ヴァル・フ・ドルゴーム~チートスキル“仮面ライダー”とか異世界召喚3回目とかはどうでもよくて、俺みたいな陰キャでも勇者になれますか?~   作:であであ

37 / 52
幕間Ⅰ 付け根の気になるお年頃

●ヴァースタトリスタ〔上界王都〕・宿屋・脱衣所

 

  勇也とエルマが第一試験に挑んでいる頃

  コトコト、バスティの足音

  軽快な鼻歌を奏でる

  間に聞こえるニャンニャンが可愛い

  手には着替えとタオルを持っている

  ガラリ、脱衣所の扉を開けて―

 

ガンテ「あ」

 

バスティ「あ」

 

  言葉を失う、無理もない

  扉の向こう、裸のガンテがこちらを見る

  立派な性器を、バスティに晒しながら

 

バスティ「……っ!///」

 

  バスティ、バンッと扉を閉めて―

 

バスティ「ななっ、何出してるのよ、変態っ!」

 

ガンテ「いや、ねーちゃんが急に開けたんだろ!?」

 

バスティ「ア、アンタさっき入ったんじゃないの!?何で今脱いでるのよ……!?」

 

ガンテ「仕方ねぇだろ。さっき入ろうとしたら―」

 

× × × × ×

 

  ガンテ、着替えとタオルを持っている

  脱衣所の扉に手をかける

  その時、同じく扉にかける別の手に触れて―

 

ガンテ「おぉ、ナーチも風呂か?よかったら一緒に―」

 

  気さくに語り掛けるガンテ

  しかし、ナーチは体を震わせている

  徐々に乱れる呼吸、青ざめた顔

  小刻みに震える手で、短剣を握り締める

 

ガンテ「お、俺が悪かったから、落ち着け……!」

 

× × × × ×

 

ガンテ「あいつ、男苦手だろ?流石に殺されるのは御免だったから、撤収してきたぜ」

 

バスティ「そう言えばそうだったわね……。でもそれなら、ナーチの後に入ればよかったじゃない……!」

 

ガンテ「俺もそう思って脱衣所に行ったんだよ。そしたら、今度はピリオネがいて―」

 

× × × × ×

 

  ガンテ、脱衣所の扉を開ける

  中には、服を脱ぎかけのピリオネの姿

 

ガンテ「げっ」

 

ピリオネ「美少女の半裸を見てその反応とは、オマエ男として落第デス」

 

ガンテ「機械なんだから服いらねぇだろ。にーちゃんが言ってたぜ?未来の猫型ロボットは青い全裸だって」

 

ピリオネ「何か分からないデスが、一緒にされたくないデス」

 

ガンテ「本当は俺が入る番だったんだ。一緒に入っていいか?」

 

ピリオネ「ダメです」

 

  突き放すように言い放つピリオネ

  ガンテ、それに怪訝に眉を寄せて―

 

ガンテ「な、何でだよ?」

 

ピリオネ「見たら、呪われるデスよ……」

 

ガンテ「何言ってんだ?」

 

ピリオネ「いくら高性能なワタシとて、長時間水にさらされたら流石に故障するデス。そのために、体内に溜まった水分を排出する機関があるデスが―」

 

  ズイと、ガンテの顔を覗き込む

  その瞳に光はなく、顔には影が落ちている

  心臓が跳ねるような、狂気じみた表情

 

ピリオネ「それを見たら最後……、強いトラウマを抱え、精神的苦痛により嘔吐、下痢などの症状を誘発し、三日三晩寝込むデス……。それでもオマエは、ワタシと一緒に入りたいデスか……?」

 

× × × × ×

 

ガンテ「なんか、また命の危機を感じたから先譲ったわ」

 

バスティ「どんな体の構造してるのよ……」

 

  扉越しに会話する二人

  バスティ、気だるげに溜息をついて―

 

バスティ「アタシも早く入って寝たいのよ、だから譲りなさい」

 

ガンテ「何でだよっ!?」

 

バスティ「レディーファーストよ、知らないの?」

 

ガンテ「……だったら、ねーちゃんも一緒に入ろうぜ。この風呂広いし、意識してりゃ互いに見ることもねぇだろ」

 

バスティ「……え?」

 

●ヴァースタトリスタ〔上界王都〕・宿屋・浴場

 

  黒い石畳の浴場

  長方形に広く、十分に開けている

  距離を取り、湯につかるバスティとガンテ

  互いに背を向け、見ないようにしている

  頬の赤いバスティ、既にのぼせたように見える

  心臓の鼓動が、いつもより少し速い

 

バスティM「見ないようにって……、こんなの嫌でも意識しちゃうじゃない……!アイツ、チビだけど結構いい体してたわね……。さすが、巨人の血が混じってるだけあるわ。それに、アイツの……///」

 

  急激に頬を赤らめるバスティ

  鼻まで浸かり、ブクブクと息を吐く

 

バスティM「ダメよ、こんなこと考えちゃ……!///」

 

  整然と佇むガンテ

  しかし、何やらモジモジと体を動かす

  徐々に、息遣いが荒くなっていく

 

ガンテM「あぁ、やっぱりダメだ。自分から提案しといて、情けねぇ……。でも、こんなのもう、我慢できねぇ……!」

 

  閉じた瞳をゆっくりと開ける

  顔は、僅かに紅潮しているか

  まるで、何かを決意したような面持ち

  一方のバスティ、未だ動揺を隠せずに―

 

バスティM「あ、あんなのでその……、お、襲われたら、アタシ……、抵抗できるのかしら……。きっと簡単に組倒されて、アイツの好きなようにされちゃうんだわ……」

 

  バスティ、そっと視線を落とす

  自身の胸に軽く触れて―

 

バスティM「……最近ご無沙汰だったから、大分その……、溜まってるわね……」

 

  その時、ふと唇を尖らせるバスティ

  何かを思いついたようだ

 

バスティM「ちょっと、見るだけならいいわよね……?そうよ、アイツが発情して襲い掛かってくるかもしれないし、ちゃんと確認しなきゃ……!」

 

  ゆっくりと振り返るバスティ

  横目でガンテをチラと見ようとする

  しかし、そこにガンテの姿はない

 

バスティ「あれ……?」

 

  呆気にとられるバスティ

  その時、腰元に違和感―否、気配を感じる

  ふと、視線を落とす

  そこには、水中に潜るガンテの姿

  バスティの尻を凝視している

 

バスティ「……」

 

  バシャッと顔を出して、興奮したように―

 

ガンテ「すげぇ!獣人の尻尾ってこんな風に生えてんだな!なぁなぁ、ちょっと触っても―」

 

バスティ「いい訳ないでしょ、このスケベッ!」

 

ガンテ「ごぼはぁっ!」

 

  バスティ、ガンテを殴り飛ばす

  綺麗に放物線を描き飛ぶガンテ

  着水、大きな水飛沫が煌めく

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。