千手最強の忍とうちは最強の忍は、個性と英雄が蔓延る世へと生まれ落ちる   作:天叢雲剣を捧げるスサノヲ

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お待たせしました、第十三話となります!今話から個性把握テストの内容となりますが、原作と結構展開が変わっている可能性があるのでそこはご理解よろしくお願いします。では、どうぞ!
あと、今更ですが2025年明けましておめでとうございます!!!


第十三話:個性把握テスト・前編

 

 

オールマイト「うぅむ、相澤くん、か…!」 

 

 

ここは雄英の教員室。現在オールマイトは早朝の(ヴィラン)退治を終え、雄英にて教員名簿を眺めていた。また……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

扉間「………(!?兄者とマダラが所属する組だけ入学式の場にいない…。ということは、まさかな…。)」

 

 

 

千手柱間の弟である千手扉間は、1年B組の生徒として雄英高校の入学式に参加していたが、千手柱間とうちはマダラが所属する1年A組だけ雄英高校の入学式に参加していなかったことに気づいた。そして、自身が何だかんだ尊敬している兄、柱間と、前世の忍界で生きていた頃から一応犬猿の仲であるマダラに対して、何か嫌な予感がしないかなんとなく心配していた。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

・飯田視点・

 

 

 

 

飯田「…….ふぅ。」

 

 

先程、50m走の僕の番が終わった。結果は3秒08、まあ最初はこんなものか。僕に限った話じゃないが中学生時に公に個性を使う、なんてことはあまり出来なかったからな、皆個性を使い慣れていないのも無理はないだろう。まだまだ発展途上ってところだろうな、兄さんとは比較にならないくらいに遅いし。それに……

 

 

飯田「さて…、次は千手君とうちは君だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー全種目、柱間以外全ての砂利共より上位の順位を取る、もし失敗すれば俺は除籍だ。ーーーー

 

 

 

 

飯田「…………」

 

 

…正直、僕にしてはらしく無いことではあるのだが、"例のあの言葉"はやっぱり憤りを感じた。

だが確かに、彼の言葉には自信があった。生意気だとか、傲慢だとか、そういった言葉を投げかけるのが失礼な程には彼の言葉には重みがあった。少なくとも試験に対して"楽しそう(・・・・)"なんて軽はずみな発言をする人よりは覚悟がある言葉だった。

 

 

だからこそ何が起こるかわからない(・・・・・・・・・・・・・・・・)

 

 

千手君を除いた僕たちA組のクラスメイトより上位の順位、それは要するに千手君以外のクラスメイト20人たちより上の順位を全種目にて取らなければならないこととなる。その言葉の意味を彼は理解して発言してるのか分からないが、これだけは言える。

 

 

 

 

勇敢と無謀は違う。

 

 

彼のその例の言葉は、完全に後者だ。

 

 

 

 

…生憎だが僕の個性は今回の個性把握テストにおいて応用が利かせづらい。おそらく、個々のテストであれば、いくつかは上位に食い込めるものは存在すると思うが、トータルではどうなるか予測がつかない。

 

 

そう、予測がつかないのだ。

 

 

 

「位置ニツイテ…」

 

 

 

飯田「…………」

 

 

 

全種目、千手君を除いたクラスメイト20人より上位の順位を取ることを条件とした除籍回避。この宣言を相澤先生が承認したあたり、彼の個性は本当に強個性なのだろう。少なくとも僕とは比較にならないくらいには。

 

 

だが、それでもだ。

余りにも無茶がすぎる。この雄英高校1年A組というヒーロー科のクラス、金の卵の集団22名、そういった強個性から選抜された22名だ。自分とも引けを取らない、否、それ以上の個性を持った人がいても、全くおかしくない。…究極的に結論を言ってしまうなら、可能性が0ではない。例えオールマイト(クラス)がいたとしても。

実際にそんな人物がいるかは分からないが、いるかいないかが問題では無い。そういった、自分にとって最悪の状況を想定することこそヒーローに必要な能力であると僕は考える。だから、その行動は無謀なんだうちは君。

 

