キヴォトスに墜ちた悪魔 エ駄死Ver   作:やーなん

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これ以降はR18版の内容を前提とした内容になっております。
これを機に、あちらもどうぞ。



転換へのエピローグ

 

 

 

 処置が終わったと聞いて、男はミレニアム学園の保健室へと足を運んだ。

 

「あ、ボス……」

 

 そこにはWolf小隊の4人……と、C&Cの面々がベッドに横になっていた。

 ちなみにアリスはとっくに回復してゲーム開発部に戻っている。

 

「よう、お前らご苦労だったな」

「ボス。申し訳ありません。我らがもっと強ければ」

 

 トリコはうな垂れるように頭を下げた。

 釣られるように、他の3人も頭を下げる。

 C&Cの面々はそれを見て、居た堪れなくなった。

 

「お前らは、いつから騎士志望になったんだ?」

「……はい」

 

 男の皮肉に、彼女達は頭を下げる他ない。

 特殊部隊がプライドに拘り、自分たちの為に戦うなど滑稽だ。

 

 影は、目立たないから影なのだ。

 

「……満足したか?」

「……はい」

「ならいい」

 

 男はそれ以上何も言わなかった。

 

「まあ、私達が勝ったのは事実だけどね」

「おい、空気を読め」

 

 無邪気に残酷なことを告げるアスナに、ネルがツッコミを入れた。

 悪気が無いのがなおヒドイ。

 

「……」

「気にするな。俺の提示した勝利条件は達した。

 お前たちは一時間、C&Cを足止めした。

 これだけあれば、──我が麗しのヒナ委員長率いる部隊がミレニアム学園を陥落させるのも容易だろう」

 

 男の言葉に、メイド達は思い出した。

 そして、理解した。

 

 

『ヒナ委員長に勝利を!!』

『ゲヘナ風紀委員会に栄光あれ!!』

 

 あの状況で、意味不明なその台詞の真意を。

 そして、ゾッとした。そんなことを考えながら、彼女達は戦っていたのだ。

 

「悪いな。俺は人生で一度たりとも、負けを認めたことは無いんだ」

 

 男が意地悪く笑った。

 メイド達は確かに戦いに勝ち、勝負にも勝った。

 だが、自分たちが足止めを喰らうという状況は、戦略的にはまた違う意味が有った。

 彼女らは初めから、そのつもりで戦い、死ぬつもりだったのだ。

 

「……驕っていましたね、私達は」

 

 アカネが素直に降参を示す。

 男にとって、子供たちの勝敗などどうでも良かったのだ。

 

「全くだ……」

 

 ネルも肺の奥から溜息を吐いた。

 アリスを見定める為の喧嘩とは言え、相手に狙撃手が居ないと彼女を揉め事に引き入れなければまた展開は違っていた。

 驕り、その一言に尽きた。

 

「こんな時に、あの子が居たらなぁ」

「無いものねだりしても仕方がない。ここは彼女らを賞賛しよう」

 

 珍しく空笑いを浮かべるアスナを、カリンが諫める。

 非才の身であそこまで、ミレニアム最強の武力集団に食い下がった。

 それは事実なのだから。

 

「ええ、お願いだからそんな顔をしないでください」

「私達はずっと、あなた達みたいになりたかった……」

「羨ましかった、憎かった……」

「もう二度目は無い。一度しか通用しない手を使ってしまった……だから、もう……」

 

「おい」

 

 弱音のような、懇願するようなWolf小隊の視線に、ネルは睨み返した。

 

「お前たちを落ちこぼれなんて言う奴は、たとえお前たちでもあたしが許さない。

 忘れるな、強者の責任を。お前たちは、あたしたちに肉薄したんだ。

 その事実を胸に、これから生きていけ」

 

 でないと、お互いに惨めだ、そこまではネルは言えなかった。

 四人が泣いていた。誰でもない四人が、一番欲しかった言葉だった。

 彼女達はただ、ずっと誰かに認めて欲しかっただけだった。

 ただそれだけだった。

 

「……俺は我が麗しのヒナ委員長に報告してくる。

 お前達も治療が終わり次第、復帰しろ。以上だ」

 

