Dovahkiin 彼の地にて、斯く戦えり   作:無敵のタロス!

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4話 服従

「そーらが青いねぇ、さーすが異世界」

 

「こんなの北海道にだって有るっスよ。俺はもっとファンタジーな風景を想像してたのに、これまで通って来た村の住民は地球人と変わらないし、中世ヨーロッパそっくり。ドヴァキンさんくらいっすよファンタジーなの」

 

「ほらお前の性癖は獣人だろ。ドヴァキンさんで満足しとけ」

 

「俺は異性愛者です!」

 

 倉田がそう言って伊丹さんに反論する。悪かったな男で。

 

「おい倉田。この先の小川を右折して川沿いに進め。暫く直進すれば、森が見えてくる。そこがコダ村の村長が言ってたエルフ族の森だ」

 

「了解。桑原曹長(おやっさん)

 

「伊丹二尉、意見具申します。森の手前で停止しましょう。一旦そこで野営です」

 

「うん。賛成」

 

「二尉?一気に乗り込まないんスかぁ」

 

 倉田さんがそう言って隊長に意見する。確かにその方が良さそうだが。

 

「このまま森に入ったら夜になっちゃうでしょ。それに村が有るなら其処の住民を威圧してどーすんの。俺達は国民に愛される自衛隊だぞ?」

 

「なるほど」

 

「あぁ。俺達の任務は現地の人と交流を深めて情報収集する事。ハーツ&マインドだよ」

 

 そうして俺らはエルフの里に行こうとした。したのだが………

 

「燃えてるねぇ」

 

「盛大にな。大自然の驚異ってか?」

 

「というより怪獣映画でしょう―」

 

 エルフの森は炎上していた。SNS上でという意味では無い。物理的にだ。

 そしてそれをやっているのは巨大なドラゴンだ。

 

「一本首のキングギドラか?」

 

「おやっさん古いなぁ。エンシェントドラゴンっすよ」

 

 ドラゴンか、アルドゥイン(スカイリムのラスボス)を思い出す。アイツは強かった。

 

「伊丹隊長。どうされますか?」

 

 小柄な女性自衛官の栗林さんが俺を撫でながら伊丹さんに指示を求めてきた。

 ああ、そこもっと。

 

「あのドラゴンさぁ何もない森を焼き討ちする習性があると思う」

 

「ドラゴンに関心がおありでしたら隊長自身が見に行かれては?」

 

「栗林ちゃあん。オイラ一人じゃ怖いからさぁ、一緒について来てくれるぅ?」

 

「お断りします」

 

「じゃあ俺が行こう。ドラゴンの言語は話せるし、最悪敵対しても倒せるぜ。なんせ俺はドラゴンボーンだからな」

 

 ドラゴン退治の専門家である俺が名乗りを上げた。毎日毎日ずっと機器に囲まれて研究オンリーだった俺はストレスが溜まっている。

 溜まりに溜まった鬱憤をぶつけてやろう。

 

「ダメダメ!ストップ!お前を危険にさらしたら俺が怒られるから!」

 

 そう言って伊丹さんによってドラゴンとのマッチアップは止められた。

 ……………チッ!

 

 ◆◆◆

 

 結局、自衛隊達が森に入ることができたのは夜が明けた後だった。夜中から降り続けた雨のおかげで森林火災も静まって安全に入ることが出来た。

 森は木々が幹を残して炭化しているからか非常に見晴らしがいい。

 

「エルフっすよ隊長」

 

「そうだねぇ」

 

 自衛隊達は非常に興奮している。まあ美人エルフとかテンション上がるよな。俺も上がっている。

 タムリエルのエルフはブサイクしかなかったからな。

 

「コダ村へはどれくらいでつくかねぇ?」

 

 俺らはドラゴンへの警戒から撤退を決めた。まあ俺がいたらどうにかなると思うけど万が一があるということで撤退するらしい。

 そうしてコダ村へと到着した。

 

 コダ村で炎龍が現れたことを報告すると村の住人達も避難を決定。伊丹さん達は人道的観点からそれを護衛することに決定した。

 

『馬車が横転したらしい!』

 

『こりゃひどい!』

 

「なんだぁ?」

 

 どうやら避難してる最中に馬が転んだらしい。そしてそのショックで馬車の上に乗っていた子供が頭から血を流して気絶している。

 早速、問題発生か。

 

「伊丹隊長。脳震盪か骨折の恐れも」

 

「まじ!?どうしよ」

 

 ここは俺の出番かな?俺は脳震盪を起こしている子供の前に立って治癒の手を使った。光るオーラが子供を包む。すると傷は癒え始めた。

 

『あれ?なんともない?』

 

『傷が治ったぞ!』

 

『奇跡だ!』

 

『ありがとうございます、ありがとうございます!』

 

