【書籍化】S級騎士の俺が精鋭部隊の隊長に任命されたが、部下がみんな年上のS級女騎士だった   作:ミズノみすぎ

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第5話【ローエ VS A級ドラゴン】

「うふふ、見つけましたわ」

 

 西に向かって森を進んだローエはドラゴンを発見した。

 広く風通しの良いこの場所ではよくドラゴンが彷徨(うろつ)いていることがある。

 

 今回も予想は的中し、一匹のドラゴンが森の広場を徘徊していた。

 すると突如、東側からドンと何かが弾ける音が聴こえた。

 

 どうやらカティアかゼクードがドラゴンを見つけたらしい。

 ならばとローエも茂みに隠れながら手を空へ掲げ【風】の単発魔法【ウィンド】を発射した。

 

 緑のエネルギー球体が発射し、同タイミングで別の単発魔法が発射される音も聴こえた。

 

 どうやらみんなドラゴンを発見したようだ。

 

「狩りのスタートですわ!」

 

 ひとり呟き、隠れていた茂みから飛び出した。

 すると魔法の発射音ですでに警戒態勢に入っていたドラゴンがローエを見つけて吼(ほ)えた。

 

 ローエは構わず加速し、ドラゴンに突撃していく。

 するとドラゴンはこちらに向かって火球を発射しようとしていた。

 その前動作を見てとったローエは。

 

「あら、こんな森で火遊びは──」

 

 背中のハンマーを取り出し、さらに加速。

 握った拳に力を込め。

 ドラゴンが火球を発射するその瞬間、ハンマーを地面スレスレ滑らせる。

 

「──おやめなさい!」

 

 すくい上げ、そのままドラゴンの顎を強打する。

 無理矢理閉じられたドラゴンの口は、発射するはずだった火球の出口を無くして大爆発を起こした。

 

 自爆する形になったドラゴンは苦痛に呻(うめ)き顔を大きく天へ仰(あお)いだ。

 

 しかしその自爆後の怯(ひる)み動作さえも予測していたローエは飛翔(ひしょう)し、ドラゴンの脳天にハンマーの一撃をお見舞いする。

 

 ドゴンと地面に顔を叩きつけられたドラゴンは起き上がる間も無く、降下してきたローエの更なる追撃を受け地面に顔が埋まる。

 

「終わりですわ!」

 

 トドメと言わんばかりに最大パワーの一撃を埋まったドラゴンの顔にかまし、カチンとハンマーの起爆トリガーを引いた。

 

『トリガーウェポン』であるハンマーのギミックが作動し、叩きつけからの追撃爆破を起こした。

 

『トリガーウェポン』であるこの【マグナムハンマー】の起爆は竜鱗(りゅうりん)の防御力を容易く突破し、ドラゴンに効果的なダメージを与える。

 

 その衝撃はドラゴンの全身を震わせ、脳を破壊し、絶命へと導(みちび)くのに十分なダメージを与えた。

 

 ドラゴンの絶命を確認したローエはすぐさま片手を上げて【ウィンド】を発射する。

 

 掛かった時間はおそらく1分ちょっと。

 我ながら素晴らしい速度であると自負していると、東の方角からもドラゴン討伐を終えたらしい魔法が打ち上げられた。

 

 自分と同時!?

 誰であろうか?

 打ち上げられた魔法は一発だけだった。

 

 ならばゼクードかカティアかのどちらかだ。

 

「あぁんもう! 余裕の一位だと思っていましたのに!」

 

 ローエはハンマーを背にしまい、ゼクードとカティアのいる東の方角へと歩みを進めた。

 

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