褪せ人が行く!ふかふかダンジョン!【完結】   作:No_46

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戦わせようと思ったけどうまく作れなかったですね…


交渉…失敗?(騎士編)

 勇者パーティが泊まっている宿

 

「え!? 鍛えるってその4人全員をですか!? 

 しかも男に一人で勝てるまでって…どうやるんです?」

 

 四人を連れて帰り、訓練をするといった貴方にシンシアは問い詰める。

 

 聖女シンシアの問いに貴方は答えた。

 

 近くに聖騎士たちの宿泊用の宿、そこに室内だが訓練所があった、そこで鍛える、明日の協力要請の護衛には同行できるから心配せずもう寝て待っていてくれと。

 

「~ッ!? もう! わかりました! 私も一緒に訓練します! 協会に居た時も時間になっても忘れてたの覚えてますからね!」

 

 貴方は考える、確かに自分についてくると言う割には全く能力が足りていなかったのだからちょうどいいのではないかと

 

「ほ、本当に聖剣の勇者セイ様が…!」

 

「あんなに近くにいるわよ!」

 

 シンシアの言葉に頷きを返し、やかましく騒ぎ始めた4人とシンシアを連れて室内の模擬訓練所に向かった。

 

「ええ~…どう思う? セイ?」

 

「う~ん、多分できる? とは思うけど、無事じゃすまなそうだね…」

 

「何かそういう魔術でも教えるんでしょうか?」

 

 宿に残された勇者一行は疑問を残しながらも明日のために就寝した。

 

 

 聖騎士たちの泊まっている訓練所兼宿

 

「ば、万能の騎士殿と聖女シンシア様!? 

 何の用ですか!?」

 

 驚きと困惑を露わにする聖騎士たちに貴方は

 

 ただ訓練所を借りに来ただけだと話し、通してもらう。

 

「あ、あんなに尊敬されるなんてすごいですね!」

 

 四人の女は委縮したように固まり、一人は話しかけてくるがあなたは何も答えず、訓練室の扉を開けた。

 

 かなり広く、10人程度なら自由に戦えるであろうその訓練室はまだ誰も使っていなかったようで、運がいいと貴方は独り言ちる。

 

「あの、ところでどうやって私たちを鍛えるんですか? 

 私は舞いながらの剣術は自信がありますが、彼女たちは…そういえば名前って聞いていませんでしたね! 

 私は恐らくご存じかと思いますが万能の騎士、褪せ人様のお付き、聖女シンシアです! よろしくお願いしますね?」

 

 貴方はシンシアの言葉に、名前も聞いていなかったことに気付く。

 

 とりあえず自分は知っている様子だったので貴方は自分の紹介はせずに、それぞれの名前と得意な戦い方を聞いた。

 

「あ、はい! 女性解放戦線のリーダーをやってます! セリアです! 今日はよろしくお願いします! 得意な戦い方は弓です! というよりそれ以外使ったことないです!」

 

 金髪の少女がそう話しはじめ

 

「お、同じく! 女性解放戦線のユーリです! 私も得意な武器は弓でそれ以外使ったことはないです!」

 

 髪留めをつけた茶髪の少女が続く

 

「女性解放戦線のキューイです! 得意武器はみんなと同じで弓以外使ったことないです!」

 

 髪を後ろで縛った金髪の少女と

 

「女性解放戦線のクレアです! 得意武器は弓ですがそれも下手なので何とかしたいです!」

 

 髪留めをつけた黒髪の少女を最後に言い終わった。

 

 弓しか使ったことがない…? その言葉に驚き、改めて装備を見てみれば確かに、近接の副武装もない、ただの弓しかもっていなかった。

 

 頭を掻き、仕方ないと貴方が持っていた直剣、ロングソードをいくつか貸し出すと同時に腐敗した結晶剣を装備する。

 

「わぁ! すごい! どうやって出したんですか!?」

 

 その言葉に答えず、貴方はまず構えてみてと言う。

 

「は、はい!」

 

 そうして構えた姿は、貴方が良く知る戦技:構えではなく、ただ正面に持っただけだった。

 

 剣が重いのか剣の持ち方が悪いのかふらふらと揺れる切っ先を見て、とりあえず予定していた通りにしようと

 

一番前に居たセリアの腕を切り落とした。

 

「へ?」

 

 間抜けな声と共に切り落とされた腕を見て呆然とするセリア

 

「ひっ! k”ゴッ! ”」

 

 それを見て悲鳴を上げようとしたユーリの喉を軽く突く。

 

