【書籍化】S級騎士の俺が精鋭部隊の隊長に任命されたが、部下がみんな年上のS級女騎士だった   作:ミズノみすぎ

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隊209話【娘二人VSオフィーリア】

 走り去っていく父ゼクードをオフィーリアが追おうとした。

 

「行かせないっての!」

 

 グロリアが飛び蹴りで割り込み、オフィーリアの顔面を狙う。

 しかしオフィーリアはその蹴りを予測したかのように避け、次の瞬間その足を掴まれた。

 

「ちょっ!?」

 

 驚愕したグロリアはそのまま片足を引っ張られオフィーリアに振り回された。

 オフィーリアを中心に凄まじい遠心力が起こり、勢いが最大になったところでグロリアは投げ飛ばされた。

 

「うそおおおおおおおおおお!」

 

 城壁に叩きつけられ、何度も亀裂が走ったそれはついに崩壊した。グロリアも倒れ、崩れた城壁の下敷きになる。

 

「グロリア!」

 

 妹がやられてレミーベールが叫ぶ。

 心配も束の間、オフィーリアはすでにレミーベールの目前に接近していた。

 

「っ!? くっ!」

 

 レミーベールは飛び掛かってくるオフィーリアの顔面を思いっきりぶん殴った。

 気絶を狙ったフルパワーの一撃だったが、当のオフィーリアは衝撃で顔を捻るもすぐにグリンとこちらに向き直ってきた。

 

 効いてない!?

 

 驚いたがレミーベールは攻撃を続けた。

 なんとかして動きを止めねばと拳打を繰り出すも、その全てが捌かれた。

 

 あげく拳を掴まれ、オフィーリアのとんでもない握力に拳が潰されていく。

 

「あ、ああああ! い、ああああああああああああ!」

 

 メキメキとレミーベールの拳にオフィーリアの指がめり込み、押し潰されていく。

 膝をついて悲鳴を上げるレミーベールは成す術もない。

 

「こんのぉおおおおおおおお!」

 

 瓦礫を弾き飛ばして飛び出てきたグロリアがオフィーリアを殴り飛ばした。

 ぶっ飛んだオフィーリアは空中を華麗に回転し、何事もなかったかのように着地した。

 

「おおおおおおおおおおお!」

 

 その着地を狙ってグロリアが突撃!

 オフィーリアを押し倒そうと全力のタックルをかました。

 前屈みにダッシュしたグロリアは、オフィーリアの胴体にぶつかって背中に手を回し拘束。

 そのタックルにオフィーリアの足が地面をスライドする。

 

 このまま押し倒してやる!

 

 ──パワーには自信があるグロリアのタックルは、しかしオフィーリアには通用しなかった。

 途中まで押していた勢いが死んで、オフィーリアのスライドが止まった。

 

 嘘でしょ!?

 

 思った次の瞬間にオフィーリアの膝蹴りが腹部を!

 続けて肘鉄が背中に叩きつけられた!

 

「──がはっ!」

 

 背骨がイカれそうになる激痛が走り、悲鳴を上げる前に腰を掴まれそのまま投げ飛ばされた。

 

 飛ばされた先にはレミーベールがいて、彼女はグロリアを受け止めようと両手を広げた。

 だが強すぎるグロリアの勢いに巻き込まれ結局倒れた。

 

 なんとか妹を守りクッションになりながら地面を滑る。

 重装甲の鎧を着ていたおかげで滑りのダメージは少なかった。

 吹き飛びの勢いが収まり、レミーベールは胸にいるグロリアを見た。

 

「はぁ……はぁ……グロリア、大丈夫?」

 

「な、なんとか……はぁ……はぁ……」

 

 共にすぐに立ち上がり、ゆっくりとこちらに向かってきているオフィーリアを見据えた。

 

「めっちゃ強いんだけどアイツ……」

 

「そうね……お父さん、こんなのと1対1で抑えてたなんて」

 

 こんな時にも父の実力には驚かされる。

 こっちは二人掛かりなのに……いや、数の優位を活かせてない。

 連携しないと!

 

「バラバラに攻撃してちゃ負けるわ。二人で行くわよグロリア!」

 

「了解!」

 

 そしてグロリアとレミーベールは同時に駆け出した。

 

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