千手最強の忍とうちは最強の忍は、個性と英雄が蔓延る世へと生まれ落ちる   作:天叢雲剣を捧げるスサノヲ

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お待たせ致しました!続けて第四十二話となります!今話から、期末試験編の中心回へと入って行きます!では、どうぞ!


第四十二話:期末試験、神々と英雄の狂宴

 

 

 

 

 

 

 

・期末試験 当日 朝 雄英高校 1年A組 教室・

 

 

 

 

波乱に満ちた一週間の職場体験が終わり、季節は梅雨から夏へと移り変わろうとしていた。

雄英高校ヒーロー科の生徒たちにとって、越えねばならない最大の壁――『期末試験』。

今日から三日間にわたる筆記試験が始まり、その後に実技試験(演習試験)が控えている。赤点を取れば、林間合宿は補習地獄へと変わる。

早朝の1年A組の教室は、試験開始を直前に控え、独特の張り詰めた緊張感と焦燥感に包まれていた。

八百万や飯田といった成績上位陣が参考書を片手に最終確認を行い、緑谷がブツブツと呟きながらノートを高速でめくる中、教室の後方の席では、対照的な二人の「神話の男」の姿があった。

 

 

マダラ「(……フン。歴史、現代文、数学、そしてヒーロー法学。どれもこれも、ミトやあの女共……リューキュウの事務所の奴らに嫌というほど叩き込まれた内容だ。)」

 

 

マダラは腕を組み、背もたれに深く寄りかかりながら不敵な笑みを浮かべていた。

彼の脳裏には、数日前にリューキュウ事務所で受けた、ある意味で戦場よりも恐ろしい「お勉強会」の記憶がよぎる。だが、そのスパルタ教育の甲斐あって、知識は完璧に定着していた。

 

 

マダラ「(俺の写輪眼の暗記力と、戦場で培った洞察力をもってすれば、この程度の紙切れに書かれた文字遊びなど、瞬きする間に完全制圧できる。カンニングや教師への脅迫などという下劣な真似に頼るまでもない。俺は、うちはマダラだ。)」

 

 

圧倒的な自信。自力で完璧な解答を叩き出し、あの女共に「流石はマダラ君ね」と言わせてやる(本人は無自覚だが)という妙なモチベーションに満ち溢れている。

一方、その隣の席では。

 

 

柱間「ずうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん…………」

 

 

千手柱間は机に額を擦り付け、全身から本物の毒キノコが生えんばかりの、絶望的などんよりとした暗いオーラを放っていた。

 

 

柱間「だ、駄目だマダラ……。ミトに昨夜までみっちりと、愛の鞭という名の鉄拳交じりで教え込まれたというのに……。いざ本番を前にすると、現代の横文字(カタカナ)が全て頭の中から抜け落ちていくぞ……。ううぅぅ……」

 

 

マダラ「チッ、鬱陶しいな。少しは落ち着け、柱間。」

 

 

柱間「『コンプライアンス』とは何ぞ!? 木遁で悪党を縛って火影岩から吊るすことか!? 『インフラ整備』とは四柱家の術で家を建てることか!? 俺はもうおしまいだ……合宿には行けん……ミトにまた怒られるぅぅ……!!」

 

 

マダラ「阿呆か貴様は。そんな原始人みたいな解答を書けば一発で退学だ。諦めて白紙で出せ。俺が後で笑ってやる。」

 

 

柱間が涙目でうわ言を並べる中、無情にもチャイムが鳴り響いた。

 

 

キーンコーンカーンコーン……

 

 

教室の前の扉が開き、担任の相澤消太が気怠げな足取りで教壇に立つ。手には分厚い問題用紙の束が握られていた。 

 

 

相澤「……席につけ。これより期末試験の筆記を始める。時間は……」

 

 

相澤の冷酷な声と共に、彼らの「死闘(筆記)」が幕を開けた。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

・三日後 実技試験 当日・演習場 控え室・

 

 

