機動戦士ガンダム Stellar Bless 改訂版を作成中   作:木星市民

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ちょっと短いので、閑話です!


閑話 選択肢

「親父に協力すると伝えてくれ」

 

「ハッ!」

 

ドズル・ザビは父であるデキン・サビの要請を受け、連邦軍との講和に協力する事となる。

 

「公王陛下に協力されて、良かったのですか?」

 

「あぁ、俺はスペースノイドの独立という夢の為に、数億人のミネバを殺した。独立とは誰の為だった? 我々と未来のスペースノイドの為であった筈だ!

 

しかし、ブリティッシュ作戦で我々は同胞たるスペースノイドを虐殺し、地球にコロニーを落とした。ジオンに正義は無い。ギレン(兄貴)とキシリアは分からんが、俺と親父の首で償いなるなら、俺は連邦と講和する。

 

何かあれば、サイド9を頼れ。今回、連中が仲介役をするらしい。シュミット家はケチだが、頼って来た者は見捨てない。俺が死んだら、ゼナとミネバを頼むぞ。シン」

 

「かしこまりました、閣下!」

 

ドズルの心の中には、重い罪の意識が渦巻いていた。彼は、自らの選択がもたらした数えきれない命の犠牲を思い出し、未来ある子供たちがその中にいたことを思い返すと、自分の娘であるミネバと姿を重ね合わせ、胸が締め付けられるような思いに駆られた。

 

シン・マツナガが去った後、ドズルは椅子に腰を下ろした。目の前の重厚な机の上に広げられた作戦図を見下ろし、彼は深い溜息をつく。壁に掛けられた軍服や勲章が、過去の栄光とその裏にある犠牲を思い起こさせた。

 

窓の外に広がる宇宙は静寂そのものだったが、彼の心の中では激しい葛藤が渦巻いていた。連邦との講和を決意した今、彼はスペースノイドの未来にどのような道筋を描けるのかを模索していた。彼の思いは、家族と仲間たちの安全に向けられていた。

 

「兄貴とキシリアは講和を絶対に認めないだろう。ガルマよ、お前が居たらジオンは割れなかったかも知れぬ。出来の悪い兄を許してくれ」

 

~~~~~~~

 

「反抗作戦は成功を収めた。我々は主戦場を宇宙に移し、ジオンにトドメを刺し、この戦争を終結させる」

 

「講和会議の件はどうされる? 仲介役がシュミット家では、雑には扱えない」

 

「講和会議の打診はデキンとドズルの連名だった。ということは、ギレンとキシリアは継戦する可能性が高い。星一号作戦時に会議を開けば、義理は果たせる」

 

オデッサを始めとした大規模反抗作戦を成功させた連邦軍高官はジャブローで祝杯をあげていた。

 

「しかし、MSは想像以上でしたな」

 

「今まではジオンの物だったが、今後は我々が有効活用してやろう」

 

初戦から負け続け、侮っていた敵の技術を真似ることでようやく手に入れた勝利に酔い痴れる。この約3週間後にジャブローは襲撃され、高官たちは冷や汗をかくことになった。

 

~~~~~~

 

「とりあえず、連邦とジオンの橋渡しは出来た。うちから会議に参加するのは誰にするかだな」

 

「ワシが行こう。当主のお前や若いレオンを戦場へ行かせるわけにいかない。カイルは別だがな」

 

シュミット家の本邸では、現当主のヴィクターと前当主であるフィリップ・ユウキ・シュミットが講和会議に参加する人選をしていた。

 

講和が纏まらなかった場合、戦場になる。その為、当主や次期当主のヴィクターやレオンが仲介役として、会議に参加するわけにいかず、前当主のフィリップが選ばれた。

 

「カイルの部隊と第一艦隊を連れていくぞ。戦闘となれば、精鋭たる第一艦隊とカイルの力が必要になる」

 

「かしこまりました」

 

「ヴィクターよ、お前とサクラさんは上手く子育てが出来たようだな」

 

「いえ、サクラと二人が逞しいだけで私は何もしていません。昔も今も私は他人任せで生きておりますから」

 

鼻で笑うとフィリップは執務室を出て行った。優秀な父や息子たちを持つと退任を考えることもあったが、自分の責任を全うするため、当主の席から逃げない選択をした。

 

 

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