『エルソスの遺跡』で封印から解放されたという古代において猛威を振るったアンタレスを倒すためにベル・クラネルとリリルカにヘスティア達、【ヘスティア・ファミリア】とアルテミスにレトゥーサとランテなど【アルテミス・ファミリア】は『エルソスの遺跡』へと向かっていた。
その道中でアンタレスの手勢に襲われているヒューマンの母娘を救出し、近くの村に避難できるだけの食糧と水を渡して送り出した。
「モンスターを倒すなんて用事が無ければ自然での野営も楽しいんですけどね」
「ああ、そうだなオリオン……」
「昔、僕の村近くで野営していたのが懐かしいです」
「そう言えば、ベル君の村をアルテミス達は訪れていたんだったね。今より小さいベル君とか絶対、可愛いかったろうな」
夕暮れが近かったので森林の中でベル達は野営をする事にし、天幕を設置したり、近くにある木々の実など食べられる物を収穫するなど役割分担をしつつ、野営をしていく。
ベルはふと昔、村近くの自然で【アルテミス・ファミリア】と野営をした事を思い返した、アルテミスもそれを懐かしむ。
「ああ、小さい頃のオリオンは本当に子兎のようだったし、愛くるしいほどだったぞ」
「ちょ、やめてくださいよぉアルテミス様」
「良いじゃないか、可愛らしかったのは本当の事だし。まぁ、今も可愛いらしいが」
「うう……」
自分が小さい時の話をしようとしたので恥ずかしがりながら抗議するとアルテミスは苦笑しながら、ベルの頭を撫で回していった。
ともかく、野営をする事で明日のために休むベル達。
翌朝、朝食を済ませるなどして移動を始めた。
その後、進みに進んだベル達は……。
「森が酷い事になってる……空の様子まで」
「アンタレスの仕業だ。『エルソスの遺跡』も近いぞ」
馬車から様子を見ると毒々しい色になっている森、そして空も同じように毒々しい色になっているのを見て驚愕するベル。
アルテミスがこの異変を起こせるのが『アンタレス』である事を伝える中、ベル達は進んでいくが……。
「来たっ!!」
アンタレスの手勢である蠍型のモンスターの群れがベル達へと襲い掛かってきた。
「【ムーン・サイト】!!」
ベルは魔法を使って視力を強化しながら長弓を持ち、十本近い数の矢束を矢筒より引き抜くと超速連射をし、矢の群れによってモンスターの魔石を射抜いていく。
「ふっ!!」
「オリオンに続くぞ」
アルテミスにレトゥーサ達も当然、ベルの加勢を始める。
そうして……。
「はああっ!!」
ベル達に更に一人の戦士が加勢をする。
「リューさん」
「加勢します、ベル」
リューの登場を喜ぶと彼女はベルに笑みで加勢する事を伝えた。
「助かります」
ベルも長弓の刃を振るって蠍型のモンスターを切り裂き、あるいは矢の束で射抜いていく。
こうして、蠍型のモンスターの群れをベル達は倒したのであった。
「ありがとうございました、リューさん。でもどうして此処に?」
「【万能者】に協力するよう、依頼されたのですよ」
「アスフィさんが……一緒に戦えるなんて嬉しいです」
「私もですよ、ベル」
リューの加入をベルは喜ぶと彼女はベルの頭を撫でて言うのであった……。