地獄の三日間にわたる筆記試験がようやく終わり、いよいよ実技試験(演習試験)の日がやってきた。

広大な演習場に隣接された控え室にて、A組の生徒たちはそれぞれのヒーローコスチュームに着替え、出番を待っていた。

室内には、筆記試験の重圧から解放された安堵と、これからの実技試験への緊張が入り混じっている。

そんな中、部屋の隅で長椅子に深く腰掛けている柱間とマダラの周りに、自然とA組のクラスメイトたちが集まってきた。

 

 

緑谷「柱間君、マダラ君! 筆記試験、お疲れ様! どうだった?」

 

 

緑谷出久が、少し心配そうな表情で声をかける。その隣には、麗日お茶子や飯田天哉の姿もあった。

 

 

麗日「私、数学の最後の方、ちょっと自信ないんよ〜。柱間君は大丈夫やった?」

 

 

飯田「緑谷君、麗日君! 彼らの心配など無用だ! 彼らは我々よりも遥かに高い次元の戦場を生き抜いてきた男たち! 筆記試験などという机上の戦い、彼らの強靭な精神力をもってすれば容易いことだろう!」

 

 

飯田が眼鏡をクイッと押し上げながら、尊敬の念を込めて絶賛する。

その言葉を受け、マダラは腕を組み、フンと鼻を鳴らした。

 

 

マダラ「……当然だ。あんなものは子供の遊びに等しい。満点以外あり得ん。」

 

 

自信満々なマダラ。しかし、その隣の柱間は、飯田の称賛を聞いた途端、再び床に崩れ落ち、両手で顔を覆った。

 

 

柱間「うわぁぁぁぁん!! 駄目だ! 全く手応えがないぞォォ!!」

 

 

「「「「ええっ!?」」」」

 

 

柱間「俺は林間合宿には行けん!! 夏休みは雄英の冷たい教室で補習地獄ぞ!! ミトにまた『あなたという人は本当に!』と怒られるぅぅ!!」

 

 

いつもの特大の落ち込み癖が発動し、床に「のの字」を書き始める柱間。その背中からは、筆記試験の絶望感がひしひしと伝わってくる。

 

 

蛙吹「……柱間ちゃん、あんなに図体が大きくて神様みたいに強いのに、たまに子供みたいになるわねケロ。」

 

 

蛙吹梅雨が、指を口元に当てながらクスッと笑う。

 

 

八百万「まあまあ柱間さん! 終わってしまったことを今悔やんでも仕方がありませんわ! それに、結果はまだ出ていませんし、私たちもこれからの実技試験に向けて気を引き締めねばなりませんもの!」

 

 

八百万百が、優しく、しかし毅然とした態度で柱間を励ます。

 

 

耳郎「そうそう。ウチらもマダラのヤバい特訓(マダラ塾)で死にかけたんだし、絶対クリアしなきゃね。」

 

 

上鳴「うぇーい! マダラの旦那のあの血反吐を吐くシゴキに比べりゃ、先生たちとの試験なんて余裕っスよ!!」

 

 

耳郎響香と上鳴電気が、マダラの方を見ながらニカッと笑う。

 

 

峰田「オイラは……Mt.レディの胸の谷間に挟まれて死ねるなら本望だぜェ……デュフフ……」

 

 

切島「峰田、お前マジでそれ以上言うな! 全然漢らしくねェぞ!」

 

 

瀬呂「ま、まあでも、実際千手とうちはの相手って誰なんだろうな? まだ発表されてないよな?」

 

 

峰田実の煩悩を切島鋭児郎が嗜め、瀬呂範太が腕を組みながら疑問を口にした。

通常、生徒たちは二人一組のペアを組み、教師一人と対戦する形式が通達されていたが、柱間とマダラのペア相手だけは、未だに「シークレット」とされていたのだ。

クラスメイトたちが和気藹々と(そして柱間を慰めながら)談笑する中、マダラは壁にもたれかかり、鋭い眼光で虚空を睨んだ。

 

 

マダラ「……相手が誰であろうと関係ない。俺と柱間を止めたければ、この世界の神でも連れてくることだな。教師どもが束になっても、俺たちに傷一つ負わせることはできん。」

