ヴァル・フ・ドルゴーム~チートスキル“仮面ライダー”とか異世界召喚3回目とかはどうでもよくて、俺みたいな陰キャでも勇者になれますか?~ 作:であであ
●ヴァースタトリスタ〔上界王都〕・宿屋・脱衣所
勇也とエルマが第一試験に挑んでいる頃
コトコト、バスティの足音
軽快な鼻歌を奏でる
間に聞こえるニャンニャンが可愛い
手には着替えとタオルを持っている
ガラリ、脱衣所の扉を開けて―
ガンテ「あ」
バスティ「あ」
言葉を失う、無理もない
扉の向こう、裸のガンテがこちらを見る
立派な性器を、バスティに晒しながら
バスティ「……っ!///」
バスティ、バンッと扉を閉めて―
バスティ「ななっ、何出してるのよ、変態っ!」
ガンテ「いや、ねーちゃんが急に開けたんだろ!?」
バスティ「ア、アンタさっき入ったんじゃないの!?何で今脱いでるのよ……!?」
ガンテ「仕方ねぇだろ。さっき入ろうとしたら―」
× × × × ×
ガンテ、着替えとタオルを持っている
脱衣所の扉に手をかける
その時、同じく扉にかける別の手に触れて―
ガンテ「おぉ、ナーチも風呂か?よかったら一緒に―」
気さくに語り掛けるガンテ
しかし、ナーチは体を震わせている
徐々に乱れる呼吸、青ざめた顔
小刻みに震える手で、短剣を握り締める
ガンテ「お、俺が悪かったから、落ち着け……!」
× × × × ×
ガンテ「あいつ、男苦手だろ?流石に殺されるのは御免だったから、撤収してきたぜ」
バスティ「そう言えばそうだったわね……。でもそれなら、ナーチの後に入ればよかったじゃない……!」
ガンテ「俺もそう思って脱衣所に行ったんだよ。そしたら、今度はピリオネがいて―」
× × × × ×
ガンテ、脱衣所の扉を開ける
中には、服を脱ぎかけのピリオネの姿
ガンテ「げっ」
ピリオネ「美少女の半裸を見てその反応とは、オマエ男として落第デス」
ガンテ「機械なんだから服いらねぇだろ。にーちゃんが言ってたぜ?未来の猫型ロボットは青い全裸だって」
ピリオネ「何か分からないデスが、一緒にされたくないデス」
ガンテ「本当は俺が入る番だったんだ。一緒に入っていいか?」
ピリオネ「ダメです」
突き放すように言い放つピリオネ
ガンテ、それに怪訝に眉を寄せて―
ガンテ「な、何でだよ?」
ピリオネ「見たら、呪われるデスよ……」
ガンテ「何言ってんだ?」
ピリオネ「いくら高性能なワタシとて、長時間水にさらされたら流石に故障するデス。そのために、体内に溜まった水分を排出する機関があるデスが―」
ズイと、ガンテの顔を覗き込む
その瞳に光はなく、顔には影が落ちている
心臓が跳ねるような、狂気じみた表情
ピリオネ「それを見たら最後……、強いトラウマを抱え、精神的苦痛により嘔吐、下痢などの症状を誘発し、三日三晩寝込むデス……。それでもオマエは、ワタシと一緒に入りたいデスか……?」
× × × × ×
ガンテ「なんか、また命の危機を感じたから先譲ったわ」
バスティ「どんな体の構造してるのよ……」
扉越しに会話する二人
バスティ、気だるげに溜息をついて―
バスティ「アタシも早く入って寝たいのよ、だから譲りなさい」
ガンテ「何でだよっ!?」
バスティ「レディーファーストよ、知らないの?」
ガンテ「……だったら、ねーちゃんも一緒に入ろうぜ。この風呂広いし、意識してりゃ互いに見ることもねぇだろ」
バスティ「……え?」
●ヴァースタトリスタ〔上界王都〕・宿屋・浴場
黒い石畳の浴場
長方形に広く、十分に開けている
距離を取り、湯につかるバスティとガンテ
互いに背を向け、見ないようにしている
頬の赤いバスティ、既にのぼせたように見える
心臓の鼓動が、いつもより少し速い
バスティM「見ないようにって……、こんなの嫌でも意識しちゃうじゃない……!アイツ、チビだけど結構いい体してたわね……。さすが、巨人の血が混じってるだけあるわ。それに、アイツの……///」
急激に頬を赤らめるバスティ
鼻まで浸かり、ブクブクと息を吐く
バスティM「ダメよ、こんなこと考えちゃ……!///」
整然と佇むガンテ
しかし、何やらモジモジと体を動かす
徐々に、息遣いが荒くなっていく
ガンテM「あぁ、やっぱりダメだ。自分から提案しといて、情けねぇ……。でも、こんなのもう、我慢できねぇ……!」
閉じた瞳をゆっくりと開ける
顔は、僅かに紅潮しているか
まるで、何かを決意したような面持ち
一方のバスティ、未だ動揺を隠せずに―
バスティM「あ、あんなのでその……、お、襲われたら、アタシ……、抵抗できるのかしら……。きっと簡単に組倒されて、アイツの好きなようにされちゃうんだわ……」
バスティ、そっと視線を落とす
自身の胸に軽く触れて―
バスティM「……最近ご無沙汰だったから、大分その……、溜まってるわね……」
その時、ふと唇を尖らせるバスティ
何かを思いついたようだ
バスティM「ちょっと、見るだけならいいわよね……?そうよ、アイツが発情して襲い掛かってくるかもしれないし、ちゃんと確認しなきゃ……!」
ゆっくりと振り返るバスティ
横目でガンテをチラと見ようとする
しかし、そこにガンテの姿はない
バスティ「あれ……?」
呆気にとられるバスティ
その時、腰元に違和感―否、気配を感じる
ふと、視線を落とす
そこには、水中に潜るガンテの姿
バスティの尻を凝視している
バスティ「……」
バシャッと顔を出して、興奮したように―
ガンテ「すげぇ!獣人の尻尾ってこんな風に生えてんだな!なぁなぁ、ちょっと触っても―」
バスティ「いい訳ないでしょ、このスケベッ!」
ガンテ「ごぼはぁっ!」
バスティ、ガンテを殴り飛ばす
綺麗に放物線を描き飛ぶガンテ
着水、大きな水飛沫が煌めく