千手最強の忍とうちは最強の忍は、個性と英雄が蔓延る世へと生まれ落ちる 作:天叢雲剣を捧げるスサノヲ
・雄英高校 校門前・
昨日の戦闘訓練の熱も冷めやらぬ翌朝。
雄英高校の校門前は、朝から異様な喧噪に包まれていた。
「あ!雄英の生徒だ!」
「ちょっと君!オールマイトの教師としての様子は!?」
「授業風景はどんな感じ!?」
マスコミである。
平和の象徴・オールマイトが教鞭を執るというニュースを聞きつけ、スクープを狙う報道陣が校門前に群がっていたのだ。
生徒たちが揉みくちゃにされる中、威風堂々と登校してくる二人の影があった。
柱間「むぅ……、朝から随分と賑やかだのぉ。祭りか何かか?」
マダラ「フン、ただの野次馬共だ。鬱陶しい。」
柱間とマダラである。
二人の圧倒的な存在感に気づいた女性記者が、マイクを突きつけながら突撃してきた。
記者「君たち!君たちも1年A組の生徒だね!?しかもあの特別枠の!オールマイトの授業はどうだい!?『平和の象徴』に直接指導される気分は!?」
柱間「おお!オールマイト殿か!オールマイト殿は実に素晴らしいぞ!強さもさることながら、その筋肉が隆々としていて、笑い声も豪快で――」
記者「はいはい!どうもありがとう!そっちの君はどうかな!?」
記者は柱間の長い話を適当に切り上げ、今度はマダラへとマイクを向ける。
マダラの眉間がピクリと跳ねた。
マダラ「……俺か?」
記者「そう!君から見てオールマイトはどんな先生かな!?」
マダラは足を止め、記者をジロリと見下ろした。その眼光の鋭さに、記者が一瞬怯む。
マダラ「……教師としては知らんが、戦士としては悪くない。だが、貴様らのその品のない取材態度は実に不愉快だ。」
記者「は、はぁ?何よその態度……、ちょっと顔が良いからって生意気ね!読者は"生の声"を求めてるのよ!」
マダラ「知ったことか。道を開けろ、有象無象の砂利共が。」
記者「じゃ、砂利ぃ……!?視聴者のことを砂利呼ばわり!?あんたちょっと失礼じゃない!?」
記者が苛立ち紛れにさらに詰め寄ろうとした、その時。
ギロリ……
マダラ「……聞こえなかったか?失せろと言ったんだ。」
ドオオオオオオオッ……!!
マダラの全身から放たれたのは、チャクラによる純然たる「殺気」。
それは物理的な風圧すら伴い、記者たちの肌を粟立たせ、本能的な恐怖を植え付けた。カメラのレンズがひび割れそうなほどの重圧。
記者「ひっ……!?あ、あぐ……ッ!?」
「な、なんだコイツ……!?やばい……!」
蜘蛛の子を散らすように道を開けるマスコミたち。
その光景を見て、柱間が「こらマダラ!一般人を脅してどうする!」と諌めるが、マダラは「フン、言葉で分からん馬鹿にはこれが一番早い」と鼻を鳴らして校門を潜った。
その直後、校門の防衛システム「雄英バリア」が作動し、無理やり入ろうとした記者が遮断される音が響く。
その様子を、遠くから見つめる影があったことに、まだ誰も気づいてはいなかった。
・雄英高校 1年A組 教室・
朝のホームルーム。
担任の相澤が教卓に立ち、気怠げに書類を整理している。
相澤「昨日の戦闘訓練お疲れ。VTRと成績の方は見せてもらった。」
相澤は淡々と講評を始める。
爆豪の精神的な脆さ、緑谷の無茶な戦い方。それぞれに厳しいが的確な指摘が入る。
相澤「あと、千手とうちは。」
柱間「うむ!」
マダラ「……何だ。」
相澤「お前ら二人はやり過ぎだ。特にうちは、演習場の修繕費の請求書をお前に回したいくらいだぞ。校長が『必要経費だね!』と笑って許してくれたから良かったものの、次はねぇぞ。」
マダラ「チッ……。加減はしたつもりだがな。」
相澤「その"加減"の基準がズレてんだよ。……まあいい。今日は学級委員長を決めてもらう。」
「「「「「クソ学校っぽいの来たーーー!!!」」」」」
一気に沸き立つ教室内。
ヒーロー科において「委員長」とは、トップヒーローへの予行演習のようなもの。誰もが手を挙げ、自己主張を始める。
切島「委員長!!俺やりたいですソレ俺!!」
上鳴「俺も俺も!ってかマダラの旦那がやるなら俺は副でもいいっスよ!」
