白兎は狩人の誓いを   作:自堕落無力

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二十一話

 

 ベル・クラネルは昨日、ダンジョン探索をした結果として最低価格でも百万ヴァリスはする『ジャック・バードの金卵』を手に入れて換金した。

 

 それにより、ある事をしようと今日はダンジョン探索を休んで主神のヘスティアととある場所に向かう予定を立てたのである。

 

 しかし、その前に『大樹の迷宮』で手に入れた高品質の回復薬系道具の原料となる薬草を【ミアハ・ファミリア】の本拠である『青の薬舗』へと持って行き……。

 

「ベルは本当に凄いね、もう『大樹の迷宮』にまで行けるようになるなんて……」

 

「僕と一党を組んでくれている皆のお陰ですけどね……それにアミッドさん達にも「アミッド?」え、あ……」

 

 薬草を渡せば喜ばれながら、いつものようにナァーザの自室で彼女に可愛がられていたが、アミッドの名を出した瞬間……。

 

「ひゃ、ふむ、くふ……ひや、んひゅ、あ、ああっ!!」

 

「あんな女の事なんて忘れさせてあげるからね」

 

 激しく耳を甘噛みされ、耳の中を嬲られ、首元を甘噛みされたりと弄りに弄られ、痺れる快感を与えられ尽くしたのであった。

 

 ともかく、『青の薬舗』での用件が終わるとオラリオの北メインストリートへ向かった。

 

 

 このオラリオの北メインストリートの特徴としては服飾関係で有名である。ヒューマンに亜人、それぞれの特徴に合わせた衣服の専門店が幾つもあるのだ。

 

 更に北のメインストリート周辺では大陸中でも類に見ない数の服飾店が軒を連ねている。

 

 そんな北のメインストリート周辺にある衣服店、礼服店へと向かう。

 

 実は今夜……オラリオにおいて最大派閥の一つにしてオラリオを管轄している中枢組織のギルドとも密接的な関係にあり、普段はオラリオ市内で『憲兵』として巡回をしている【ガネーシャ・ファミリア】の本拠にて主神のガネーシャが主催者となって開催される『宴』がある。

 

 神だけが参加を許される『神の宴』である。その招待状を本拠の掃除中に発見したベルはそれまでにドレスの一つでも買えるように稼ぐ事をも考えてはいた。

 

 なので『ジャック・バードの金卵』を入手できたのは本当に運が良かったと言えた。

 

 

 

「こういうのを着たのは本当に初めてなんだけど、どうかな?」

 

「とっても良くお似合いですよ」

 

 礼服店にて黒い艶のある長髪をツインテールでは無いストレートにして雰囲気を変えながら、ヘスティアは明るく温かい雰囲気を感じさせる赤とオレンジの混合色で炎を連想させるドレスを試着したがその姿は可愛らしく、女神としての美しさも兼ね備えていた。

 

 要するに中々、着こなしていたのだ。

 

 

 

 

「ありがとうね、ベル君。本当に嬉しいよ」

 

「喜んでもらえて良かったです」

 

 そうしてドレスもだが、手袋やパンプスと『神の宴』に出るのに必要な物をベルはヘスティアへと買い、プレゼントしたのだ。

 

 ヘスティアはベルにドレスなどを買ってもらった事を、ベルはヘスティアに喜んでもらった事を喜んだのだが……。

 

 

 

「君、ちょっと来てくれないか?」

 

「え、あ、は、はい」

 

 とある服飾店の店員が近づいて声をかけられたので戸惑いながらも応じ……。

 

「おお、やはり男の娘は良い物だな。その調子で頼む」

 

「な、なんでこんな事に……」

 

「いや、でも……ベル君、最高に可愛いぜ」

 

「うん、可愛い」

 

「可愛いね」

 

「可愛いわね、とっても」

 

「良いですねぇ」

 

 なんとベルが声をかけられた服飾店は女装用の衣装という特殊な物に手を出している店であり、ベルがそのモデルとして最適であったので次から次へと着せられていった。

 

 ヘスティアに北のメインストリートに本拠がある【ロキ・ファミリア】のアイズにティオナとティオネ、レフィーヤも偶々、このメインストリート内を歩いており女装が似合う少年がいるという話を聞いて駆けつけ、ベルだと把握すると女装姿を絶賛しつつ、楽しんだ。

 

 また、この話は広まり……後にベルを可愛がっている女性陣の前で着せ替え人形の如く、女装姿を披露する羽目になるのであった……。

 

 

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