エーテル適性1億点TS転生オリ主   作:妄想壁の崩壊

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エアプ雅「喰らえ!ミヤビーム!」

pv見たあとの作者「母上!ははうえーッ!!」


キャッチ-ザ-パエトーン7

 

 

 

 

 

目を閉じ浮遊感に身を任せてしばらくたった気がする。一瞬気を失っていた。ヒリヒリとする肌の感覚からホロウの中に入ったと言うことは分かったけど……今の私、どうなってるのかしら。

 

落下の衝撃を覚悟していたけれど一向にその時は来ない。気がつけば何か柔らかいものを枕に地面に横たわっているようだ。

 

も、もしかして私死んだ?天国にいる?……いや行くとしたら地獄だったわ。

 

恐る恐る目を開けてみると、綺麗な銀色の瞳と目が合った。

 

「……???」

 

「おはよう、目が覚めたか?」

 

膝枕をされているようで下から顔を覗き込む。立派な双丘の向こうに見えるのは灰色の外套を羽織り、月のような瞳と桜のような艶やかな髪を肩に流す綺麗な女性の顔。

 

「お、おはようございます?」

 

「あぁ……怪我は無さそうだな。エーテルの侵蝕も無い。何にせよ間に合って良かった」

 

そう言うとお姉さんはその暴力的顔面力で私に慈愛に満ちた微笑みを向けてきた。う、死ぬ。なんかこのお姉さん初対面なのに距離近いし面が良いし……うー!落ち着け私。

 

「あの?貴方は?」

 

「……私はアリス──の、持ち主だ。うん」

 

「え!?アリスの持ち主!?」

 

驚いて柔らかい太腿から身体を起こす。アリスはアリスよね。私を助けてくれたあの白いボンプ……。

 

「あの!アリスは私を庇ってボロボロになってしまって!急いで修理しないと……」

 

「それなら問題無い。もう救出したから心配しなくて良い 」

 

そう言うと彼女は私を落ち着かせるかのように抱擁した。彼女に触れられていると不思議と気持ちが落ち着いてくる。

 

「あの、もう大丈夫です落ち着きました。アリスのこと、すいません……」

 

これ以上抱擁されたら別の意味で落ち着かないのでやんわりと肩を押し離れる。

 

「謝らなくて良い。わた……アリスは自分の意思で君について行ったんだからな。それにボンプは論理コアが無事ならボディの傷はどうって事は無い。安心し──」

 

「あ、抱擁はもう大丈夫です飽和してるので」

 

「そうか……?」

 

伸びてきた腕を押し返すとキョトンとした表情で固まった。なんでこのお姉さんは事あるごとに母性を押し付けてくるんだろう。一目見て私が孤児だって気づいたとか……いやいや、私の出自の話は孤児院の人かアリスにしか話して無いしそんな知るわけないか。

 

あーもう、さっきから調子狂うんですけど!押しに弱いのはアリスだけで十分よ!

 

こちらだけドギマギしていると彼女が立ち上がった。

 

「それなら、もう行こう。ここに居てもエーテリアスになるだけだ。歩けるだろう?」

 

「はい。でも出口はどこに……」

 

「このホロウは極めて小さい。心配しなくても歩いていればそのうち外に出る、案内しよう。だがその前に……」

 

彼女は私をお腹に押し付けるように押さえた。また抱擁かと思ったが様子が違う。疑問に思う間もなく、銃声が()()響いた。驚いて顔を上げると彼女が拳銃を握っている。銀色に輝く銃口からは煙が上っていた。

 

「あの……?」

 

「……っ、気にするな。死に損ないの害虫が一匹いただけだ」

 

「が、害虫?」

 

気になって銃の向く先へ顔を向けると彼女に顔を遮られてしまった。

 

「こら、見るんじゃない。気分を害するだけだ」

 

困ったように眉尻を下げる。結局何を撃ったのか私には教えてくれなかった。

 

「いいから行こう。もう子供が起きていて良い時間でも無いしな。早く帰るべきだ」

 

そう言って私たちはホロウを抜けるべく歩き出す。道中彼女が何か呟いていたが、私は孤児院に帰った後のどうするかで頭がいっぱいで、何を言っていたか上手く聞き取ることができなかった。

 

