『ポイズン・ウェルミス』の猛毒による被害を受けた連合派閥――【ロキ・ファミリア】に【ヘファイストス・ファミリア】の団員達はオラリオから『ポイズン・ウェルミス』の猛毒に対する特効薬を持ってきたベート達により、完治する事が出来た。
ならば後は【ロキ・ファミリア】に【ヘファイストス・ファミリア】と団員二名であるが【ヘスティア・ファミリア】による連合派閥はオラリオへの帰還をするだけだ。
そして行きの時がそうであったように17階層から1階層へと登っていくとどんどん階層が狭くなってくるので部隊を二つに分ける事になる。
パーティの主戦力を多く配置する事でダンジョン内で起きる異常事態にすぐさま対応し、後続が安全に進めるようにする先遣隊の役割を有する第一部隊と食料や水だけでなく、予備武装や予備の回復薬、遠征中に収穫した魔石やドロップアイテム、資材を運ぶ輸送部隊である第二部隊だ。
ベルはこれもやはり、行きの時と同じように第二部隊に配属された。
そうしてオラリオへと帰還を始める連合派閥だが、このままベルは自派閥の本拠である廃教会に帰る事は無い。
ベル達が遠征に行っている間はヘスティアは廃教会に一人となってしまう。
そうなれば、オラリオで暗躍している勢力が襲撃してくる可能性があるので安全のためにもベルはヘスティアの身を守ってもらうように頼んだのだ。
なので今、ヘスティアは【ロキ・ファミリア】の本拠である『黄昏の館』で保護されているのだ。
ともかく、連合派閥はダンジョンの階層を上がって唯一の出入り口である『穴』へと向かって行った。
そうして……。
「本当にダンジョンってのは下りれば下りる程、文字通り、魔窟としての本領を発揮するんだって分かった。良い武具や防具の材料になるドロップアイテムも手に入れる事は出来るんだがな」
「そうだね、深層域のモンスターはやっぱり強いし、能力も厄介だし、なにより数が半端なかったね。階層の環境もきつかったけど」
ダンジョンの地下一階を上がり、そうしてバベルを出た連合派閥。
ベルはヴェルフと話をしていた。
「ああ、今回俺達は色々貰えたし、お前のための武器や防具をこれからも作っていくからな」
ヴェルフが言うように【ロキ・ファミリア】は【ヘファイストス・ファミリア】に収穫した『ドロップアイテム』を譲るという条件で連合を組んだのだ。もっともベル達、【ヘスティア・ファミリア】も『ドロップアイテム』を貰える事となっているが……。
「うん、よろしく頼むよヴェルフ」
ベルとヴェルフはそうして握手を交わした。
「ベル坊、今回の遠征はお主のお陰で中々、楽しかった。また一緒にダンジョンに行こう」
「はい、椿さん」
椿には抱き締められながら、別れの挨拶を交わす。
そうしてベル達は『黄昏の館』へと帰還し……。
「おかえり、ベル君、リリルカ君」
『ただいま、ヘスティア様』
『黄昏の館』の前でベルとリリルカはヘスティアに出迎えられ、互いに笑みを浮かべてそれぞれが伝えるべき言葉をかけたのであった……。