 はい、と四人は男の言葉に答えた。

 

 男にとっても、短くも長いような二週間が終わろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

『ルラードさんが入室しました』

 

ルラード:

 どうやら私が最後のようですね

 

 

管理人:

 ええ、これで全員揃いました

 

 

赤ずきん:

 そのようですね

 

 

NoName:

 問題ないわ

 

 

黙する羊:

 うむ、ちゃんと居るぞ

 

 

管理人:

 ちゃんと全員揃っているようですね

 その前にリオ、何ですかその面白みのないハンドルネームは

 

 

NoName:

 他に同じ文字列が存在しないのなら、匿名が合理的のはずよ

 貴女に言われたくないし、そもそも名前を呼ばないでほしいわ

 この会話が記録に残っては困るもの

 

 

管理人:

 このポーンマスを通じたチャットは既存のネット回線を使用していませんよ

 なので、外部に漏れることはありません

 

 

黙する羊:

 ふむ、実に便利だな

 秘匿性の高い通信手段にはいろいろと使い道がある

 

 

赤ずきん:

 もう一度叩き潰されたいのか、元テロリスト

 

 

黙する羊:

 か、勘弁してくれ

 君に記憶はないだろうが、私は二度目だったんだぞ!!

 

 

ルラード:

 運が悪かったようですね

 私はもう袋詰めにされるのは嫌です

 

 

管理人:

 お二人共、記憶の復元に成功したようですね

 理論的に成功するとは思っていましたが、こうして我が身で確認しなければ実験結果を確認できないのは歯がゆかったですよ

 

 

黙する羊:

 だが、わざわざ実験台に志願した甲斐はあったな!!

 お陰で、こうしてあの人にまた会えた……

 

 

ルラード:

 そうですね……私も後悔はありません

 

 

管理人:

 ところで、二人共どのあたりまで覚えていますか?

 

 

黙する羊:

 ヒナが何やらとち狂って、連邦生徒会相手に喧嘩を売ったあたりまでだな

 

 

ルラード:

 私も学園連合が発足した辺りぐらいですね

 具体的な日付は思い出せませんが

 

 

管理人:

 それは意図的なこちら側からの制限です

 あまり未来の知識を前提として行動されては、どのような変化が起きるか予測できませんので

 

 

赤ずきん:

 具体的にはどういうことなのですか?

 未来から記憶を持ってきたと言う認識で合っているのでしょうか?

 

 

NoName:

 それは私も気になるわね

 私はいきなり未来から来た、としか言われなかったから

 

 

管理人:

 まず赤ずきんさん、記憶の遡行実験は貴女やリオも参加しました

 しかしあなた達二人は失敗したのです

 その理由は解明されていますが、失敗の原因は不明です

 

 

赤ずきん:

 どういうことですか?

 失敗した理由は分かっているのに、原因は不明とは

 

 

管理人:

 まずこの記憶の遡行の仕組みについて説明しましょう

 

 人間には魂が存在する、それを前提としてください

 並行世界における、同一人物同志の魂にはある種の繋がりがあるそうです

 

 ある方法で記憶を抽出し、それを魂の繋がりを通じて別世界の過去の時間軸の私達に送信した、というべきでしょう

 それを受信した私達に、記憶の上書きが発生した

 

 大まかなプロセスはこのようになっています

 なので私達は厳密には過去に戻ったわけでは無いのです

 

 

NoName:

 聞くだけでも強引な方法だって言うのがわかるわね

 不確定要素の高い原始的なやり方だわ

 失敗の原因は特定できているの?

 

 

管理人:

 横領都市作ってアリスを壊そうとする人が何か言ってますねぇ

 その行動のどこに確定要素と非原始的なやり方があったんですか?

 失敗の原因は適正としか言えませんね!!

 リオ、あなたや赤ずきんさんも送信ができませんでした!!

 

 

黙する羊:

 こんなところで喧嘩はやめないか!!

 

 

ルラード:

 ええぇ、横領ですか……

 そんなことしない人だと思っていましたが……

 

 

NoName:

 ……ヒマリが勝手に言っているだけだわ

 私がそんなリスキーな手段を取るわけないでしょう

 

 

管理人:

 はあ? 喧嘩ですか? 本当に喧嘩売ってますよね?

