白兎は狩人の誓いを   作:自堕落無力

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百五話

 

 ベルとリリルカはダンジョンの『深層域』である59階層の攻略を目的とした【ロキ・ファミリア】の遠征に同行し、それを終えた。

 

 遠征中に収穫した自分達の魔石やドロップアイテムの処理も終わらせ、【ロキ・ファミリア】が遠征を終えた後、恒例で『豊穣の女主人』で行っている『宴』に参加した。

 

 その後は【ヘスティア・ファミリア】の本拠である『廃教会』に帰還しようとしたがアルテミスがオラリオに訪れてきた。

 

 オラリオから遥かに離れた大陸の果て、大樹海の秘境に存在する『エルソスの遺跡』に厄介なモンスターがいるので討伐への協力をベル達に頼んできたとの事。

 

 厄介なモンスターというのは古代において丘を腐らせ、海を蝕み、森を殺しあらゆる生命から力を奪う『アンタレス』。

 

 大精霊の力でエルソスの遺跡に封印されていたアンタレスが復活したとの事だ。それが分かったのは遺跡近くの大樹海でモンスターがダンジョンでも無い規模で爆発的な速度で増殖して支配圏を増やしているという。

 

【アルテミス・ファミリア】は【ヘルメス・ファミリア】と協力して脅威を調査した。そして、アルテミスはベルの力が必要だと思い、ベルの力を借りに来た。

 

 また、遺跡はアンタレスの雑兵が如きモンスターで守られているので近づくのも危険。

 

 ひとまず離れた場所で【ヘルメス・ファミリア】が野営をしながら警戒をしていて、【アルテミス・ファミリア】がベルを連れてくると一緒にアンタレスの討伐に動く作戦と伝えられたのだ。

 

 また、別口で【ヘルメス・ファミリア】は頼もしい助っ人を呼んでいるという。

 

 

 

「ヘルメスから聞いているぞ、私達が去った後もダンジョンで巻き起こった脅威から人々を救っているとな」

 

「僕だけの力じゃないですけどね……皆と力を合わせて頑張ってます」

 

「他派閥と力を合わせられるのはベルくんぐらいのものだけどね」

 

「ベル様は交流力が凄いですからね」

 

 馬車での移動中、馬を操るための御者係、馬車の警護と移動中にモンスターが襲撃してくるのを監視する係、馬車の中で休む係と交代しながらベルにリリルカは【アルテミス・ファミリア】との旅をしていた。

 

 ヘスティアにアルテミスは馬車の中にいるのみだ。そして馬車内でアルテミスはベルにオラリオで別れてからの話を始めた。

 

 ベルの言葉にヘスティアとリリルカが続いた。実際、他派閥と力を合わせるというのはオラリオでも難しい問題である。相手が大派閥であればあるほどだ。

 

「【ロキ・ファミリア】と一緒にダンジョンに行くぐらいだしな。そうだとしてもロキとヘスティアが仲良くなるとはな」

 

「まあ、ベルくんを困らせたくは無いしね」

 

 天界では喧嘩ばかりだったヘスティアとロキが少なくともロキの本拠で一緒に生活をしていたと聞き、アルテミスは少し驚いた。

 

 ヘスティアの言葉に納得して頷きながら、『流石だな』と言ってベルの頭を撫で回したのであった……。

 

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