峰田「オイラのマニフェストは女子全員膝上30cm!!」
青山「僕の為にあるヤツ☆」
芦戸「リーダー!!やるやるー!!」
爆豪「俺がやるに決まってんだろ!!」
混沌とする教室。そんな中、飯田が声を上げる。
飯田「静粛に!!多の者を率いる責任重大な仕事だ!やりたい者がやれるものではない!周囲からの信頼あってこそ務まる聖職!民主主義に則り、投票で決めるべき議案!!!」
上鳴「つってもまだ出会って数日だぜ!?」
蛙吹「日も浅いのに信頼もクソもないわ飯田ちゃん。」
飯田「だからこそ!ここで選ばれた人間こそが、真に相応しい人間ということになる!先生!どうですか!?」
相澤「時間内に決めりゃなんでもいいよ。」
こうして、ガチンコの投票が行われることとなった。
……数分後。
黒板に結果が書き出される。
1位:千手 柱間(6票)
2位:緑谷 出久(3票)
3位:八百万 百(2票)
「「「「「おおーー!!」」」」」
柱間「なんと!!俺が1位か!!ガハハハ!!皆、感謝するぞ!!」
マダラ「フン、まあ妥当なところだな。柱間以外の誰が務まるというのだ。」
マダラは当然のように柱間に票を入れていた。そして、飯田は0票。
飯田「やはり……そうなるか……!!」
悔しがる飯田。しかし、彼自身も誰かに票を入れた結果なのだ。
相澤「じゃあ、委員長は千手。副委員長は緑谷だ。」
緑谷「えええ!?ぼ、僕が副委員長!?千手君のサポートなんて出来るかな……!?」
柱間「安心しろ緑谷!俺とお前で力を合わせれば、どんな困難も乗り越えられるぞ!よろしく頼む!」
ガシッと緑谷の肩を抱く柱間。その圧倒的な陽のオーラに、緑谷も「は、はいっ!」と背筋を伸ばす。
こうして、とりあえずの体制が決まったのだった。
・雄英高校 食堂「ランチラッシュのメシ処」・
昼休み。今日も今日とて、食堂の一角にある長テーブルには、A組とB組の混合メンバーが集まっていた。
その中心にいるのは、やはり「忍」たちである。
柱間「うむ!やはりこの"白米"というものは美味いな!噛めば噛むほど甘みが出る!」
柱間の前には、今日も山盛りのご飯。
その隣で、マダラは優雅にいなり寿司を食べている。
マダラ「おい、上鳴。お茶だ。」
上鳴「へいっ!ただいま!」
上鳴がマダラのグラスに冷たいお茶を注ぐ。その手つきは完全に手慣れた「パシリ」のそれだった。
耳郎「上鳴アンタ、もう完全に馴染んでるね……。別にそれで良いんだったら別に良いけど。」
上鳴「いやぁ〜、旦那の下で働くと、なんか雷のコントロールが上手くなる気がすんだよな!」
八百万「フフッ、それは気のせいかもしれませんわよ?でも、マダラさんのご指導のおかげで、私も創造の速度が上がりましたわ。」
そんなA組メンバーの会話に、B組の制服を着た銀髪の少年――千手扉間が冷静に口を挟む。
扉間「兄者、マダラ。今日の午前の授業はどうだった。」
柱間「おお扉間か!いやぁ、数学というものが難解でな……。何度も眠気に襲われたが、マダラが横から突っついてくれたおかげで助かったぞ!」
扉間「……マダラが兄者の世話を焼くとはな。前世では考えられん光景だ。」
マダラ「勘違いするな扉間。特別枠の面汚しになられては俺が迷惑なだけだ。」
そこへ、緑谷、麗日、飯田もトレイを持って合流する。
緑谷「ここ、いいかな?扉間君、柱間君、マダラ君。」
扉間「ああ、構わんぞ緑(みどり)。座れ。」
緑谷「ありがとう!あ、そうだ飯田君、さっきの委員長決めのことだけど……」
飯田「む?何だい緑谷君?」
緑谷「飯田君、立候補したそうだったのに……。それに、あの仕切り方、すっごく堂々としててかっこよかったよ。あんな風に整列させられるの、飯田君くらいだと思う。」
飯田「……そうか。いや、俺はまだ未熟だ。それに……」
飯田は少し照れくさそうに眼鏡の位置を直す。
麗日「そーいえばさー、飯田君ってボンボンなん?なんか言葉遣いとか所作とか、お坊ちゃんっぽいなーって。」
飯田「ボッ……!?」
飯田は驚いたように目を見開くが、観念したように溜息をついた。
飯田「……隠すつもりはなかったんだが、やはり分かるか。うちは君や千手君、八百万君のような家柄とはまた違うが……」
