エーテル適性1億点TS転生オリ主   作:妄想壁の崩壊

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注意※ここから無法ムーブです。

アンケートで長さより頻度を気にする人が多いようですのでキリの良いところまで書けたら順次投稿していくようにします。劇的に頻度が上がるとは限りませんけども。




キャッチ-ザ-パエトーン3

 

 

 

 

 

ネオンの輝く看板、男達と女達のざわめく夜の街、歓楽街にある一つの建物の屋上で夜風にあたりながら私は深くため息をついた。

 

「はぁ……最悪だわ……。私が昔住んでた地域にそっくり」

 

「んな?」

 

「別に、気分が滅入っただけだから心配しないで」

 

私たちは歓楽街を訪れた理由は単純、羽林組の事務所がここにあるから。場所はGPSマップを使えば簡単に見つかった。

 

『暴力団 事務所』で検索かけたら調べられるのってどうなのかしら……というか何で沢山候補が出てくるわけ?

 

ほんと、大人になったらこんな街出てってやりたい──ところだけど他に行くところは郊外しか無いわね。ガッデム!

 

ともかく、私たちは羽林組の事務所と思わしき建物の屋上にいる。ここから潜り込んで、お金を取り戻すって算段ね。

 

「んな」

 

突入直前となってアリスが何かを渡してきた。受け取るとそれはガラスのように透き通ったペンダントだ。淡く虹色に光を放ち、不思議なことに中には黒い何かが浮かんでいる。まるでホロウのような……。

 

「綺麗ね……くれるの?ありがとう」

 

なんだか不思議な力を感じるペンダントを首に掛け、私とアリスは換気口へと入って行く。

 

憎き暴力団、首を洗って待っておきなさいよね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

顔に傷、腕には入れ墨、足は義足と柄の悪い男たちが高級そうな革製のソファーに座りテーブルを囲んでいる。

 

銃や刃物に囲まれるように、壁に掛けられた掛け軸にはでかでかと「羽林組」と記されている。

 

「うし、上がりだ」

 

「げっ、また俺がビリケツかよ」

 

「相変わらず弱いなお前、ほら、タバコ買ってこい」

 

カードゲームに負けた一人がぶつくさと文句を言いながら部屋を出ていくと、入れ替わるように男が一人部屋へと入ってくる。

 

「戻ったぞ、って臭っせぇな……タバコ吸うなら外にするかせめて換気扇くらいつけろや!」

 

「るせぇ、テメェでやりやがれ」

 

「だいたいヤクザの癖に気にしすぎなんだよな」

 

「俺は鼻が良いから気になるんだよ!」

 

憤慨するようにスイッチを押し、部屋の換気扇をつけた。

 

ガタゴト……。

 

「……今なんか音しなかったか?」

 

「知らね。てかお前それなんだよ?」

 

「あぁ──これね?」

 

腕に抱えた瓶を見せびらかすように持ち上げる。

 

「帰ってくる途中に居たガキが持ってたんで貰ったんだよ。いやぁ結構入ってるみたいでラッキーだったわ」

 

「あ?お前餓鬼から金巻き上げたのかよ……」

 

「巻き上げるって人聞きの悪い言い方だな。貰っただけだって」

 

「俺にも分前よこせよ」

 

「やだよ、いやー幸せの重みを感じるわ」

 

ゲラゲラ悪どい笑い声を上げると男は瓶をテーブルに置き、ソファに座った。

 

やがて男たちはゲームを再開し、暫くしないうちに部屋は談笑する声で満ちていく────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────それをダクトで聞いている者が一人と一匹。

 

「あ、い、つ、らぁ……!絶対、絶対仕返ししてやるんだから、痛ッ!もうムカつくしタバコ臭いし、頭打っちゃったわ……」

 

いけないいけない。冷静になるのよ私……だぁー!やっぱりムカつく!

 

バレないように静かにしないといけないという理屈と怒りのジレンマに悶々としアリスによしよしと慰められながら機会を伺っていると暴力団の一同が動き出した。

 

「おい!お前ら遊んでないで早く出るぞ!」

 

「そんなに慌ててどうしたよ?」

 

「頭がうちに来るから出迎えるんだよ!」

 

「「か、頭ぁ!?」」

 

寝耳に水といった様子で彼らは慌ただしく部屋を出ていった。

 

「今のうちに瓶を回収しましょう」

 

「んな」

 

換気扇を開け誰もいなくなり暗くなった部屋へと降りる。にしても、物騒で趣味の悪い部屋ね。早く出ていきましょう。

 

テーブルの上に置いてある瓶を回収する。

 

「来た道を戻るのは無理ね。窓から逃げるか、正面の扉から隙を見て逃げるか……奴ら外まで行ったみたいだし正面から出口を探しましょう?」

 

ドアノブに手を掛けようとすると、扉がひとりでに開いた。現れたのは私からお金を取り上げたあの男である。

 

「忘れ物忘れ物……あ?」

 

「あ……」

 

一瞬目が合う。

 

「てめぇ、あん時の餓鬼……?もがもが……ッ!」

 

「んなッ!」

 

すかさずアリスが私の肩から飛び出し、男の顔へと飛びついた。

 

呆けてる暇は無いわ。今のうちに窓から逃げないと。

 

「くそっ!フガッ……ッ。コイツ……ッ!」

 

「アリス!窓から逃げるわよ!こっち!」

 

「んな!」

 

アリスは何かスプレーのようなものを男に噴射して逃れた。男は悶絶し声を上げてのたうち回っている。ちらりと見えた缶のラベルには唐辛子の文字……この子、容赦ないわね。サイコーだわ。

 

窓枠に足を乗せ、アリスと共に飛び降りる。それなりの高さはあるけど問題無し、路地裏のゴミ袋の山の上に着地し衝撃を吸収した。

 

「くっそ、お前ら!こそ泥だ!」

 

「仲間呼ばれちゃったわ。早く逃げましょう」

 

「んな」

 

「どうしたの?」

 

アリスが指を指す。その方向には1台のバイクが止まっていた。

 

「バイク……?あなた運転できるの?でも、鍵は……」

 

アリスは自慢げに手を挙げると月に照らされキラリ光る──鍵があった。

 

「あ、あなたあの一瞬で鍵盗ったの!?やるじゃない」

 

「んな!」

 

「私はあなたを膝に乗せて座るだけね、分かった、運転は任せたわ。ひとっ走り行くわよッ!」

 

「んな!」

 

後方からはヤクザ達の怒号と共に、パトカーのサイレンが鳴り響いている。トラブルを見越して事前に通報しておいたから、いくらかは足止めになるでしょう。

 

そうして、私たちは夜の街に繰り出した。

 

 

 

 

 




【後書き】
さっさとオリパート終わらせてキャラ同士の会話に行きたいなぁ……。
なんだか急に寒くなった気がしますね。皆さんも風邪引かないよう気をつけてください。ゼンゼロは風邪に効く。

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