白兎は狩人の誓いを   作:自堕落無力

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二十七話

 

 今日はオラリオにおいて年に一回開催される『祭事』の日である。

 

 その『祭事』の名は『怪物祭(モンスターフィリア)』だ。

 

 『怪物祭』はオラリオで活動している【ファミリア】の中でも最大派閥の一つである【ガネーシャ・ファミリア】を主催主とし、迷宮都市の全体的な運営を管轄している『ギルド』が協力して行うものだ。

 

 オラリオの東のメインストリート奥にある円形闘技場(アンフィテアトルム)を会場とし、【ガネーシャ・ファミリア】が都市外、ダンジョンにて捕獲し連れてきた数々のモンスターに対し、【ガネーシャ・ファミリア】の調教師(テイマー)が調教を行うものである。

 

 

 その調教の様子を会場の客席にいる観客が見物して楽しむのだ。

 

 

 間近で冒険者とモンスターの対決を見られるとあって、特に一般市民などからは人気であったりもする。

 

 都市外からの観光客もこれを目当てにオラリオを訪れたりするのでこうした人の賑わいを見計らって東のメインストリートは出店も多く並ぶ。

 

 元々、宿屋など観光客向けの施設が東のメインストリートには多いが……。

 

 そんな、『怪物祭』の日にとある【ファミリア】の主神と全団員がオラリオへとやってきた。

 

 

 

「会いに来てくれて本当に嬉しいです。アルテミス様」

 

「私が何より、会いたかったし、ヘルメスやヘスティア達にも頼まれたからな」

 

「ベル君が一番喜んでくれそうだと思ったからね。ヘルメスたちの方が先に考えていたようだけど」

 

 

  ベル・クラネルは右隣に自分に寄り添う、アルテミスへと笑みを浮かべながら言うとアルテミスは笑い、左隣にいるヘスティアも笑った。

 

 そう、この『怪物祭』の日にオラリオを訪れた【ファミリア】とは普段は世界を巡ってモンスターを狩っている狩猟の派閥である【アルテミス・ファミリア】である。

 

 前からヘルメスとその団員達が計画していたようで『神の宴』の時に頼みに行こうとしたヘスティアはそれを聞いて驚きながらも計画を聞きつつ、アルテミスに会いに行き、ベルについての話をして交流していたのだという。

 

 そうして【アルテミス・ファミリア】の皆がヘルメスにヘスティアの話を聞いてベルに会いに行く事にし、一週間滞在する事も決めた。

 

 【アルテミス・ファミリア】の団員達はまずはアルテミスからだと『怪物祭』をベルと楽しませる事にし、そして彼の主神であるヘスティアも同行する事となったのだ。

 

 また、ヘスティアは自分がいない間にベルが貯めていた【経験値】を反映するため、【ステイタス】更新も行った。

 

 

 

ベル・クラネル

LV.2

 

力:EX2000

耐久:EX2000

器用:EX2000

敏捷:EX2000

魔力:EX2000

 

 

 

その結果、ベルのアビリティは最高値に達していたのである。

 

 

 

「……ふふ、私の想像以上に頑張っているようだな」

 

「アルテミス様と約束しましたから」

 

 ベルの【ステイタス】をベルの意思あって、見せられたアルテミスはヘスティアの話と合わせて驚きながらも微笑み、彼の頭を撫でる。

 

 ベルはそれに対し、心地良さそうにしていた。

 

「ベル君は本当にアルテミスの事が好きなんだね」

 

「ヘスティア様の事も大好きですよ」

 

「っ、ふふ、ありがとう」

 

 ヘスティアに対し、ベルは純粋であどけない笑みを浮かべるとヘスティアはそれに顔を赤らめながら、彼の頭を撫でた。

 

「可愛さも相変わらずだな」

 

「ねえ、本当に普段のベル君は可愛いよ」

 

 護衛も兼ねて長弓に矢筒、片手剣という装備をしたベルを可愛がりつつ、アルテミスとヘスティアは『怪物祭』が開催されている東のメインストリートを歩いていくのであった……。

 

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