emperor road   作:通りすがりの猫。

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初めましての方は初めまして。
そうでない方はお久しぶりです。

色々とお伝えしたいこと等は後書きにて。



第1Q

「それで、こうして集まったわけだけど早速皆がどこに行くのか聞こうか。」

 

そう口火を切ったのは、この1年間帝光中学バスケットボール部を引っ張ってきたキャプテンだった。

 

「それじゃあ東雲から。」

 

互いが様子を見ており沈黙が続く中、話すようキャプテンは促した。

 

「…僕は、やっぱり昔助けてもらった恩があるので『陽泉高校』に行くことにしました。」

 

PGで司令塔を務めていた東雲 正樹(しののめ まさき)はそう話す。

 

「だろうと思ったよ、東雲の力ならすぐにレギュラーを勝ち取れるだろうね。」

 

「次会う時は夏ですよ。」

 

チームを引っ張ったキャプテンとそれを支えた頭脳は互いに握手をする。

 

「それじゃあ次は森田かな。」

 

「俺は~、やっぱり~、ん~…。あの人に呼ばれたから『洛山高校』かな~。」

 

SFであり、Wエースの1人である森田 奨吾(もりた しょうご)は気の抜けたいつも通りの口調で返答する。

 

「あの人はやっぱり森田を欲しがったか…。手強いチームになりそうだね。」

 

「エース対決楽しみにしてるね~。」

 

帝光のWエースはお互いがお互いの目をみるだけで、次に進んだ。

 

「次に神宮寺。」

 

「俺は『桐皇学園』一択だ!あの人に勝ち逃げされたまま1年間おあずけくらってるんだからよぉ!」

 

PFで自慢のスピードで敵陣を切り裂いて得点を量産した神宮寺 和樹(じんぐうじ かずき)が闘志を剝き出しにする。

 

「確かにそこに行けば毎日1on1できるしね、リベンジ達成しろよ。」

 

「勿論!」

 

二人は拳を重ね互いに健闘を祈る。

 

「お前には本当に助けられたよ、長嶋。」

 

「まぁ、中で体張りながら眼を使いこなせるまでにはだいぶ時間掛かったけどな。おっと…進学先だったな?俺は『秀徳高校』に行くよ、あの人の外に中の俺。向かうとこ敵なしって感じでしょ?」

 

Cで205cmという長身で守護神とパサーという2つの役割を果たしていた長嶋 満(ながしま みつる)

 

「強力なのは間違いないな。」

 

「誰にも負けないよ。」

 

そう言うと長嶋は俺の髪をワシャワシャと撫でる。

 

「…んで、キャプテン様はどこいくんだよ?」

 

神宮寺がそう聞くとキャプテンは答える。

 

「俺はやっぱり―――。」

 

こうして『キセキの世代』の1つ下の学年が帝光中学校を卒業し、次のステージへと進んでいく。

これは『皇帝(emperor)』と呼ばれ、帝光中学校を前人未到の4連覇へと導いた男のお話である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月日は流れ、4月となり1人の少年はとある高校の体育館にいた。

 

「新入生集まったわね!とりあえず…服を脱げ!」

 

自身が監督であると自己紹介をしたWC(ウインターカップ)覇者である誠凛高校の監督、相田 リコから唐突に告げられる。

 

「「「えぇ!!!」」」

 

驚く新1年生を見ていた新2・3年生は懐かしい目で見る。

 

「そういや去年も同じことやったな。」

 

「はい、確かあの日に火神君に1on1誘われたんでしたっけ?」

 

「そうだったな。あの時はお前のプレイスタイル知らなかったから驚きの連続だったぜ…。色んな意味でな。」

 

「勝手に勘違いしたのは火神君でしょう?」

 

「っ!うるせーなぁ!」

 

「そこ2人、少しは静かにしろダァホ!」

 

3年生キャプテンの日向 順平が誠凛高校をWC(ウインターカップ)優勝へと導いた光と影である火神 大我と黒子 テツヤの頭を引っ叩き黙らせる。

 

リコはそんな様子を片目で見ながら1年生の体を見ていく。

昨年とは違い、WC(ウインターカップ)を優勝して一躍有名校となった誠凛バスケ部の門を叩く新1年生は多く、その数約50人。

火神らが入学した時と比較して約10倍の人数となっており、リコも1人ずつアドバイスしている時間はなく素早く見ていく。

 

(やっぱり優勝しただけあって、来てくれる子のレベルも高いわね。入部届の出身中学を見ていても強豪校ばかり…。それでもその中で群を抜いてヤバいのはやっぱり…。)

 

「…黒子、あいつ知ってるか?出身中学に『帝光』ってあったけど。」

 

火神も強者の匂いを感じ興味を持ったのか、黒子に問う。

 

「えぇ。彼の名は…。」

 

