ヴァル・フ・ドルゴーム~チートスキル“仮面ライダー”とか異世界召喚3回目とかはどうでもよくて、俺みたいな陰キャでも勇者になれますか?~   作:であであ

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第二四幕 牙の跡は癒えぬ

●マキナ族の魔機都市・ピリオネの家

 

  ピリオネ、一人佇む

  薄暗い部屋、一切の物音もしない

  近未来な白い壁、僅かに彼女を照らす

 

ピリオネ「『サイディーネ・ザーピス・ボーテミュイズン』……」

 

  呟くピリオネ

  その言葉に呼応し、部屋が光る

  まるで、眠りから目覚めたかのように起動

  無数のモニター、辺りに現れる

  映し出される、ボーテミュイズンの景色

  ピリオネ、それを操作しながら得意満面

 

ピリオネ「世界の記録にアクセスできるワタシに、敵うはずないのデス。ワタシに盾突いたこと、後悔させてやるデス!」

 

  その時、ふと眉を上げて―

 

ピリオネ「ほう、これは面白いデス……」

 

●獣人族の村

 

  地面に横たえられた人々

  布が、その体を覆い隠している

  バスティ、その傍らに座り込む

  頬には涙の跡、呆然としている

  その背中を見つめる勇也一行

 

勇也「バスティ……」

 

  そこに、ザッザッザと足音

  ダイゴーン、バスティに寄り添う

  バスティ、彼の肩に泣きついて―

 

バスティ「パパ……、パパ……!」

 

  咽び泣くバスティ

  ダイゴーン、口を結ぶ

  ただ、彼女の頭をそっと撫でる

  その時、背後にザッと足元

 

人間族「おいおい、何サボってんだ、野良猫共が」

 

  ふと、振り返る

  一人の人間族、こちらに迫ってくる

  バスティを見て、鼻で嘲笑し―

 

人間族「物も考えられねぇ獣人でも、仲間の死は惜しいか?だが安心しろ、すぐ同じところに行けっから。極限まで使い潰して、使いもんになんなくなったら、あの世に送ってやんよ」

 

  見下ろし、嘲笑する人間族

  ダイゴーン、それを鋭く睨む

 

人間族「あぁ?なんだ、その目は……」

 

ダイゴーン「……いえ」

 

  直後、重い衝撃

  人間族の蹴り、ダイゴーンの顔面に入る

 

バスティ「パパ……!」

 

人間族「お前らの代わりなんていくらでもいるんだよ!親子共々使い潰して、最後は仲良くあの世n―」

 

  直後、凄まじい打撃

  人間族、吹き飛んでいく

  荷台に激突、グッタリと動かない

  眼前、ガンテの姿

  拳をガンッと突き合わせ―

 

ガンテ「俺が手ぇ出す分には、問題ねぇだろ」

 

バスティ「ガンテ……」

 

ガンテ「あいつ、拘束しとくか?」

 

エルマ「そうですね。また、いつ牙を剥いてくるか分かりません」

 

ガンテ「よし来たっ」

 

× × × × ×

 

  丸太に括りつけられた人間族

  未だ、気を失っている

  手をパンパンと叩くガンテ

 

ガンテ「なぁ、こいつが犯人じゃねぇのか?」

 

エルマ「いえ。あくまでも労働力である獣人族を、大量に処分する理由が分かりません。極めて、不合理です」

 

ガンテ「そっか~……」

 

  勇也、ふと視線を下げる

  バスティの薬指、金の指輪が光っていて―

 

勇也「あれ、バスティいつの間に結婚したの?」

 

ダイゴーン「何っ!?」

 

バスティ「さらっと何言ってんのよ……」

 

エルマ「その指輪は、獣人族が人間族と奴隷契約を結んでいる証です」

 

  横たえられた獣人族たち

  その投げ出された手

  薬指、金の指輪が光っている

 

バスティ「魔力が込められていて、この指輪のせいでアタシたちは人間族に逆らえない。もし反乱でも起こそうものなら、どうなるのかしらね……」

 

