ポイズンスライムと地球に行く【オリジナル】   作:苺のタルトですが

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03創世記の生物が居るらしい

叶えてあげたいが、地球について周りに教えないと、彼のことを語るのが遅れ、周囲の理解を得るのが遅くなるのだが。

 

「お前は正式な魔女ではないから、スケジュールなんていつでも空いてるだろ。ついていってやればいい。そしたら、もし何かの拍子に地球へ行く時、良いイメージになったり、点数を存分に稼げるんじゃねぇか」

 

と、相棒が助言してくれるので悩む。

 

「点数は稼げるけどさぁ、地球にたどり着けるか分かんないでしょ」

 

「ないよりは有った方が良い。おれの助言は聞いておけ」

 

諭される。

 

スライムに諭されるって、私くらいなんじゃなかろうか。

 

少しだけリズベッタは躊躇をしながらも、おずおずと彼へ助けを差し出す。

 

躊躇をする理由は、相手がお巡りという職業だからかもしれない。

 

ほら、スパイみたいなことをされたらめいわくだなぁって。

 

魔女のいる世界は、洒落にならないくらい強い人ばかりなので、後々地球側の遺恨みたいなのを与えられるのはかなりの損失になるからさ。

 

例えば山とかを一撃で消し炭にする人とか居るから。

 

地球でも可能だけど、争ったら人間は負けなかったとしても壊滅一歩手前とかになるかもしれない。

 

争いとは無縁なのに、良く分からない強さをもつ人がうじゃうじゃ居るんだよね、この世界の魔法を使う人。

 

それに、魔女達の話を聞いていると創世の前の時代から存在する、世界を作った桁違いの生物も居るみたい。

 

私は見た事ない。

 

なんか、あの島とか、あの空とかを指さしているみたいなんだけど、あの島、大きさ的に地球のアメ◎カの半分の大きさに見えなくもない。

 

大きさは測ったことはないけど、結構適当にものを言ってるけども。

 

「とにかく、大きい」

 

「突然デカい独り言だな」

 

スライムに聞かれて、改めてあの島の事を伝える。

 

「あれは太古の昔からいる生物だって話だ。声が聞こえる事があるだろ」

 

「帰ってあの風?」

 

「あぁ。風に聞こえるが寝息だとか、息を吐いているだとか、つぶやいているだけだとか言われている音だ。おれも初めて聞いた時は、聞き間違えかと疑ったが、結構頻繁に聞こえるんだよな」

 

「私も。結構話すよね、あの島」

 

「空には鳥みたいな雲みたいな生物も居るらしい」

 

「結構もったりしたものが見えるよね。見間違いじゃないよね。結構動いているっぽいもん」

 

私と同じくらい生きている彼でさえも、疑い気味だ。

 

しかし、周りはいると言う。

 

かなり、高い確率でいるのだろう。

 

信じるしかないけどさ。

 

この世界にはドラゴンとかも居る。

 

ドラゴンは大人しくてのんびりしている。

 

ほのぼのスライムを絵に描いたような世界。

 

もスライムでありながらほのぼのした特性を持つ。

 

荒っぽい性格な生物って、今の所見た事がない。

 

3日後、回覧板を持ってきた先輩美女の魔女が家にやってきて、にこりとセクシーさを醸し出しながら、マレビトについて教えてくれる。

 

「彼は誤差だけれど初日よりは落ち着いたわ」

 

「よかったです。私も驚いたのでついていけませんでした。すみません。意思疎通が出来るのに」

 

「気にしないで。あなたはまだ若いのだから、気を詰めすぎてはダメよ」

 

ありがとうございます、と礼を述べて彼が私と話したがっている事を伝えてきた。

 

まあ、誰でも望むだろうから、私も心の準備はしている。

 

やはり、いつもの頭の上のと言うポジションを獲得しているスライムボディ、を魔女はタフっと突いて、彼にやめろと言わせている。

 

これもいつものやりとりなだけに、少しだけ緊張が緩む。

 

ちょっとだけだけどね。

 

「相変わらずすべすべねえ。いつまでも触り続けられるわ」

 

「ただでさえ、魔女集会でベタベタされるんだ。それ以外じゃ触られるのは勘弁だぞ」

 

「やめられないのよね。罪作りな子よ?」

 

「ったく。で、マレビトとやらは帰れるのか?」

 

「今すぐは無理だけれど、送り返すことは出来るかもしれないわ」

 

「お前らが行くことは」

 

が私の聞きたい事をガンガン聞いてくれる。

 

元々地球に住んでいたということを話しているから、代わりに聞いてくれているのだろう。

 

なんと可愛いスライムだろうか。

 

「んー、そうねえ。流石に難しいわね。もしかして行きたいの?地球に」

 

「い、行きたい。これ、地球へ行くための魔法陣」

 

「え?」

 

まだ完成してないし試してないけれど、30年間コツコツと研究した。

 

異世界の文野はあまり研究されてない。

 

なぜかというと、マレビトというのは無機物が割合をほとんど占めていて、生身の生物が流れ込んでくるのは極めて稀。

 

「魔法陣のほとんどが完成しているのね。これなら、流れてきたマレビトの方の遺伝子情報を元に異世界を繋げられるわ」

 

ママみを醸し出しながらも、すごいわねと褒められる。

 

年上お姉さんの褒め言葉はかなり自尊心に響く。

 

つまりは照れるということ。

 

へへへ、となりながらも激しく上下に揺れるスライムによって現実に引き戻される。

 

異世界に繋げたら、私も地球に行きたいとふんわりと伝える。

 

それに対する答えはわかったわと言うもの。

 

明確に異世界へ行ってはいけないと言う法律もないんだよね、この世界。

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