うちは君の挑戦を馬鹿になどは一切しない。ただ、他者を見下した、その態度は頂けない。負けるはずがないという楽観視はしてはいけない。 

だが、うちは君の覚悟は本物だった。僕にはそう見えた、だから………

 

 

「ヨーイ……」

 

 

マダラ「…………」

 

 

柱間「フゥ………(よし、走る姿勢はまあこんな感じで良いかの。)」

 

 

 

 

そして、千手柱間とうちはマダラが走り出す運命の時がきた。

 

 

飯田「見させてもらうぞ、うちは君。君の覚悟を。そして……」

 

 

 

その後、合図役のロボットからついに50m走のスタートの合図が出る。

 

 

飯田「君の個s「ドン!」い……を…………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

飯田「…………は?」

 

 

 

 

 

ビュン!!タンッ!

 

 

マダラ「クソッ!また柱間に負けた!スタートは俺が優勢だったのに…!なんで勝利の女神ってのはいつも柱間に味方しやがるんだ畜生ッ!!」

 

 

柱間「ガハハハ!すまんのーマダラ、また俺が逆転勝ちしてしまって。だが、マダラも充分優秀な走りだったぞ!だからそう落ち込むことはない!あ、因みに相澤教官殿、俺とマダラの50m走の記録はどうなったのだ?」

 

 

マダラ「確かに、柱間の言う通りまだ50m走の記録を聞いていなかったな。で、相澤、俺と柱間の記録はどんな感じだ?」

 

 

相澤「まあ教官でも基本的な意味は合ってはいるがその呼び方は流石に堅苦し過ぎるからできれば相澤先生呼びにしてくれ千手。それで本命の結果だが、まあざっとこんな感じだ。」

 

 

 

千手柱間、50m走「1秒00」

 

 

うちはマダラ、50m走「1秒05」

 

 

 

柱間「ほー…、俺の記録はピッタリ1秒ってところか。意外と速く走れたかの。」

 

 

マダラ「要するに1秒より小さい値であったら俺の勝ちだったって訳か。だったら今に見ていろ柱間。いつかお前の記録以上の記録を叩き出してやる。」

 

 

柱間「ガハハハ!!そうかそうか!!そんな記録を叩き出せるのであれば叩き出してみると良いんぞ!ま、叩き出せればの話だがの〜マダラ〜。クックックッ!」

 

 

マダラ「テ、テメェ…!」プルプルプル…!

 

 

相澤「おいお前ら二人、じゃれ合いは後にしろ。今は個性把握テストの最中だ……、と言いたいところだが千手とうちは、お前ら二人はどういう鍛え方したらあんな記録を出せるんだ?」

 

 

柱間「そうだのー…、まあ身体能力については俺もマダラも昔から鍛えていた内になんか自然とそんな感じになったんぞ!相澤先生殿!」

 

 

相澤「そうか…、まあ理解はできた。説明助かる。」

 

 

柱間とマダラの記録は好記録ではあるが、個性込みでの結果ならばそんな驚くべきことではない。にも関わらず、相澤は驚きながら柱間とマダラを称賛しているような、そんな雰囲気である。

 

 

当然、柱間とマダラ以外のクラスメイトたちが疑問に思わぬ訳がない。

そして、意外にも柱間とマダラが走り出した時に起こった現象について一番早く理解し、相澤へ質問したのが、先程からマダラに気を配っていた飯田と、クラスメートの個性の把握に徹していた緑谷であった。

 

 

 

 

飯田「あの……、先生、質問よろしいでしょうか?確かに千手君とうちは君の記録は、僕も一瞬放心状態になってしまったほどの物凄い記録だったとは思いますが、個性を使ってでの記録ならばそんなに称賛するようなことではないと思います…。」

 

 

緑谷「ぼ、僕も飯田君と同じ考えです!次やったら分からない、とかは理解出来るけど……。」

 

 

 

 

相澤「まあな……、確かにこれが……

 

 

 

 

 

個性を使用しているなら(・・・・・・・・・・・)俺だってこんなに驚かないし、そもそも千手とうちはをあんな過度に称賛したりしないよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「………え?」」」」」