エルマ「ですが、この指輪の一番恐ろしいところは、獣人族と人間族の生命活動がリンクしていることです」

 

勇也「ど、どういうこと?」

 

エルマ「人間族と獣人族は、指輪の微量な魔力を通して繋がっています。その繋がりが一方的に絶たれた場合……、つまり、人間族の誰かが亡くなった場合のみ、その人とリンクしている獣人族の誰かが亡くなるのです」

 

勇也「……ほんと、どこまでも胸糞」

 

バスティ「だから、もし上界の王都に何かがあった場合、アタシたちが真っ先に駆り出される。都合のいい、肉の壁としてね……」

 

  重い沈黙が落ちる

  目を伏せる勇也

  だが、ハッと目を見開いて―

 

勇也「じゃあ、もしかして王都で何か起きてるんじゃ?」

 

エルマ「えぇ。裏で何者かが人間族を殺して回っている……、その可能性もあるかもしれません」

 

勇也「行ってみよう……!」

 

  バスティ、ダイゴーンに振り返る

  物言いたげに、眉を寄せる

  勇也たちに、一歩が踏み出せない

  ダイゴーン、それに優しく微笑み―

 

ダイゴーン「勇者一行としての役目を果たせ。それが、今のお前のやらなきゃいけないことだ」

 

バスティ「……えぇ!」

 

  バスティ、一歩踏み出す

  勇也一行、走り去る

  ダイゴーン、その背中を見つめる

  それを遮るように、雨はまだ降りしきっている

 

●ヴァースタトリスタ〔上界王都〕・広場

 

  行き交う人間族たち

  勇也一行、辺りを見渡している

 

勇也「パッと見、騒ぎとかはなさそうだけど……」

 

ナーチ「人、多い……」

 

  ガンテ、そこに走ってきて―

 

ガンテ「話、聞いてきたぞ」

 

勇也「コミュ強助かる」

 

バスティ「何だって?」

 

ガンテ「何も。目立つようなことはなく、平和だってよ」

 

バスティ「……おめでたいことね」

 

エルマ「では、元凶は獣人族の中に……」

 

バスティ「そ、そんなわけ……!」

 

エルマ「もちろん、そうではないと信じています。ですが、可能性としては一考に値するかと……」

 

バスティ「……」

 

ガンテ「なぁ、王城に行ってみねぇか?王様なら、何か知ってんかもしれねぇ」

 

エルマ「そうですね」

 

勇也「行ってみよう」

 

●ヴァースタトリスタ〔上界王都〕・城門

 

  一体のオーク、城門前に佇む

  巨躯、鈍く光る鎧に身を包む

  鋭い目つき、勇也一行を睨み―

 

??「何者だ?」

 

エルマ「私たちは、勇者一行です。王、ヴラガロード様に謁見を願います」

 

??「……却下だ」

 

ガンテ「な、何でだよ!?」

 

??「王は今、国務に追われ手が離せない。貴様らに構っている暇はないのだ」

 

ナーチ「そんな……」

 

勇也「お、俺たちは、獣人族の村を助けたいんです……!だから、せめて話だけでも―」

 

??「あぁ、貴様らか。街の民に、次々に声をかけているという怪しい連中は……。実は全て、貴様らの自作自演だったりしてな」

 

勇也「そ、そんなこと―」

 

??「問答無用!」

 

  オーク、抜刀

  白人を地面にガンッと突きつけ―

 

??「疑わしきは罰せよ……。それが上界の王、ヴラガロード様のご意向である!」

 

●ヴァースタトリスタ〔上界王都〕・地下牢

 

勇也「嘘やん」

 

  勇也一行、厚い鉄格子の向こう側

  陽の光は届かない

  水滴、ポツポツと滴る

  壁のランタンが、僅かな光源

 

勇也「ガンテ、これ壊せない?」

 

ガンテ「さすがに、王城の牢屋は頑丈だぜ」

 

バスティ「アイツ……、ピリオネが助けてくれればいいんだけど……」

 

ガンテ「はっ、あんなやつの力なんて借りて堪るか!気に入らねぇ!」

 

バスティ「じゃあどうするのよ!」

 

