シャーレにお迎えしたハナコが何か違う   作:みやびさん

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うちのハナコさんってなんで前線で銃撃戦してるんですかね?

先生がシャーレにやってくるまではゲーム本編と同じ子のはずですよね?


任務 1-3 クロネコ市場

ブルアカはソシャゲというジャンルのゲームである

募集で強い生徒をザクザクと呼び込んで

ぼくのかんがえたさいきょうの編成で蹂躙するゲーム

……はずなんだがなぁ……

 

あれは大人のカードで呼び出した幻の軍勢か何かなのか?

 

ちっとも生徒が増える気配が無い

知り合った生徒もユウカ、スズミ、ハスミ、チナツ

そしてスズミとハスミに紹介してもらい、何とか口説き落として連れてきたハナコの計5人だ

 

 

今日の放課後はヴァルキューレから要請があり

この5人でパトロールを担当する事になっている

 

生徒達の負担が大きすぎるんだよなぁ……

まだハナコしか来ていない執務室で頭を抱える

 

「まだまだシャーレは小さな組織ですから」

 

苦笑するハナコの声がやけに耳に残った

 

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ハナコがシャーレに来てからもう3週間か……

大人になると時間の流れを早く感じるものだ

 

自分からは中々話しかけにいかないハナコだが

ユウカとチナツは見た目に反して

別に反してはいないな

 

ユウカとチナツはかなり社交的だ

 

ハナコのちょっかいに対して

スイーツを持参したり、一緒にお茶を淹れたりするようになって

それなりに会話が弾むようになっていた

 

ハスミとスズミは……駄目みたいですね

お前ら同郷だろ、あえて手を止めて会話のキャッチボールを回してやる

 

そうこうしている内に私にもお茶を淹れて?くれるようになった

すっと差し出されるペットボトルの麦茶

あー、たまには美少女が淹れてくれる紅茶が飲みたい気分だなー……駄目?

 

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過去の数週間に思いを馳せている間に全員揃ったので出発する

 

アオバ中心区からスタートして

D.U.ウェストパークと回っていく……

至る所で銃声音が鳴り響いてやがる

 

なんじゃこりゃ!ヴァルキューレのお膝元なのに無法地帯じゃないか!

 

「どうも、ヴァルキューレが無茶な捜査をして検挙したらしいですよ」

「それでスケバン、ヘルメット団が手を組んでD.U.にやってきているとか」

 

フットワークが軽く、情報通のスズミは既にネタを仕入れていたらしい

 

「それに、インフラはつい先日復旧したばかりです」

「それだけで溜飲を下げる住民は少ないのでしょう」

「ゲヘナもピリピリした雰囲気が続いていますし、こちらの治安維持組織も手が足りていないのでしょう」

 

風紀委員会の激務と照らし合わせ補足してくれるチナツ

 

「ミレニアムはエンジニア部が何とか頑張ってくれてたから軽症ね」

「それでも苦情の声が多くって、仕方なく連邦生徒会まで来る事になったんだからお察しだけど」

 

各学校、色々思う所はあるようだ

本当にすまない、終わったらケーキバイキングで打ち上げしよう

 

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敵が多過ぎて敵の処理が追い付かない

 

ユウカは遮蔽物とサブマシンガンを利用した高機動なタンクだ

ゲームの仕様上仕方ない話だが「敵の攻撃が命中する確率は……極めて低い!」等と言い放ち

敵の眼前でシールドを張り足を止めて殴り合いを始める

どこからどう見てもアホの子で、先生方は一度はネタにしたことがあるだろう

 

実際の彼女の手際はシャーレ奪還の時に一度は確認したが

思わずため息が出る程の洗練された動きを見せてくれる

高い洞察力と機動力を発揮して、遮蔽物から遮蔽物を渡り、敵を翻弄しながら器用に接近していく

 

敵がユウカに気を取られれば他のアタッカーに刈り取られ

アタッカーに目を向ければユウカの接近を許し蜂の巣にされてしまう

つまりスズミやハスミ等のアタッカーと連携して意識を分散できれば良いのだが……

 

数が多過ぎて明らかに手数が足りない

ユウカは動き辛そうに奥歯を食いしばっている、被弾数も多く集中力を削がれているようだ

チナツとハナコがこまめに回復してくれているから愚痴る程度で済んでいるが……

 

タンクが敵を引き付けられないのも辛いな

スズミやハスミも敵の銃弾が何度も命中して思い切った攻撃が出来なくなっている

二人とも練度が高いから、少しずつ敵戦力を切り崩す事は出来ているのだが……

 

後一押しが足りない

今はギリギリ優勢だが息切れが目前に迫っている

今もう一手がどうしても欲しい

 

ん、後一押しならここにあるんじゃないか?

 

"ハナコ、ストライカーとして出られる?"