 

 

その圧倒的で傲岸不遜な言葉が控え室に響いた、その時である。

部屋の壁に設置された巨大なモニターが起動し、ノイズと共に彼らの対戦カードが映し出された。

 

 

アナウンス(根津校長)『――さて、お待たせしたね! 千手柱間くん、うちはマダラくん! 君たちの対戦カードの発表なのサ!』

 

 

モニターに、ドーン!という効果音と共に、対戦相手の顔写真が表示された。

 

 

【特別試験:千手柱間 & うちはマダラ VS 雄英ビッグ4(通形ミリオ、天喰環、波動ねじれ、うずまきミト) & オールマイト】

 

 

「「「「「…………はぁ!!???」」」」」

 

 

控え室にいたA組の生徒全員が、一斉に目玉を飛び出させて絶叫した。

緑谷「ビ、ビッグ4とオールマイトの同時相手……!!? そ、そんなの試験のレベルを超えてるよ!!」

 

 

麗日「相手、5人やん!! しかもトッププロと学園最強の先輩たちって、どないなっとんの!?」

 

 

あまりの理不尽すぎるマッチメイクに、A組が騒然となる。

だが、当の本人たちであるマダラと柱間の反応は違った。

 

 

マダラ「…………。」

 

 

柱間「…………。」

 

 

柱間はピタリと床にのの字を書くのをやめ、ゆっくりと立ち上がり、マダラと顔を見合わせた。

 

 

柱間「……マダラよ。ミトが相手におるぞ。」

 

 

マダラ「……あの女共(波動ねじれとうずまきミト)がいるのか。チッ、根津の野郎、悪趣味なマッチメイクを組みやがって……。」

 

 

二人の表情が、かつてないほどに渋いものに変わる。

最強の二人に、力で押し切れない明確な「やりにくさ(情という名の縛り)」が課せられた瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

・グラウンド・オメガ(特別実技試験・開戦)・

 

 

広大な無人市街地を模した演習場、『グラウンド・オメガ』。

スタートゲートの前に、深紅の甲冑を纏った千手柱間と、同じく深紅の甲冑に身を包み、大軍配団扇と大鎌を手にしたうちはマダラが立っていた。

二人の視線の先、ビル群の中央を貫く大通りには、圧倒的な威圧感を放つ5人の姿が待ち構えていた。

マッスルフォームで仁王立ちする、No.1ヒーロー・オールマイト。

黒と灰を基調とした忍装束のヒーローコスチューム姿で、肩にミニサイズの九喇嘛を乗せ、優雅に微笑むうずまきミト。

そして、同じくヒーローコスチュームに身を包んだ、通形ミリオ(ルミリオン)、天喰環(サンイーター)、波動ねじれ(ネジレチャン)。

 

 

アナウンス(相澤)『……これより、特別実技試験を開始する。制限時間は30分。条件は相手チームの誰か一人にでも手錠(ハンドカフス)の装着、あるいは脱出ゲートからの離脱。……スタートだ。』

 

 

ブーッ!!

 

 

開始のブザーが鳴り響く。

 

 

マダラ「……行くぞ柱間。手加減はしてやるが、舐めた真似をすれば怪我では済まんぞ。」

 

 

柱間「うむ! だがミトには優しくするのだぞマダラ! 怪我でもさせたら、俺がお前に怒るからな!」

 

 

マダラ「チッ、言われるまでもない。」

 

 

二人が市街地のアスファルトを蹴り、一気に距離を詰めた、その瞬間だった。

 

 

「POWER!!!」

 

 

マダラの足元の地面が突如として波打ち、そこから顔を出した通形ミリオが、神速の踏み込みでマダラの顎へアッパーを放った。

 

 

マダラ「ッ!!(下からか!)」

 

 

さらに、上空からは波動ねじれの「ねじれる波動(グリングウェイブ)」が黄金の螺旋を描いて降り注ぎ、背後のビルの陰からは天喰環のタコの触手が、柱間の手足を縛ろうと急襲する。