ガンテ「それを今考えてんだよ!」

 

勇也「エルマは杖取られちゃったし……」

 

バスティ「そう言えばアンタ、この前杖召喚してたじゃない」

 

エルマ「杖との距離が遠すぎて、魔力を感知できません……」

 

勇也「詰み、です……」

 

ナーチ「あ、あの……!」

 

  ナーチの声、無駄に響く

  一同、彼女に視線を向ける

 

ナーチ「わ、私が行きましゅ……」

 

勇也「え?」

 

ナーチ「私なら、ここから抜け出せると思いましゅ……」

 

ガンテ「いや、いくら蛇足でも、この隙間は―」

 

ナーチ「『プレヴラーシェ』……」

 

  呟くナーチ

  直後、ナーチの体がみるみる縮む

  やがて、掌サイズになる

 

エルマ「なるほど、部分変身の魔法ですか……」

 

  ナーチ、牢屋をスルリと抜ける

  勇也たちに向き直り、目を伏せる

 

ナーチ「せっかく仲間にしてもらえたのに……、私、まだ何も出来てないでしゅ……。だから今は、私が力になりたい……!」

 

  〔回想〕

  ナーチ「私は……、私なんかが、本当に仲間でいいんでしょうか……。私の力なんて、これっぽっちで……」

 

  真っ直ぐに、こちらを見つめるナーチ

  勇也、それに力強く頷いて―

 

勇也「分かった、頼りにしてる!」

 

  ナーチ、パッと顔に光が灯る

  そして、踵を返して走り去る

 

●ヴァースタトリスタ〔上界王都〕・とある家

 

  薄暗い寝室、カーテンが閉まっている

  ギシギシ、ベッドの軋む音

  それと重なる、肌と肌を打ち合う音

  獣人の女と人間の男、体を絡め合う

  否、それはとても一方的だ

  獣人、涙を流すその瞳に光はない

  人間の荒い息遣いのみ、部屋に籠る

  二人の視線は、決して交わらない

  獣同士の交尾のように、激しい

 

人間族「……孕め……っ!」

 

  その時、ガチャリ、扉が開く

  誰かが入ってくる、その籠る足音

  ベッドで交わる両者に忍び寄る

 

人間族「うっ……!」

 

  バシャッ、血を浴びる獣人

  目の前、人間族の血だ

  胸を貫く一本の腕、赫赫と照り輝く

  引き抜かれ、倒れる人間

  獣人に被さる、もう動かない

  瞬間、獣人、短く喉を鳴らす

 

獣人「かっ……、あ゛っ……!」

 

  激しく、悶え苦しむ

  ギシギシ、ベッドが揺れる

  喉を締め、掻き毟り、藻掻く

  まるで、酸素の供給が絶たれたかのよう

  やがて、脱力し動かなくなる

  薬指の指輪、金の輝きを失っている

 

??「忌々しい獣人め……」

 

  骸を見下ろす巨躯

  鎧に身を包むオーク、一人呟く

 

× × × × ×

 

  路地裏

  暗く、人の気配はない

  そこに、甲冑の揺れる音

  真っ赤な獣人を引き摺っている

  行き止まり、それを投げ捨て踵を返す

  遠ざかっていく足音

  ナーチ、それを聞いて姿を現す

  そして、目の前の光景に絶句する

 

ナーチ「これ、は……!」

 

  山積みにされた人間族たち

  誰一人として動かない

  死体の山だ

  思わず、手で口元を覆う

  荒い呼吸、肩が上下する

 

ナーチM「大丈夫……、こんなの、今まで嫌というほど見てきた……、大丈夫……」

 

  ナーチ、深呼吸

 

ナーチ「勇也しゃんたちに、知らしぇないと……!」

 

  瞬間、ナーチに落ちる大きな影

  振り向くナーチ、目を見開く

 

●ヴァースタトリスタ〔上界王都〕・地下牢

 

  重い沈黙が続いている

  傍ら、ガンテは腕立て伏せ

 

ガンテ「57997、57998、57999……」

 

  瞬間、ハッとして―

 