 

 

耳を疑う言葉が、相澤の台詞にあったことを誰一人として聞き逃さなかった。その上で出たであろう一言に対し、相澤はニヤリと小さく笑い、ここで柱間とマダラに関わる重大な事実を暴露する。

 

 

相澤「この際だから包み隠さず正々堂々と言ってやる。実を言うと、千手とうちはの二人は『無個性』だ。今のも文字通り己の純粋な『身体能力だけ』で出した結果だよ。それでもまだ認められねぇんだったら俺の隣にいるコイツら二人(千手とうちは)に迷惑のならない程度で直接聞くか、それとも俺が校長に直接頼んで千手とうちはの病院での検査結果を用意してきてやろうか?おそらく小指の関節も新世代の型である一つの関節じゃなく、旧世代の型である二つの関節になっていると思うがな。」

 

 

 

「「「「「むっ!……無個性!?」」」」」

 

 

当然、こんな反応にもなるだろう。いくら大人と子供で差があるとはいえ、スピードの身体能力に優れた飯田が個性ありで出した50m走の記録は3秒08。つまり柱間とマダラは無個性で、飯田の50m走の個性ありでの記録をさらに凌駕する速さで最高値の50m走の記録を叩き出したことになる。

 

 

「有り得ねぇだろ!!流石に無個性でここまで出るわけねぇって!!」

 

 

「ですが、最近では無個性の方々もかなり伸びてきているとは聞きますが……。」

 

 

相澤「そりゃそうだろ。その無個性たちの火付け役になったのが他ならぬうちはだぞ。あと余談だが、千手も、『チャクラ』という、個性とは全く別物らしい不思議な力を使って、(ヴィラン)の攻撃による怪我を負った一般人に対して一人で完璧な医療を施したらしいがな。」

 

 

緑谷「……!!じゃあやっぱり!!」

 

 

緑谷がここにきて確信した。やはり彼ら二人、千手柱間とうちはマダラは例のあの事件(・・・・・・)で事件解決に協力した無個性のコスプレ忍者と呼ばれていた二人の者であると。

 

 

緑谷「やっぱりあの二人が!あの強盗事件で事件解決に協力したコスプレ忍者の無個性の一般人!!しかも一人は手を怪我人たちの患部に「チャクラ」っていう個性とは全く別物らしい不思議な力を当ててたくさんの人命救助を施し、もう一人はプロヒーローをも凌駕する腕前の体術で(ヴィラン)三人を一方的に圧倒したと世間中に報道された、『医療の仙人』とも呼ばれている千手柱間君と、『無個性の希望』とも呼ばれているうちはマダラ君なんだ!!」

 

 

飯田「なっ……!?それは本当か、緑谷君!!」

 

 

緑谷「うん……!あの強盗事件のことをテレビやスマホとかで見て知った時から気になっていたんだ、あの二人のことを。無個性であんなことが出来て、今みたいなこともやれるのは千手君とうちは君以外に考えられない!」

 

 

無個性だった頃を思い出した緑谷は、興奮気味に柱間とマダラについて説明し出すが、それは相澤によって制される。

 

 

相澤「緑谷、とりあえず落ち着け。余計に話が進まん。それは実に合理的じゃない。それよりもう一つ、悩んだ末にお前らに伝えようと思ったことがある。さぞかし驚愕するだろうが、ついでだからそれも包み隠さず言ってやる。」

 

 

「「「「「!?」」」」」

 

 

マダラ「………(フン、相澤の奴め…、まさかアレ(・・)を暴露するつもりか?)」

 

 

相澤の例の言葉を聞いて再びざわめき出す柱間とマダラ以外のクラスメイトたち。それと同時にマダラは、相澤が何を言いたいのかなんとなく察していた。そしてさらにニヤリと口角を上げた相澤の口から、その内容がついに暴露された。

 

 

 

 

