黒歴史にしたいあの夜の事ですが
どうしても聞き捨てならないセリフがありました
> "これからキヴォトスは未稀有の危機を迎える事になるだろう"
> "私も銃弾を食らって死の淵を彷徨ったり、アクシデントや悪意に満ちた脅威と対峙するだろう"
先生が銃弾を撃たれて死の淵を彷徨うかもしれない
思い出すだけで殺気が神秘となって発露して
周囲に恐怖をばらまいてしまっているかのようです
「ハナコ……機嫌悪いわね……何か嫌な事でもあった?」
「ユウカ、ごめんなさい」
「先生がセクハラ発言をしてしまって、思い出しながら怒ってしまいました」
私は苦笑しながらユウカさんへと返事を返す
少し前は教える一方だったが、ユウカさんは教わるだけでは駄目だと発起して
今ではより高度な内容を語り合うディベート相手と呼べる存在になっていた
友人として対等であろうとするユウカさん
距離感も変わってきて、最近はハナコ・ユウカと呼び合う関係になっています
私の読心術は悪意には鋭い反面、好意には少し鈍感なようで
意外と思い違った反応を返される事が多くなっています
そんなユウカを親友と思っているのは私だけでしょうか……?
先生はごめんなさい(棒
私を推しだの好きだの言いながら
ユウカの太ももをチラチラ見てるの知ってるんですからね?
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例の話は結局一から百まで全部聞きだしました
あんな情けない独白をしたのですから、もう恥も何もないでしょう、と
トリ夏の破廉恥水着や、晄輪大祭の伏せ字開会宣言に関しては
事前に相当覚悟していたので顔を真っ赤にする程度で済みました
いつか見たあの光景は、先生にやっと心の中を打ち明けて歩み寄れた場面だったんですね
そちらの私も自由を手に入れ、歩み出せる事を祈っています
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初夏がやってきました
次のメインストーリーの舞台はトリニティ
エデン条約編だそうです
本来私が先生と初めて出会い、補習授業部の皆と共に泣いて笑って退学を賭けて戦う前編
エデン条約を阻止する脅威と戦い、先生が生死の境を彷徨う後編
まずは前編からですが、前提すら物語と大きく食い違っていますね
メインストーリーという名のイベントがお知らせしてくれるから大丈夫だよなんて楽観視した挙げ句
致命的なミスを犯して脅威に立ち向かえず死ぬ、そんな可能性すら許容したくはありません
そもそも補習授業部なんて発足するのか?
一応物語通りになりそうな変数だけ用意しながら様子を見ることにしました
勝負の刻は調印式の数週間前
ナギサさんが無理を承知で推し進めているエデン条約
機密情報ゆえ、流石にこちらまでは詳細な情報は流れて来ません
少し目立つよう聞き取り調査を行い、トリニティの情報を吸い上げる連邦生徒会のスパイだとミスリードさせる作戦で動いています
連邦生徒会をイメージさせる為に取り寄せた蒼いリボンを巻き
黒にピンクのストライプが入った愛銃を担ぎこれみよがしに見せつける
別に?ちょっとイメチェンしただけですから、しれっといつものリボンに戻せば終わりです
学期末テストは全て60点丁度に調整しておきました
別に?他人に何か言われる筋合いはありませんよね
空欄にはペロロ様の似顔絵を描いておきました
ファウスト、もといヒフミさんとはシャーレで話す機会もあるので履修済です
あの長い猫はちょっと可愛いかも……
物語では親友だったらしいコハルちゃんなる子にも会いにいきました
どう見ても猫科の動物なのに、チワワのような鳴き声なんですよ!
カーマ・スートラの挿絵付き日本語訳版を取り寄せ、人生に欠かせない知識の手引書ですよとプレゼントしたら大喜びしてましたね
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そろそろ頃合いですね
ナギサさんは常にティーパーティの執務室に引きこもっているわけではないですから
その気になれば比較的簡単に会えるんです
あら、バツの悪い顔をしてますね
ということは本当に決行するんですね?
能力を使い補習授業部の情報を引き上げる
・以下の4名を補習授業部の部員とする
- 2年生 [部長] 阿慈谷 ヒフミ
- 2年生 白州 アズサ
- 2年生 浦和 ハナコ
- 1年生 下江 コハル
本当に物語通りなのですね、ちょっとした予知能力じゃないですか
ヒフミさんがペロロ様の為にテストを無視して出かけるだなんて絶対わかりませんよ
そしてナギサさんは完全に視野狭窄に陥ってますね
こんな片手間の小細工で引っかかるとは……
前の私ならば決して貴女を許しはしなかったでしょうが
今の貴女は今すぐにでも優しく抱きとめ、庇護しなければならない生徒の一人としか思えません
まぁ、その役目は他人の私ではなくミカさんにでもお任せしようと思います
私がその立場なら、せめてユウカやスズミ、ハスミを要求しますからね
「ナギサさん安心してください……シャーレは貴女も大切な幼馴染も護る為に戦いますから……」
聞こえない音量で呟いた決意の言葉は、誰の耳にも入ることなく喧騒に溶けた
なんかハナコがお姉さんぶりはじめました
筆者の中では大きな役割を与えられ、背伸びをしている新任先生だと思って描いています
人は大きなポストを与えられると
精神が潰れて病むか身体を合わせるよう成長するかの二択と聞きます
ハナコは先生の苦悩を共に背負い合って立つ覚悟を決めました
もう潰れるか、成長して成し遂げるかの二択しかありません
ただし、背伸びをしたときこそ足元は注意しなければなりません
それが先生ならなおさら
他人を変える事は世の中で最も難しい事であり、ほぼ不可能とさえ言われています
そんな事が可能ならノウハウを全ての教師に提供するだけで
今頃日本は東大卒相当の人材で溢れかえっている筈ですからね