ガンテ「誰か来るぞ……!」

 

勇也「え?」

 

  直後、ドタドタと大きな音

  誰か、牢屋の前に倒れ込む

  勇也、思わず立ち上がり―

 

勇也「ナーチ……!じゃ、ない……!?」

 

  目の前の巨躯、鎧を着ている

  オークの兵士だ

  悔しそうに眉を顰め、こちらを睨む

 

??「この勝負、ワタシの勝ちデス」

 

  地下に響く、やかましい声

  足音の方に視線を向ける勇也たち

 

勇也「ナーチ、ピリオネ……!」

 

ピリオネ「オマエらが無様に牢屋の犬になっている間に、ワタシが一人で突き止めてやったデス!」

 

勇也「じゃあ、この人が……」

 

バスティ「やっぱり、頑なに王に会わせようとしなかったから、怪しいって―」

 

ピリオネ「違うデス」

 

バスティ「え?」

 

ピリオネ「さぁ、とっとと正体を現せデス」

 

  オーク、立ち上がり鼻で嘲笑

 

??「はっ、何のことだかさっp―」

 

ピリオネ「正体を現せ、ビームッ!」

 

  ピリオネ、瞳からビームを放出

  オークの体を撃ち抜く

  瞬間、その体、奇体に蠢く

  様々な姿形に変身、変形する

  やがて現れたその姿に、一同唖然

 

エルマ「に、人形……!?」

 

ピリオネ「コイツ、魔族冥衆デスよ」

 

  その時、勇也、ハッと目を見開く

 

  〔回想〕

  バトラー「にーちゃん、ここは頼んだ」

  バスティ「アタシたちは、もう一体を追うわ」

 

勇也M「確か、バスティたちが倒したはず……」

 

勇也「どうして……?」

 

ピリオネ「どうやら、此度の勇者はどうしようもない鳥頭のようデス」

 

勇也M「あ、そうだ……」

 

◆リーシェティムサバト・跡地《回想》

 

  瓦礫の山、仲間の骸

  見下ろす勇也、眉を下げる

 

ピリオネ「これを使うデス」

 

  ポケットから、とある魔道具を取り出す

 

ピリオネ「テッテレ~『時間を巻き戻す魔道具~』」

 

勇也「そ、それは―」

 

ピリオネ「時間を巻き戻すやつデス」

 

勇也「ですよね~」

 

ピリオネ「デスが、実に勿体ないデス。せっかく、リーシェティムを壊滅させられたというデスのに」

 

勇也「それでも、みんながいなかったら意味ないよ……。俺は、みんながいるから旅を続けられるんだ……。リーシェティムは、また倒せばいい」

 

ピリオネ「仲間の犠牲など、あって然るべきもの……、実に非合理的デス。が、それがオマエの望みなら、反故にはしないデス」

 

  ピリオネ、魔道具を起動

  空間が歪み、巻き戻る

  やがて、目の前に現れるサバト

 

ピリオネ「さ、ハーピー族の天空街に行くデス」

 

勇也「え、何で?」

 

ピリオネ「その時点まで、時間を巻き戻したデス。早く戻らないと、違和感を持たれるデスよ」

 

勇也「そっか……。ありがとう、ピリオネ!」

 

  ピリオネ、眉を吊り上げ―

 

ピリオネ「はっ、デス」

 

●ヴァースタトリスタ〔上界王都〕・地下牢

 

ピリオネ「さてさて、このまま木端微塵にしてやってもいいデスが、そうすると誰かさんがうるさいデスので、仕方な~く動機を聞いてやるデス。最後の言葉と思って、噛み締めながら喋るデス」

 

バスティ「どうして、獣人族を殺したの……!?」

 

コートヴァ「どうして……?最初に俺を愚弄したのは、貴様らの方だろう」

 

バスティ「え……?」

 

コートヴァ「まだ、魔王様が子供であられた頃、とある勇者一行が俺たちの元へやってきた。いや、そのパーティは既に壊滅していて、残っていたのは一人の戦士……、狼の姿をした獣人だった……。奴はあろうことか、ただの人形だった俺を斬りつけ、踏みつけ、痛めつけた……!最後は俺が嬲り殺しにしてやったが、あの時刻まれた屈辱は、何百年、何千年経っても忘れたことはない……!」