「左腕に被弾したか……機械の腕で助かったな。しかし──羽林組、とりわけ武器、薬の密売、ホロウ内におけるエーテリアスを利用した殺人等、凶悪な犯罪に加担している指定暴力団。社会の害虫たる組の長の末路としては、同じく社会の癌たるホロウの中で死ぬのがお似合いだ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ、ここでお別れだな」

 

数分歩いたところで、お姉さんが立ち止まる。

 

「もう着いたんですか?」

 

「ああ、すぐ目の前が出口だ。ほら」

 

そう言うと彼女は瓦礫の破片を放り込む。すると裂け目が開いて瓦礫が吸い込まれた。

 

どうやらこのホロウがとても小さいと言っていたのは本当だったらしい。キャロット無しで簡単に抜けられるホロウって本当にホロウと呼んで良いものなのかしら……。

 

というか、私がオスプレイから落下したとき下にホロウなんて無かったはず。そもそも一体どうやって私はこのホロウに入ったのか。だめね、侵食のせいか前後の記憶が曖昧だわ……。

 

「あの、最後に一つお願いがあるんですけど、良いですか?」

 

「なんだ?」

 

「もし、良かったらですけど、これからもアリスに会わせてくれませんか?その沢山お礼したいこともあるし……」

 

「……体が直ったら伝えよう。それがいつになるかはまだ分からないが」

 

「お願いします。それと、お姉さんも助けてくれてありがとうございました」

 

彼女は笑って、返事をするように手を挙げた。

 

これで伝えたいことは伝え終わった。やり残したことも多分ないはず。ホロウから出て、孤児院に帰って、家出したこととか、色々やらかしたことを謝ろう。絶対院長とニコ、怒ってるわよね……。

 

出口に向けて一歩踏み出す。

 

──しかし、私がホロウから出る前に裂け目が開く。そして飛び出してきた集団とぶつかった。

 

尻もちをつき、ぶつかった相手を認識すると私は目を疑って叫んだ。

 

「──ニコッ!?」

 

「コルン!やっと見つけたわよこの悪ガキ!」

 

そう言うとニコは出会い頭に、私に向けてヘッドロックを仕掛けてきた。よく見ると邪兎屋メンバーが勢揃いである。ニコの後ろにはビリーさん、アンビーさん、猫又さんの三人が控えてい──いたたた痛い痛い!

 

「に、ニコニコニコ!ギブ、ギブですごめんなさい!」

 

「あたしの名前はニコニコニコじゃ無いわよ!このバカチン!」

 

「で、デマラ様!ニコ・デマラ様お許しください……ッ!」

 

「謝るのは私にだけか、し、ら?ふんぬぅぅッ!」

 

「ふげっ────」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「迷惑をおかけして真に申し訳ございませんでした、後ほど関係各所に追って謝罪します……」

 

私はニコの腕力に屈し土下座した。

 

「これに懲りたら、もう家出なんてしちゃだめよ?」

 

「はい……」

 

腕を組んだ体勢で私を見下ろすニコは『ふんすっ』と息を吐く。

 

「親分、今回はヘッドロックで済ますんだな」

 

「流石に十字固めする程理性を失ってはいなかったようね」

 

「あたしの中のニコ像が壊れてくぞ……」

 

「そこ!煩い!」

 

ピシャリとニコが指をさすと全員がビクリと背筋を伸ばす。邪兎屋内戦力として最弱のニコが邪兎屋を率いてるのにはちゃんと理由があるのだ。すなわち人望と統率力と絞め技である。なおこの中にディニーの扱いは含まれていない点は留意するべし。

 

「それで、コルン。今まで何処で何をしてたのか、洗いざらい吐いてもらうわよ?」

 

「それは私から説明しよう」

 

そこで今まで静かに私たちの様子を見守っていたお姉さんが名乗りを上げる。……彼女に説明できる部分ってあったかしら。さっき会ったばかりよね……?

