転生特典がイリヤスフィールの肉体で王の財宝が使えるってま?   作:ロールクライ

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万古不易の心

 

 

 

「バーサーカー・・・。」

目のまえに立つ、狂気に溢れた巨体を前にする。

一言で表すなら怖い。

王の財宝という力。イリヤスフィールの肉体をもってしてもそれが敵対するのは怖い。

本当のことを言うなら、戦いたくはないというのが本音であった。

前世の私にしても今の私(イリヤスフィール)にしても。

しかし、あれは存在してはいけないものだ。

私の目は明らかにバーサーカーを異物として敵視している。

いくつかの黄金の波紋が私の意志に答え、武器を覗かせる。

どれも神殺し、英雄殺しの逸話を持つものだ。

 

「ゴメンナサイ。たぶんだけどヘラクレス、あなたが狂気に呑まれ、影にも呑まれた理由は私にある。だから、今ここで終わらせてあげる。」

「■■■■■ーーー!」

バーサーカーは雄たけびを上げ、こちらの方へと動き出す。

その俊敏さは到底、人が捉えられるものではなかった。

(ギルガメッシュ)を除いて。

足をメインにヘラクレスの全身に最上級の武具が突き刺さる。

「まずは、一回ね。覚悟しないさい。ヘラクレス。あなたが抵抗するのは勝手だけど、あなたの試練。全て使い果たさせてあげる。」

私が出すのは五十の波紋。

そこから、ヘラクレスを傷つけることが可能なレベルの武具が飛び出ていく。

それは次々にヘラクレスに穴をあける。

 

おおよそ三回。ヘラクレスの命が減ったとき、ヘラクレスが五十を超える武具を凌ぎ私の前にたつ。

そして武器を大振りに放つ。

ガンッと音がする。

「盾の宝具など有り余っているわ。」

そういいながら、私はヘラクレスの背に武具を放ちまた一つの命を奪う。

「・・・これで四回。」

 

 

 

おおよそ、十分程度の時間がたった。

ヘラクレスは天の鎖で拘束され、十回目の死を遂げた。

「あなたの敗因は影に呑まれたことよ。」

狂気に満ちたシャドウサーヴァントはギルガメッシュからすれば、敵ではない。

これが単なるバーサーカーであれば、少しは可能性はあっただろう。

「でも、あなたに敬意を持って戦いを終わらせてあげるわ。」

私はそういい一つの鍵を取り出す。

その鍵は本来なら、解くのはほぼ不可能と言えるのだが、私がもらった特典はあくまでギルガメッシュの能力。

ギルガメッシュにできることなら、だいたいできると考えていい。

「目覚めの時よ。エアよ。」

そう声をかけるとそれに答えるように刀身が赤く光り出す。

ギルガメッシュがこれを使うことはほとんどないが、私はこれが今、必要だと思った。

天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)

乖離剣から放たれた赤い光は空間を割き、ヘラクレスにあたる。

・・・威力は制限した。

地の理で尚且つ、そこまで周りを破壊しない程度には。

まあ、後者の方は時すでに遅しかもしれないが。

次の瞬間、私が見たのはヘラクレスであった。

いや、先ほどまで戦っていたのもヘラクレスなのには間違いがないのだが、それとは違う。

明らかに理性があるようなそんな感じであった。

ヘラクレスは私にゆっくりと近づき、手を前に出す。

少し警戒した私だったが、その警戒は無駄であったことを知る。

ヘラクレスの手は私の頭にそっと触れ、撫でる。

「バーサーカー。やっぱり。あなたはバーサーカーはバーサーカーなんだね。」

思わずそう、口にした。

いや、イリヤスフィールが口にした。

「そっか。心配だったんだね。この(イリヤスフィール)が。でも大丈夫。今の私は強いから。負けないわ。もちろん、精神的な面もね。」

ヘラクレスは安堵したような顔を見せる。

そしてヘラクレスの体は光に包まれていく。

「帰るんだね。でも、大丈夫。私、頑張るから、あなたもあきらめることなんてしないでね。」

 

――本当にきてよかった。

 

バーサーカーがそう、口にした気がした。

「ばいばい、バーサーカー。あなたのおかげで私は私を知ることができたと思う。」

だから――

 

「今度会うことがあれば、よろしくね!」

(イリヤスフィール)はそう口にした。

 

 

 

後日、私はそれまでの出来事が生配信されていたことに気が付いた。

もしかしてリアル?!だとかマジで感動した!とか。いろいろ話題になっていたけど。

それでこの事件以来、私は世界をまたに架ける有名な人物になったとさ。

 

 

 

 

おしまい。

 

 

 

 

 

どこぞの慢心王「ふん、(おれ)の財宝を使っているのだ。当然であろう。」

 

 

 

 

 

 

主人公が行く世界候補(現状)

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