「……そう言えば昨日からこのピザボックス置いてあるけど、剣…持って帰るの忘れてるねこれ」
「お〜い凪!昨日ここに、お!あったあった!」
噂をすればなんとやら、と言うか入る時はノックくらいしてほしいんだけど、とにかくこんなうっかりされないように注意しとかないと。
「ねぇ、昨日も言ったけどうっかり誰かにバラしたりしないでね?こんなのがあるって知られたら…」
「とんでもない事になるんだよな!もちろん分かってるぞ!」
剣には念を押しといて損はないからね。ここでしっかり言い聞かせておかないと。
「それよりも今日はなんと、凄い魚を買ったんだよ!」
「…凄い魚?」
「あぁ!この魚で作ったフライを食べたら物凄く美味かったんだ!」
それって普通に新鮮な魚で料理の腕前が良かっただけでは?
「そんでこれがその魚とこの魚の調理法だ!」
「え?それ僕に作れって言ってるの?」
「おう!」
おう、じゃないんだよこのバカ、怪しい店に売られてた怪しい魚なんてなんで買ってくるのさ、もうちょっと危機感持とうよ。
「しかもこの魚、油で揚げた時が面白くてな!なんと、飛ぶんだ!」
「…………はは、ナイスジョーク」
「聞いてくれって!冗談とかじゃなくてマジで飛んでたんだよ!そして店主が皿を置いたと思ったらすぐ皿の上に乗ったんだ!」
無限ピザに関しては実際に目にしたから信じたけど、空飛ぶ魚なんて流石に無理があるでしょ、だってそんなのが売られてたら世間でもう騒ぎになってるだろうし、今の今まで話題に上がってないのはおかしいよ。
「俺が嘘を言ってるように見えるか!?」
「キミが騙されてるかもしれないから鵜呑みにしてないの、ピザボックスは分かるよ?昨日見たから、でも空飛ぶ魚は無理、丁度昼ご飯だから作るけどさ」
とりあえず、書かれてる通りにお皿を用意して、衣を付けてフライにしていく鱗を剥ぐとかは既にされているのかして、ほとんどど無かったから楽だった。
「後はこれをお皿に盛りつけるだけ、ほら!空なんて飛んでないじゃん」
「あれぇ?おかしいな、俺が見た時は飛んでたんだよ」
「どうせ他の人がワイヤーか何かで吊るして飛んでるように見せかけてただけだって」
首を傾げてる剣に対して少し溜め息を吐きそうになったけど我慢した。剣が騙されやすいのは今に始まった事じゃないからだ。
お皿に天ぷらを盛ろうとするとお箸から突然天ぷらが滑り落ちた。
「あ!?やば……………へ?」
「おぉ!!やっぱり空を飛んでるじゃねえか!」
「……うそ」
「嘘じゃないって!」
僕の目は幻を見ているのだろうか、お箸から滑り落ちたと思った筈の天ぷらが急速旋回して地面にに落ちる前に急上昇したように見えたんだけど、え、ゆめ?
「ほ〜らほらほら皿はこっちだぞ〜」
「…お皿の上に天ぷらが」
部屋の上らへんでクルクル回っていた天ぷらはお皿を見つけるとゆっくりと降りて行って静かに乗った。
「……これは、ゆめ?ちょっとつねってみる」
「いて!?なんで俺をつねるんだよ!?」
じゃあこれはゆめじゃない、現実だ。どうしよう全然理解出来ない、ピザボックスはなんとか受け入れることは出来たけどなんで調理した魚が空を飛んでるの?しかもそれ普通に食べてるし。
「ん〜!美味い!この魚が美味いのもあるけどやっぱ凪の作る料理は美味え!」
「…そっか〜まぁ、美味しいなら良かったよ」
もう深く考えるのはやめよう、難しく考えれば考えるほどドツボに嵌りそう。この魚は新鮮過ぎてちょっと空を飛んじゃうだけの美味しい魚なんだ。新鮮のあまり天ぷらになっても少し動いただけなんだ。それなら理解出来るよね!(?)
−−−味は今まで食べた天ぷらの中で一番美味しかったと思う。多分
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著作Come_Dream様
SCP-655-JP-J - おさかなフライ
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著作Palhinuk様
SCP-458 - 果てしないピザボックス
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