 

 

柱間「おおっ! いきなりの奇襲か!!」

 

 

マダラ「……鬱陶しい!!」

 

 

マダラは『写輪眼(三巴)』を瞬時に起動し、通形の筋肉の動きとチャクラ(個性)の予兆を読み取る。大軍配でアッパーを防ごうとしたが、通形の腕は軍配を「透過」し、そのままマダラの頬を僅かに掠めた。

 

 

マダラ「(物理攻撃がすり抜ける個性……厄介なことこの上ないな。)」

 

 

さらに、遠方のビル屋上から、圧倒的なチャクラを伴った黄金の鎖が空を裂いて飛来した。

 

 

ミト「金剛封鎖!!」

 

 

うずまき一族の秘術。ミトの放つチャクラの鎖が、意思を持つ大蛇のようにうねり、柱間とマダラの退路を塞ぐように張り巡らされる。

 

 

ミト「柱間様、マダラ様! 今回は試験です! もし赤点を取れば、お二人の夕食は一ヶ月間、味付けなしの特製兵糧丸にしますからね!!」

 

 

柱間「ひぃっ!! そ、それだけは勘弁してくれミトォォ!!」

 

 

兵糧丸の脅威に本気で震え上がった柱間は、即座に印を結んだ。

 

 

柱間「木遁・木分身の術!!」

 

 

ボフンッ!という音と共に、柱間の細胞から作られた強靭な木分身が十数体現れ、ミトの鎖の迎撃と通形、天喰、波動の攪乱へと走る。

だが、そこへ空から、絶対的な質量と風圧が降り注いだ。

 

 

オールマイト「TEXAS SMASH(テキサススマッシュ)!!!」

 

 

ドガァァァァァン!!!!!

 

 

オールマイトの拳圧だけで、周囲のビル群のガラスが粉々に砕け散り、柱間の木分身たちがまとめて吹き飛ばされ、木屑となって粉砕される。

土煙が舞う中、オールマイトが豪快に笑う。

 

 

オールマイト「さあ来たまえ! 創設者の少年たちよ! 私は全力で行かせてもらうぞ!!」

 

 

マダラ「……チッ。やはりあの筋肉ダルマは規格外か。……ならば!」

 

 

マダラは右目にチャクラを集中させた。その瞳が永遠の万華鏡写輪眼へと変化し、さらに奥底に眠る力を引き出す。初披露となる、右眼の固有瞳術。

 

 

マダラ『天之常立(あめのとこたち)』!!

 

 

マダラの右眼が妖しく光る。その瞬間、彼の脳裏に「数秒先の未来」の映像が鮮明に流れ込んできた。

 

 

(通形が背後から透過して蹴りを放つ映像)

 

(波動が上空から波状攻撃を仕掛ける映像)

 

(天喰が死角からカニの鋏で挟み撃ちにする映像)

 

 

マダラ「……見えたぞ。」

 

 

マダラは一歩右へ半身をずらし、背後の空間に向けて大軍配団扇を叩きつけた。

そこには、ちょうど透過を解いて実体化したミリオの顔面があった。

 

 

通形「なっ!? 透過のタイミングを完全に読まれた!?」

 

 

通形が間一髪で体を反らせるが、軍配の衝撃波で後方へ吹き飛ばされる。

さらにマダラは、上空へ向けて素早く火遁の印を結んだ。

 

 

マダラ「火遁・豪龍火の術!!」

 

 

口から放たれた巨大な炎の龍が、波動の波状攻撃を正確な軌道で相殺し、彼女を空中で釘付けにする。

 

 

波動「わわっ!? 私の攻撃、全部読まれてる!? 不思議!!」

 

 

マダラ「……未来視の瞳術だ。貴様らの小細工など、全てお見通しだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

だが、マダラが未来を読んでも、ミトの金剛封鎖による包囲網と、オールマイトの絶え間ないラッシュにより、二人は完全に防戦に回らされていた。

力を出して広範囲を焼き払えば、ミトや波動を傷つけてしまう。しかし、手加減をしていては、オールマイトと通形の変幻自在のコンビネーションを突破できない。

 