マダラ「ほう?俺たちと同列に語るとは良い度胸だ。言ってみろ。」
飯田「俺の家は代々ヒーロー家系でね。有名なところで言えば……『インゲニウム』。知っているかな?」
緑谷「えええ!!インゲニウムってあの!?東京に65人もののサイドキックがいる事務所を構える規律を重んじる大人気ヒーロー!?じゃあ今の現役の!?」
飯田「そう、俺の兄だ!」
飯田の顔が、誇らしげに輝く。
飯田「俺は兄さんを尊敬している。規律を重んじ、人々を導く愛すべきヒーロー……。俺もあんな風になりたくて、ヒーローを志したんだ。だから、まだ人を導く立場には早いと思ったのさ。」
緑谷「(あ、笑った……。初めて見たかも)」
飯田の純粋な憧れと決意。それを聞いた柱間が、深く頷く。
柱間「うむ……!素晴らしい志だ飯田!兄を敬い、目標とする……。まさに兄弟愛ぞ!なぁ扉間!」
扉間「ああ。兄を持つ弟として、その気持ちは理解できる。……まあ、俺の兄者は少々手がかかりすぎるがな。」
マダラ「違いない。全くだ。」
柱間「なっ!?二人して酷いぞー!?」
和やかな空気が流れる食堂。
だが、その平和は突如として破られた。
ジリリリリリリリリリリリリ!!!!!
けたたましい警報音が食堂中に鳴り響く。
「「「「「!?!?」」」」」
アナウンス『セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんは速やかに避難してください。』
食堂内が一気にパニックに陥る。
「セキュリティ3って何だ!?」「校舎内に侵入者だってことだよ!!」「こんなこと今までなかったぞ!」「早く逃げろ!!」
上鳴「うわっ!お、押すなよ!?」
耳郎「痛っ!?」
生徒たちが出口へと殺到し、将棋倒しになりそうなほどの混雑――いわゆる「押し寿司状態」が発生する。
柱間「ぬぅ!これはマズいぞ!皆落ち着け!!」
柱間が声を上げるが、パニックになった生徒たちの耳には届かない。
このままでは怪我人が出る。そう判断した飯田が、焦りの表情を浮かべる。
飯田「(みんなパニックで……!このままじゃ将棋倒しだ!どうにかしないと……!)」
その時、飯田の視線が窓の外を捉えた。
そこにいたのは、朝に校門前にいたマスコミたちだった。
飯田「(マスコミ……!?ただのマスコミじゃないか!!だったら、みんなパニックになる必要なんてない!それを知らせなきゃ!!)」
飯田「麗日君!!俺を浮かせてくれ!!」
麗日「えっ!?う、うん!わかった!!」
麗日が飯田に触れ、無重力を付与する。
飯田は壁を蹴り、天井付近へ飛び上がると、非常口のマークの上に器用に着地した。
そして、腹の底から声を張り上げる。
飯田「皆さん!!!大丈ーー夫!!!!!」
その大音声に、生徒たちの視線が飯田に集まる。
飯田「ただのマスコミです!!何もパニックになることはありません大丈ー夫!!!ここは雄英!!最高峰の人間に相応しい行動を取りましょう!!」
その言葉と、非常口のマークに重なる飯田の姿を見て、生徒たちは我に返り、落ち着きを取り戻した。
パニックは、飯田の機転によって鎮圧されたのだった。
柱間「……ふむ。見事だ!」
柱間は感心したように飯田を見上げる。
だが、その直後。
柱間、マダラ、そして扉間の三人の表情が、同時に鋭いものへと変わった。
ピリッ……
柱間「……マダラ、扉間。感じたか?」
マダラ「ああ。……鼠が一匹二匹の話ではないな。もっとドス黒い……殺気だ。」
扉間「方角は……職員室か。マスコミはただの囮だ。本命が紛れ込んでいるぞ。」
緑谷「え?み、みんな、どうしたの……?」
三人の忍の雰囲気が一変したことに気づき、緑谷が声をかける。
柱間は緑谷に向かって、真剣な表情で告げた。
柱間「緑谷、すまぬが他の者たちと共に教室へ戻っていてくれ。俺たちは少し、野暮用を済ませてくる。」
マダラ「おい上鳴。俺のいなり寿司の残りを食っておけ。行くぞ。」
扉間「兄者、マダラ。急ぐぞ。嫌な予感がする。」
言うが早いか、三人は人混みをすり抜けるように消えた。
その動きは、まさに「忍」のそれだった。
・雄英高校 職員室・