 軽くと言えど骨に到達していないだけで深く刺さった切っ先を抜き、ユーリの喉から血が大量にこぼれだす。

 

「な、なにを!」

 

 シンシアが詰め寄ろうとするがその腹に刃を突き立て、蹴り飛ばす。

 

 最後に顔を蒼白にして動けていないキューイとクレアをまとめて横切りにして、立っているのは貴方だけになった。

 

 貴方が傷つけた少女たちのHPを確認しつつ、祈祷:回復で傷を癒した。

 

 未だに動けていない女性解放戦線の少女たちへ向かう。

 

 向かってこないならば痛みが長引くぞと忠告し、それでも動かない少女の耳を切る。

 

「ギャアアアア!!!」

 

 悲鳴を上げうずくまる少女の背中を更に切りつけ神経を痛めつけるように剣筋を立てず力押しで切り裂いた。

 

 どうした、ただうずくまっているだけでは痛みが長引くだけだぞと声をかけ

 

 尚も動かない少女たちの震えた体を先ほどのように切り裂いた。

 

「ガッぐうううう!」

 

 少女たちの悲鳴と苦痛の叫びが重なる

 

 無抵抗の少女たちを幾度も切りつけた貴方へ

 

「あ、褪せ人様! なにをするんですか!?」

 

 またしても詰め寄ってきたシンシアに対し貴方は答える。

 

 鍛えているのだと

 

 シンシアは自分についてきたいというが弱すぎる、後ろで朱い腐敗と神経をズタズタにされた痛みで剣を握ることすらままならない女性解放戦線の少女たちも同じくだ。

 

 ならば鍛えるために、自分との戦いで傷をつけるぐらいまでにはなれば、そうそう一対一でも負けることはなくなるだろう。

 

「で、ですが! 野蛮すぎます!」

 

 シンシアは叫ぶように訴えるがあなたは耳を貸さない。

 

 貴方は言う、どんな方法であれ貴方は鍛えると言った。

 

 その言葉に二言はなく、そしてシンシアに関してもついてくると言うのだから自分が見ていない所で命を落とさせるようなことはあってはならないと

 

 腐敗した結晶剣による朱い腐敗の痛みは切られた場所が腐敗し、肉が崩れていく激痛だ。

 

 少なくとも痛みを回避するためならば本気になるだろうと

 

「…本当に、あなたに付いていけるようにまでしてくれるんですか?」

 

 貴方は頷いた、その言葉に激励されたのか、シンシアは舞うように剣を抜き、貴方へ襲い掛かる。

 

 やはり舞うといっても戦技の剣舞と違い無駄が多い、簡単に盾で接近しシンシアが見せた隙に剣を繰り出す。

 

 今度は腹を断たれ、内臓をこぼしながらも向かって来ようとするシンシアの足を切り飛ばし、またしても立っていたのは貴方だけになった。

 

 祈祷:回復を使用する

 

 3回目

 シンシアの攻撃を捌きながらやはり蹲っていた女性解放戦線の少女たちを先に切りつけ、ついでにバリエーションもいるだろうと手足も切り落とす。

 

 シンシアには盾で剣をはじき、腹部に深く剣を突き立てて終わった。

 

 10回目

 

 蹲っていると先に深く痛みが激しくなるように切り付けられ、更にシンシアがやられるまで痛みに耐えなければいけない事実に気付いたユーリが剣を持って向かってきた、とりあえず未だ蹲っている女性解放戦線の少女たちは手足を輪切りにしといた。

 ユーリの振る剣は単調で、しろがね人の老人のナイフみたいだと思いながら、振り下ろして止まった動きに両腕を切り飛ばし、ついでに瞳も切り裂いた。

 シンシアは例のごとく舞っているタイミングを見て割り込み腹にひと突きだった。

 

 50回目

 

 ようやく蹲っていた最後の一人、リーダーを名乗っていたセリアが立ち向かってきたので真っ先に右足を切り飛ばし、上から肺に剣を突き立て、陸地で溺死する気分を味わってもらった。

 ユーリはある程度剣を振られることに慣れたのか、剣を目で見て追えるようになってきた、まぁ体が追い付いてないので胸を切り裂いたが。

 キューイとクレアはしろがね人の老人みたいな動きのままだったので容易に喉を切り裂いた。

 シンシアは舞のタイミングをずらしてきたが変わったタイミングにすぐに適応した貴方に顔面を剣で裂かれ、蹲ったところに貴方が首の神経を抉るように切り裂くことで終わった。

 

 100回目

 