 

「簡潔に言うと──私が彼女を誘拐した」

 

「スト──ップ!!!」

 

大声を上げてニコとお姉さんの間に割り込む。

 

「よし、きっと私の聞き間違えよね。お姉さん、もう一回言ってもらえる?」

 

「私がゆうか」

 

「ダメ──ッ!!!」

 

「ちょっとコルン?さっきからその人が何を言っているのか聞こえないんだけど」

 

「ニコ、私ちょっとこの人と話すことあるから待ってて」

 

ニコが有無を言う前にお姉さんを引っ張り少し離れた。

 

「……一体どう言うつもりなんですか?さっきから変な事言って」

 

「変なことじゃない。実際君はわた……アリスに誘拐されていた訳だろう?」

 

「いや、どちらかといえば私が誘拐する側だったんだけど。うーん、主従揃って変に頑固ね……」

 

「なら、どう説明する?」

 

「別に、正直に話します。最初から最後まで」

 

「高潔だな。正直なのは美徳だが、それは辞めたほうが良い。ここで本当のことを言っても、あの桃髪の保護者と君の双方に利益は無い。むしろ彼女も混乱するだけだ」

 

「でも」

 

「まぁ分かった、君は私に責任を押し付けるのが嫌なんだろう。丁度良い身代わりがいる」

 

「と言うかお姉さんは私が何してたか知ってるんですか?」

 

「……アリスの論理コアで知った。戻って彼女と話そう」

 

お姉さんがそう言うと私たちはニコたちのもとに戻った。今度はきっと大丈夫でしょうね……?

 

「ん、戻って来たわね。それで?説明してくれるの?」

 

「ああ、まず彼女は羽林組と言う暴力団に誘拐され、朝からこの時間まで監禁を受けていたんだ」

 

「な……!道理で見つからなかった訳ね……ごめんなさいコルン。怖かったでしょ?」

 

「あはは……」

 

実は昼間はレモネードを売ってただけですとは言えない。

 

「目的はあなたたちから身代金を取ること」

 

それを聞くとニコは声を上げて怒りを露わにした。

 

「何ですってッ!?到底許されることじゃ無いわ!そいつらはどこ!?ぶっ飛ばしてやるわ!ビリーが」

 

「なんか呼んだか?」

 

ニコが話している間残りの三人と適当に過ごしていたビリーさんがひょっこり出てきた。呼んでないです。

 

というかなんで私が誘拐された話よりも身代金の話の方に怒ってるのよ。ニコぉ……。

 

「それならもう問題無い。この子がぶっ飛ばした。火薬で」

 

「そんな……」

 

いやまぁ事実よ!?事実だけどもっと他の言い方があるでしょう!ニコが口に手を当て私を見ている。ほら……ニコも私がそんな危険な行為をしていたと知ってショックを……

 

「やるじゃないコルン!」

 

……受けるわけないわよね。ホロウレイダーって頭のネジが抜けてるって言うか逆にネジしか残ってないような職業だし。

 

でもそこは叱るとこでしょう!保護者として!

 

「ニコ、火薬で敵を攻撃する行為は褒められた事では無いわ」

 

今度はアンビーさんがやって来た。私から見た彼女は何処か掴みどころの無い印象だ。でも良かった、彼女は常識を持って……

 

「火薬だと目立ちすぎるわ。邪兎屋に就職希望なら今後効果的な近接戦闘術を覚えるべき」

 

……る訳無かった。ネジも無いわねこの人!

 

「まぁ、その後突然現れたホロウに飲み込まれて今に至ると言うことだ」

 

「なるほどね。通りでホロウの外で手錠を嵌められた怪我人が多かったわけね……何はともあれ、あなたが無事で良かったわ」

 

ニコはそう言うとしゃがみ込み、私を抱きしめた。

 

……よく考えたら、ニコは私を探しに来てくれたのよね。

 

「ごめんなさいニコ。いきなり邪兎屋に入りたいとか勝手な事言い出したあげく、家出しちゃって」

 

「あたしの方こそ……あなたの気持ちを考えず適当にあしらっちゃったわ。あなたは賢いから納得できなかったんでしょう?」

 

「ううん。ニコが言ってたこと、全部当たってたわ。私は大人ぶってるだけで賢くなんて無かった……」

 

「……実はもう一つ言ってない理由があるのよ」

 

ニコが苦笑いしながら私の頭を撫でる。

 

「もう一つの理由?」

 

「そうよ……心配だったの。そして不安でもあった。あなたがホロウレイダーになって怪我でもしたらどうしようってね?」

「あたしね、小さい頃友達がいたのよ。孤児院のね。でもその子はホロウの中で中で迷子になったとき、重いエーテル侵蝕に侵されて外に出られなくなった」

「そして、その子は最後に『お日様の光が見たい』って言ったの。だからあたしは孤児院の皆を集めて防護服を買うためにディニーを集めた」

 

