ポイズンスライムと地球に行く【オリジナル】 作:苺のタルトですが
この街で先ずは見本として披露する。
「リズベッタ!地球から家電を貰ったから来てほしいと連絡があったけれど、どうするの?」
魔女達にテレビショッピングの如く披露。
それを見て、私を見ながら自分達もと家電を使う。
先ずは掃除機なども加え、家の中をきれいにする。
きれいにするのは出来るけど、魔女以外の種族ならば大変楽に掃除出来る様になるから、かなり短縮出来るはず。
タロンは楽しそうに、家に備え付けられたブランコを楽しんでいる。
何故なら、そういう娯楽がなかったもんで。
そのブランコに、住人達が殺到することに気付かない私は間抜けだったと後に反省した。
他の家電を買う為に、魔宝石を貯めて置いた分を数えて、支払えるかどうか考える。
地球へ行くと花村が待ち受けていて驚く。
今回は突発的に来たので、出る場所などわからない筈だが、どうしてここに居るのか。
「あ、リズベッタさん。お久しぶりです」
「はい。どうしてここに?教えてませんよね」
「ゲートが開く時に若干空間の温度が変化するらしくて、温度計を持たせられてるんです。だから、出るところが微かにわかる、らしいです」
説明されている最中、こっちもゲートの熱問題を解決しておかないとなと、密かに決めた。
政府に一々場所を把握されるなど息苦しさしかない。
「それは、対策をせねばならないですね」
「そうですね。無理矢理前に押し出される形でここに来たのですが、やり方がこう、粘着質なので嫌われますよと言っておきますね」
「お願いします。凄く嫌な気分です。わたしはお断りですね」
本当に困る。
花村にきちんと伝えれば彼は頷く。
もし、理不尽に取りなせなどと指示された時の返しも伝えておく。
指示する人は花村に言うだけ言って自分じゃ動かないから、口だけ声が大きいよね。
それで、いざなにかあったら花村のせいにしそう。
脅しとかではなく、単に不快でやめて欲しいということを知ってほしいのだ。
「花村さんは案内役ですか?前に確かにそれっぽい事を言いはしましたが、本気で頼もうとは思ってませんでした」
眉根を下げて、彼に伝えると分かってますよと笑みを与えられる。
人が良すぎるよ青年。
「花村さんのプライベートをどうこうするつもりはこれっぽっちもなかったのですが……上に圧をかけましょうか?」
流石に頼んでもないのに花村を寄越すのってどうなの?
酷すぎる待遇ではないか。
折角、半年待った元の世界に帰還した地球の人間を、こんな風に消費するなど、許されて良いはずない。
私はそんなことをさせるために、異世界へ帰したのではない。
「良いんですよ。私も魔法の世界に一度渡って、それでおしまいは寂しいので」
「ですが」
向こうの世界に滞在している間は地球に未練がありありだったろう。
それに、警察官としてまた働きたいとあっちでも、そういう仕事をしようかと準備し始めていたでしょ。
「花村さんから警察官を取り上げる気はなかったのです。はぁ、やはり私達の繋がりは隠す方が良かったのでしょうか」
しかし、花村の半年の空白の言い訳も考えつかず。
「リズベッタさんのおかげで、帰って来れただけでも最高の結果だ。ライトノベルなんかでも戻れない結末が殆どだ」
タロンは頭の上でモチッと動く。
「で?クレームは入れるのか?」
その問いかけにはすぐに答えられないよ。
取り敢えず、仕事をしている雰囲気を出す為に二人でブラブラすることにした。
その間、彼から私たちの扱いをどうするのかということを、口にされる。
どうやら会見で私達のことを発表するらしい。
異世界交流を行っていると言う説明を、公共電波に乗せてしまうとのこと。
発表してしまうんだぁ。
私達は構わないけど、地球の人達ついて来れるのかな。
敵対されたら人間負けるから、そこら辺は上手く抑えて置いてほしい。
因みに魔女達を止めることはしない。
何故なら、彼女達の方が私よりも先輩なので100倍強い。
止められないに決まっているし。
すまないけど助けられない。
それと、簡単に怒ったりはしないのでなにかあった時は、我慢の限界を迎える時。
余計にどうにも出来ない段階。
私に出来るのは、今みたいにやらない方が良いですよと警告することくらい。
それで辞めないのなら怒りを買ってどうぞ、となる。
そこまで怒りを買う人は早々居ないので大丈夫。
環境を破壊するように魔法を打ち込むとか、そんなレベルにならないとね。
でも、あまり構いすぎるとこちらも困るということを理解してほしい。