黒服と再会して言葉を交わす
相変わらず冗長で聞き取りづらいが
猥談ばかりのテラー化したと思わしきハナコと対峙した事
虚妄のサンクトゥムタワーを守護する敵の情報を得た
対価は次の飲み会の奢りだそうだ
こいつら通ぶって子洒落たバーに行くから高いんだよ
たまには大衆居酒屋でハイボールでも呑みながら刺身突こうぜ
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さて、指揮能力の低い私がどうやってビナーを始めとする強敵を退けるか
それはゲームで鍛えた効率的な生徒の強化
そして、生徒間の強い絆だ
うちのシャーレではグループ問わず色んな生徒を交流させてきた
粘り強い交渉の出来るイロハとハスミを会わせて、関係改善に努めたり
エンジニア部をフウカや美食研究会と会わせてサポートさせたり
対策委員会、正実、C&Cを始めとするチーム対抗の模擬リーグ戦を開催した
何も無くても生徒を呼んで食事を奢った
数分の銃撃戦で平然と数万円、数十万円が飛んでいく世界だ
ランチやちょっとした甘い物や美味しい紅茶なんてはした金だ
まぁ、ハルカやユズはこっちばっかり来てたような気もするが
それでも少しずつ打ち解けていけた気がする
ユズってなんで次々とリーダー格に気に入られるんだろうな?
ネルを始めとして、ヒナ、ホシノ、サクラコと錚々たる顔ぶれから一目置かれている
ゲームで鍛えたウィークポイントを探す技術が頭抜けてるから、参謀向きなんだろうかね
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便利屋+対策委員会連合チーム vs ビナー
原作のようなバイトや金策ばかりではなく
バリバリの戦闘や連携の訓練を続けた連合チームは
遥かに強固に仕上がっていた
便利屋のアルとムツキの撹乱だけでも厄介なのに
身体能力の高いシロコとセリカが加わり
ビナーはまともに攻撃すら出来ていない
まるで点数を取らせる気の無いクソゲーのモグラ叩きだ
遮蔽物を壊そうにもホシノが目の前で威張っていてままならない
カヨコが後衛から3年生の引き出しの多さを活かして
的確な指示を出し続ける
暫く戦闘を続ける内にビナーは疲弊し
ノノミとアルの必殺の一撃を喰らい沈黙した
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他の戦場も似たようなものだった
シロ&クロはリオが失踪していない為
エンジニア部のサポートが可能となった
指揮官となったユズがミヤコやヒナをゲームのキャラクターのように操り敵を追い詰め
苦し紛れの大球はウタハが投下した装甲マシマシのミレニアムの猛獣に跳ね返されて終わった
ケセドは勝手知ったるC&Cと正実の連合チーム
当然のようにネルが切り込み、死角の敵をツルギが対処
C&Cの他メンバーと共に正実の精鋭部隊が一気に押し込む
チェリノも参加したが、後で聞くと「あれ、おいら要らなくね?」という感想を漏らしていた
ちゃんと役に立ってたよ!とフォローしておいた
他も似たりよったりなので割愛
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トリニティ自治区の防衛だけ取り上げておこうか
正義感の強いコハルはやはり遺跡地帯の聖堂でユスティナ兵と交戦を続けていたらしい
「もう無理……こないで……」
「助けて……ハスミ先輩……ミカお姉ちゃん……!」
ミカが光の速さで駆け付けて蹴散らしてくれたそうな
ふーん、ミカって最近はコハルにお姉ちゃんと呼ばせてるんだな……
ハナコもゲーム開発部の皆に「ハナコお姉ちゃん」って呼ばれてたわ
毎回苦笑いしてたけど
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全てのサンクトゥムタワーの攻略が終わって一息ついてると
突如ゲートが開いて
たった2週間なのに、もう随分会ってない気がする風貌の生徒が顔を見せる
"もう一人のハナコか?"
クロコ役の代わりが水着ハナコとはね……
ちゃんとホースも巻きつけて非常にエッッな事になっている
それ胸と顔交互に目が行くからやめろ「うふふ♪」
その鈴を転がすような笑い声も惚れるからやめろ
もう惚れてたわ
「はじめまして……先生、もとい……プレイヤーさん」
「ええ、もう一人の私です」
"私の相棒の方のハナコは無事か?"
「ふふ、妬けちゃいますね♪……無事ですよ、今のところは」
「それにしても、ここまで来られるとは思いませんでした」
「流石、物語の流れを知っているプレイヤーさんですね」
「ですが、それは無駄な努力なんです……」
「私がこちらのキヴォトスを終わらせますから」
"それは、どういうことだ……?"
