「凪!凪!マジで凄いもん買った!」
「無限ピザと空飛ぶ魚フライ、生きた折り鶴に周囲の冬景色を作るだすマッチ、これ以上に変な何かを買ってきたの?」
「どれも凄いだろ?ただこれはそれ以上に凄いんだって!魔法のランプならず魔法のコインだ!」
スクラッチ擦ったらコインから魔神でも出てくるの?
「疑い深い凪には言うより見せた方が早い!見てろよ?『表が出たら特盛り牛丼が出てくる』ほい!」
「え、そうやって願い事をするの?」
魔法のランプがどうとか言ってるからてっきり擦る系かと思ってたら剣はコインを指で弾いた。コインは見事に表になっていて、剣の話が本当ならこれで何かが起こる。
「……何も起きないけど」
「あれ〜?おっかしいな、さっきはクジで焼肉食べ放題の無料券が出てきたんだけど」
「それはただ単に運が良かっただけ…あれ?電話?ちょっと待ってね。もしもし?」
あまり電話を掛けて来ないのに珍しく父さんから電話が掛かってきた。
『凪か?』
「うん、どうかしたの?」
『いや、実はな、間違って特盛り牛丼を注文しちゃってね、食べ切れる自信が無いから家に配達を頼んだって事を言っておこうと思って』
「……はい?」
なんで?このタイミングって偶然?それともさっきのコインのせい?
『凪でも食べきれないなら、ほら!山本さんの所の息子さんの…』
「剣?」
『そうそう!剣くん!凪は剣くんと仲が良かっただろ?もし昼食とか一緒に食べる事になったらそれを渡してあげてくれ、それじゃあ!』
「え、父さん?ちょっと?」
そもそもなんで牛丼を注文しようと思ったのか聞きたかったんだけど、父さん母さんの作ったお弁当持ってったよね。
「……………」
「誰からだったんだ?」
「…父さんが特盛り牛丼間違って注文したから剣にあげるって」
「マジで!?ラッキー!」
さっきのコインに何を願ったのかもう忘れてるよこのおバカさん、剣は特盛り牛丼が出てくるって言った。つまり今ので特盛り牛丼が出てくる願い事が叶ったって事だよね?
−ピンポーン!
「お?もしかして牛丼か!?行ってくる!」
「え、早くない?父さんから電話掛かってきたのついさっきだよ?」
剣がコインを置いていったのを、僕は拾って眺めてみる。日本のコインじゃなさそうなのは分かるけど。それ以外は特に何もない。
「…剣は確かこうやってたよね?えっと『表が出たら次、小銭をばら撒くと全部が裏になる』」
コインを弾いてキャッチすると、コインは表を向いている。後はこれで小銭をばら撒いて裏になればこのコインは魔法のコインだって証明になる筈。
「数は…一円、五円、十円玉をそれぞれ10枚ずつ、はい!」
財布の中から小銭をばら撒くとそれぞれが色んな飛び方をして転がったりした。だけどそのどれもが本当に裏になった。
「凪!特盛り牛丼が届いたぞ!食って良いか!」
「…良いよ」
そもそも僕そんなに食べられないし。
「それよりも、剣、これだけはぜっっっっっっったいに他の人にバレちゃダメだよ!!良い!?本当に洒落にならないから!」
「お、おう?こんなのバレたら美味いもん独り占めされるしな」
「そんなレベルじゃないよ。もう!なんでキミはこう、予想も出来ないようなモノばっかり持ってくるの!?」
怪しい店の人、もっと怪しくなっちゃったよ!こんなアイテムをポンと売っちゃうなんて、何を考えてるの?これは近いうちに剣に連れってもらわないといけないね。
「剣、今度その怪しい店に連れてって」
「良いぞ!凪も気に入る商品があると良いな!それとこのコインもお前に預けとくぜ!」
「だからなんで置いていこうとするの!?」
−−−うちの家をびっくりハウスにでもするつもり?
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著作The Great Hippo様
SCP-4127 - 表か裏か
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