エーテル適性1億点TS転生オリ主   作:妄想壁の崩壊

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キャッチ-ザ-パエトーン4

 

 

 

 

仕事帰りの人々が行き交うオフィス街。とあるタクシーに一人の男が乗り込んだ。

 

「ルミナスクエアまで頼む」

 

「かしこまりました」

 

タクシードライバーは行先を聞くとラジオを入れ、車を動かす。

 

「こんな時間までお仕事ですか?」

 

「いや、今から急遽仕事が入ってしまったんだよ。なんでも、先方のスケジュール調整にミスがあったみたいでね」

 

「はぁ、今からでございますか?大変ですね」

 

「今月のボーナスに期待だな。ラジオの音、大きくしてくれ」

 

男は疲れたように乾いた声で言った。ドライバーはつまみを回すと淡々としたニュースキャスターの声が車内に響く。

 

『──速報です。市道〇〇号線において複数車両が暴走しているとの情報が入りました。現在車両はルミナ区方面に向けて約時速150kmの速度で走行しているとみられます。近隣を走行中のドライバーの方々はお気をつけ下さい』

 

「すぐ近くですね」

 

赤信号にて停車中、放送を聞いたドライバーが呟く。そして信号が青へと変わる直前、けたたましい音を立て暴走するバイクが交差点を横切って行った。

 

「危ないですね……」

 

「恐ろしいな。安全運転で頼むよ?」

 

「もちろんでございます」

 

そう言ったのもつかの間、信号が変わり前に出た車が急停止する。何事かと思うと、先ほどのバイクを追うように複数の車両が信号を無視して通過して行った。

 

────うち、1台のバイクが前の車を避けようとして茂みに突っ込んで行きガシャン、と大きな音を立てて激突。1台の車両が急ブレーキをかけ交差点のど真ん中で横転した。

 

「……その、仕事は何時ごろからで?」

 

「……先方に一報入れておこう」

 

新エリー都の治安の悪さに辟易したように2人はため息をついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

羽林組一同が下手人を追うため、車両の間スレスレを縫うように中央市道を走り抜ける。

 

「危ねえ……クソ、あいつらどんだけスピード出すんだよ!」

 

「逃すんやないぞ!」

 

隣の運転席に座る仲間が側面を擦って吠えると、情けないと思ったのか喝を入れるようにリーダーが叫んだ。

 

今日は散々だ。頭が突然支部に来たと思えば餓鬼に盗みに入られ、おまけに誰が通報したかサツが支部の前に詰めてやがる。

 

頭はもうそれはそれはおかんむりで、俺らに餓鬼を始末するよう命令した。餓鬼なんてすぐ捕まると思ったが奴ら組のバイクを盗んで逃走しやがった。しかも餓鬼とは思えないドラテクで鰻のようにスルスルと車の間を抜けて行く。

 

俺等は追いつくのに精一杯。既に約半数がしくって脱落した。死んじゃいねぇと良いが……。

 

「お前!銃あるやろ、撃て!」

 

「え、は?良いんすか!?流石にチャカ抜いたら治安局も黙ってないっすよ?」

 

万が一に備えて拳銃は持ち出してたが、市内のど真ん中で弾ぶっ放したらうちの組は完全に目をつけられる。ただでさえグレーゾーンギリギリを攻めすぎて、最近ガサ入れが激しいってのに……。

 

「もうサツとは抗争が起きてる。今更や、はようやれ!」

 

「だぁもう!どうとでもなりやがれ!」

 

窓を開け身を乗り出しながら銃を抜く。銃口を向けるとまるで流れるように不自然に蛇行し始める。後ろに目でもついてんのかよ!?

 

「はよう撃て!」

 

「分かってますよ!」

 

集中、集中……。俺は銃の扱いなら組の中で3本の指に入る男だ、こういうときは焦っちゃ行けない。機を待つんだ……。

 

──アイアンサイトの先に餓鬼の背中がぴったり収まる。今!

 

「はぁ!?」

 

「なんやと!?」

 

俺の放った弾丸は、持ち上げられたバイクの後輪へと吸い込まれた。

 

「ジャックナイフ走行やと……前輪に急ブレーキをかける事で、後輪を持ち上げ弾丸を防いだ。とんでもないドラテクやで!あいつらホンマに餓鬼とボンプか!?」

 

「リーダー、言ってる場合ですか!おい、もう一発いけ!」

 

「分かってますよ!」

 

一発防がれたとは言え、さすがに二度目は無いだろう。後輪のタイヤに弾丸を受けてパンクしたはずだ。事実証拠に奴らのスピードが徐々に下がってきている。次は外さない。

 

集中……集、中……?

 

「今度は何や……?あいつらシートの上に立ち上がりよったで」

 

「あ、飛び降りましたね」

 

茂みに飛び込んで衝撃を吸収したようだ。パンクしたバイクでは逃げ切れないと見たか?バカが、降りたことで照準を合わせやすくなった。

 

餓鬼を殺すのは心が痛いが先に手を出したのは向こうだ。

 

ボンプを抱え逃げ出す餓鬼の背中に向けて引き金を引──

 

「ちょ、待て待て待て!」

 

「リーダー、馬鹿!外しちゃうでしょうがッ!」

 

後部座席に座っているリーダーが突然俺と運転席の仲間の肩を揺らした。照準がブレる!

 

「お前らぁ!前見ろやぁぁ!」

 

「「え?」」

 

言われて前を見れば車の進んでいる先は川沿い、T字路の突き当たりだった。

 

「お前どこ見て運転してんだよカスが!」

 

「お前が撃ちやすいように走るために、俺も餓鬼を見てたんだよ!そう言うお前こそ悠長にエイムしてんじゃねぇッ!」

 

「はよブレーキブレーキブレーキブレエキィィェ──ッ!!」

 

河川敷を飛び越え自動車は宙を舞った。

 

「「「あああぁぁぁ──ッ!!」」」

 

マジで今日は散々だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「見事に川に突っ込んだわね!あ、でもまだ後続が残ってるみたい……見つかる前に逃げないと」

 

「んな」

 

「ここは……?なるほどね。いいわ、奴らを迎え撃ちましょう」

 

 

 

 

 




【後書き】
この調子だと8くらいまで行きそう……。
感想評価お待ちしてますンナ。

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