シャーレにお迎えしたハナコが何か違う   作:みやびさん

64 / 64
地下生活者の戦果が何か違う

「先生……こんな作戦はやめましょう?」

 

"いや、決行すると決めた"

"行動を変えて出方を変えられると取り返しの付かない事になる"

"それに……今の私になら十分耐えられるはずだ"

 

「先生、アロナ先輩……ガスの配管システムに異常を検知」

「介入されています……捻れて、歪んでいて、不快な……」

 

「やはり来てしまったんですね……先生!」

 

"わかった……!!"

 

怒号と共に空間が爆ぜる

 

"あっ……やば!!"

 

----

 

始業前、ミカさんが私の教室に騒々しく入ってくる

 

「ハナちゃん!居る!?」

 

「……ミカさん、今度は何ですか……?」

 

こちらは寝不足で機嫌が悪いというのに……

まぁ、寝付きの悪い私のせいなんですが

 

「先生が……病院に搬送されたって!!」

 

まさか……

 

「シャーレの執務室が爆発して、その勢いで外に投げ出されたらしいの」

 

スマホを開くと、モモトークの通知数が倍に跳ね上がっていた

 

私のせいだ……

先生が本当に大事な人なら、一時たりとも目を逸らしてはならなかったのに

 

いや、まだ泣いてる場合じゃない

 

考えるより先に身体が動いた

 

「今日はシャーレへ行きます」

「申し訳ありませんが手続きをお願いしても良いでしょうか?」

 

「う、うん……気を付けてくださいね」

 

隣の席の生徒にお願いする

自分のロッカーから愛銃を取り出し、肩に下げて走り出す

 

校舎の直ぐ側に待機していたミカさんにまたも呼び止められた

 

「待ってたよ、こっち!着いてきて」

「ナギちゃんがティーパーティのヘリ使っても良いよって!」

 

ありがとうございます

 

私はティーパーティのテラスにお辞儀をして

ミカさんと共にヘリに乗り込んだ

 

スマホを開いて高速にモモトークを消化していき

最後に残ったのが先生のモモトークだった

 

急に視界が歪んで、息が出来なくなる

私は両手でスマホを握りしめ、嗚咽を漏らしていた

 

……

 

シャーレ屋上ではサオリが待ってくれていた

 

「おはようサッちゃん!先生は?」

 

申し訳無さと、恥ずかしさで顔を俯ける私には

ミカさんの存在はありがたかった

 

「近くの病院だ、先導しよう」

 

「ねぇサッちゃん、先生の容態知ってる?」

 

「死の危険はない、とだけ伝えるよう言われている」

 

「なにそれ?」

 

少なくとも、取り返しの付かない状態ではない……?

こんな時に現金な私がまた少し嫌いになった

 

……

 

先生は病室で横になっていた

 

点滴のチューブに繋がれて心電図が映し出されていた

せっかく元の身体に戻れたばかりなのに……

 

駆け寄って先生の顔を間近で見つめる

 

「……!?」

 

私は急に伸びてきた先生の腕に捕まってしまった

 

"いらっしゃいハナコ"

 

「ひゃん……!」

 

「……わーお。」

 

油断してましたが……

い、今私の耳にキスしました……?

 

"心配させてすまない、傷一つないよ"

"アビドス編3章だ、地下生活者に攻撃されている"

 

なるほど、話はわかりました

でも、耳に不意打ちでキスするのはえっちでは?