相澤「千手とうちはは、雄英の入試の実技にてプロヒーローに匹敵かそれ以上の成績を叩き出した。そしてその前代未聞で規格外な成績を雄英が考慮し、元々存在した「一般枠」、「推薦枠」とは全く別の合格枠として雄英が新たに作った合格枠、「特別枠」で合格し、雄英高校へ特例で入学した生徒だ。それも、本来ならヒーローが守るべきな存在であるはずの無個性の人間としてな。これには流石の俺も目を疑ったよ。相変わらず末恐ろしい二人だ。」

 

 

 

 

 

「「「「「とっ!………特別枠!!?」」」」」

 

 

相澤が突然暴露した、雄英高校の新たな合格枠である特別枠、そのことをしかと耳にした柱間とマダラ以外のクラスメイトたちはさらにざわめき出した。そんな中、緑谷は特別枠というキーワードに対して何か気づいたのか、すぐ様口を開く。

 

 

緑谷「特別枠…!じゃあまさか!余分に用意されていた二つの席は…!」

 

 

飯田「緑谷君!あの特別枠というものについて何か知っているのかい!?」

 

 

緑谷「うん!余分に用意されていた二つの席はおそらく、さっき先生が言った特別枠の席だよ。しかもそこに千手君とうちは君が座っていたから辻褄が合うし、何より合点が行く!」

 

 

飯田「ッ!言われてみれば確かにそうだ!ということは千手君とうちは君の二人が…!」

 

 

緑谷「おそらくね!少なくとも僕はあの二人が先生の言っていた特別枠の生徒だと思うよ!無個性な上に特別枠での雄英高校入学だなんてなんかかっちゃんより凄いなぁ…!」

 

 

飯田は、柱間とマダラが特別枠で雄英高校に入学した生徒だと緑谷から知って驚愕し、緑谷は、特別枠の生徒である柱間とマダラのことを、自分の幼馴染より凄いと大いに尊敬していた。また、飯田や緑谷だけではなく他のクラスメイトたちも物凄く驚愕したり困惑したりしていた。だが、哀れなことにその事実をどうしても納得できず、認められない者が一人いた。

 

 

爆豪「ッ!!?(むっ!無個性の特別枠だァ!?な…、何なんだその枠は…!?しかもあの長髪野郎二人組が…!?んなの有り得ねェ…、そんなの俺は絶対認めねェ…!!無個性の特別枠なんて…!!)」

 

 

爆豪という少年は、やはりまだ自尊心の塊が残っているらしい。それもそうだろう、何せ前までは自分こそが一番偉くて強い存在だと思い、自分以外の者は全て自分の格下、つまりは「モブ」なのだと思っていたのだから。それに対し今はどうだろうか?この雄英高校に、自分と幼馴染の緑谷を除く面識のないヒーローの金の卵であるエリート集団20名。その20名が、自分が今まで覇権を握っていたお山のガキ大将の座を奪って来るかもしれない。少なくとも爆豪はそう思った。特に、幼馴染である緑谷と同じく無個性の人物、千手柱間とうちはマダラは自分にとっての脅威となるものであった。

また、それと同時に50m走の結果では驚かされたものの、流石に全種目自分たちより上の順位なんか取れる訳ないと、緑谷や飯田、麗日、耳郎などを除くクラスメイト数名がマダラのことを、ただの無鉄砲な自信家かそれともバカか、いずれにせよ彼は落ちる、一つ枠が空いたと楽観視していた。また、もうクラスメイト数名は、マダラ自身が、先の相澤先生の除籍処分発言を冗談と捉え、実力を測るために勝手に己に制約をかけているだけだと考えていた。

だが、クラスメイトからのヒソヒソ話が先程ふと目に映ったマダラが、その内容をちゃっかりと聞いていた。そして、何か思いついたのか、性格悪そうな不敵な笑みを浮かべながらその思いついたことを相澤に話す。

 

 

マダラ「おい相澤、さっきからヒソヒソと話し込んでいる彼奴らと少し話を入れて良いか?」

 

 

相澤「話?今一体何を思いついて不敵に笑っていたのかは知らんが、クラスメイトとの雑談は後にしろうちは。実に合理的じゃない。」

 

 