 

 

赤ずきん:

 いい加減にしてください、二人共

 我々は別に、勝手に行動しても良いんですよ

 

 

ルラード:

 そうですね、私もまた一マガジン分の銃弾を浴びせられたくありませんし

 暗い地下室に監禁されるのも嫌ですし

 

 

黙する羊:

 我々はキヴォトスの僻地で温泉でも掘って楽しく暮らせればそれでいいしな

 

 

管理人:

 ……分かりました

 建設的に今後の行動について論議しましょう

 二人共、記憶と現在の状況にに差異はありますか?

 

 

ルラード:

 今のところは特にありませんね

 

 

黙する羊:

 こちらも特に

 一番の違いは、あのクソレズがサドっ気に目覚めてたことぐらいだ

 

 

赤ずきん:

 私の妹分がその、すまない……

 

 

管理人:

 私の方も記憶との変化は特にありませんでした

 精々、あの人の行動範囲が広がったくらいでしょうか

 

 

NoName:

 あなた達の記憶と現在に差異が少ないのなら、我々の取るべき行動も限られてくるわね

 

 

ルラード:

 そうですね、とりあえずあのヤギ目に異端審問に掛けるのはどうでしょう?

 

 

黙する羊:

 賛成だ!! 窯茹でにしよう!!

 

 

管理人:

 却下です!! 大まかな筋道は変えないと話したでしょう!!

 

 

赤ずきん:

 そうです、異端審問だの釜茹でだの、何をするつもりなんですか

 そのようなことは許されませんよ

 

 

ルラード:

 ……なるほど、これはヒマリさんがイラっとするのもわかります

 

 

黙する羊:

 赤ずきんにあの記憶があれば多数決で勝ってたのだがな……

 

 

赤ずきん:

 なんですか二人共!!

 何が言いたいんですか!!

 

 

管理人:

 とりあえず、落合さんを呼び覚ますのは最優先になりそうですね

 皆さんも私のように冷静な判断をしてくれなければ困ります

 

 

ルラード:

 ポーンマスでキヴォトスを大混乱に陥れたくせにどの口で

 

 

NoName:

 そんなことをしていたの、ヒマリ……

 このアプリにそれほどの機能が……

 

 

管理人:

 えー、この話は止めましょう!!

 オホン!! このポーンマスですが、実は重大な構造的欠陥が発見されたのです

 今はお二人も知らないでしょうが、おかげで私は一年留年する羽目になったのですよ

 

 

ルラード:

 ちょっと待ってください!!

 私はポーンマスの所為で散々な目に遭ったのですよ!!

 あれだけ普及させておいて、実は危険でしたなんて聞いてませんよ!!

 

 

NoName:

 構造的欠陥とはどういう意味なのかしら?

 アプリとして機能に問題があると言うわけではないの?

 

 

管理人:

 はい、実は別の世界の魂と自分の魂を接続すると言う行為自体が大変危険を伴う行為でして

 それが二人程度ならまだしも、三人以上となると指数関数的に危険性が増すのです

 

 

NoName:

 事前に聞かされていたけど、ポーンマスの通信システムは魂データ間を利用したものらしいわね

 あなたの言い分によると、同一の魂が複数同時に存在することは危険と言うわけね

 無制限に同一の魂を電子的に複製することが可能な以上、それがキヴォトス中に拡散している状態は危険性が高まるばかりでしょう

 

 

管理人:

 はい、そう言うわけで、今我々が使用しているのは改良版のポーンマスです

 これで限りなく危険性は低減されている、はずです

 

 

黙する羊:

 工務を行う者として言わせてもらうが、事故は必ず起こるモノだぞ

 奇跡が一度目に起こるから奇跡と呼ばれるようにな

 

 

ルラード:

 知らなかったこととは言え、ミカさんにはロールケーキをぶち込まないと……

 

 

管理人:

 止めてあげてください……

 

 

赤ずきん:

 とりあえず、状況を整理しましょう

 

 これからすべきこと

 :落合さんを起こす

 

 ……どうしよう、全然決まってない

 

 

管理人:

 一番近い大事件は、アリウスの一件ですか?

