白兎は狩人の誓いを   作:自堕落無力

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三十三話

 

 ベル・クラネルは今日、冒険者としての仕事をするためにダンジョン探索をしに向かった。

 

 それに同行するはオラリオでも有名な祭りである『怪物祭』が開催されているのもあって、丁度良いからとベルの様子を見に来た【アルテミス・ファミリア】の団長であるレトゥーサに団員であるランテ等、数人である。

 

 そして、他にもベルのダンジョン探索をするため一党を組むのはベルのサポーターであるリリルカに契約鍛冶師のヴェルフと大体、ベルとダンジョン探索を共にしている【タケミカヅチ・ファミリア】の団員達。

 

 今日は久しぶりに派閥の仕事を休める事になり、ベルとダンジョン探索を楽しもうとしている【ヘルメス・ファミリア】の団長であるアスフィに副団長のファルガー、【フレイヤ・ファミリア】としてだけでなく、オラリオ内でもアミッドに並ぶほどに優れた治療師のヘイズ。

 

 更に個人的に資金が必要だからという事や派閥としてではなく、純粋な冒険者としてという事でダンジョン探索しに来た【ロキ・ファミリア】の団長であるフィンにリヴェリア、アイズにティオナとティオネ、レフィーヤの六名も又、ベルのダンジョン探索に加わった。

 

「おいおい、ベルの奴また人増やしているぞ……っていうか、【アルテミス・ファミリア】や【万能者(ペルセウス)】や【勇者(ブレイバー)】までいるじゃねえか」

 

「兎は寂しいと死ぬと聞くがなぁ」

 

「どんな人脈だよ」

 

「でも、嬉しそうで可愛い」

 

 ベル達がダンジョンに向かう様子を見る冒険者達はベルがまた派閥関係なしに大勢での一党を組んでいる事や多数の実力者が入っている事に驚愕したり、今にも跳ねそうな程に嬉しそうな様子のベルに癒されたりなどするのだった……。

 

 そうして、大勢でダンジョン探索をしているベルはLV.3に【ランクアップ】したがゆえに心身の調整をするため、前衛を務めていた。

 

 

 

「(確かに魔法を使っていなくても良く視えるな)」

 

【ランクアップ】したのもあるが、ベルは視力強化の【スキル】を手に入れている事もあって今、魔法を使っていなくとも遠くの様子が良く視えるし、広範囲を見渡せる。

 

 視認対象の生物の動きも良く洞察出来たりもした。

 

「やあ」

 

 ベルは上層においては片手剣を使っての戦闘をし……。

 

「はあっ!!」

 

 中層になると長弓を持って、遠距離関係無く超速連射をして、モンスターを射殺したり、矢で直接刺殺したり、片手剣で斬殺しながら、併用した長弓にて撲殺したりと狩人としての戦舞によってモンスターを屠っていく。

 

「ベル君……昔はあんなに可愛らしかったのに今ではすっかり、化け物みたいに」

 

 直接目どころか顔を向けないままに弓だけを向けてモンスターを射殺す高等技術の披露なども見てランテはそう漏らす。

 

「……ランテさん、嫌い」

 

「ああー、ごめんごめん。お願いだから嫌いにならないでー!!」

 

 ランテが漏らした呟きはベルに聞こえており、そんなベルの反応にランテは焦りながら謝った。

 

 

 そんなやり取りができる程、ベルの一党は『中層域』での探索には余裕がある。

 

 人員の戦力を考えれば、当たり前なのだが……。

 

 ダンジョン探索をするベル達は人数もあって一旦、ベル達は18階層にある冒険者達にとっての中継拠点や補給基地の役割を有していたり、あまりギルドの目も届かないので売るときは高く、買い取るときは安くと冒険者達に対し、結構足元を見たグレーゾーンの商売が行われている『リヴィラの街』へと立ち寄る事にし……。

 

 

 

「なんか、様子が……」

 

『リヴィラの街』に立ち寄ると、なにやら異様な雰囲気を感じた。

 

「それで何かあったのかい?」

 

「ああ、殺人だよ」

 

 換金所で魔石やドロップアイテムの処理をしながら店主に話を聞けば、宿屋の一つで殺人があったとの事。

 

 少し歩いてみると天然洞窟を利用した『ヴィリーの宿』の周囲には多くの冒険者達が野次馬の如くとなっていた。

 

 

 

「ちょっと様子を見に行ってくるよ」

 

 フィンと彼の後に続いたティオネ、彼女についていった【ロキ・ファミリア】を見送り、ベル達は待機をする。

 

 

 

「殺人か……嫌な予感がする」

 

 ベルはまだ何かあると予感するのであった……。

 

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