ポイズンスライムと地球に行く【オリジナル】   作:苺のタルトですが

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25宝石をカットしてもらおう

それにしても、そういう提案をするのはもっと後だと思ってた。

 

「あ、大丈夫です。今のはスライム的にちょっと身じろぎしただけですよ。別にトゲついた動作じゃありません」

 

一応悪く思われない様に伝える。

 

「タロン、ほら、タロンの好きな色は?」

 

「好きな色?おれの体を見て紫以外許されるのか」

 

「具体的にいうとバイオレットウルトラ水饅頭色だよ」

 

「ウルトラの部分どこからきた」

 

リズベッタとタロンのやり取りは場の空気を和ませるのに役立った。

 

そして、また家電について話し合う。

 

オーブンや電子レンジ。

 

今まで興味が無かっただろうものを頭に入れてきたのだとしたら、勤勉化なのだろう。

 

 

 

マニキュアもサービスと言わんばかりに送ってきたので、流石は情報を扱う部署と紐付ける組織の一員だ。

 

余すことなく、こちらの事を見て学び、付き合い方を手探りしているのだろうね。

 

リズベッタはお礼を言って異世界に帰還する。

 

帰ってくるとやはりホッとする。

 

タロンはやはり帰ると一度頭から降りたくなるらしい。

 

家電、どうやって配ろうかなぁ。

 

その前に使えるようになんとかしないと。

 

 

 

魔女達の活動している場所へ連絡して、地球の家電を購入し、マニキュアも購入したことを伝えるとすぐにきた。

 

目的は多分マニキュアだ。

 

マニキュアが禿げないようにコーティングだって買ったが、時間と共にやはりコーティングだって削れていき、爪がどんどん色を失っていく。

 

そこで魔法だ。

 

魔法ならばずっとその状態を保持できる。

 

保持は出来るが他の色だってやってみたい。

 

サロンにもう一度行き、違うものをやってほしい。

 

そんな要望が私の元へ来ている。

 

「そろそろサロンへと行きたいところだけど、まだ家電の実験が待ってるんだよね」

 

空気を和らげるために雑談。

 

それに応えるのは地面に降りた相棒。

 

「今まで通りすろうらいふでやってけば良いだろ」

 

すろーらいふについて説明したら今の生活じゃないかと指摘された時のことは今でも覚えている。

 

改めて言われると確かにーっ、てなった。

 

家電の実験を繰り返し2ヶ月。

 

没頭しすぎていつの間にか時間が過ぎていて驚いた。

 

スライムは相変わらず散歩してはウチに帰ってきていたので彼だけはきっちり日課を消費している。

 

穏やかな日々もいいが、やはりスパイスの効いた日々も悪くない。

 

実験の甲斐あって、魔宝石を用いた作動は上手くいっていた。

 

中を弄らずに、粉々に砕いた魔法石を周りに振り掛ければ動く様になる。

 

魔宝石は各家庭に溢れんばかりにあり、個人でも作れるので有り余る素材。

 

まあー、それしかないけど。

 

特産って言えるのはね。

 

スライムの彫刻を魔女集会で披露したらみんなも欲しがったり、真似したりして楽しいお茶会だった。

 

2ヶ月の間にお茶用の茶葉やクッキーを買いに行き、住人達に配り、他の魔女に自分達の住む街の人たち様に渡したらピュアな人達がお礼にと魔宝石をどっさりくれた。

 

こんなにもらっても消費しようがない。

 

「魔宝石を地球でカットしてもらえればいいんじゃないか」

 

タロンの提案でハッとなる。

 

その手がありましたか!

 

彼の言葉に地球へ行き、いつも通りついてくる政府の関係者達に接近。

 

頼みたいことがあると言い、魔宝石を渡して地球で可愛いと言われる動物に削ってほしいと頼む。

 

どっさり渡して金額もここから差し引いて欲しいという。

 

「ど、どういうことでしょう?」

 

「ええっと、えっと……?」

 

「あ、すみません。ちょっと気が急ぎ過ぎましたね。そうですね。じゃあ、あそこのベンチにどうぞ。それと、こうやって後ろをついてきている事を、どうこう言うつもりもありませんので、安心してください。今回は」

 

今回は、を最後につけてリズベッタはほんのり笑う。

 

ベンチに座るとさらに具体的に言うと、2人は納得した。

 

宝石に似た形のそれらを彫刻にすればこっちの世界はそれを喜ぶだろう。

 

タロンが喜んでいたので、きっと他の人も喜ぶだろうと想像すると、もうみんなの顔が思い浮かぶ。

 

リズベッタはにこりとさらに笑みを深める。

 

大臣は良いとして、首相に会うこととかないのかなあ?

 

小説では現代で魔法となれば、一番上に会うのは当然の成り行きと流れと思っていたのだが。

 

首を傾げて相手を見る。

 

2人はおお、と笑う。

 

分かりましたと魔宝石を引き取ってくれた。

 

現金も余ったら渡しますからと正当な言葉を掛けていく。

 

「それでは」

 

「あ、あの、どちらへ行くのが聞いて良いですか?」

 

護衛権監視がやり易いよね。

 

「深く考えてませんが、マニキュアの出来るサロンに予約をしに行こうかと思います」

 

「私達が、いえ、日本がサロンを予約するので、やっておくことが出来ますよ。いかがですか?」

 

「ですが、花村さんを介しますよね?」

 

「それなんです。花村氏はどうやって貴方と連絡が出来ているのでしょうか」

 

「花村さんには携帯電話のようなものを持たせています。可視化出来ないので誰にも探せません。あれはどちらかというと花村さん用なので」

 

「我々に、それをいただけませんか?」

 

「滅多に通じませんよ」

 

「構いません」

 

「便利に使おうなどとは絶対に思っていません!我々は、サロンの予約などを伝えたり、家電の件をやり取り出来るようにするだけです」

 

「そうですね。回数制限をつけます。それならば渡しますから。魔女は全員で〇〇人です」

 

「ありがとうございます。会談はしてもらえますか?」

 

サロンの前にならと仕方ないことかと頷く。

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