 何人かが剣を握りしめられず、取り落し始めたが、ユーリは意外にもすぐに適応し、貴方の攻撃を一回避けた。

 その後、足を切り飛ばされ、動けなくなったところに神経を抉る貴方の剣をその身に受けたが。

 シンシアは剣を落とさず舞をより隙のない形に昇華させていた、才能がすごいと貴方は自分の過去を思い出しつつ剣を持っている腕を切り飛ばしそのまま腹を貫いた。

 

 300回目

 

 最初の10秒は誰も傷がつかなくなってきた、最終的にすべて倒れさせるまでに1分を超えそうだ。

 剣をうまく持つ方法でも見つけたのか、うまく剣を保持している少女たちに貴方はワクワクしながら、正確に振るえるようになったユーリとセリアの剣を同時に剣で受け止め、力が抜けた瞬間に腹を切り裂いた。

 残ったシンシアたちは特筆することもなく貴方に切り裂かれた。

 

 500回目

 上手く隙を作らないと少女たちを切ることができなくなってきた。

 少女たちは絶え間ない戦闘に少しでも休むため、貴方に視線を向けられていないときは少し気を緩め休むようになった。

 なので視線を外して切りつけると全員がすぐに、貴方が視線を外しても気を緩めず、しかし少しは休めるように動き始めた。

 シンシアは貴方とタイマンで20秒も耐えられるようになった。

 

 600回目

 

 日もだいぶ登っているようだし、今日はここまでにしようと貴方は決める。

 そして

 

 雑に切り裂いていた剣を再度握りしめ、流れるように先頭に立っていたシンシアの剣を避け喉のみを切り裂き、後ろで警戒しながらも少し体を休めていたユーリとセリアを貴方の剣が二人の剣で止められるのも構わずまとめて切り裂く。

 止めようとした剣のつばぜり合いは、少しの均衡もなく押し戻され、ユーリとセリアの腹を切り裂いた。

 それを見て切り裂いた隙に剣を振ってきたキューイとクレアの二つの剣を盾と剣で受け止め、その止まった隙に二人の足を切り飛ばし、倒れた体を撫で切った。

 

 結果、最小限の動きで十秒も経たずに貴方に無力化された少女たちの体をまとめて状態異常も含めて回復し、今日は終わりだと告げると、回復してすぐに立ち上がって剣を構えていた彼女たちは気が抜けたようにシンシアを含めた全員が倒れてしまった。

 

 焦って状態異常はないか見るが、普通に睡眠のみだった、この世界では睡眠が重要だと知っていた貴方は、装備を脱がすと隣の使われていなかった空き部屋のベッドに5人を寝かし、協力要請の護衛をするため勇者パーティの宿へと向かった。

 

 

 

 勇者たちが泊っている宿には既に、貴方が護衛する予定の聖教会外交局、局長ネゴ神父、副局長シエ神父が待っていた。

 

「ああ、万能の騎士殿が来ましたか、時間はちょうどいいですね、すぐに出ますか?」

 

 ネゴ神父の言葉に貴方は頷く。

 

 そこに勇者セイが顔を出した。

 

「ねぇ褪せ人さん、昨日の夜、彼女たちに何やってたの? 

 彼女たち連れて行った宿屋を朝見に行ったら、みんな悲鳴が上がらなくなったから殺したんじゃないかって不安がってたよ?」

 

 ぎょっとして貴方を見るネゴ神父とシエ神父、貴方は弁明するように、ただ鍛えていただけで傷一つなく今は部屋に寝かしていると答えた。

 

「う~ん、なんか違和感あるけど言ってることは本当みたいだし…まぁいっか

 今日は私たち勇者パーティは大司教様から丸一日休んでていいって言われてるから、この宿に居るってシンシアちゃんには伝えといてね!」

 

 セイはそれだけ言うとすぐに自室に戻ってしまったようで

 

「…では、行きましょうか」

 

 ネゴ神父の少し引き気味の声が貴方にかけられた。

 

「え~…今回私たちが交渉に出向くのは弓王ボーゲン、剣姫カタナ、盲導人バトの3名です、まずはボーゲンに交渉を行います。

 貴方は護衛といっても形だけで、正教会の権威を見せ、それによって交渉をしやすくさせるのが主目的ですので、特にやってもらうことはありませんその場にいることが重要です」

 

 ネゴ神父の言葉を聞き流しながら、出店で買った串を頬張りつつボーゲンの宿に到着する。

 

「ここは、盲導人バトの家ですね。

 同時に居るということでしょうか?」

 

「ちょうどいいな、手間が省けたかもしれん」

 