 

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ハナコを選んだのは、正直消去法だ

 

チナツはゲヘナ委員会でも指折りの支援特化生徒だ

ゲーム内のアビドス編で敵として出てきた時も後方でなんかやっててイオリだけが戦ってる構図だったし

今現在もその拳銃の中に入ってるのは信号弾だしね

 

聡いハナコも気が付いて居るのだろう

消耗の多いユウカやハスミは既に肩で息をしているし

スズミも閃光弾の備蓄が減り不安そうにしている

焦りがミスを生み、瓦解する時が迫っている

 

ハナコはゲームではストライカーの経験がある

埴輪風船で凄まじいデカさの範囲攻撃を行い

どこから生やしたか分からないホースでぶっかけると敵が根こそぎ吹き飛んでいくヤベーアイツだ

 

流石にあれはギャグ補正だとしても

もしこのハナコもその素質の片鱗さえあれば

一押しくらいにはなるかもしれない

 

"窮地に陥ってから押し付けるようですまない"

 

「ふふ、良いですよ?何とかしてあげます」

「ケーキバイキングは覚悟してて下さいね?」

 

ハナコは不敵に笑いつつ装填し終えたグレネードランチャーをユウカに向けて発射した

 

なんであんな物騒なモノを味方に向けるのかと思ったら

ハナコEXってあれで回復してたんだな……

いつもEXスキル演出オフにしてたから知らんかったわ

 

そしてやけに馴れた手付きで再装填を終えた後

鞄の中身をガチャガチャ整理して

 

彼女は愛銃と共に駆け出した

 

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そこからは圧倒的な蹂躙劇だった

 

突風と錯覚する速度で戦場を駆け抜け

遮蔽物として使われている木箱にグレネードランチャーを一発

身を隠す敵が身体をさらけ出す

 

残像が残る速度で装填を済ませると

立て標識目掛けてもう一発

標識は転がり間抜けなスケバンが2人炙り出される

 

撃たれる直前で宙返り

空中で装填を済ませもう一発

擲弾は屋台に吸い込まれ、棒立ちのヘルメット団員2人を吹き飛ばす

そしてみえ……ふぅ

 

浮足立った相手を見逃す程3人も甘くない

ユウカとハスミは間抜けな敵を即座に無力化し

スズミは残った遮蔽物へスタングレネードを投げ込み優位を拡大させる

 

射撃の腕前も目を見張る

スズミの扱うSIG MCXは明らかに最新モデル

精度も発射レートも優れ、敵を打倒する為には最適解とも言える非常に優秀な銃だ

ハナコの銃は20年程前のモデルで、流石にスズミの銃と比べると一段落ちる感は拭えないのだが……

 

明らかにスズミ・ハスミのキル速度が上がったな

ハナコの弾は殆ど命中してこそ居ないが

敵が遮蔽物から顔を覗かせたいタイミングを把握して撃ってるわこれ

 

誰も銃弾が今飛んできた箇所に顔を出したくはない

銃声が鳴り止まない戦場はたった一丁のアサルトライフルによって静寂に包まれてしまっていた

 

フリーの遮蔽物から顔を出したヘルメット団員はスズミと撃ち合うには分が悪く

焦って遮蔽物から飛び出たスケバンの意識はハスミの射撃によって刈り取られる

戦場を俯瞰し掌握する能力に長けた天才は、前線で戦う一兵士となっても掌握し続けるのか……

 

「もう一度いきます、合わせる準備を」

「「「ラジャー」」」

 

ハナコに合わせてスズミとハスミが構え、ユウカも一つ前の遮蔽物へ駆ける

もう一度ハナコとユウカの突進を耐える戦力は相手にはもう残されて居なかった

 

ふと前線を見ると盛り上げ上手なユウカが皆にハイタッチして回ってる

ハナコにも抱き付いて労ってるな

 

ああ尊い……浄化される……

 

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ケーキバイキングではハナコに食べ放題料金外のケーキを狙われてしまった

ああっ、そんな事したら他4人も不満げな顔になって……あっあっあっ……

 

食べた量こそは他の健啖家の数名と比べて少なかったのだが……

 

誰が健啖家なのかは、生徒の名誉の為に黙っておくことにする




驚愕の事実!
ハナコのグレネードランチャーは神秘を込めて回復目的で使われていました
本作ではお転婆娘のストレス発散で使われてしまっていましたね
ハナコごめんよ(棒読み)

M27 IARはバイポッド固定なので
スペシャルの回復生徒としての立ち位置完全捨ててます
作者はエモそうだと軽い気持ちで銃を交換させたようですが
ハナコにとっては中々不退転の決意だったようです
(単体でグレポン撃てるから別にそれで良いのでは?という意見を頂きました、確かに)

アビドス生徒やゲーム開発部に混じって最前線で銃撃戦をさせたいという思いがありましたが
ハナコ本来の性格としてはブチギレでもしないと自分から撃つはずが無いんですよね

なので今回は不測の事態で少しだけ仲良くなった友人の為に本気を見せる事になりました
これがきっかけとなり、初期メンバー4人とは急接近する事になるでしょう

ハナコが妙に強い件に関しては完全に私の趣味です
2.5周年の水着ハナコ実装は全先生が「いや、周年の格じゃないだろ」と思った事でしょう
私はそれが悔しい!周年生徒の格があるからハナコが選ばれたんだぞと!
そのうちシャーレの前でまごまごしてるワカモの首根っこ捕まえて帰ってくると思います

ユウカ、スズミ、ハスミの強さ調整には苦労しながら
少しずつ加筆修正を繰り返しました
やっぱり初期メンバーは学園の壁を飛び越えたシャーレを代表してて好きなんですよね
今回の事前調査の為に5人を出撃させましたが
あっこのチームなんか良い!とゲームをインストールしたあのドキドキが蘇りました
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