 

 

ルラード:

 ああ、そうでした

 またあの後始末をしないといけないんですか……

 

 

NoName:

 我々がどの程度、この世界の歴史に干渉できるか

 その試金石にするには丁度いい案件だと思うわ

 

 

管理人:

 ええ、どの程度の改変が許されるのか、可能なのか

 創作では歴史改変ものだと、歴史の修正力のようなものが介入してくるのが定番の展開なのですが

 

 

黙する羊:

 言っておくが、私に政治工作は期待するなよ

 所詮元テロリストだからな!!

 

 

ルラード:

 卑下することはありませんよ

 どこに居てもおかしくない人手、というのは非常に便利ですから

 

 

管理人:

 ゲヘナにはひっ迫した案件は無いので後回しでいいでしょう

 あちらの協力者はこれから増やしていけばいいだけのことですから

 ルラードさん、落合さんはどうなっています?

 

 

ルラード:

 こちらの自治区に移送は終えています

 明日にでも我が校に編入可能ですね

 

 

管理人:

 では手筈通りに

 アリウスの件はなるべく以前と同じように

 それでよろしいですね?

 

 

黙する羊:

 異議無しだな!!

 

 

ルラード:

 異議はありませんが……

 結局私はワンマガジン分撃たれて袋詰めされて監禁されるんですね

 その後あの大騒動の後始末にひと月以上奔走するわけですね

 セイアさんの負傷も狂言ですし、ミカさんは外患誘致するし

 もう全部投げ捨てて避暑地の別荘にでも引きこもりたい……

 

 

NoName:

 その、元気を出して

 同じ生徒会長として、その、ごめんなさい、言葉が見つからないわ

 

 

管理人:

 まさかあのリオが他人を労うなんて!!

 明日は季節外れの大雪でしょうか

 

 

赤ずきん:

 では私は引き続きボスの動向を随時連絡します

 

『赤ずきんさんが退出しました』

 

 

ルラード:

 私もこれ以上時間は取れません

 公務に戻ります

 

『ルラードさんが退出しました』

 

 

黙する羊:

 では私も退散しよう

 

『黙する羊さんが退出しました』

 

 

管理人:

 では私も、行動に移します

 

 

NoName:

 ええ、一応私も同行していいかしら

 私はそこまで貴女の技術を信用していないから

 

 

管理人:

 どうせドローンかなにかでしょう?

 なにが同行ですか、まあ別に構いませんが

 

 

NoName:

 ところで私や赤ずきんと、あなた達三人

 記憶の送信を出来なかった理由は特定できるの?

 適正とは、曖昧な表現だわ

 

 

管理人:

 既にあるルールについてケチを付けたい気持ちはわかりますよ

 個人的には私の足が不自由なのと変わらないと思いますが

 

 検証は概ね終わっています

 記憶を抽出する際に、工程として我々の魂魄を“ステータス画面”に加工するのですが

 

 リオ、あなたや赤ずきんからはそれが出来なかったのです

 

 

NoName:

 ちょっと待って、ステータス画面?

 意味が分からないのだけれど

 

 

管理人:

 言いたいことは分かりますよ

 ですがそれが最も効率的に私達の魂魄をデータ化する手段なのです

 それを“幕を引く者”の力を借りて別世界の私達に送信したのです

 

 まさに魔術と科学の融合!!

 ちなみに魂のデータ化には先生が協力してくれました

 先生曰く、リオや赤ずきんはなぜか魂のデータを()()()()のだと

 故に適正と表現しました

 

 

NoName:

 ……たしかに、適正としか言いようがないわね

 色々と言いたいことはあるけれど

 

 

管理人:

 ふふふ、リオ

 あなたは今日、我が秘術の秘奥をみることになるでしょう

 科学的にはどうしようもない少女を、私が呼び覚ますところを

 

 

NoName:

 それは楽しみにさせてもらうわ

 

 

管理人:

 ええ、では現地で

 

 

 

『管理人さんが退出しました』

『NoNameさんが退出しました』

 