 

マダラ「……おい柱間。このままではラチが明かんぞ。」

 

 

柱間「うむ……! ミトの鎖が思いのほか厄介ぞ! 何か良い策はないか!?」

 

 

マダラはため息をつき、そして、かつての戦場で当時の五影たちを絶望させた「最凶の笑み」を浮かべた。

 

 

マダラ「……手加減をしながら制圧する。それが試験の趣旨ならば、圧倒的な数と力で、抵抗する気すら削いでやればいい。」

 

 

マダラが、多重影分身の印を結ぶ。

 

 

マダラ「多重影分身の術!!!」

ボフンッ!!

 

 

マダラの周囲に、実体を持つ25体の影分身が出現した。

 

 

オールマイト「分身……!? だが、数で私を止められると――」

 

 

マダラ(本体)「……さて。お前らに問う。」

 

 

25体のマダラが、一斉に腕を組む。

その瞬間、彼らの全身から、スタジアムを吹き飛ばしたあの「深い青色のチャクラ」が爆発的に噴出した。

 

 

『須佐能乎(第一形態)』の肋骨が出現し、瞬く間に筋肉と皮膚が纏われ『第二形態』へ。さらに鎧を纏う『第三形態』を経て、下半身が形成された。

身長50mの二足歩行の青き巨人が、一気に25体も立ち並んだのだ。

 

 

『須佐能乎(第四形態)』× 25体

 

 

ズズズズズズズズズズズッ!!!!!!

 

 

市街地演習場が、青い巨人の群れによって完全に埋め尽くされ、空が隠れる。

 

 

モニター室で見ていたA組の生徒たち、そして相澤すらも、その悪夢のような光景に言葉を失い絶句した。

 

 

マダラ(本体)「お前らの相手に、須佐能乎は5体でいいか?」

 

 

オールマイト、通形、天喰、波動、ミト。

敵1人につき、5体の須佐能乎(第四形態)。

かつて忍界において、当時の五影たちを絶望の淵に叩き落とした、倫理観皆無の「スーパー極悪コンボ」が、この世界(ヒロアカ世界)に顕現した瞬間だった。

 

 

緑谷(モニタールーム)「う、嘘だろ……。あれ全部、オールマイト並みのパワーを持った巨人なのに……。それが25体……!?」

 

 

爆豪「……クソが。あんなの、どうやって勝つんだよ……!!」

 

 

演習場にいる通形の顔から、いつもの笑顔が引き攣る。

 

 

通形「あはは……。ちょっとこれ、冗談キツイね!」

 

 

オールマイト「……まさか、ここまでやるとはな。だが! 負けるわけにはいかない!!」

 

 

オールマイトが、25体の須佐能乎の群れに向かって、一歩も退かずに突進する。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

25体の須佐能乎(第四形態)による一斉攻撃。

それぞれが手にする巨大なフランベルジュ型の双剣の斬撃が、嵐のように降り注ぐ。

オールマイトは凄まじい拳圧で須佐能乎の剣を弾き飛ばそうとするが、数が多すぎる上に、第四形態の強固な鎧は簡単には砕けない。

ミリオは透過で剣を避け続けるが、反撃の隙が見出せない。天喰とねじれも、それぞれ5体の須佐能乎に完全に包囲されていた。

さらに、マダラの無双を見て、柱間もついに本気を出し始めた。

 

 

柱間「おおおお! マダラがやっておるなら俺も行くぞ!! 木遁・多重木分身の術!! からの!! 木遁秘術・樹界降誕!! 木遁・花樹界降臨!!!」

 

 

メキメキメキィィィィッ!!!