警報が鳴り響く中、職員室の前には不穏な空気が漂っていた。
頑丈なセキュリティゲートが何者かの手によって破壊され、粉々になって散らばっている。
その奥、誰もいなくなった職員室の中で、書類を漁る二つの影があった。
全身に「手」をつけた病的な男――死柄木弔。
そして、黒い霧のような姿をした男――黒霧。
死柄木「ない……ないなぁ……。カリキュラム、ここにあるはずなんだけどなぁ……。」
死柄木はイラついた様子で机の引き出しを次々と触れ、その個性「崩壊」でボロボロに崩していく。
黒霧「死柄木弔、長居は無用です。プロヒーローたちが戻ってくる前に撤収せねば。」
死柄木「わかってるよ……。でもさぁ、せっかく来たんだからお土産くらい――」
死柄木が振り返ろうとした、その時。
「そこまでだ。」
冷徹な声と共に、入り口に三つの人影が現れた。
柱間、マダラ、そして扉間である。
死柄木「……あ?なんだお前ら。子供……?ヒーローごっこかよ。」
死柄木は不快そうに首を掻く。だが、黒霧は警戒を強めた。
黒霧「(この子供たち……、ただの生徒ではありませんね。気配が……)」
マダラ「フン、随分と薄汚い鼠だな。貴様らか?この学校の結界……セキュリティとやらを破ったのは。」
マダラが一歩前に出る。その瞳は既に写輪眼へと変わっている。
死柄木「結界?ハハッ、ゲーム脳かよ。うざいな……。黒霧、やれ。」
黒霧「承知しました。」
黒霧が広がり、三人を取り込もうと霧を伸ばす。
だが――
扉間「水遁・水断波!!」
シュンッ!!!
扉間の口から放たれた高圧の水刃が、黒霧の身体(実体がある部分)を正確に狙って切り裂く。
黒霧「グッ……!?(速い……!それに、私の核の位置を……!?)」
黒霧は霧を霧散させ、攻撃を回避する。
柱間「問答無用で襲ってくるとはな。やはり悪意を持った侵入者か。ならば……!」
柱間が両手を合わせる。
柱間「木遁・黙殺縛りの術!!」
床から突如として樹木が伸び、死柄木と黒霧を拘束しようと絡みつく。
死柄木「チッ……!」
死柄木は迫り来る樹木に触れ、それを瞬時に「崩壊」させて砂に変える。
死柄木「木かよ……。燃えもしないゴミだな。」
マダラ「ほう、触れた物を崩す個性か。厄介だが……触れなければどうということはない。」
マダラが印を結ぶ。
マダラ「火遁・豪火球の術!!」
狭い廊下を埋め尽くすほどの火球が放たれる。
黒霧がワープゲートを開き、火球を別の場所(校舎の外)へと転送するが、その隙を逃さず扉間が回り込んでいた。
扉間「遅い。飛雷神斬り!」
瞬身の速度で死柄木の背後を取り、手刀を首筋へ叩き込む――はずだったが、死柄木は常人離れした反射神経でそれを回避した。
死柄木「あっぶねぇな……!なんだよコイツら……!速すぎだろ……!」
死柄木は距離を取り、三人を見据える。
ただの生徒ではない。プロですらない。
だが、その実力は明らかに異常だ。
死柄木「(攻略本には載ってない隠しボスかよ……。バグってんな、この学校。)」
黒霧「死柄木弔、潮時です。教師たちが来ます。」
廊下の向こうから、スナイプやエクトプラズムたちが駆けつけてくる足音が聞こえる。
死柄木「……チッ。ゲームオーバーだ。帰るぞ黒霧。」
黒霧「はい。」
黒霧が自身の身体で死柄木を包み込む。
マダラ「逃がすか!!」
マダラが飛びかかるが、間一髪で二人の姿は霧の中に消え、空間が閉じた。
柱間「……逃げられたか。」
扉間「深追いは危険だ。奴のワープ……、時空間忍術の類は厄介だからな。」
そこへ、教師たちが雪崩れ込んでくる。
スナイプ「確保ーッ!!……って、生徒!?」
根津「おやおや、千手君たちじゃないか。無事かい!?」
柱間「おお、根津校長殿!我々は無傷ぞ!だが、侵入者には逃げられてしまった!」
マダラ「あいつら……、ただのこそ泥ではないな。何かしらの目的があって動いていた。」
こうして、一瞬の交戦は終わった。
だが、この遭遇は、後に訪れる大事件のプロローグに過ぎなかった。
・1年A組 教室・
警報騒ぎも落ち着き、ホームルームが再開された。
相澤の前で、柱間が手を挙げる。