マダラ「本当にそうかな?相澤よ。俺からみれば俺が今思いついたことはお前にとっても実に合理的なことだと思うがな。ま、とりあえず話し込んで来る。」

 

 

相澤「何?って、おい!」

 

 

柱間「ッ!(マダラ……、お前は一体あの少年少女たちに何を話し込もうとしているのだ…!?)」

 

 

そして、マダラは柱間以外のクラスメイトたちの元へと歩み寄り、そのクラスメイトたちへしっかりと聞こえるように声を掛けた。それも性格悪そうに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マダラ「ほう?随分と楽しそうだな、俺に対してのヒソヒソ話は。」

 

 

 

「「「「「・・・・・・!!」」」」」

 

 

 

マダラ「まあ大方、厚顔無恥だとか、荒唐無稽だとか、無鉄砲だとか、俺のことをそんな風に憶測として評価していたのだろう?また、俺のあの発言に何かしらの意図を感じながらもな。だが、やはり俺が言えることは一つ、お前らの共通認識は…………」

 

 

柱間「ッ!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マダラ「どうせ除籍になる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「・・・・・・ッッ!!!」」」」」

 

 

マダラ「この際だ、今も呑気なことをほざいている奴らにはっきり言っておいてやる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マダラ「俺の幼馴染の友である柱間は勿論のこと、俺は強者だ。未だに呑気なことをほざいているお前ら砂利共よりかはな。」

 

 

柱間「ッ!マダラ…!!」

 

 

マダラ「あと、「無個性だから個性には勝てない」だとか思っていた砂利もいたな。フン、正直実に呆れた憶測だな。くだらないにもほどがある。ま、何かしら色々探っていた奴らもいるようだが、小細工など、俺と柱間は何も用いない、現に俺と柱間はお前らの言う無個性とやらの体質だが、それでも純粋な身体能力だけで柱間以外のお前らの50m走の記録を超えたぞ?どうだ?個性が無個性に負ける気持ちというのは。」

 

 

「「「「「・・・・・・ッッ!!!」」」」」

 

 

激しく動揺する柱間以外のクラスメイトたち。それを見たマダラは、これは効果抜群に効いていると思ったのか、ニヤリと意地悪な笑みを浮かべた。

 

 

マダラ「良いか?俺と柱間は正真正銘本物の強者だ。俺と柱間の実力もお前たちが温かい温床で楽をして暮らしていた中、お前らよりも過酷かつ諦めたくなるような場で手にしたものだ、そんな実力を持つ俺と柱間の前に立てる者など誰一人としていない。故に、別にお前らを舐めている訳ではないが、お前らの腑抜け切った呑気さを見てそもそも勝負をしようとすら思わなくなった。」

 

 

そう言ったマダラは、さらに柱間以外のクラスメイトの腑抜けた様を覚まさせるようにあえてわざと厳し過ぎる言葉を投げかけた。

 

 

マダラ「少なくとも、俺と柱間は最初から真剣にやるつもりだ。最下位だけ免れれば全て良し、だなどと思っている、ヒーローという人救けの職をこれから目指して行く生徒としての自覚すらまだ足りていないヒーロー失格者共よりはなァ!!!」

 

 

 

「「「「「・・・・・・・・・・ッッ!!!!!」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

柱間「ッ!おい!やめろマダラ!そういう言い方は……「見せてみろ。」!?」

 

 

マダラ「俺が今言ったことに怒りを感じたならば、お前たちの「ヒーローという人救けの職を志す"高潔な精神"」を俺に汚されたと感じたならば……」

 

 

そのままマダラは淡々と話を続ける。その時のマダラの目つきは、誰よりも何処か真剣さを感じるような目つきであったと、マダラの友である柱間はふと思った。

 

 

マダラ「お前らの本気を見せてみろ、10位で良い、15位で良い、はたまた20位で良い、兎に角最下位さえ免れれば良いと、そんな中途半端な妥協はせず………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マダラ「本気で俺を除籍させに来い!有象無象の砂利共。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

