戦争犯罪者嫌なので少女と一緒に逃走したらその少女がニュータイプでした 作:猫麻雀打ち
後に一年戦争と呼ばれるジオンと地球連邦の戦争は熾烈を極めた
最初はMSという革新的な技術とミノフスキー粒子で勝っていたジオンだが連邦もルウムでの決定的な敗北を目にし戦闘機や大砲巨艦主義から考えを変えMSの開発を始めたことで大きく変わってしまった。
連邦とジオンの国力の差は元より圧倒的な物だった。
ジオンの勝利は機動力がない戦艦や火力がない戦闘機をMSという新兵器蹂躙するという戦法が通っていたからだ
向こうも機動力があるMSを開発すれば国力と資金で圧倒的に勝っている連邦に勝ち目などなかった。
開幕戦が上手く決まり浮かれムードだったジオンもエースパイロット達の次々の戦死と連邦のエースパイロットの台頭によりジオンの優位性である練度とジオン兵の覚悟も弱くなっていった。
負けるとわかっている戦に兵が命をかけれるか?
すくなくとも俺は負け戦に命までかけたくない
ましてやこんな職場ではな……
俺の職場はキシリア閣下の名により建てられたニュータイプ研究所のひとつだ
ニュータイプ それはかつてジオン・ズム・ダイクンが提唱した新人類
なんでも宇宙に出た人類は新たな能力が得られるとかいう
夢物語だ
そんなものを研究しだし始めたキシリア閣下やそれを認めたギレン総帥
はっきりいってついていけない
例え研究で発見されてもそれで戦争に勝てるのか?
答えはNOだ
一人に十人分の力があっても連邦の数には勝てない
それにこんな敗戦濃厚のタイミングでしても無駄なだけだとも思う。
まぁそれを上に進言すれば間違いなく死刑なので言えないのだが……ジオンって糞だわ
俺はモニターに表示される太陽を見て欠伸をしながら
異常無しの信号を本部に送信する
こんな無意味な拠点を襲撃するほど連邦は暇なのか?と思いながらため息をつく。
その時後ろから足音がする
この時間でここに来る奴はアイツぐらいしかいない
「またため息かよ ため息は幸せを逃すって母ちゃんが言ってたぜ 俺が変わってやるからコーヒーでも飲んできたらどうだ?」
そういい俺の同僚のサムが交代してくれる
サム・ウィンストン 俺の同期だ。
2人ともMS乗り志望で訓練をしたが適正が認められずこんな警備仕事に回された不運な二人だからか優しくしてくれる。
「ありがとよ でもここのコーヒー不味いんだよなぁ」
「贅沢いうなよ 戦争中なんだからいいコーヒーなんてまず無理だ」
「それもそうか……」
俺はため息を吐きながら食堂へと向かう
いつもの事だ。
いつもの仕事
いつもの会話
それがまだ続くのだろうと思っていた。
だがそれは今日大きく変わることになる
「本当にここなんですか?隊長?」
「あぁ、亡命希望のSからの情報ではその筈だ」
「信じていいんですか?ニュータイプを連れて亡命するってニュータイプなんてスペースノイドがでっち上げた空想物語でしょう」
「上層部が行けって言ってるんだそれに従うのが軍人だ」
「そうだよ レイエス」
「うるせぇ!お前も折角の休暇がーとか言ってたくせに隊長の前だからっていいこぶりやがって」
「そんなこといってな」
アラートが鳴り響く
「そろそろ発信地点のようだ 痴話喧嘩は後にしろ」
「痴話喧嘩なんかじゃ」
「ジム ライレ少尉出ます!」
そういいピンクのカラーリングが施されたジムが発進する
「あいつまた!!ジム レイエス中尉出る!」
それを追うように通常のカラーリングのジムが出る
「はぁ……あいつら作戦ちゃんと分かってるのか? ガンダムデルタニング出る!」