 

「それで、これからどうするんですか?」

 

「貴方の顔は見た事があります。確か警備員をしてる…」

 

「小泉です」

 

「小泉さーん。貴方は姫子少佐に出撃の準備をするように伝えて下さい。ここで気絶してる人の事は私に任せて下さい」

 

「分かりました…。しかし出撃といっても、目的地はどうするんですか?」

 

「奴らの通信を隠れて聞きました。目的地は『天命本部』です…!」






次章、反逆の刃を天にかざす

かざさなきゃいけないんですか?

冷やし中華は?

  • 夏の食べ物
  • 冬の食べ物
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