「とってもシンプルなお話なんです」
「キヴォトス間の生存競争」
「この宇宙には沢山のキヴォトスがあって、どの世界もが生き長らえさせようと藻掻いていますが、全てが短命なんです」
「原因はリソース不足、世界の作り過ぎで絆の力が希薄過ぎて」
「ですが、どの世界も座して滅亡を待っていた訳ではありません」
「色彩の力を使って、世界を跨ぎ、他のキヴォトスへ攻め込み消滅させる手法を編み出した」
「そうする事でより強固なキヴォトスを創造し、脅威を退け……少しマシな結末を描き出します」
「先生はその度に色彩によって反転し、地獄の苦しみを味わう事になるでしょう……」
「また生徒を一人しか連れていけないハンデを背負います」
「滅亡したキヴォトスの敗者復活戦のようなものですね」
「そして他のキヴォトスの滅亡・破壊に成功すると」
「物語は先生がシャーレに就任する所からはじまります」
「先生の記憶と紡いだ絆を残して……」
「それが何度行われたかを窺い知ることは出来ませんが……」
「きっと既に10回は下らないでしょう」
「たまたま、このキヴォトスが今回の標的として選ばれただけ……」
「ですから……勝ち目などないのです」
「貴方のゲーム内でクロコを伴い攻めてきた先生は、ただただ弱かった」
「貴方がゲーム画面越しに私を推しとして愛し、贔屓して育てて下さった事は存じております」
「そんな貴方を失いたくはありません」
「キヴォトスから立ち去って、ゲームとして私達の戦いの続きを見守っては頂けませんか?」
「でないと……三擦り半で果てちゃいますよ?」
あぁ、こいつは確かにハナコだわ……
なんでハナコが下ネタを言うとホッとするんだろうな
"すまないな、このキヴォトスで命より大切な人が出来たんだ"
「あらまあ!ロマンチックですね♪」
"浦和ハナコという、泣き虫な女の子だ"
「……そうですか……では、待ってますね」
「アトラ・ハシースの方舟で」
スンとなられてもしょうがないだろ
もう、こちらのハナコの方が大事だよ
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先生とハナコが会話してる執務室に
乱入してくる生徒が二人
ハナコの失踪を心配したコハルが
ミカを伴いシャーレへやってきていたのだ
執務室のドアの付近にやってくると
ハナコの鈴を転がしたような声が響いてくる
流石は先生だ、もう救出してくれたんだ!
お互いに顔を見合わせ頷き
コンコンというノックと同時にガチャリとドアを開ける
おいミカ、それはノックの意味が無いからやめろ
「やっほー☆ハナコちゃ……っ!」
──お前は……誰だ……?
顔に出掛けたそれを何時もの人懐っこい仮面で覆い隠す
ミカは普段から空気を読まずに好き勝手行動しているが
その実態は他人をよく観察して意図的にやっている
そのミカの優れた観察眼がヒビ割れたヘイロー、痴女丸出しの格好、捨てた筈の白い銃に違和感を感じ、警報を鳴らし続けている
さり気なく獲物のサブマシンガンに手を伸ばし……
「ハナコ!今まで何処行ってたのよ!」
しかしコハルは気付かなかった
涙を大きな目に溜めてはいたが
いつもの雰囲気を崩さずハナコの側まで駆け寄り
両手を開いていつもの挨拶を促す
ハナコはその光景を目を見開きながら見つめて……
顔を歪ませた後、俯きながらコハルを抱き締めた
「……あらあら?少し見ない内に、随分と甘えん坊さんになりましたね♪」
「ふふ、甘えん坊なのはハナコの方じゃない」
「いつもハナコに付き合ってあげてるんだから、感謝してよね?」
暫く抱き締めあった後、ハナコはゆっくりと体を離す
「それでは、さようなら……先生、コハルちゃん」
返事を聞かないままゲートを開いてハナコは消えていった
「え……ちょっと、どういうことよ!?」
「あれもハナコちゃんってこと……?」
"二人はパラレルワールドって分かるか?"
「えっ?パラレルワールド……って何?」
コハルはエロ本以外も読もうね
「ふーん、あっちはハナコちゃんではなく、浦和ハナコってことね」
"多分ね"
クロコは何故この世界を選んで攻め込んで来たのか?
シロコはクロコになっても寡黙なままでその辺の理由は最後まで明らかにされていません
理由がよくわからなかった為に独自展開としました
元々はリンちゃんが駆け付けるシーンでしたが
防衛が済んだ所でコハルに来てもらう事にしました
アトラ・ハシースに乗ってきた向こうの世界の住人は
誰もが大切な人を失っています
ハナコの中身は繊細な少女ですので、別人とは知りつつも大切なコハルの手は払い除けられないんじゃないかなと思いました
どんなに優れた生徒でもまだ17歳の多感な少女ですからね
大人が守護らねばなるまい
ハナコは銃に手をかけた知り合い程度の相手に挨拶するでしょうか?
明らかに威嚇目的なら声をかけるでしょうが
ケースバイケースで普通に無視しそうと考えたのでミカを無視して去る事にしました