 なんて言ってるかは知らんがとりあえず感謝されることは伝わったぜ。そうして俺は自衛隊の車へと戻る。

 

「回復魔法まで使えるのか」

 

「ああ、 回復魔法は完璧で有効な魔法学の分野だからな。ウィンターホールド大学*1のアークメイジとして当然、使えるわけよ」

 

「なるほど、医療とかに応用とかしたら凄そう」

 

 それはそうね。科学と魔法の組み合わせは絶大だろう。

 ドワーが科学と魔法を組み合わせて神様を作れたんだ。現代社会が魔法を研究したら神すらも超越できるものができるだろう。

 

「はー、しかし参ったな。遅々として進まない避難民の列。次から次へと沸き起こる問題。増えていく一方の傷病者と落伍者」

 

「車両の増援を頼むわけにはいかないのかい伊丹さんや」

 

「ドヴァキンさん。一応ここはエネミーラインの後ろ側なのよね。そりゃ力ずくで突破できなくないよ。けど大部隊が自軍の勢力圏内で動いたら敵さんも動かざるをえないでしょ。偶発的な衝突・無計画な戦線拡大・戦力の逐次投入・瞬く間に拡大する戦禍と住民の被害。考えるだけでぞっとするってさ」

 

「にゃるほど、そう上官に言われたんだな」

 

「だから俺達が手を貸す。それぐらいしかできないんだよ」

 

 伊丹さんは俺への質問にそう返した。だからせめて俺らだけでも住民を助けると。

 銀座での防衛戦でもそうだが基本的にこの人は善人だな。

 

「二尉、前方カラスっすかね?妙に飛び交ってますよ」

 

「そうねぇ………んん?その下にゴスロリ少女!?」

 

「うほっ!等身大の球体関節人形!?」

 

 俺が世間話に華を咲かせていると倉田さんがそう言って報告してきた。

 なんでも前方にカラスの群れがいて、そしてその下にはゴスロリ少女がいるらしい。

 俺は前を見る。すると嫌な気配を感じた。これはまさか………

 

『貴方は何者ぉ?アンデッドのようなぁ、そうでもないようなぁ、妙な気配ねぇ。しかもその武器、神の強い加護を放ってるわねぇ。本当に何者ぉ?』

 

 ええー、ゴスロリ少女からハルバードを向けられています。

 間違いない、コイツはデイドラだ。それもデイドラロード一歩手前の上位存在だ。

 アンデッド?おそらくは俺が吸血鬼なことを指してるな。

 神の強い加護はモラグバルのメイスだろうな。モラグバルは邪神だしな。

 

『特地語ワカリマセーン』

 

 とりあえず、すっとぼける。

 デイドラは人間の常識が通じない存在、何が地雷なのか分からない以上はこうするのが一番だ。これがデイドラと渡り合ってきた男の経験則さ。

 

『まぁいいわぁ。何か秩序に反することをしたら、このロゥリィが直々に粛清するからよろしくねぇ』

 

 なんか粛清とか聞こえたんですが。怖いなぁ。

 こうして自衛隊の車への搭乗者が1人増えた。

 

「二尉!ドラゴン出現!」

 

 トラブルというものは立て続けに起こるものだ。ゴスロリ少女が仲間に加わってから数十分後、ドラゴンが襲撃してきた。隊列の後方でブレスを吐いて派手に人間を虐殺している。

 避難民たちは全力で逃げている。スカイリムでは考えられない光景だ。あそこはドラゴンが現れたら全力で抵抗しにいく戦闘民族しかいないからな。

 

「戸津!LAVに積んだミニミを取って来るんだ!戦闘用意!」

 

「いやその必要はない。Gol・Hah・Dov!」

 

 俺は服従のシャウトをドラゴンへと命中させた。このシャウトの効果は名前の通り相手を強制的に服従させるものだ。例えドラゴンであろうとその効果は有効だ。

 

【おい!ドラゴン!これ以上の破壊活動はやめろ!】

 

【わかりました】

 

 俺はドラゴン語で虐殺を辞めるように呼び掛ける。するとドラゴンは行動を停止した。

 後は

 

「これで大丈夫だ。研究用に炎龍を持ち帰る?」

 

「ええ?ええ!?なんだこれは?」

 

「俺の能力でドラゴンを洗脳させた」

 

「洗脳!?と、とりあえず上官に確認する」

 

 そう言って伊丹さんは通信機で上司と通信を行った。

 

『ハーディの眷属をするなんて面白いわねぇ。でもその洗脳魔法を多用したらどうなるか分かってるでしょうねぇ猫ちゃん♡』

 

 ハーディ?誰だそれ?

 後、不穏なこといわんといてよロゥリィちゃんや。

*1
スカイリムの魔法大学




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スカイリムはどちらのもの?

  • 帝国のもの
  • ストームクロークのもの
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