 神父の二人は扉を叩く

 

「失礼します、聖教会の者です。

「弓王」ボーゲン殿「盲導人」バト殿に大切なお願いがあってまいりました。

 今お時間はよろしいでしょうか?」

 

 その背を見ながら、貴方は道中購入しまくった出店の軽食をルーンから取り出し、再度食べ始めた。

 

 仕事中だったようで少し待ち、テーブルの対面にボーゲンが座る。

 

「では、説明させていただきます、今回正教会は…」

 

 ネゴ神父が話始めたがもうあなたは全く聞いていなかった、視線すら向けずただ間食を食べることだけに集中している。

 

 話し合い中の横にいる貴方が串を4本目食べ終わったほどに、

 

 貴方はボーゲンへと視線を向ける、

 

 判定が敵対へと切り替わった為だ。

 

「いやお坊様のお言葉だが延々と現れ続けるというのは経験上正確ではない。

 どいつもこいつも何万何十万という数字を出して大きく見せようとするが」

 

 ボーゲンは流れるように腰に装備していた鉈を抜き、ネゴへ振り下ろした。

 

「おっさん!?」

 

 盲導人バトが驚愕したように叫んだ。

 

 その振り下ろした鉈に割り込む形で貴方はネゴ神父の前に出る。

 

 盾にて逸らされた一撃を見てすぐに隣にいた聖騎士の男が槍でボーゲンを突き上げようとする、その男を貴方は手で制し、ボーゲンは近づいたときに振り下ろそうと隠し持っていた短刀を構えた。

 

「実のところ永遠には来ない、俺に戦いを挑む者とそれを指示した者、目についたやつを片っ端から殺していくと、どこかのタイミングで自分は関係ない、アイツが勝手にやったことだと言い始めるからな」

 

 殺意をみなぎらせる男に対し、貴方は久しぶりにまぁまぁ楽しめる戦いができそうだと残りの串に刺さっていた肉すべてを頬張った。

 

 まず仕掛けたのはボーゲンだ、両手の鉈と短刀で挟み込むような連撃をしてくる、貴方は鉈を盾で弾くと同時、右から迫っていた短刀を切りつけようとするが、様子見だったようで短刀を伸ばした腕は素早く引かれ、貴方のロングソードは何もない空間を通り過ぎるだけだ。

 

 レベルの高い攻防に、周りの聖騎士は介入できない。

 

「た、助かりました…」

 

 というネゴの声

 

 貴方はこのまま交渉を続けるのかどうかを、ボーゲンの連撃を躱しつつ尋ねる。

 

「…続けます、ボーゲン殿、先ほどの無礼な言動、誠に申し訳ありませんでした」

 

 その声を聞き、ボーゲンの連撃が止まる。

 

 視線の先には両膝をつき、頭も床に付けたネゴ神父の姿があった。

 

「ふむ、つまり俺に対して協会側が何かアクションをするということは無いとみて、問題はないのだな?」

 

「ええ、本当に申し訳ありません、後日、保証書と謝罪金をお持ちいたします」

 

「わかった、それでいい

 話は終わりか? ならばもう行くが」

 

「ええ、この度はわたくしの言動で不快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ありませんでした」

 

 土下座の姿勢のネゴ神父の横をボーゲンは悠々と通り過ぎ、貴方もロングソードをしまう。

 

「盲導人バト殿も、あなたの家でこのような事態を引き起こしてしまい、申し訳ありません、迷惑料はボーゲン殿と同じく、また今度送らせていただきます」

 

 ネゴ神父は盲導人バトにもそう謝罪すると立ち上がり、聖騎士たちを引き連れて出ていく。

 

 その背に貴方は仕事が早く終わって運がいいと思いながらついていく、そして家を出てすぐに

 

「はぁ~~ッ…」

 

 ネゴ神父はへたり込んでしまう、初めての濃厚な死の間隔、あの土壇場にして場を収めたのはさすが外交部局長といえるだろう。

 

「万能の騎士殿、本当にありがとうございました。

 予定ではすぐ、剣姫カタナへ向かう予定でしたが、今日のところはこれにて解散ということで…」

 

 そういうとネゴ神父はシエ神父に肩を貸してもらい、聖騎士の休む宿へと歩いて行った。

 

 それを見送るまでもなく、貴方は歩きだし。

 

 「あの、万能の騎士様ですよね」

 

 昨日酒場で女性解放戦線とやらと言い争っていた金髪の小さな少女と黒髪メガネの少女に出会った。

 

 

 

 

 

 




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