「……それでどうなったの?」

 

「防護服は買えなかったわ──でも、その子に光を見せることは出来た。集めたディニーで光を反射して、その子の部屋に届けることが出来たわ。最後は笑ってくれた」

 

「死んじゃったの?」

 

ニコは曖昧に微笑んだ。心が痛んだ。

 

「……ホロウレイダーになって、そう言う不幸はこの世に溢れるほど有るって知ったわ。だからこそ、今の孤児院の子達にはそう言う思いはして欲しく無いって思ってる。特にあなたにはね」

 

「私?」

 

『そうよ』とニコは頷いた。

 

「コルン。あなたはあたしの小さい頃によく似てるわ。ディニーが好きな所とか、賢いところとかね?」

 

私とニコは顔を見合わせ笑った。

 

「私がディニーを好きになったのは、ディニーを使って友達の願いを叶えることが出来たから」

「でも、あなたはそうじゃないでしょう?あなたはディニーを自力で稼ぐ事で、二度と他人に縛られないことを望んでる。違う?」

 

「気づいてたんだ……」

 

「当たり前よ、それも結構前からね。孤児院の子達のこと、ちゃんと見てるんだから」

「ねぇコルン。あなたは邪兎屋に入って自立することを望んだ。でも、それで幸せになれるかしら?自信を持って、稼いだディニーに『希望』があるって言える?」

 

「『希望』……」

 

ニコの翡翠色の目が私を見つめる。綺麗な瞳だ。そしてその向こうにはただ今にも泣き出しそうにも、怯えてるようにも見える子供の顔だけが映っている。

 

心に一つの思いが浮かんでくる。その言葉を吐き出すか迷いがあった。でも、今決心した。気づかぬうちに私は『希望』を諦めていたのかもしれない。理不尽に屈服していたのかもしれない。

 

でも今日、抵抗できる事が私の強さだって知ったから。

 

「ニコ……私、わたしは……」

 

「うん、」

 

「──『家族』が欲しい、です……ッ」

 

『家族』が欲しい。私を受け入れてくれる『家族』、怒っても私を殴らない『家族』、辛いとき支えてくれる『家族』、一緒に暮らして、ご飯を食べて、お風呂に入って、一緒に寝る。そんな『家族』が。

 

それが私の、ディニーでは叶えられない『希望』。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あげるわ」

 

「──えっ……?」

 

「あげるって言ったのよ。『家族』。欲しいんでしょ?」

 

「ど、どうやって……?」

 

「そうねぇ──今ならディニー大好きで賢いホロウレイダーのお姉さんが居るわよ。どう?」

 

私はニコの顔を見つめた。ニコは満面の笑みで私を見つめている。まさか、本当に……?

 

呆けていると誰かが私の頭に手を乗てた。ガッシリとした機械の手。

 

「それに追加で機械の超スーパーイケてるお兄さんもついてくるぜッ!」

 

ビリーさんがポーズを決めながら言う。

 

続いて他の手が私の背中に触れる。女性の手、だけど所々皮膚が厚い。戦う人の手。

 

「私もニコに拾ってもらった……あなたさえ良ければ歓迎するわ」

 

アンビーさんが私の隣で微笑んだ。

 

「あたしも別に構わないぞ。そろそろ妹分が欲しいと思ってたところだし!」

 

猫又さんがニコの上にもたれかかるように顔を出し、『にゃっ』と言ってウィンクをした。

 

あぁ……なんだ、それ。私馬鹿みたいじゃん。近くにあるものを探し回って必死こいちゃってさ。

 

ほんと、私って馬鹿。やっぱり子供だよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はニコの背中に腕を回し思いっきり抱きついた。

 

「──迎えに来てくれてありがとう、ニコ 」

 

「──お帰りなさい、コルン」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【おまけ】

アリス「<⁠(⁠ ̄⁠︶⁠ ̄⁠)⁠>」




【後書き】
あれ、『パエトーン』の出番……無くない?というかなんか話の流れでニコが絞め技を使う事になってしまった。多分次で一連の話は絞めです。ニコのPVはええぞ!

感想評価お願いします。全部ありがたく読んでます。

ちなみにゼンレスゾーンゼロをプレイして

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  • したことない
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