 

 

柱間が両手を合わせると、演習場のアスファルトを突き破り、無数の巨大な樹木が爆発的に成長する。

街が一瞬にして鬱蒼とした深い森に飲み込まれ、さらにその森の中から、毒々しい巨大な花が次々と咲き乱れた。

猛毒の花粉が散布され、ビッグ4の動きが鈍る。

 

 

天喰「くっ……! 息が……!」

 

 

ミト「九喇嘛!! 吹き飛ばしなさい!!」

 

 

九喇嘛『任せろォ!!グオオオオオッ!!』

 

 

ミトの肩に乗っていた九喇嘛が元の巨大な姿(身長100mの姿)へと顕現し、尾獣の強烈な咆哮(チャクラの衝撃波)で周囲の花粉を吹き飛ばす。

その隙を突き、オールマイトが須佐能乎の包囲網を突破し、渾身の力を込めて柱間本体へと迫った。

 

 

オールマイト「UNITED STATES OF SMASH(ユナイテッド・ステイツ・オブ・スマッシュ)!!!」

 

 

柱間「口寄せ・五重羅生門!!!」

 

 

ドゴォォォォン!!!

 

 

柱間の目の前に、鬼の顔が描かれた五つの巨大な門が出現する。

オールマイトの拳が第一、第二、第三の門を粉砕し、第四の門をひび割れさせるが、最後の一枚である第五の門でその突進を完全に受け止めた。

 

 

柱間「ガハハハ!! さすがは平和の象徴! だが、これで終わりぞ!! 仙法・明神門!!」

 

 

柱間が印を結ぶと、上空から巨大な赤い鳥居が連続して降り注ぎ、オールマイト、通形、天喰の首や四肢を大地に縫い付けるように完全に封じ込めた。

かつて十尾をも拘束した、絶対的な封印術。

 

 

柱間「さらに行くぞ! 木遁・木龍の術!! 木遁・木人の術!!!」

 

 

80mの仁王像のような『木人』が大地を割って現れ、その首に巻き付いていた『木龍』が、明神門で抑えられたオールマイトたちに絡みつき、チャクラ(体力)を強引に吸収し始める。

 

 

オールマイト「ぐぬぅぅぅ!! まだだ……! まだ私は、負けん!!!」

 

 

オールマイトが、限界を超えた筋力だけで明神門の鳥居をへし折ろうと軋ませる。

その不屈の気迫に、柱間とマダラも感嘆の声を上げた。

 

 

マダラ「……フン。驚異的な執念だ。ならば、俺も最上級の敬意で応えよう。」

 

 

柱間「うむ!! 行くぞマダラ!!」

 

 

マダラ『……完成体須佐能乎!!!』

 

 

柱間『仙法・木遁・真数千手!!!』

 

 

ズオオオオオオオオオオオッ!!!!!

 

 

マダラの本体を包む青いチャクラが、100mの翼を持つ大天狗の鎧武者へと完全変貌を遂げる。

そして柱間の背後からは、大地を割り、推定1000mの背中に千の手を持つ超巨大な千手観音像が競り上がってきた。

二つの「神話」が、演習場に完全に降臨した。

もはや期末試験の体を成していない。天を突く神々と、それに抗う英雄たちという、世界の終わりのような光景。

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

だが、雄英のトップたちも、この絶望を前にしてただ倒れるわけにはいかなかった。

 

 

ミト「オールマイト先生!! 私のチャクラを!!」

 

 

オールマイト「おおおお!!!」

 

 

ミトが、九喇嘛の黄金に輝くチャクラを、オールマイトへと譲渡する。

金色に輝くマッスルフォーム。限界を突破したオールマイトは、明神門をへし折り、立ち上がった。

 

 

通形も透過で拘束を抜け出し、波動が最大出力の波動を練り上げる。

 

 

彼らは最後の力を振り絞り、完成体須佐能乎の装甲の僅かな隙間、そして真数千手の本体(柱間)の死角を突く、完璧で絶妙な連携攻撃を放った。

 

 

オールマイト&通形&波動「「「これで決める!!!」」」

 

 

三人の連携が、見事にマダラと柱間の防御を突破し、マダラの腕に手錠(ハンドカフス)をかける寸前まで迫った。

――勝った! モニター室のA組生徒たちも、そう思った瞬間。

 

 

マダラ『国之常立(くにのとこたち)!!!』

 

 

キィィィィン……

 

 

マダラの左眼の万華鏡写輪眼が激しく回転し、世界の色が反転する。

時間が、物理的に「数秒間」巻き戻る。

オールマイトたちの完璧な連携が「当たる直前」まで時間が戻り、マダラは既にその未来を知っている状態で、完成体須佐能乎の巨大な太刀の峰(背の部分)を、彼らの軌道上へと振り下ろした。

 

 

マダラ「……無駄だ。」

 

 

ドゴォォォォン!!!