柱間「相澤先生殿!委員長の件だが、俺は辞退させて貰いたい!」
クラス中がざわつく。
「ええっ!?」
「なんでだよ千手!」
柱間「今日の食堂での騒ぎ……。皆がパニックになる中、誰よりも冷静に状況を判断し、皆を導いたのは俺ではない。飯田天哉、彼ぞ!」
柱間は飯田をビシッと指差す。
柱間「非常口のマークになり、声を張り上げ、皆を鎮めたあの行動!あれこそが、人を束ねる者の資質だ!故に俺は、飯田こそが委員長に相応しいと思う!」
緑谷「そ、そうだね!飯田君、あの時すごかったし……!」
八百万「私も……悔しいですが、飯田さんのあの判断力には敬服いたしましたわ。」
クラスメイトたちも頷き始める。
飯田は驚き、そして立ち上がった。
飯田「千手君……!君がそこまで言ってくれるなら……!この飯田天哉、謹んで委員長の大役、引き受けさせてもらおう!!」
相澤「いいから早く決めろ。時間勿体ねぇ。」
こうして、委員長は飯田天哉に決まった。
そして――
柱間「ならば俺は、副委員長として飯田を支えるとしよう!八百万には悪いが、それでも良いか?」
八百万「ええ、構いませんわ。柱間さんならば、私も安心ですもの。」
こうして、委員長:飯田天哉、副委員長:千手柱間という体制が決定した。
・雄英高校 職員室・
柱間、マダラ、扉間の三人は、根津やオールマイト、相澤、ブラドキングたちの前で事情聴取を受けていた。
塚内「……なるほど。全身に手をつけた男と、黒い霧のような男だね?」
警察の塚内刑事がメモを取る。
扉間「ああ。奴らは『崩壊』と『ワープ』の個性を持っていた。特にワープの方は、神出鬼没で厄介だ。」
マダラ「それにな……、あの手だらけの男。去り際にこう言っていた。『ゲームオーバー』とな。」
根津「ゲームオーバー……か。」
ブラドキング「何か不吉なことが起こる前兆みたいな言い方だな……。」
根津は深刻な表情で顎に手を当て、ブラドキングは不吉なことの前兆だと危惧し始める。
オールマイト「生徒たちを危険な目に遭わせてすまない……!だが、君たちが無事で本当によかった!」
柱間「気にするなオールマイト殿!俺たちも、この学校を守る生徒の一人として当然のことをしたまでぞ!」
相澤「……たくましく育ってくれて何よりだが、無茶はするなよ。相手がどんな個性を持ってるか分からねぇんだ。」
ブラドキング「そうだぞお前ら。扉間、お前も無理はするなよ?危うく俺の大切な生徒の一人を死なすところだったんだ。」
扉間「ああ、申し訳ない。ブラドキング先生殿。次からは気をつける。」
マダラ「フン、俺たちに勝てる奴などそうそういないさ。」
事情聴取を終え、三人は職員室を後にする。
廊下を歩きながら、扉間が静かに呟いた。
扉間「……兄者、マダラ。あの二人組……、ただの愉快犯ではないぞ。明確な殺意と、計画性を感じた。」
マダラ「ああ。それに、あの手だらけの男……。あの眼、気に入らん。全てを壊したがっているガキの眼だ。」
柱間「うむ……。これから先、この雄英高校にも嵐が来るかもしれんのぉ。」
三人の忍は、来たるべき戦いの予感を肌で感じ取っていた。
そしてその予感は、翌日――「USJ(ウソの災害や事故ルーム)」にて、現実のものとなる。
だが今はまだ、嵐の前の静けさ。
彼らはそれぞれの帰路につき、つかの間の日常へと戻っていった。
ということで、第二十二話でした。如何でしたでしょうか?今話は前話より若干文字数が多めになったり、USJ編に向けて上手くまとめられた気がしますので、作者としては良かったと思います!
さて、次話についてですが、基本的にはいよいよUSJ編へと話は入って行きます!その前にオリジナル展開も混ぜますが。とりあえず、これからもご愛読をよろしくお願いします!
また、お気に入り登録や質問、評価も是非お待ちしておりますが、特に感想を、無理にとは言いませんが、時間があれば必ず頂けると、作者の小説制作のやる気向上などへと変わりますので、よろしければ是非よろしくお願いします!ですが、理不尽な誹謗中傷などの行為は流石にやる気やモチベーションが下がりますのでそれらは御法度です。何卒ご理解よろしくお願いします!では、第二十三話にて!