シャーレにお迎えしたハナコが何か違う   作:みやびさん

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アトラ・ハシースの箱舟占領戦 (2)

──外郭第3エリア 次元エンジンルーム前

 

「いらっしゃいませ、先生♪」

「そして、アビドスの皆さん」

 

ワイシャツ姿のまま綺麗なカーテシーを披露するハナコ

 

「ハナコ先輩、来ましたね……」

「今度こそは逃さないよ〜」

 

このハナコに隙を見せたら一瞬でやられる

既に幾度となく辛酸を舐めさせられた私達に油断はない

 

"ハナコ、一つだけ教えて欲しい"

 

「はい、なんでしょう?スリーサイズは上から……」

 

"そっちの補習授業部のみんなは無事?"

 

「こっちの先生はイケずですね……少しは付き合ってくれても良いと思うのですが……」

 

「……見送りましたよ、一人残らず」

「トリニティ、ゲヘナ、アビドスも地図から消えてます」

「望んだ回答でしたか?」

 

"よく分かったよ、生存競争という意味がね"

 

私はほとんど真っ黒に染まった大人のカードを振るう

 

次は崩れて砂粒になるかもしれない……

それでも、ここを越えなくては全てが終わってしまう

 

ここに来るまでにこんなに苦戦したのは理由がある

 

----

 

──外郭第1エリア

 

呼びかけに応じてくれたのは

エイミ、モモイ、ミドリ、ユズ、コタマ、ウタハ

このミレニアムチームだった

 

範囲攻撃のスペシャリストが揃っているだけあって

道中の敵を瞬殺し次元エンジンルームまで到達する事が出来た

 

しかし気の抜けたような声と共にやってきたハナコの不意打ち気味な放水で

 

ストライカー全員が吹き飛ばされ

 

光の中へと消えていった

 

……

 

直ぐ様、対重装甲のボス最強のチームを大人のカードを振り再召喚する

 

今度はユウカ、ミカ、ウイ(水着)、ハレ(キャンプ)、キサキ、アコの6人が応じてくれた

 

このメンバーは数多くの総力戦を戦い抜いた戦友みたいな所がある

 

「今までこういった編成見ながら疑問だったんですけど」

「なんで正面からタンクと撃ち合う必要があるのでしょうか?」

 

ユウカの頭目掛けて数発

そしてユウカが怯んだ一瞬を見逃さず一回転しながら埴輪水晶

 

爆発にまぎれて横に前転

 

「あら、これだと頭隠してお尻隠さず……ですね♪」

 

放水でウイとハレの意識が刈り取られる

 

「ふーん、私を無視するなんて、いい度胸じゃんね☆」

 

頭上から落ちてきた隕石を横っ跳びで回避するも

銃弾を叩き込まれて苦悶の表情を見せるハナコ

 

そこからユウカ・ミカの逆襲が始まり

ボロボロになりながらもハナコにミカのEXスキルを叩き込み撤退させる事に成功した

 

「計算通り……とは行かなかったけど、私達の勝ちよ……!」

 

----

 

「先生、さっきの戦闘で避けられた隕石の数、覚えてる?」

 

ミカはサブマシンガンをくるりんと回しながら近づいてくる

それリロードの時にもよく見るけどカッコいいから好き

 

"4回だね、ハナコは視野が広いんだな"

 

「正解☆……でもね、ハナコはあれが落ちてくる瞬間をただの一度も見てないよ」

「最初の数回はセイアちゃんみたいな未来予知かなって思ったの……」

 

「でも違った」

 

「私の隕石は回避困難、仮に回避しても私の一撃が突き刺さる」

「だからハナコは欲張ったの」

「私をひたすら凝視して、私が隕石で攻撃しようと思ったら露骨にフェイントを入れ始める」

 

「隕石を明らかにずれた位置に撃たせて、その後の追撃を避ける為にね」

「そんなの明らかに怪しいじゃんね」

 

"確かにミカの隕石もノーモーションじゃないから"

"未来予知ならただ走ったり、飛び退くだけでいいもんね"

 

「そうそう☆だからね……」

 

「最後の一発はユウカを盾に視線を切ってから隕石を落としたの」

「それだけで回避が遅れるんだもんね」

「言いたいこと、わかるでしょ?」

 

"ハナコは未来予知をしているのではなく"

"視線を合わせる事で頭の中を覗いている……"

 

「大正解☆」

 

「ハナコって誰と会話してる時でも、目線を合わせないんだよね」

「なんでかなーって思ってたけど、スッキリしたよね」

 

「名付けるとするなら……サトリの魔女」

 

「私とおんなじ魔女だね……」

 

"ミカじゃ魔女にはなれないよ"

 

「んっ……ってセリフちょっと違くない?」

 

"否定してもらう前提の構ってちゃんムーブはダメだぞ"

 

ほっぺたをむにーと引っ張る

結構伸びるな

 

「ひょ!へんへえ!?」

 

"人はね……"

"自らが願った存在になりたくて、歩み寄り、掴み取るものだ"

"ミカは心の底からセイアやナギサを不幸にしたいと願った事はあるかい?"

 

「……」

 

"ミカは人を想い、慈しんでしまう、根っからの良い子ちゃんだ"

"どうせ引っ込みがつかなくなって露悪的に振る舞っただけだろう"

 

「先生?それ褒め言葉?褒めてないよね?」

 

頭を軽くぽんぽんとはたいて

 

"ミカに魔女なんて務まらないよ、やめてしまえ"

 

「そっか……セリフは違ってても、やっぱり先生なんだね……」

 

"ああ、新米だけどな"

 

頬を染めたミカが話題を変える

 

「えっと……その、先生、気を付けて……」

 

「私が聞いた歴史だと未来のシロコちゃんと何度も衝突したって……」

「あのハナコもきっと何度も邪魔してくると思う」

 

「能力そのものも厄介だし」

「戦闘慣れしてる、それこそ私の比じゃないくらい」

「同じくらい戦闘に慣れている生徒を連れてこないと、無駄死にしちゃうよ」

 

「それじゃあ、ちょっと疲れたから休むね……他の娘も労ってあげて」

 

ミカは言いたい事を言って光の中に消えていった

 

勝てたのにお通夜みたいなユウカ、キサキ、アコを宥めて帰す

 

それにしても

 

いきなり最強のカードを立て続けに失って

創意工夫が求められるようになるとはな……




ハナコは登場してるけど、敵役の方ばっかりです

アタッカーソロの癖にやたら強くない?
地獄の1年を経ておすすめレベル100くらいになってる想定で描いてます

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