 

"久し振り、ハナコが居なくて寂しかったよ"

 

大人ってズルいです……

 

----

 

その後、本気を出したヨツバは対策委員会のメンバー達と合流し

RabbitとFoxの2小隊、アリウススクワッド、ミカ+補習授業部を率いた多面作戦を展開した

 

そして地下生活者も、共同出資者達も、ホシノ先輩も、スオウさんという方も、セトという化け物も全てを薙ぎ倒したとのこと

 

最近よく外出してたのはこういうことだったんですね

 

私は吹き飛んだシャーレの執務室で

片付けと掃除をしていたら終わっていた

 

地下生活者を先手で潰せれば楽だったのだが

伝手を使っても見付けられないので泳がせていたって事なんですね

 

また先生が危険な目に遭ってしましたが……

結果的に先生が無事で良かったです

 

……

 

「先生……今までごめんなさい……」

 

少し不思議そうな顔をしていたが

頭に大きな手を乗せてぽんぽんとあやされる

 

これ好きなんですけど、子供扱いされてるようで嫌い……

 

"ハナコは今までが頑張り過ぎだったんだよ"

 

"社会人はキャパシティを超えると兆候なく潰れるんだ"

"だから、明日は我が身だと思って、同僚や取引先には優しくするもんなんだよ"

 

大人っていつもそうですね!

ビジネスの解説ばっかりじゃないですか!

生徒の事を何だと思っているんですか!?

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

なりそこないと、壊れた生徒(作者:クレナイハルハ)(原作:ブルーアーカイブ)

ある日、大人になれない俺は突如「先生」となった。▼本物の「先生」と「生徒」達が生きるこの世界で先生のなり損ないとなった俺は、ナニカアッタセカイの生徒と共にこの世界で生きていくことになる。▼──王女が最後に残した"モノ"に触れ、喪失と後悔から天童アリスを演じる「ケイ」。▼──ある事件から、友を"失い"トリニティを自主退学…


総合評価:13298/評価:8.95/連載:47話/更新日時:2026年08月21日(金) 01:50 小説情報

消えゆく世界の最終戦線(作者:乃木宮秤)(原作:ブルーアーカイブ)

"――黒服"▼"私は世界を滅ぼすよ"▼滅びゆく世界で抗い続けるアビドス生徒会長の小鳥遊ホシノは、突如現れた侵略者からこの世界を守るべく奔走する。▼一方、偽りのキヴォトスに迷い込んだ先生は、ホシノ、黒服と共に元の世界へと戻るべく、三大校を滅ぼすことを選択する。▼月と太陽が交わる時、ひとりの少女が見る夢は終わりを告げた――…


総合評価:2963/評価:9.19/完結:67話/更新日時:2024年12月16日(月) 12:00 小説情報

アビドス怪奇現象対策委員会(作者:Minus-4)(原作:ブルーアーカイブ)

アビドス廃校対策委員会の生徒たちが怪奇現象に遭遇するだけの話。▼【12/31】完結しました。


総合評価:2588/評価:9.01/短編:6話/更新日時:2024年12月31日(火) 16:10 小説情報

生徒に色々する反応集(段階分け)(作者:曇りのち晴れ男)(原作:ブルーアーカイブ)

先生「せや、暇だし生徒たちに色々した反応が見たいなぁ!」▼ タイトル通りです。生徒たちにテーマを決めたちょっかいのような何かをしつつ、規模を大きくして段階ごとに反応を見ていきます。▼ユーチューブショートでよくあるアレです。▼ ……マジで連載小説を書いてる時、寝る時間を削って書く時がちらほらあったりするので、もし疲れた時に休憩の合間で書きます。▼ 不定期投稿な…


総合評価:492/評価:7.8/連載:16話/更新日時:2026年08月11日(火) 16:10 小説情報

ブルーアーカイブを、もう一度。(作者:トクサン)(原作:ブルーアーカイブ)

 ブルアカの二次創作、五千兆作品くらいあると思ったら無かったので自給自足します。▼ すんごい強い先生が皆を救ってデロデロに甘やかして、好感度上げるだけ上げて、信頼されていた先生が愛する生徒の前で血塗れになって斃れる青春《ブルーアーカイブ》が見たいの、私は。


総合評価:34959/評価:9.46/完結:341話/更新日時:2026年05月25日(月) 23:21 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>