 

バスティ「……それだけの理由で、みんなを……、セクミィを……?」

 

コートヴァ「それだけ……?醜く、浅ましく、肥溜めで蠅のたかった餌を食むのがお似合いのお前らが、俺を苔にしていいはずないだろう……?」

 

ガンテ「てめぇ……、黙って聞いてりゃ―」

 

ピリオネ「あはははははははっ、デス!」

 

  響く、ピリオネの高笑い

  一同、言葉を奪われる

 

ピリオネ「それだけ長い時を生きていながら、たった一つのことに執着するなんて、オマエ、どれだけ心狭いデスか?」

 

コートヴァ「何だと……?」

 

ピリオネ「そんな色褪せた人生を送っている、オマエの方が醜くて浅ましいデス。さっさと獣人の牙に生地裂かれて、綿出して死ね、デス」

 

コートヴァ「お、お前に俺のn―」

 

ピリオネ「もうくどいデス」

 

  ピリオネ、コートヴァを踏み潰す

  グリグリ、地面に擦り付ける

  もはや、原形をとどめていない

  ピリオネ、牢屋に歩み寄り―

 

ピリオネ「本当は、コイツを見つけた時点で殺しても良かったデスが、ストレスが溜まってたデス。まぁ、最終的にオマエの言っていたことも果たせて、ワタシの完全勝利。結果オーライデス」

 

勇也「……これは、俺じゃできなかった。ありがとう……」

 

  ガンテ、歯をギリギリ、ピリオネを睨む

 

ナーチ「私も、ありがとうございました……」

 

ピリオネ「そうデス。あの時ワタシがいなかったら、今頃蛇の開きデス。崇め奉り、尻尾の一つでも献上するデス!」

 

ナーチ「はいっ!」

 

  ナーチ、満面の笑顔

  掌に尻尾、まだ動いている

 

ピリオネ「け、決断が速いのはいいことデス……」

 

ガンテ「おい、早くここから出せよ」

 

ピリオネ「誰に口を利いてるデスか?ワタシは勝者、負け犬のオマエには、ワタシの言うことを聞く義務があるデス!」

 

勇也「え、そんな約束したっけ……?」

 

ピリオネ「反故にするなら、オマエらはそこで朽ち果てるだけデスね」

 

バスティ「やりなさいよ、勇也」

 

ガンテ「にーちゃん、負けたんだろ?」

 

エルマ「約束を破るのはメッ、ですよ?」

 

勇也「あれ、味方いないなった?」

 

  勇也、溜息をつく

  ピリオネを見上げて―

 

勇也「分かった、俺に出来ることなら……、って、そんなにできることないけど……」

 

  僅かに沈黙が落ちる

  そしてピリオネ、勇也を指さして―

 

ピリオネ「土下座しろ、デス!」

 

勇也「……は?」

 

ピリオネ「オマエ、あの時ワタシになんて言ったか覚えてるデスか?」

 

  〔回想〕

    勇也、目を伏せる

    鼻で嘲笑して―

  勇也「そんな短絡的な思考しか出来ないんなら、魔機学も大したことないね」

 

  ピリオネ、地団太を踏み―

 

ピリオネ「他の何を差し置いても、ワタシへの侮辱は絶対に許さないデス!訴訟!有罪!極刑!万死に値するデス!」

 

ガンテ「こいつ終わってんな」

 

ピリオネ「さぁ、早く土下座するデス!おでこは、地面にピッタリくっつけるデスよ!」

 

勇也「わ、分かったよ……」

 

  勇也、姿勢を正し―

 

勇也「チクチク言葉を言って―」

 

  頭を下げる

  おでこが地面に着く

 

勇也「ごめんなs―」

 

  その寸前、消える

  エルマも、消える

  バスティも、消える

  ガンテも、消える

  ナーチも、消える

  ピリオネも、消える

  ランタンの光が、微かに揺れるだけ

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