黒子がそこまで言いかけるとリコが件の彼に話しかける。

 

「君、名前と出身中学とポジションは?」

 

「…皇 帝(すめらぎ みかど)。帝光中学出身でポジションはSGです。」

 

そう彼が自己紹介をすると周囲がざわつきだす。

 

「おい、やっぱりあいつ…。」

「あぁ、帝光中学キャプテンで全中を優勝に導いた…。」

「『皇帝(emperor)』の皇だ…!」

 

火神は周囲の話から驚く。

 

「なっ…!キャプテンやってたのか!」

 

「はい。彼はその圧倒的な強さと名前から『皇帝(emperor)』と呼ばれています。」

 

「『キセキ』のやつらに気を取られてたけど、やっぱつえーんだなお前の中学。」

 

「はい。特に彼はシューターとしての完成度の高さは勿論そうですが、中に切り込んで相手のDFを切り崩せるタイプでもあり、1on1でも青峰君や黄瀬君と遜色ないです。」

 

「そんな凄いのかよ!…1on1やりたくなってきたぜ!」

 

「はぁ…。」

 

黒子は飽きれたように溜息をつくと火神と皇を交互に見る。

 

(何もないといいんですが…。)

 

 

 

 

 

 

 

初日はリコによる観察と全体的な説明、今後の事について語られる。

 

「今年の目標は勿論連覇!達成できなかったら全裸で屋上から好きな子に告白してもらいます!」

 

「勿論、WC(ウインターカップ)だけじゃなくてIH(インターハイ)も獲りにいくわよ!うちはまだまだ挑戦者(チャレンジャー)よ!油断も慢心もしていい立場にないの忘れないでね!」

 

「「「はい!!!」」」

 

「今日はこれで解散、新入生は明日から1週間仮入部期間になります。そして仮入部期間が終わったら最終テストをしてもらいます、皆の本気度を試すわ!覚悟しててね!」

 

思い当たる2・3年生は1年生を哀れに思いながらも自分たちも通ってきた道だから頑張れと心の中で言い聞かせる。

 

 

そして時は経ち、仮入部も最終日を迎える。

練習内容のほとんどが基礎練習に加え、練習のキツさについていけない者も出てしまい現在残っているのは約20名と、半数以上が脱落してしまった。

 

「集合!」

 

リコが笛を鳴らして選手全員を集めると最後にミニゲームを行う旨を伝える。

 

「今から10分後に2・3年生 vs 1年生で試合を行うわ。試合形式は10分×4Qで普通の試合と同じよ。1年生は5人×4チームで組んで1Qずつ回して頂戴!」

 

そこまで言うと一息つき2・3年生にリコが告げる。

 

「2・3年!万が一、1年生に負けたらグラウンド30周の刑よ!気合いれなさい!」

 

「げ…!去年はなかったろ!」

 

日向がそう答えると、リコが反論する。

 

「去年は去年、今年は今年。それに入ってきたばかりの1年生に負けるなんてことがあったら全国優勝狙うどころじゃないんだからね!」

 

「っす~…。それもそうか。おし!お前ら絶対勝つぞ!」

 

「「「おう!!!」」」

 

2・3年生の様子を見ていた1年生たちは

 

「おい、先輩たちと試合やるってことは…。」

「去年のWC(ウインターカップ)優勝メンバーと試合やるってことだろ?」

「でもよ!『無冠の五将』の木吉って先輩いないんだろ?それなら…。」

「ばか!エースの火神先輩がいる時点で止めれるやつこっちにいねーんだって!」

 

どうすればいいか話し合う中で1年生のほとんどは最後の希望だと言わんばかりに皇をチラチラと見る。

 

「…わかったよ、俺も10分しか出れないからどこまで戦えるか分からないけど今日はゲームキャプテンをやらせてもらうよ。」

 

諦めたように皇がそう発言すると周囲の1年生は喜びを露わにする。

 

「よっしゃ!助かるぜ!」

「これなら勝てるかもしれないぜ!」

「絶対勝とう!」

 

「「「おう!!!」」」

 

 

 

 

 

「さて、WC(ウインターカップ)王者相手に、黒子先輩相手にどこまで通じるかな…。」

 

 

誠凛高校の新たな1年が今始まる-。

 




と、いうことで第1話でした。

『光と闇』を失踪して、続きを楽しみにしていた方には本当に申し訳ないです。
一時期気乗りせず、投稿しませんでした。

ただ執筆していない間も黒バスの色々な設定が思いついてしまって、遂に耐えきれなくなり新規で思い浮かんだ設定を手が動くまま書いて投稿しました。

この物語は何もプロットとか考えずに書き始めたので続くかは分からないです。

『光と闇』もいつか再投稿し出すかもしれません。そしたら読んでいただけると嬉しいです。
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