シャーレにお迎えしたハナコが何か違う   作:みやびさん

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話は少し過去に遡り
シャーレに就任直後に戻ります

早速10募集でハナコを引けましたよ
でも、あのはっちゃける前のハナコを口説くことなんて出来るんですかね?

ハナコは勘が良過ぎるから、ソシャゲ先生は気を付けろとあれほど言ってるのに……


ハナコをシャーレにお迎えした日 (1)

「あなたは、一体私の何を知っているんですか?」

 

底冷えする声がシャーレの執務室に響く

 

私は知ったような事を言う目の前の大人にムカついたので

一番効きそうな台詞を選び攻撃する

 

小説だか転生だか知らないけど

私ではない私を見ながら話すんじゃないぞと

 

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私、浦和ハナコには厄介な能力がある

 

まるで名探偵のように少ない情報から、正解をピタリと言い当ててしまう

目の前の人と会話していても、嘘を吐いている、隠し事がある、利用したい、迷惑に感じている……全てを見通せてしまう

 

推理小説だって読みながら愉しみたいのに、まるで図書館で借りた推理小説に犯人の名前が赤丸で囲ってあるかのようにお見通しだ

 

頭で何かを演算したわけでもないのに

認知した瞬間に頭の中に別人が回答を囁いてくる、ネタバレしてくる

こんな能力、私は望んで居ないのに……

 

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ものごころついた頃には既に家中の人間から怖がられていた

言ってもいない事をピタリと言い当てられる

これが何度も続き、お手伝いさんから始まり、家庭教師、庭師……

まるで心の中を見透かす悪魔のように接するようになっていた

 

誰も自分からは話し掛けてくれない

私も次第に疲弊し話しかける事はなくなった

 

それでも両親は私に出来る限りの愛情を注いでくれた

将来の役に立ててくれればと、必要もない優秀過ぎる家庭教師を何人も雇い私に知識を与えてくれた

子供に買い与えるようなものでは無い珍しい本や玩具を沢山貰った

 

お母さんは常日頃から忙しくしている

悪魔の子供である私が怖いだろうに、時間を作って構ってくれた

 

その気持ちだけがどうしてもわからなくて、知りたくてお母さんに聞いた事がある

 

「それが親だからよ」

「きっと、あなたを夢中で愛してくれる素敵な男の人が現れる」

「その人との子供が出来たら理解出来るわ」

 

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小学校では手遅れで友達は一人も出来なかった

私も出来た性格ではなかった

虐められそうになると物理的に、精神的に追い詰めて潰した

怖いので会話はしないようにしよう、止まりだった

 

中学校からは誰も私の事を知らない私立のお嬢様学校へ通う事になった

そこで私は能力をひた隠しにし、普通の少女として振る舞い続けた

 

流石に勉強の進捗や桁外れの身体能力は隠せなかったが……

それでも一番普通で無難な生活は送れたと思う

 

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最悪なのはトリニティ総合学園へ進学してからだった

 

過去のいざこざで無理に沢山の学園をまとめた為に内部が空中分解寸前

パテルが特にひどい

誰彼構わずミカ様ガーと虎の威を借る狐そのままにイキり始める

何度頭を握り潰してミカ様とやらに届けようかと思ったかわからない

 

パテルを併合したのはどう考えても失敗でしょう

 

目の前で隣の席の子が虐められているのを見た時は流石に我慢の限界だった

 

いつかコイツを分からせると

支給されたアサルトライフルにグレネードランチャーを装着して準備していたのが良かった

逃げ場を一つずつ丁寧に剥ぎ取り、徹底的に追い詰めてから縄で縛り、ミカ様とやらに送り返した

 

これが原因で気の弱い生徒達から懐かれた

そんな生活を続けている内に

気が付くと弱者生徒を束ねる新派閥のリーダーとして祀り上げられていた

 

もう、私は普通の女の子として生きたいと言い出せなくなってしまっていた

 

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静寂が支配した執務室で私はゆっくりと目を開く

 

先生を攻撃してフリーズさせている間に

長く過去を振り返り過ぎたかもしれない

 

そろそろ口を開きそうなので私は目で続きを促した

 

"こんな話を聞いた事がある"

"憧れは理解とは最も遠い感情である"

"確かにぼくは、君に憧れを抱いて浮ついた気持ちで君に声をかけた"

 

"そんなぼくにも一つだけわかる事がある"

"目の前の生徒がつまらなそうに、寂しそうにしてるのに、このまま見過ごすわけにはいかない"

 

"どうか、うちへ来てくれないか?きっと楽しいと言わせてみせるし、そのための努力は惜しまない"

"そして、君を理解したいんだ"




なんだこれは?たまげたなあ
この先生いきなりプロポーズとかし始めましたよ

冒頭の「知ったような事を言うな」は
先生がハナコ推しのブルアカ先生だからです
初対面の異性が異常に好感度高かったら普通警戒しますよね?

ハナコ相手にはどんなに隠しても見透かされそうです
どんな会話のやり取りをしたとしても、ハナコの機嫌次第でこの台詞が飛び出たんだろうなと想像して
衝撃のスタートから始めることにしました

今回はハナコの独白という形で過去をでっち上げましたが
ハナコって小説にありがちな「天才」や「名探偵」のように
作者の説明を省いた真実を見抜いて最善手で行動する存在なんですよね
それは舞台装置であって人間と呼べる存在なのか……
他作品批判になるので是非はやめにしましょう

今回はその辺の長所を少し捻って、望みもしない答えを常に得てしまう神秘パワーを植え付けられて
孤独を強いられた少女と想像を膨らませて書いてます
3分で考えたにしてはしっくり来てしまったのでそのまま行きますが
他のキヴォトスのハナコさんはもっとほんわかした幸せな過去であって欲しいですね

筆が乗ったので書き殴って投稿までした後に
ハナコさん絶対こんなに沸点低くないやろと思いましたが
いや、光輪大祭でアヤネが知らずに地雷踏んで大声で伏せ字宣言したり、補習授業部の件でナギサへのやり過ぎな仕返しして反省してたりと
やっぱり一度目の粗相で即熨斗付けて返す程度にはヤンチャな性格してるなぁと思い返しました

こういうこっそり強かだったり苛烈な性格してるのが癖です

ハナコ推し先生も確かに多いのですが、
「エッチなお誘いはただの試し行動だから乗るとフラグが折れる」とか
「ハナコが本気で好きと言ってきた時に、間違ってあしらうとフラグが折れる」とか好き放題言われてます

本質は寂しがり屋の甘え下手(トリ夏の誘い方的に間違いない)
ど真ん中ストレートで口説くのが一番成功率高いんじゃないかと思います
察しの良いハナコさんに察してもらうのが一番です
ハナコさんを射止めたいニキは試してみてください、振られたら陸八魔アルのせいです

次話は先生が更にやらかす予定です
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