今日のオラリオは恒例となっている祭りの一つ、『怪物祭』を開催していた。
その開催場所である東のメインストリートでは『怪物祭』を見ようと円形闘技場に入ったオラリオに住む神や眷属、一般市民だけでなく、『怪物祭』を楽しみにオラリオに訪れた旅客。
会場入りできなかったので祭りの雰囲気を楽しんでいる者たちでやはり、東のメインストリートは賑わっている。
無論、そうした賑わいを見越して露店も多く並んでいた。
「最大派閥が開催しているだけあって、いつもより賑わいも凄いですね」
初めてオラリオの『怪物祭』を見るベル・クラネルは賑わう人々を見ながらそんな感想を漏らす。
「ああ、そうだな。祭りを楽しめるというのは良いものだと思う」
「うん、平和が一番だからね」
アルテミスとヘスティアは祭りを楽しんでいる者たちに微笑みを浮かべながら、神としての視点でそう言った。
「でも、僕は十分に楽しいです。アルテミス様とヘスティア様……二人と祭りを楽しめるんですから」
ベルは純粋な気持ちをアルテミスとヘスティアに告げた。
「っ~~、本当にますます可愛さが成長しているな、ベルは」
「っ~~、大好きな僕たちと一緒だからかな。そう言ってくれて嬉しいよ」
「はうぅ……」
アルテミスにヘスティアの二柱は可愛さに悶絶しつつ、ベルの頭をどちらも撫で回す事で蕩かせた。
「わあ、あの子兎みたいで可愛いわぁ」
「懐いて甘える子兎みたいだな」
まるで飼い兎が甘え倒すようなベルとアルテミス、ヘスティアが繰り広げている光景を見た人々や神は癒されたり、微笑ましくなったりする。
もう既に円形闘技場では満員だし、そもそも調教劇を見ても仕方ないのでゆっくり逢瀬の時間を楽しんでいるベル達は更に歩いていき……。
「うふふ、女神様に懐いている可愛らしい兎さんがいるって噂を聞いてきたら、やっぱりベルさんでしたか」
「今日は一段と可愛いですねぇ、ベル」
私服姿のシルにいつも通りの看護師姿のヘイズがベル達の元へ現れる。
「シルさん、仕事は休みなんですか?」
「ええ、折角の休みなので……お久しぶりです、ヘスティア様」
ベルの質問にシルは答えるとヘスティアに声をかけた。
「うん、久しぶりだね。聞いたよ、僕がいない間、ベル君の世話をしていてくれたって。ありがとう」
「いえいえ、寂しがりなベルさんを一人にしていたくなかったので……そして貴女はアルテミス様でしたね、私はシル・フローヴァと言います。初めまして」
「ああ、初めまして。ベルを可愛がってくれてありがとう」
「ふふ、ベルさんは可愛いですからね」
「本当に可愛いです」
「ひゃああっ」
ヘイズもヘスティアとアルテミスに自己紹介しつつ、そうしてベルを可愛がっていると……。
「なんやなんや……随分、微笑ましい光景かと思えばドチビと……アルテミスっ!?」
「どうも」
この場へと現れたロキはヘスティアを見て嫌な顔を浮かべ、アルテミスを見て驚愕した。
私服姿ながらレイピアを佩いているアイズが軽く頭を下げた。
そうして……。
「ああ、やっぱりベルたんは可愛すぎやでぇ」
「うん、本当に可愛い」
『ねー』
「うひゃあ、くひゅ……」
ロキとアイズも加わり、ベルは女性と女神たちに撫で回され、揉み解されたりなど可愛がられ尽くしたのであった……。