 

 

 

 

 

 

 

 トリニティ某所、とある診療所にて。

 

 

「エイミ、例のモノは買ってきてくれましたか?」

「うん、勿論」

「では指示通りには位置をお願いします」

「了解」

 

 エイミは生命維持装置に繋がれた少女の眠る病室に、民芸品にしか見えない物品を配置し始めた。

 

『……これで本当に、彼女を起こせるの?』

 

 ドローン越しに室内を見ていたリオが言った。

 

「ええ、勿論です。

 本来なら彼女はまだ眠り続ける運命。

 それは歪みとなってしまいますので、まずは運命の女神の機嫌を取るのです。エイミ」

「はい、これだね」

 

 エイミは紙袋から包装された四角い物体を取り出した。

 

 包装紙には、『富田屋の鳩サブレ』と書かれていた。

 

「運命の女神はこれが大好物だそうです」

『ただのお菓子じゃない!!』

「なにを。女神に蜂蜜を供物として捧げる場合もあるんです。

 この鳩サブレに使用されている蜂蜜や砂糖、バターに小麦粉の配分の黄金比は完璧で、どれも厳選されている素材を使用されています。

 そしてこの形状、鳩には様々な魔術的な意味があり──」

『そんなことは聞いてないわ……』

「先生もこれを推してました。間違いありません」

『先生も!?』

「更に呪文の詠唱の性質を分析し、要所を抑えた音楽を再生します」

『ただの演歌でしょ、あなたの古臭い趣味じゃない』

「古臭いは余計です!!」

 

 二人の漫才を尻目に、エイミは室内の空気を嫌って全部が終わるまで室外に出ることにした。

 

「鳩サブレ、ついでに自分の分も買っちゃった。

 ラウンジで食べようっと」

 

 診療所は療養施設も兼ねており、ラウンジでは老人たちがくつろいでいた。

 慰問に来ているらしい生徒がピアノを弾いている。

 

 エイミは自販機でジュースを買って、適当な席に座った。

 すると、ピアノを弾いていた生徒の演奏が終わった。

 そんな彼女に、老人たちが拍手をした。

 

「ありがとー、ありがとーございます!!

 おや、おやおや!!」

 

 ピアノを弾いていた中学生くらいの生徒が、ちょこちょことエイミの前にやってきた。

 

「これはこれは!! 富田屋の鳩サブレ!!

 私はこれが大好物なんですよ!!」

「……食べる?」

「わあ、ありがとうございます!!」

「別にいいよ」

 

 幸い鳩サブレは十枚以上ある。

 年下に一枚くらいあげるくらい構わなかった。

 

「これこれ、シンプルながらも蜂蜜や砂糖、バターと小麦粉の配分が美しい黄金比で、素材も厳選され完璧な焼き加減!!

 幾らでも食べてしまえます!!」

「そう、よかったね」

 

 本当に好きなんだなぁ、とエイミは少女を見て思った。

 

「じゃあ、貰うものは貰ったので、私は帰ります。エイミさんもお元気で」

 

 生徒は蛍光灯みたいなヘイローを揺らしながら去って行った。

 

「……あれ、私って名乗ったっけ?」

 

 なんて彼女の疑問は、数名のナースや医者が先ほどまで居た病室に駆け込んで行ったのを見て霧散した。

 

「ほら、エイミ!! 彼女が目を覚ましたよ!!」

『信じられないわ……』

 

 エイミが病室に戻ると、きょとんとした表情でベッドから顔を起こす少女と、ドヤ顔を披露するヒマリ、唖然としてるリオの立体映像があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 





本格的に変化させるので、身内ネタというかそういうのになるので、通常投稿からチラ裏に移動しました。
この作品の内容はやはりR18の方で連載するぐらいで丁度いいと分かったのも収穫でした。

エデン条約編や四章では、彼女が、リンゴちゃんが登場します。
そして、魔王関連のイベントはこちらではやりません。あの話は人気なかったですし。
チラ裏に移動しましたが、引き続き拙作をご愛読下さると幸いです。感想や高評価を心からお待ちしてます。

では、また次回。

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