転生特典がイリヤスフィールの肉体で王の財宝が使えるってま? 作:ロールクライ
「・・・間桐臓硯がいない。」
間桐の家の上で私はそうつぶやいた。
普通に出かけているという可能性はあるものの無警戒にもほどがあるのだ。
結界ぐらいは強力なものを用意してもいいだろうに。
よほど・・・優先すべき案件があったのだろうか。
私はそう思いながらも間桐桜を探す。
間桐慎二は・・・まあ間桐桜を今のうちに救っていたら助かるだろう。
そしてしばらくして間桐桜を見つけた。
「誰・・・ですか?」
私の姿を見て間桐桜はそう言った。
「私は・・・ギルとでも呼んでくださいな。でもそんなことより、私はあなたに会いに来たの。」
私がそう言ったとき彼女は警戒していた。
おそらくすでに聖杯戦争に関係があることは気づかれているだろう。
しかし、私は下がらない。
否、下がれば計画がパーになる。
「・・・なんのようでここに?」
間桐桜は警戒しながらもそう言った。
そんな彼女を見て私は思う。
――今のうちに殺しておいた方がいい。と
私の・・・いや、ギルガメッシュとしての私の純粋な感想だろう。
だが・・・殺すという選択肢は私の中になかった。
もちろん、私が死ぬ気も毛頭ない。
「あなたのそれを取り除きに・・・かな。」
そう言って私は間桐桜に指をさす。
そして間桐桜はわかっていた。
その指がどこを指しているかなど。
だが、それは間桐臓硯のやってきたものから離れるということ。
そしてそれは自身が今ままで我慢していたことを否定することになる。
「・・・必要ないです。たぶん、私の命を心配して来てくれたんですよね?なら大丈夫です。」
俯いたまま彼女はそう言った。
それでも私は話をやめない。
「何か勘違いをしているようだから言うけど私はあなたの命を第一に動いているわけではないの。もちろん、あなたには死んでほしくないけどそれでも私には別の目的がある。何より、多くの一般人。そしてあなたの知り合い・・・いやあなたが恋慕を抱く相手が死んでしまう可能性を危惧したからよ。」
「そ、それって。」
「そう、衛宮士郎。あなた彼が好きなんでしょ?なら、今のうちに私の案にのることをおすすめするわ。」
そう言っても間桐桜は俯いたままだった。
「――確かに先輩や皆さんが死んでしまうのはダメなことだとわかっているんです。その原因が私にあることも知っていました。でも、もう間に合わないんです。」
そんな彼女を見て私は呟いた。
「安心しなさい。間桐桜。あなたがそう言ってくれただけで十分よ。あなたはよく耐え、よく宣言した。その大義。誰かが否定してようと私はそれを認めるわ。そしてそれをあなたがよく知る人物に私からは伝えないことを宣言するわ。」
それを聞いた彼女は涙を流す。
そうただ、泣いていた。
間桐桜はただ、救われたかった。
ずっと、頑張っていた。
だから気づかれたくはなかった。
特に自身が愛する者には気づかれたくなかった。
だからこうして今不安要素が消えることを知れて安堵した。
「・・・ありがとうございます。ギルさん。」
桜がそう言ったときだった。
見張りをさせていたアサシンから報告があった。
『どうやら・・・間桐臓硯は戻ってこずに別の者が来たようだぞ?どうするのだ、マスター。』
・・・間桐臓硯ではない。
ならば、ここに来るのは。
気づけば、アサシンに聞いていた。
そして特徴を聞けば、一人の人物が思い浮かぶ。
名を衛宮士郎。
今、ここにきてはならない人物の一人だった。
いや、間桐臓硯よりはいいかもしれないが間桐桜的に衛宮士郎は今はダメだ。
仕方ない・・・。
「間桐桜・・・今、外に衛宮士郎がいるわ。どうしたい?」
私ははっきりとそう言った。
すると、彼女は驚いた顔をしつつその顔は若干暗い顔へと変わっていく。
「大丈夫です。今は・・・会わなくなくても大丈夫です。それよりも私が殺されたことにしてくれませんか?」
「・・・は?」
思わずそう口にした。
いや、殺されたことって。
それをしたことになるのは間違いなく私になるわけで。
「・・・まあいいわ。でも、私に殺されたことにはしない。彼とは少し話したいこともあるから。だから、ここであなたの偽物の死体を用意する。それでどう?」
「それで大丈夫です。」
そういいながら、私は財宝の中からいくつかのものを取り出し、桜の偽造死体を作る。
たとえ、魔術師であろうと見破ることができないその偽物はまるで本物かのようにカヒュッと死にかけの人間のような音を出し、静かに倒れていた。
もちろん、死体だけでなく血も用意する。
間桐の家の廊下は血であふれる。
・・・これ第三者が見れば、圧倒的にやばい事件だなと思いつつ。
そうして間桐桜の偽物を用意した私は桜とアサシンを連れて私の魔術工房と言う名の隠れ家に向かった。
・・・今頃、衛宮士郎の内心はすごいことになってるんだろうなと思いつつ暗いを顔をする桜に近づく。
「桜・・・今から初めても大丈夫?」
「・・・はい。」
真剣な面持ちでそういう彼女に私は若干喜びながらも私は彼女の仕掛けを解いていくのであった。
結果から言おう・・・少々妨害はあったものの無事彼女の仕掛けを取ることに成功した。
だが・・・それでもまだ完全ではない。
まだ彼女が原作に近い存在なることは可能なはずだ。
"影"に飲み込まれる可能性はある。
だが、その可能性が少しは減った。そう思うだけで私は少し安堵できた。
「とりあえずは・・・今日は終わりね。続きはまた明日よ。正直、根本から取り除くのは厳しいかもしれないわ。もちろん、やってみるけれど少なくとも先ほど言ったように今日は終わりよ。もう夜遅いし休みなさい。桜。」
私がそういうと彼女はうなづいてそのまま私が用意したベッドに倒れすぐに寝た。
まあ、ベッドにはすぐに寝るように私の財宝から取り出したもので細工をしてあるのだが。
「さて、次は衛宮士郎ね。・・・病んでなければいいけど。」
こんなところで心が折れたら正義の味方にはなれないぞ!衛宮士郎・・・っていうのは酷か。
と思いつつ、私はいつぞやの黄金のスケボーを取り出し、飛び出していった。
アサシンには隠れ家の護衛をさせている。
そのため、今は私一人なのだが・・・。
「アサシン連れてくればよかったな。」
少し離れた場所にいるセイバーと衛宮士郎。
そしてそれに相対するように立っていたのは白いゴスロリ?風の服を身に着けた少女だった。
その少女に私は驚いていた。
原作であればここにいるはずない魔術師だ。
第四次聖杯戦争で間桐臓硯によって追い返された魔術師。
フランチェスカ・プレラーティがそこにいた。
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後書き的なやつ
少し投稿が遅れました。すみません。
フランチェスカですが、バリバリ動きます。
そして次回ギルガメッシュとは別の新たなサーヴァントが出てきます。
お楽しみに。