マダラの偉そうな挑発は見事に乗ったらしい。今回に関しては乗った方が良いのだが、乗せられた柱間以外の1年A組20名を除き、ただ1人、当人であるマダラを除いてこの一部始終を傍観していたイレイザーヘッドこと相澤消太のみが、マダラの思惑に気付いていた。

 

 

相澤「…………(フン、何が「そもそも勝負をしようとすら思わなくなった。」だ、無駄に焚きつけやがって、千手とうちはが50m走を走り終わった後、俺があえてわざと千手とうちはは特別枠での雄英入学を果たした無個性の人間と言ってやったが、まさかその後うちはが他生徒の不安を煽り、個性の全力使用を促すとはな……、全く、なんとも合理的ではない……が。)」

 

 

相澤がそう思いながらチラッと柱間とマダラ以外の1年A組の生徒たちを見る。いざ見てみると、最初とは打って変わって、柱間とマダラ以外の1年A組の生徒たちの目つきが良い方向に変わって行った感じなのが良く伝わった。

 

 

 

 

 

「「「「「・・・・・・・・・・・・・」」」」」

 

 

 

 

相澤「(目つきが変わったな、俺の除籍処分という名の合理的虚偽で不安は十二分に煽られたと思っていたが、……実にいい目つきだ、相手に乗せられて、というのはヒーローとしては失格だが、中々どうして、俺が去年にクラス全員除籍させたあの馬鹿野郎共とは違う良い目をしてやがる。)…フン、こんなことを考えること自体も非合理的だな、俺が考えを巡らせたところで結果が変わるわけでもない、か…。」

 

 

 

 

 

マダラ「おい相澤、ぶつぶつ言っていないで次の種目に移るぞ、そういうのは、お前の口癖として言うと、"合理的"ではないのだろう?」

 

 

相澤「ああ、そうだな、実に合理的じゃない。お前の行動も、まどろっこしいったら、ありゃしねえ、本当に合理的じゃない……、そして……

 

 

 

 

 

 

 

 

お前たちは実に非合理的だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「・・・・・・・・・・・」」」」」

 

 

 

 

 

柱間「…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

相澤「…………もう一度言うが、雄英はこれから三年間、全力で君たちに苦難を与え続ける。そして、今回受けてもらう個性把握テストがまさにそれだ。その度にお前達は最善を諦め、ギリギリ超えられるラインを探して、永遠に妥協し続けるのか?まあ合理性で言えばそっちの方が正しいかもしれないがな。」

 

 

相澤「だが、合理的を突き詰めればただの惰性になる。現に、オールマイトにお前達は一度でも合理性を見出したことがあるか?いつまでも永遠に妥協を求める平和の象徴を見たことがあるか?……合理性に欠けるからここんとこで長話はやめとくが、最後に一つ、ヒーローになりたいなら……」

 

 

そして相澤は、最後の極め付けとして雄英高校の校訓を再び言い放った。

 

 

 

 

相澤「更に向こうへ、Plus Ultra。妥協なんて捨てて俺に全力を見せてみろ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「はいッッ!!!!!」」」」」」

 

 

 

 

 

マダラ「フン……。(ま、この体力テストを受ける覚悟と顔つきだけは最低限のノルマに達したか…。)」

 

 

柱間「ホッ………。(とりあえずこの騒ぎは収まったのー…。良かった良かった…。)」

 

 

 

 

 

相澤「よし、良い返事だ…、"妥協は捨てる"…、実に俺好みの……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

合理性だ。

 




はい、ということで第十三話でした。文字量の関係上、少し展開を長引かせるような感じになってしまいましたが、次話から今度こそ本格的に個性把握テストを開始して行くので、どうかご理解よろしくお願いします!
また、お気に入り登録や質問、評価も是非お待ちしておりますが、特に感想を、無理にとは言いませんが、時間があれば必ず頂けると、作者の小説制作のやる気向上などへと変わりますので、よろしければ是非よろしくお願いします!ですが、理不尽な誹謗中傷などの行為は流石にやる気が下がりますのでそれらは御法度です。
よろしくお願いします!では、第十四話にて!
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