 

 

回避不能のタイミング。強烈な衝撃波がオールマイトと通形、波動をまとめて吹き飛ばす。

そして、その落下地点には、柱間の『木人』が既に待ち構えていた。

 

 

柱間「火影式耳順術・廓庵入鄽垂手(ほかげしきじじゅんじゅつ・かくあんにってんすいしゅ)!!」

 

 

木人の巨大な掌にある「座」の文字が、落下してきたオールマイト、そして抵抗しようとしたミトたちに優しく押し当てられる。

強制的なエネルギーの沈静化と封印。

チャクラと体力が強制的に奪われ、オールマイトも、ミトも、通形も、天喰も、波動も、深い眠りへと落とされていった。

 

 

アナウンス(相澤)『……オー、オールマイト、ビッグ4並びに雄英四天王、行動不能。……勝者、千手柱間、うちはマダラ組……。』

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

演習場グラウンド・オメガは、完全に地形が変わっていた。

ビル群は跡形もなく消し飛び、巨大なクレーターと、樹海だけが残されている。

 

 

マダラは完成体須佐能乎を解除し、地面に降り立つと、僅かに息を吐いて左眼を押さえた。

 

 

マダラ「……チッ。やはり国之常立のチャクラ消費は激しいな。……だが、あの最後の連携、そのまま受けていれば危なかったかもしれん。流石はこの世界のトップだ。」

 

 

柱間「ガハハハ!! 勝ったぞマダラ! ……おっと、ミトを早く保健室へ運んでやらねばな! 風邪を引いてしまう!」

 

 

柱間は、眠っているミトを焦った様子で優しく抱きかかえる。

マダラも、気絶している波動や通形たちを見下ろし、フンと鼻を鳴らした。

 

 

マダラ「……まあ、合格点はくれてやる。……悪くない試験だった。」

モニター室で見ていた緑谷や爆豪たち生徒、そして相澤や根津校長は、ただただ絶句していた。

 

 

相澤「……校長。このグラウンドの修理費、どうしますか。」

 

 

根津「……あはは。まあ、彼らが無事なら良いじゃないか(白目)。予算委員会には僕から頭を下げておくよ。」

 

 

こうして、伝説の「神々」と「英雄たち」の期末試験は幕を閉じた。

彼らの圧倒的な力と、それでも最後まで抗ったヒーローたちの絆。

それは、これから訪れる「林間合宿」でのヴィラン連合との死闘に向けて、最高の試金石となったのだった。

 




ということで、第四十二話でした!如何でしたでしょうか?今話における、柱間とマダラの実技の対戦相手は、通形、天喰、波動、ミト、そしてオールマイトというオリジナル展開にしてみましたが、まさかマダラがかつて放った、多重影分身からの須佐能乎(第四形態)×25体の極悪コンボがまた見れるとは思いませんでしたね笑。NARUTOファンとしても是非楽しんで頂ければ幸いです!
さて、次話の第四十三話についてですが、次話は期末試験後の回が中心になってくると思いますので、楽しみにお待ちください!
また、お気に入り登録や質問、評価も是非お待ちしておりますが、特に感想を、無理にとは言いませんが、時間があれば頂けると、作者の小説制作のやる気向上などへと変わりますので、よろしければ是非よろしくお願いします!ですが、理不尽な誹謗中傷などの行為は流石にやる気やモチベーションが下がりますのでそれらは御法度です。何卒ご理解よろしくお願いします!では、第四十三話にて!
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