白兎は狩人の誓いを   作:自堕落無力

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百十四話

 

 ベル・クラネルはオラリオから南西に三K離れた場所にあり、オラリオの海の玄関と呼ばれている港町のメレンでロキと【ロキ・ファミリア】の女性陣が他派閥と戦っているというのをラウルから知り、加勢する事にした。

 

 【ロキ・ファミリア】の団長であるフィンもベルの加勢を許可した。そして、男性陣にロキからの救援要請を伝えたアナキティによればティオネとティオナがオラリオに来る前に所属していた【カーリー・ファミリア】の者達がレフィーヤを攫って、ティオネとティオナの決闘を求めたのだ。

 

 アイズ達も助けようと動いたのだが、食人花の群れが出て来たし何故か【イシュタル・ファミリア】の妨害も受けたというのだ。

 

 そうしてまず、ベルは町の外で【イシュタル・ファミリア】の団員達と戦っていたアイズを弓の狙撃で助けた。双斧を持ち、全身鎧の戦士を射抜いて体勢を崩したり、建物の物陰に隠れていて【イシュタル・ファミリア】の団員をも軽く射抜いて動きを止めた。

 

 その後、ベートが介入したのでその場から去り、ベルはフィンから頼まれていた指示に従ってレフィーヤが攫われ、ティオナが【カーリー・ファミリア】の団員と決闘をしているという『海蝕洞』へと向かった。

 

「くっ、は、あ……」

 

 海蝕洞の中ではティオナが追い詰められており、セミロングの砂色の髪に褐色の肌、容姿は端麗で口元に黒い紗幕を巻いたアマゾネスが対峙していた。

 

 彼女はバーチェ・カリフでティオナに戦い方を教えた師匠でもあるカーリーの眷属でLV.6である。

 

 彼女は接触した相手の肉体を腐食する猛毒の付与魔法を使う事が出来、それに追い詰められていた。

 

 そして、ティオナとバーチェの決闘を鮮血の如く赤い髪、褐色の肌と小柄な体型で模した骸骨を繋ぎ合わせた首飾りと牙を生やす仮面をつけた女神、カーリーと彼女の眷属のアマゾネス達が観戦していた。

 

「ふっ!!」

 

 そこに到着したベルはまず、ラウルから借りた弓に同じく矢束を収納した矢筒より、矢を引き抜くと番えて体力と精神力をある程度、込めて威力を強化して海蝕洞の天井を大きく撃ち抜いた。

 

 これにより、月光が降り注ぐ。そして、ベルが月光を浴びた事で月下条件達成となり、【至弓絶射(オリオン・アーチャー)】の効果が発動する。

 

 ベルの能力が超高補正される。

 

「相手なら僕が変わりますよ」

 

 バーチェに対して歩み寄りつつ、素手で構えながら言う。

 

「決闘の邪魔をするとは……その兎を殺せ」

 

「ふっ!!」

 

 そうして、バーチェにカーリーが指示してバーチェは容赦なく、ベルに襲い掛かり……。

 

「はあっ!!」

 

 超高補正されて能力が上がっている【ムーン・サイト】の効果で本来ならあり得ないが、バーチェの纏う猛毒の膜に途切れている箇所が生まれる。更にベルにとってはバーチェの動きは緩慢なものとなっていた。

 

 故にベルは回転の勢いを加えながら鞭の如く撓り、超高補正もあって強大で強烈な威力の蹴撃を放って、バーチェの毒の膜に生じた間隙であり、バーチェの頭部に炸裂させると彼女は脳を揺らされそのまま倒れた。

 

「くっ、やれ」

 

「しっ!!」

 

 素早く弓を持つと矢筒から矢束を引き抜いて超速連射し、カーリーの眷属が動けないように手足を射抜いた。

 

「ティオナさん、助けられて良かったです」

 

「うん、ありがとうベル」

 

 ベルがティオナに近づけば、ティオナはベルを抱き締め、口づけするのであった……。

 

 

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